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【PR】「SteelSeries Flux In-Ear」シリーズ2モデル検証レポート。「ゲーマー向けカナル型ヘッドセット」は確かにゲーム向きだった
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印刷2013/05/25 12:00

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【PR】「SteelSeries Flux In-Ear」シリーズ2モデル検証レポート。「ゲーマー向けカナル型ヘッドセット」は確かにゲーム向きだった

画像集#043のサムネイル/【PR】「SteelSeries Flux In-Ear」シリーズ2モデル検証レポート。「ゲーマー向けカナル型ヘッドセット」は確かにゲーム向きだった

 今を去ること1年半ほど前,SteelSeriesは,「プロゲーマー向け周辺機器メーカー」から,「プロゲーマーと共同開発した製品を,もっと広い層のユーザーへ訴求していく周辺機器メーカー」への転換を行うと,4Gamerの取材に答える形で明らかにした(関連記事)。

SteelSeries Flux In-Ear Pro Headset(左),SteelSeries Flux In-Ear Gaming Headset
メーカー:SteelSeries
問い合わせ先:窓口一覧ページ
価格:1万3800円(税込,SteelSeries Flux In-Ear Pro Headset),5480円(税込,SteelSeries Flux In-Ear Gaming Headset)
画像集#026のサムネイル/【PR】「SteelSeries Flux In-Ear」シリーズ2モデル検証レポート。「ゲーマー向けカナル型ヘッドセット」は確かにゲーム向きだった
 そしてSteelSeriesは,その第1弾として2012年12月に,オーバーヘッド型ヘッドセット「SteelSeries Flux」で,PCやモバイルデバイスでゲームをプレイし,音楽を聴き,ボイスチャットをするユーザーに向けた製品を提案。今回取り上げる「SteelSeries Flux In-Ear Pro Headset」(以下,Flux In-Ear Pro)と「SteelSeries Flux In-Ear Gaming Headset」(以下,Flux In-Ear)は,その流れで登場する第2弾製品シリーズとなる。
 その名にIn-Ear(インイヤー)とあるとおり,これら2製品は,耳栓のように耳の穴(ear canal)へ差し込んで使う,いわゆるカナル型ヘッドセットだ。日々の通勤通学でより使いやすい製品が,SteelSeriesから登場するわけである。

製品ボックス
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 インイヤーのヘッドセットやヘッドフォン市場というのは,国内外のオーディオ機器メーカーがしのぎを削る,ホットな“戦場”だが,ゲーマー向けブランドとして知られてきたSteelSeriesは,「絶え間ない変化」という意味を持つFluxシリーズの新製品で,どれだけの存在感を示すことができるのか。今回は,5月31日に国内発売予定となっているFlux In-Ear ProとFlux In-Earをいち早く試す機会が得られたので,その可能性を探ってみることにしたい。


実はまったく別の製品だった!?

Proありとなしの2モデルをチェック


 テストに先立って,まずは2製品を順に概観してみよう。というのも,製品名は「『Pro』が付くか付かないか」だけの違いだが,実際のところ両製品は,に示したとおり,まったく異なるスペックになっているからだ。また,価格も2倍以上の違いがあるので,安易に「上位モデル」「下位モデル」と分けるのは適切でなかったりもする。

画像集#040のサムネイル/【PR】「SteelSeries Flux In-Ear」シリーズ2モデル検証レポート。「ゲーマー向けカナル型ヘッドセット」は確かにゲーム向きだった

 下に示した写真は,左がFlux In-Ear Pro,右がFlux In-Earの製品ボックスを開けたところだが,前者には「FLUX」ロゴ入りのモバイルポーチが用意されていたり,変換アダプタ(※詳細は後述)が付属していたりと,ずいぶん異なるのが分かるだろう。

左はFlux In-Ear Pro,右はFlux In-Earのそれぞれ製品ボックスを開けたところ
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 というわけで以下,1つ1つ見ていくことで,違いを確認してみたい。


■Flux In-Ear Pro

 基調色はブラックとグレー。イヤフォン部にはSteelSeriesのロゴマークもエンボス加工で用意されている。
 「音を鳴らす主体」であるスピーカードライバーは,「バランスドアーマチュア」(Balanced Armature,以下 BA)型の駆動方式を採用したものだ。BA型では,スピーカードライバーの小型化が可能になるため,デザインの自由度が高い点を特徴として挙げられるが,Flux In-Ear Proも,確かに特徴ある形状になっている。

Flux In-Ear Proのヘッドフォン部。ユニークな形状と,浮き上がるSteelSeriesロゴが目を引く
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 先ほど写真で示したFLUXロゴ入りポーチの中にはそのほかにも,ビニール製でロック機構付きのイヤーチップ(イヤーピースともいう)ケースが入っている。
 先のを見て「おっ」と思った人もいるだろうが,注目したいのはイヤーチップケースの中身だ。というのも,Flux In-Ear Proの場合,大中小3パターンのシリコン製イヤーチップとは別に,低反発ポリウレタンフォームを採用することで遮音性を高めた交換用イヤーチップとして定評あるComply(コンプライ)製のものが一組用意されているのである。

Flux In-Ear Proとビニールケースの内容物一覧。標準で中サイズのイヤーチップが取り付けられ,大小各1セットのイヤーチップと,Comply製イヤーチップ(写真左下)1セットが交換用として用意されている
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 「Comply Form Tips」と呼ばれるComply製イヤーチップは,表面に粘り気があり,かつ柔らかいため,ユーザーは自分の耳の穴に合わせて形状をカスタマイズして使っていける。粘り気が強いこともあって,どうしても汚れが付着しやすいのは玉に瑕だが,Complyの公式サイトでは,Flux In-Ear Pro用の交換用イヤーチップの販売が行われているので,汚れが気になる場合も安心だ。
 しかも交換用イヤーチップは(原稿執筆時点で)用途別に5種類が用意されている。Flux In-Ear Proの入手を機に,イヤーチップの交換という世界へ足を踏み入れてみるのも面白いだろう。

付属のComply製イヤーチップとFlux In-Ear Pro。Flux In-Ear Pro側でイヤーチップを取り付ける側の径は実測3.95mmとなっている
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 さて,上に示した内容物一覧の写真で見える,丸みを帯びたパイプのようなアイテムはイヤーフックで,ケーブルを耳へ引っかけるように回して装着する,いわゆる耳掛け時に役立つ。ちょうど耳介の裏側を回り込むような形状になっているので,イヤフォン部の根元から包み込むように覆うといい。

イヤーフックにはスリットがあり,スリットを使って,ケーブルを包み込むように取り付けられる
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ケーブルは黒と灰色のツートン。メインケーブル部が平打ち麺のようになっている
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 ちなみにFlux In-Ear Proのケーブルは,左右両耳用のケーブルがまとまった部分から平打ち麺のような太さになっている。これはタッチノイズ(※指や衣服などが触れた音が耳にノイズとして届いてしまうこと)対策として有効で,耳掛けと組み合わせると,タッチノイズの大幅な軽減が可能だ。
 もっとも,耳掛けを選択すると,左耳用イヤフォン側にあるインラインマイクを使うのが難しくなる。音楽やゲームサウンドを楽しむときには耳掛けで,マイクを積極的に使うときは耳から垂らすといった具合に使い分けるのが正解だろう。

イヤーフックを使って耳掛けしている例(左)と,素直に垂らして使っている例(右)。耳から垂らして使う場合にはインラインマイクを利用できる
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インラインマイク。ボタンはマイクの裏側に用意される
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 ちなみに,インラインマイクの裏にはボタンが用意されているのだが,AndroidやiOSデバイスでは基本的に以下のような挙動を示す。なお,AndroidやiOSデバイスの場合,端末やOSバージョンなどの違いによって挙動が変わることがあるので,あくまでもリファレンスと理解してほしい。また,PCで使う場合,アプリケーションによってはマイクミュート機能の切り替え用として利用できることもある。

●音楽再生時におけるボタンの挙動
  • 1回押す:一時停止/再生切り替え
  • 2回連続で押す:次のトラックへ移動
  • 2回連続で押し,2回めを長押し:早送り
  • 3回連続で押す:前のトラックへ移動
  • 3回連続で押し,3回めを長押し:巻き戻し

●着信時におけるボタンの挙動
  • 1回押す:通話を開始する(※通話中に押すと通話を終了する)
  • 1回押し,そのまま2秒間長押し:当該着信を拒否する
  • 通話時に別の着信があったときに1回押す:通話中だった回線を保留にし,着信した回線と通話する(※もう1回押すと通話相手を切り替える)

 いま,AndoridだiOSだPCだとデバイスの種類を列挙したわけだが,そこからも分かるように,Flux In-Ear Proは,交換可能な接続インタフェースによって,さまざまなモバイルデバイスをサポートできるようになっている。
 具体的にいうと,標準で取り付けられている4極の3.5mmミニピン端子で,大多数のスマートフォンやタブレット端末,あるいはPlayStation VitaやNintendo 3DSに対応。それを3極の3.5mmミニピン端子×2に変更すると,ほとんどのPCと接続できるようになる,といった具合だ。1つ手に入れれば,モバイル環境だけでなく,据え置き型PCですら使えるわけである。

根元の接続インタフェース部は特殊コネクタを用いたケーブルになっており,取り替えることで4極×1と3極×2の3.5mmミニピン端子を切り替えられる
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■Flux In-Ear

 Flux In-Ear Proと比べ,とにかくシンプルな方向に振っているのが大きな特徴だ。本体は,ブラックを基調として,イヤフォン部にSteelSeriesのロゴマークがホワイトでプリントされるデザイン。これまたシンプルなイヤフォンの形状から想像できた人もいるだろうが,スピーカードライバーの駆動方式は「ダイナミック」型で,簡単にいえば,世間一般に「スピーカー」という言葉から想像されるスピーカーユニットと同じ動作原理になっている。
 ちなみに,Flux In-Earが搭載するダイナミック型ドライバーは,数千円〜2万円程度のインイヤーヘッドフォンでよく使われる6mm口径タイプだ。

Flux In-Earのイヤフォン部。真っ黒な本体にあって,SteelSeriesのロゴマークがアクセントになっている
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Flux In-Earのイヤフォンと交換用イヤーチップ。大中小とシリコン製のものが一組ずつ用意されるのはFlux In-Earと同じながら,Comply製イヤーチップは付属しない
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 イヤーチップは標準となる中サイズのほかに大および小サイズが用意されており,耳のサイズに合わせて使っていける。
 面白いのは,この大中小がFlux In-Ear Proとは異なっていること。イヤーチップを取り付ける径も異なっているので,やはり,Flux In-Earの下位モデルではなく,まったく別の製品として,音質や形状の最適化が図られているのだろう。

 ちなみに,Flux In-Ear Proのようなフックは用意されていないものの,イヤフォン部の形状的に,ケーブルはそのまま垂らすような使い方だけでなく,耳の後ろ側へ回す,いわゆる耳掛けでの装着もまったく問題なく行えた。耳掛けだとリスニング専用となるというのはFlux In-Ear Proと同じだ。

基本的には耳から垂らして使っていくことが想定されるFlux In-Ear(左)。ただ,耳掛けでも問題なく使っていける(右)
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平打ち麺のようなケーブルなのはFlux In-Ear Proと同じながら,若干細め
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 2個のイヤフォンから伸びるケーブルは左右同じ長さで,左耳用イヤフォン側のケーブルにボタン付きのインラインマイクが用意されるというのも,Flux In-Ear Proと変わらず。ただ,Flux In-Earの場合はボタンとマイクが同じ側面に用意され,裏側にはSteelSeriesの社名ロゴがプリントされていたり,“合流した先”のケーブルがそれほど太くなかったり,接続インタフェースは4極の3.5mmミニピンで,そのままだとモバイルデバイスや一部PCのみの対応になったりという違いはある。
 別途,4極×1を3極×2に変換するアダプタを購入すれば,ゲームPCで使うことも可能だが,基本的にはモバイルデバイス向けという理解でいいだろう。

インラインマイクはボタンと同じ側に用意されている(左,中央)。接続インタフェースは3.5mmの4極タイプ
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「モバイルゲーム」を明確に見据えたFlux In-Ear Pro

Flux In-Earはバランス重視で万人向け


 前段で,Flux In-Ear ProはBA型,Flux In-Earはダイナミック型のスピーカードライバーを搭載すると述べた。一般に,BA型のドライバーは解像度が高い一方で中域が強く出過ぎる傾向にあり,ダイナミック型ドライバーはバランスがいい一方でBA型ほど高い解像感は期待できないという欠点があるのだが,今回の主役となる2製品はどうだろうか。それぞれ,試聴印象とマイクテストの印象をお届けしよう。

 今回は,4Gamerでサウンド系テストのメインライターを務める榎本 涼氏のアドバイスを得ながら,PCおよびAndroidスマートフォン「Xperia Z SO-02E」,iOSデバイス「iPad」(第3世代),そしてPlayStation Vitaと接続し,音楽とゲームの両方でテストを行うことにした。PCでサウンド出力に用いたデバイスは,Creative Technology製サウンドカード「PCI Express Sound Blaster X-Fi Titanium HD」だ。Flux In-Earのテストにあたっては,必要に応じ,筆者が独自に用意した変換アダプタを“噛ます”ので,この点はあらかじめお断りしておきたい。

 なお,音楽試聴はPC上のiTunes,もしくはAndroidスマートフォン上の「Playミュージック」から行う。ゲームのテストに用いたタイトルは,PCが「Battlefield 3」「Call of Duty 4: Modern Warfare」「The Elder Scrolls V: Skyrim」「Warframe」,AndroidとiOSが「Carmageddon」,PlayStation Vitaが「アンチャーテッド -地図なき冒険の始まり-」だ。


■Flux In-Ear Pro

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 さっそく語っていこうと思うが,Flux In-Ear Proの場合,筆者の耳には,大サイズのシリコン製イヤーチップを取り付けた状態が最もバランスよく聞こえた。次点がComply製イヤーチップだ。バランスが悪くなると,露骨に低音が抜けてよく分かるので,まずは低音の出方に注意して,4つのイヤーチップからベストの1つを選ぶのがいいと思う。

 そういうわけなので,今回は大サイズのイヤーチップを取り付けたときの話となるが,「よく聞こえるポイント」を探り当てると,高域と低域の存在感が増してくる。これを失敗すると「中域しか聞こえない」ということになりかねないので,最初に装着方法はしっかり身につけておきたいところだ。

今回,撮影にあたっては,ゲーマー向けPCブランド「G-Tune」に属する,11.6インチ液晶搭載の小型ノートPC「NEXTGEAR-NOTE-i300SA2」を,マウスコンピューターから貸し出してもらった。本製品は「GeForce GT 650M」と「Core i7-3630QM/2.4GHz」を搭載する,貴重な超小型ゲーマー向けノートPCだ
マウスコンピューターの直販ページ
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 さて,きちんとした状態であらためて音楽を聞いてみると,ホワイトノイズ的フラット,つまり,低域から高域までまんべんなく出力できるように設計してあるのがよく分かる。また実際の音も高解像度感がある。
 少々気になったのは,中域がやや前に出過ぎた印象になっている点だ。「音の輪郭をパリっとさせる帯域として知られる一方,やり過ぎるとガリガリと尖りすぎた音になってしまい,長時間のリスニングを苦痛にしてしまう」ことで知られる,4kHz付近の帯域,専門用語で言う「プレゼンス」も気持ち強めで,結果,中域と高域に寄った音になっている。
 オーディオ的に「いい音」というよりも,電車の中などといったウルサイ空間で音の像をしっかり掴めるような方向性でデザインされている印象を受けた。

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 そしてこの方向性が,いざゲームをプレイしてみると,ゲームサウンドと非常に相性がよかったりする。高域の解像度に優れるおかげで,音源の移動や定位(≒鳴っている場所)はかなり分かりやすい。また,中域が前に出ているため,ゲーム内のキャラクターがしゃべる声も聞き取りやすいのだ。
 伊達に「Pro」を名乗っていないというか,“古き良きSteelSeries”的というか,確かにゲーマー向けヘッドセットだという感じに仕上がっているといえる。

 一方のマイクは,一にも二にも感度が非常に高い。試しに静かな場所で担当編集の協力を得て試したところ,3m先にいる担当編集の声を全部完璧に拾うほどだった。あまり大きな声を出せないような環境でも十分使っていけるだろう。なるべく手のひらでインラインマイクを覆いながらスピーチするのがお勧めだ。


■Flux In-Ear

 イヤーピースは,標準で取り付けられている中サイズのものが筆者の耳にはベストだった。小と大では低音が露骨に抜けてしまったので,「どれが自分の耳に合うか」は,こちらも低音を基準にしてチェックしたい。

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 音は,今日(こんにち)のオーディオにおけるピンクノイズ的右肩下がりな――低域が強く,高域が弱い――特性になっている。中域とプレゼンスが持ち上がっているFlux In-Ear Proよりも,周波数バランスはむしろいい。
 高域がかなり弱いのと,プレゼンスが多少弱めなことがあり,Flux In-Ear Proと聞き比べると,少しもやっとした音に聞こえるかもしれないが,価格帯からすれば相当にがんばっている。外出先で音楽を楽しんでいく用途に向けた音づくりがなされ,そしてそれが成功している感じと説明したら伝わるだろうか。

 ただ,高周波が出ない分,3Dゲームだと,音の移動や定位はFlux In-Ear Proに軍配が上がる。ゲームだと,BGMを楽しみながらプレイしていくのに向いた印象である。

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 なお,マイクの特性はFlux In-Ear Proと同じ。感度は多少低めなので,若干扱いやすくなっているが,基本的にはFlux In-Ear Proと同じように使っていくのがベターだ。


両製品ともコストパフォーマンスは高い

用途別に選ぶのがオススメ


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 4Gamerからテスト機材を受け取ったとき,まだ国内価格は明らかになっていなかった。そのため筆者は,直販サイトにおける価格を参考に,Flux In-Ear Proを129.99ドル,Flux In-Earを49.99ドルのヘッドセットとして評価しつつ,「でも日本だとなぜかドル円レートが120円とか130円とかになってしまって,割高になるんだろうなあ」と思っていたのだが,本稿の序盤でも示したように,すでに国内価格は明らかになっており,順に1万3800円,5480円(いずれも税込)となる。。内外価格差はほとんどなく,正直,これなら,同価格帯の他社製ヘッドフォンやヘッドセットと十分以上に勝負できるだろう。いずれもコストパフォーマンスは高い。

 Flux In-Ear Proは,オーディオ機器メーカーには出せない,SteelSeriesならではの音を出すヘッドセットだ。モバイルゲーム機やスマートフォン,タブレット端末,あるいはゲーマー向けノートPCと接続して,移動中のゲームにがっつり使うのだという人には,文句なくお勧めできる。
 一方のFlux In-Earのほうは,クセのないヘッドフォンなので,音楽やソーシャルゲームのBGMを楽しみたいような人に向いている。

 もともとSteelSeriesは,ゲーマー向けヘッドセットメーカーとしての歴史が長く,実績も豊富なわけだが,それぞれの価格帯に向けて,きっちり仕上げてきたあたりはさすがだ。モバイルゲーマーを自認するなら,Fluxシリーズのインイヤーヘッドセットは押さえておくべきアイテムといえるだろう。

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SteelSeries Flux In-Ear Pro製品情報ページ

SteelSeries Flux In-Ear製品情報ページ


人物写真 モデル:てくまくまぁや,カメラ:住川奈津
  • 関連タイトル:

    SteelSeries

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