［NDC18］韓国のリアル脱出ゲーム専門店「Code-K」が「ELSWORD」とコラボ。10周年を記念して実現した脱出ゲームを体験した

　脱出ゲーム，それは，定められたルールに従って鍵のかかった部屋などからの脱出を目指すゲームの総称だ。デジタルゲームとして楽しまれていたジャンルだが，日本では最近，リアルの脱出ゲームが流行しており，それをテーマにしたバラエティ番組が放映されたり，アミューズメント施設にコンテンツとして設置されたりしている。

リアル脱出ゲーム専門店の「Code-K」。階段を下りた地下に店舗がある

「Nexon Developers Conference 18」公式サイト

施設を案内してくれたのはNexon Korea PR TeamのLim Chul Woong氏

　韓国ではリアル脱出ゲーム専門店「Code-K」がオープンするなど，ここ2〜3年，脱出ゲームブームが起きている。韓国で開催されたゲーム開発者向けイベント「Nexon Developers Conference 18」の期間中，リアル脱出ゲーム専門店「Code-K」と，韓国ではNexonがサービスを行っているRPG「ELSWORD」がコラボした脱出ゲームを体験する機会を得たので，その模様をレポートしたい。
　日本では，さまざまなIPとコラボした脱出ゲームが，それなりの頻度で行われていたりするが，韓国では，今回のELSWORDコラボが業界初とのこと。なお，ネタバレ防止のため，写真撮影，録音などは禁止されていた。そのため本稿でも脱出ゲームの核心には触れず，体験した感触やコラボの内容などを中心にお届けする。

待合室のカフェエリア。ここで飲み物を取って椅子に座り，順番を待つ

常時，複数のテーマの脱出ゲームが行われている

脱出ゲーム開始前の説明。鍵の種類と開錠方法がここで説明される

　「ELSWORD」とのコラボが行われているのは，「Code-K」の江南（カンナム）店。江南は日本では渋谷に近い，若者文化の中心的な場所だ。Code-Kは，江南以外，釜山など6店舗あり，1つの店舗にはいくつかのテーマの脱出ゲームが用意されている。
　予約制でプレイ時間は1時間，料金は3万ウォン（約3000円）から。店内には喫茶店があり，予約時間まで喫茶店で談笑して，時間になったらゲーム部屋へと案内される仕組みだ。

　脱出ゲームの開始時，プレイヤーは目隠しをして部屋へ案内される。没入感をより高めるため，この方法を採用しているとのことだ。部屋に入るまでのドキドキ感と，目隠しを外したときのインパクトが，雰囲気を高めてくれる。
　ELSWORDとコラボした脱出ゲームは，ゲームの世界観にしっかり沿ったものになっており，ゲームの登場人物の1人として楽しめる。小物やギミックなども丁寧に作られており，ファンはもちろん，ELSWORDプレイヤー以外でも十分に「異世界感」が味わえるだろう。

脱出ゲームの報酬の限定缶バッヂ。人気のキャラクターは品切れ中だった

　ゲーム慣れした我々メディア一行は，数々のゲームの経験則から答えを導き出し，制限時間を10分ほど残して脱出に成功した。コラボゲームの難度はCode-Kの中でも標準的なものだが，脱出ゲームに慣れていない人には少し難しいかもしれないとのことだった。

　見事に脱出に成功すると，ここでしか手に入らないELSWORDの限定缶バッヂがもらえる。また，クリア記念撮影もあり，それがクリア証明書になるそうだ。

　ELSWORDコラボは，ELSWORDの韓国でのサービス開始10周年を記念して，2018年3月にオープンしたのだが，すぐに2か月分の予約が埋まったという。驚いたことに，一度クリアした人がリピーターとして訪れることも少なくなく，脱出ゲームとしては珍しいという。また，女性ファンが多く，人気男性キャラクターの缶バッヂは在庫切れになることもあるそうだ。余談だが，以前，ソウルにオープンしたELSWORDコラボカフェは，オープン時に100名以上のファンが列を作ったそうだ。
　筆者はリアル脱出ゲーム自体が初めての経験だったが，非常に楽しかった。日本でコラボしてくれれば必ず遊びに行くので，ぜひお願いしたい。