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男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」
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印刷2012/11/08 11:00

連載

男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」

画像集#001のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」

著者近影
画像集#002のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」
 人は,戦っている。常に何かと戦っている。
 私なんかはリングの上で戦うことによって賃金を得ている職業だから,複数の意味で戦っているわけなんだけど,この世の中にはリング上じゃなくても戦う場所は色々とあるわ。
 社内や学校内の派閥もそうでしょう。人間って,数が増えれば増えるほどグループができちゃうからね。そして,悲しいかな性格的に合わない人も必ず出てくる。
 問題はここ。性格的に合わない人と出会ってしまったとき,お互いに譲り合って共存を選ぶか,それとも相手の排除を望むか。お金,出世,仕事,ポジションの奪い合い,恋愛,政治,etc... ケースバイケースで色んな要素が加わってくるけど,基本的には自分と合わないと判断した場合,その相手を敵とみなすようになりがちなのね。で,その敵に対してどういう行動や意思を示すかで戦いというものは生まれる。

 ただね,人生において勝ち続けることはほぼ不可能と言っていいわ。よく「人生には,負けてもいい試合なんてない」的なことを言う人がいるけど,それに関してはちょっと言葉足らずじゃないかと私は思う。むしろ,「人生で自分が勝ちたいと思った試合で,負けてもいいものはない」ってことじゃないかなって。
 それより問題は,いつ勝ちたいか。例えば今,この戦いに勝ちたいのか? もし勝ちたいと思ったならば,その戦いは勝つことに意味があるわ。ただ,勝ちたいと思って臨んでも,負けることだってある。そうしたら,次に勝つにはどうすればいいかを考えればいい。
 大体ね,全部勝とうだなんておこがましいわ。それがもし実現してしまったら,負けた者の痛みに鈍感になってしまうでしょう。それならば,私は自分が本当に勝ちたいときにだけ,勝てればいい。
 とはいえ,いくら勝ちたくても負けるときは負けるもの。でも,負けて悔しいうちはまだ大丈夫。立ち上がれる。何が足りなかったか,ちゃんと考えて,次の勝負どころまでに,勝つためにすべきことをすればいいの。
 ここで一番怖いのは,負けることそのものではなく,負けに慣れてしまうことよ。強がらずごまかさずちゃんと悔しがって,負けたことを認めて次へ行こう。簡単にいうと,自分の勝負どころを正しく見極めろって話ね。


画像集#003のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」
 ……とまあ,ここまで割とウィットに富むでもなく,ぼんやりと熱い話を展開させてきたわ,私。それというのもPlayStation Vita用の「地球防衛軍3 PORTABLE」について書こうと思ったからなんだけど,諦めた。もう,諦めたわ。なにをって,無理やりこじつけるの。
 このゲイムをプレイしながら「これは次の連載に書くべきテーマは『戦い』だな」って思ったから,今回の原稿を書き始めたんだけどね。完全に口がすべったならぬ,筆がすべったわ。「戦い」というテーマに関しては,そこそこいいことを前フリで書けた気はするけど,肝心のゲイムにつながんない。いいことを書けば書くほど,ゲイムで描かれる戦いから,どんどんかけ離れていくの。
 なぜかというと地球防衛軍3 PORTABLEって,私の中ではバカゲイムにカテゴライズされるから。そこに戦いの意味なんて,もはや必要ないのよ。そりゃね,ゲイム内のストーリーはあるわ。「2013年に宇宙からの電波を受信して地球外生命体の存在が確認され,2017年にその地球外生命体が地球に攻めてくる」っていうのが。
 でもね,超乱暴なことを言ってしまえば,そんなもんプレイヤーにとっては関係ない。地球外生命体――まあ,結局は地球内生命体でもあったりするんだけど,まあ難しいことはさておき,あり得ない世界の中を浮世離れしたアクションで敵を掃討していく,その楽しさの前にストーリーなんぞ意味がないというか,必要ないの。
 勘違いしないでね? ゲイムの作り手であったり提供する側であったりの立場の人は,そこら辺の世界観や設定を全力でプレイヤーに押し付けてくれないと,共犯関係は成立しないのよ。いうなれば,提供側がボケで,プレイヤーがツッコミ。プレイヤーにとって意味がさほど無い部分に作り手が全力で取り組むことで,初めてプレイヤー側による「知らんがな」が引き立つのね。そういう意味でこの地球防衛軍3 PORTABLEは非常にレベルの高いボケを提供してくれているわ。
 そして大事なのは,アクションゲイムとして面白いだけじゃなくて,成長要素もあるから,繰り返し遊べるゲイムにもなっているってこと。Xbox 360からの移植ということで心配している人はいるかもしれないけれど,グラフィックスも充実してるし,攻撃に対する敵のリアクションや恐怖感も携帯ゲイム機とは思えないほどよ。
 それだけでもアクションゲイムとしては十分なのに,私はあえてストーリー仕立てでゲイムを展開させたことに称賛を送りたいわ。ストーリーなど,もはやどうでもいい。しかし,それがあることで格段にノれる。それもこれも,作り手による設定の押し付けが,プレイヤーにとって心地いいバランスで保たれていて,ツッコミやすいのね。一見すると無責任に押し付けているように見えるけど,たぶん,相当気を使って作られてると思うわよ,このシリーズ。

画像集#004のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」 画像集#005のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」
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 そして,そのシリーズを通しての心地いい押し付けは,「特別参戦! ペイルウイング」で極まっていると思うわけね。これは要するに,ゲイムを進めていったらペイルウイングという女性飛行兵士が使えるよってことなんだけど。でも,ペイルウイングは「地球防衛軍2」の兵器で,地球防衛軍3で描かれている時代背景的には本来存在していないらしいわ。でも,今回は特別に使えて,ifの世界が楽しめるんだってさ。
 ……もうね,「知らんがな」の極み。こういうの大好き! どこからツッコめばいいの? まずペイルウイングの存在自体,シリーズのファン以外にとっては「知らんがな」だし,ifの世界を楽しめるつったって,そもそもこのゲイム自体がifの世界だし。分かってるのよ私も。こうやって具体的にツッコむのがいかに野暮なことかなんて。
 でも,一人でも多くの人に地球防衛軍シリーズが,ひいてはディースリー・パブリッシャーが全身全霊でボケているってことに気付いてほしいの。普通にアクションゲイムとして面白いんだけど,それ以上に世界観まで想像を張り巡らせて遊ぶとより一層面白い。とりあえずは,バカゲイの大物が今まさに発売されている,ということだけでも知っておいてほしいわね。
 本当の意味で,気が向いたらというかプレイしてみて。値段以上に楽しめると思うわ。

画像集#008のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」 画像集#009のサムネイル/男色ディーノのゲイムヒヒョー ゼロ:第203回「人は,戦っている」

 てなわけで,テーマを「戦い」にしそびれてしまった今回の連載だけども,本当は「誰かを守る戦い」と「何かを得るための戦い」の違いを渋い顔でニヒルに決めて語ろうかなと思ってた。でも無理だわこれ。繰り返すけど,ゲイムならではの嘘に嘘を重ねる感じのこのゲイムに,戦いの意味など必要ないのね。
 結果,適当に思ったことを書いて適当につなげていくヤり口で乗り切ったつもりなんだけど……見事に負けたわ。次の勝負どころでは負けないからな! 覚えてやがれ! 来週は「とびだせ どうぶつの森」なんていかがでしょうか。購入を検討している人はお楽しみに。

今週のハマりゲイム
(文字通りゲイムスロットにハマっているゲイム)
PlayStation 3:「ワールドサッカー ウイニングイレブン 2013
PlayStation Vita:「地球防衛軍3 PORTABLE
PSP:「三國志IX with パワーアップキット
Wii:「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン
ニンテンドー3DS:「BRAVELY DEFAULT
Xbox 360:「トロピコ4 日本語版

■■男色ディーノ(プロレスラー)■■
11月11日(日),ディーノ選手が所属するDDTプロレスは秋田県の大館市民体育館で「11(良い日に)11(行くぜ)冬が来る前に…DDT2度目の大館」を開催します。ディーノ選手は当日,WNCの真琴選手とのタッグで,全日本プロレスのカズ・ハヤシ選手&ZABUNの山縣 優選手と対戦します。念のために説明しておくと,真琴選手と山縣選手は女性。つまり男女のタッグ同士での対決というわけです。これについてディーノ選手は「都会でプロレスを見慣れている人の前でやるようなカードよね……」と,少しだけ不安げな様子でした。が,どうにかするんだろうなぁ。
  • 関連タイトル:

    地球防衛軍3 PORTABLE

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