「Grand Theft Auto V」の最新ムービーを，現在分かっている範囲で細かく分析。3人の主人公が暮らす街，ロスサントスの日常風景とは

　本日（2012年11月15日）掲載した記事でもお伝えしたように，日本でも2013年春に発売されることが明らかになったRockstar Gamesのクライムアクション，「Grand Theft Auto V」（PlayStation 3/Xbox 360）。スティーヴィー・ワンダーの名曲「スケルトンズ」に乗せて，3人の主人公の日常生活が描かれる公式ムービーの第2弾も公開された。

「Grand Theft Auto V」公式サイト

RockStar Games公式サイト

　Grand Theft Auto Vは，ロサンゼルスとその近郊をモデルにした，ロスサントスという架空の大都市を舞台に，マイケル，トレヴァー，そしてフランクリンという，まったく境遇の異なる3人が，さまざまな事情で悪事を重ねていくというゲームだ。
　「Red Dead Redemption」で開発されたグラフィックスエンジンをチューンナップしたという本作では，行き交う人々の様子など，街の風景がかつてないほどリアルなものになっている。また，ジェット機からバギー，レースカーやジェットスキーなど，登場する多数の乗り物も楽しみだ。

　発売まではあと半年ほどだが，まだ情報は少ない印象。それだけに，今回ムービーは貴重だ。というわけで，以下，発表されている情報などから，分かる範囲でムービーの内容を分析してみたい。


・00:07
　1人目のプレイアブルキャラクターである元銀行強盗マイケルの邸宅。テニスコートや高級スポーツカー，そして大きなプールまであるリッチな暮らしだ。ただし，テニスウェアを着た妻アマンダと水着姿の娘がキッチンで言い争いをしており，そんな日常にマイケルは飽き飽きとしている様子。


・00:21
　タイトル。ロスサントスの中心部にある高層ビル群や，高速道路や列車などが分かる。ハイウェイには18車輪の巨大トラックが走っているが，ゲーム中で乗り回すこともできるはずだ。

・00:27
　2人目のキャラクター，トレヴァーが登場する。ロスサントス郊外の，あまり治安の良くなさそうな地区だ。風力発電用の風車や石油掘削のポンプ，そしてうらぶれた酒場やトレーラーハウスなどが確認できる。
　彼は元海軍のパイロットだが，精神鑑定に引っ掛かって除隊しているという設定らしい。ゲーム開始時は，酒場で飲んだくれて喧嘩を繰り返すような，荒んだ生活を送っているのだろう。


・00:31
　「Grand Theft Auto: San Andreas」にも登場したバギーに乗って走り去るトレヴァー。次のシーンでは，誰かの家に火炎ビンを投げ込んでいる。さらに，人が横たわるガソリンスタンドの場面では，彼のノドある「CUT HERE」（ココを切れ）というタトゥーが見え，かなり粗暴でイカれた人物であるのが分かる。

・00:38
　陸橋や貨物車のシーン。Grand Theft Auto: San Andreasには列車から物を盗むミッションがあったり，運転も可能だったりしたので，今回もいろいろありそうだ。


・00:41
　ベンチに腰掛けるマイケルに，2人の男がビーチハウスの場所を聞いている。質問する男の一人が，3人目のキャラクターとなるフランクリンだが，この時点ではマイケルとの面識はないらしい。場所を教えるマイケルの背後にはビーチから突き出たボードウォークやローラーコースター，観覧車などが見える。Grand Theft Auto: San Andreasに出てきた場所によく似ている。


・00:45
　フランクリンが，ビーチハウスのガレージから車を盗み出したようだ。この後，パトカーとのカーチェイスや，「車をいくら盗んでも，何にも変らないわ！」とののしる女性，そしてビーチで一緒にいたパートナーらしき人物と口論するフランクリンの姿へと続く。彼もまた，ストリートギャングの生活にうんざりしているのだろう。

・00:59
　マイケルのセラピストらしき人物のオフィス。マイケルはどうやら，家庭崩壊の危機に直面しているようだ。「あなたの息子ジェームスは，悪い子じゃないんだけど……」という会話のあと，そのジェームスのアクションシーンに続く。ジェームスはなんとか助かるが，運搬中のヨットに立っているのはフランクリンのようにも見える。メインキャラクター以外にも，ジェームスのようなコンパニオンが登場する可能性がありそうだ。


・01:10
　怒れるトレヴァーが，すでに路上に倒れた相手をされに足蹴にしている。

・01:15
　銀行強盗のシーン。「Grand Theft Auto IV」と同様，カバーアクションが可能のようだ。


・01:16
　何かの役に立ちそうな，犬が登場。背後の看板には「Piswasser」という飲料水のビルボードが見えるが，これが「おしっこ」という意味の英単語と，ドイツ語の「水」を合わせているのは明らかで，さまざまな企業名や商品名などに，GTAシリーズらしいジョークが盛り込まれている。

・01:19
　高層ビルからラペリングする主人公達。特定のミッションに限ってできるのか，あるいは好きなときにビルからロープで下りられるのかは分からないが，楽しそうだ。


・01:20
　貴金属店を強盗するマイケルの姿。「Bugstar」という害虫駆除のダミー会社は，最初に公開されたアートワークでも確認できる。

・01:22
　飛行機から落下したジープから，パラシュートをつけて飛び出すトレヴァー。ただのカットシーンかも知れないが，迫力あるシーンだ。雲の様子など，グラフィックスエンジンの性能が良く分かる。

・01:24
　オフロードバイクのレースに参加していると思われるが，フランクリンはノーヘルで疾走している。

・01:28
　列車強盗なのか，間一髪で列車の衝突を逃れるトレヴァー。今回のムービーでは災難続きだ


・01:33
　マイケルが「これが俺の大親友トレヴァー。こいつはフランクリン。俺が息子にしたいくらいの野郎だ」と，口からでまかせであることがはっきり分かる表情で2人を対面させている。トレヴァーがマイケルに「セラピストに打ち明けることが，いっぱいありそうだな」と語っているところから，マイケルがほかの2人に大仕事を持ちかけたのだろう。

・01:38
　夜のロスサントスや，バインウッド上空での空中戦。ギャングウォーのレベルを軽く超えている。

・01:41
　ラストシーンは，何を見たのか，あきれる様子の3人。よく見ると「見ザル，聞かザル，言わザル」状態になっている。