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「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは
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印刷2022/02/17 12:00

インタビュー

「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

 1995年にナムコ(現:バンダイナムコエンターテインメント)から発売された同社の看板RPG「テイルズ オブ」シリーズ。2020年に25周年を迎えたシリーズは,2021年に家庭用ゲーム機用「テイルズ オブ アライズ」PS5/Xbox Series X/PS4/Xbox One/PC),スマートフォン用「テイルズ オブ ルミナリア」iOS/Android)がリリースされるなど,新たな動きを見せている。
 今回はそんな「テイルズ オブ」に欠かせないバトルシステムを,シリーズ黎明期から手掛けてきた,バンダイナムコスタジオ 有働龍郎氏のインタビューをお届けしよう。

有働龍郎氏(バンダイナムコスタジオ)
画像集#001のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

 「テイルズ オブ」シリーズのバトルの基礎を固めた「エターニア」,SPや詠唱キャンセルといったシステムの導入により戦略性が高まった「デスティニー2」,2次元のフィールドで3次元的な動きを表現した「リバース」,リソース管理をシンプル化し,その後のタイトルに強く影響を与えたPS2版「デスティニー」……と,氏が携わったバトルは非常に個性的かつ革新的なものが多く,高い評価を得ている。

 また,自身がバトルを教えるチュートリアルキャラ「ウドッチ」として,ゲーム内に登場することもあり,コアなファンからは“ウドッチ=面白いバトルシステムを作る人”として認知されている。

 これまで,あまりメディアでのインタビューには登場することがなかった有働氏だが,今回4Gamerでは,その貴重な機会をいただけたので,氏の手がけてきた作品の開発エピソードや,仕事術について聞いてみた。
 インタビューの性質上,かなりマニアックな話が多くなっているが,「テイルズ オブ」のバトル制作の裏話や,有働氏の仕事に対する思いなど,興味深い内容となっているので,ぜひ最後まで読み進めてほしい。

「バンダイナムコスタジオ」公式サイト

「テイルズチャンネル+」


マニアックなバトルシステムでファンを魅了する「ウドッチ」のモノ作り


4Gamer:
 本日は「テイルズ オブ」シリーズのバトルシステムを多数手がけてきた有働さんにお話を伺えるとのこと。よろしくお願いします。まず,有働さんが「テイルズ オブ」シリーズに関わり始めたのはいつごろでしょうか。

有働龍郎氏(以下,有働氏):
 もともとPCゲームが好きで,日本テレネット()に入社してすぐに「サイバネティック・エンパイア」というタイトルに関わっていました。その途中で方針転換があり,PS版「テイルズ オブ ファンタジア」の開発に移ることになりました。初めて関わったのはそこになります。

※PCゲーム黎明期である1983年に設立されたゲーム会社。アニメ風のキャラクターやカットシーンをいち早く取り入れた。アニメ美少女が活躍する「夢幻戦士ヴァリス」,TVアニメ風のカットシーンが特徴の「コズミック・ファンタジー」といった作品で知られる

4Gamer:
 シリーズ第1作となるスーパーファミコン版「ファンタジア」の時点では,日本テレネットに入社されていなかったということでしょうか。

有働氏:
 そうですね。「ファンタジア」を日本テレネットが開発していたことも知りませんでした。

4Gamer:
 有働さんが今まで携わった「テイルズ オブ」シリーズタイトルを改めて教えてもらえますか。

有働氏:
 最初に携わったPS版「ファンタジア」では,マッププログラムを行っていました。次の「エターニア」からはバトルプログラムを担当するようになり,以後も「デスティニー2」「リバース」,PS2版「デスティニー」までバトルプログラマーとして携わりました。
 「グレイセス」で,バトルプログラム専任からトータルプランナーに移り,その後も「ゼスティリア」「ベルセリア」。そして現在は,スマホ向けタイトルの「ザ レイズ」に携わっています。

4Gamer:
 コアなファンの間では,有働さんが携わった作品のバトルは,特に深くやり込みがいがあることで知られています。「エターニア」では,(バトルプログラムをやりたいと)自ら手を挙げられたと聞いていますが,以前から興味があったのでしょうか。

有働氏:
 バトル自体に興味があったというよりは,ゲームの中で,ユーザーのコントロールによって結果が成功や失敗に分かれる箇所に携わりたいと思っていました。RPGだとこれがバトルだったということですね。

4Gamer:
 初期の「テイルズ オブ」のバトルは「エターニア」である種の完成を見て,その後さまざまに派生していった……というイメージがあります。魔法演出の際にゲームが停止しなくなったというのはその最たる例だと思いますが,こちらは最初から考えていたことなのでしょうか。

有働氏:
 そうですね。「テイルズ オブ」は,格闘ゲームのエッセンスを取り入れたバトルシステムになっていたので,そうした方向性を推し進めるようにしていました。エターニアで行った「術の演出でゲームを止めないようにする」という要素もその1つです。
 一方で,格闘ゲームが得意でない人に向けてのアプローチも考えていました。

画像集#008のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 PS版「ファンタジア」が出た1998年と言えば,格闘ゲームが複雑化しつつありながらもまだ勢いがあった時期ですが,この時点でそういった人ではない人への目線があったわけですね。

有働氏:
 ただ「エターニア」の段階では,まだPS版「ファンタジア」の方向性に影響されていたところがありました。例えば「エターニア」は,攻撃キャンセルの受付タイミングをかなり厳しく設定してあったんですが,これは「ファンタジア」の方向性を踏襲したものです。
 当時の格闘ゲームは,“攻撃キャンセルの受付タイミングが厳しいからこそ面白いし,腕の磨きがいがある”という風潮があったんですよね。「デスティニー2」以降は受付タイミングを気にせずに術技を出せることを優先するようになりました。

4Gamer:
 そういえば,「デスティニー2」では,技や魔法の名前がこれまでと変わっていましたね。技名はRPGの顔でもありますから,変えるというのも大きな決断だと思います。

有働氏:
 「デスティニー2」では,当初“「デスティニー」から世界が変化したことにより,「晶術」とは別の術が出てくる”という話だったので,別の名前を使った方がいいだろうと判断した覚えがあります。ただ,結局は術の名前が晶術から変わらなかったので,その辺りはあやふやにはなってしまいましたが。
 また,それまでの技名には規則性がなく,技名を聞いただけでは,特技と奥義の違いが判断できなかったので,これを改善したかったというのもあります。「デスティニー2」の場合,技名の文字数をカテゴリごとに統一し,「特技」は3文字,「追加特技」で4文字,「奥義」なら5文字という風に,その技がどれに相当するのかを分かりやすくしたんです。

画像集#009のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 ただ変わっただけかと思ったら,そんな事情があったんですね……。
 有働さんが携わった「テイルズ オブ」は,タイトルごとにバトルシステムが大きく変わっていた印象があります。当時は開発ラインが「シンフォニア」や「ジ アビス」を手掛ける3Dチームと,「デスティニー2」や「リバース」を手掛け,有働さんが所属する2Dチームがありました。有働さんのシステムに挑戦的なものが多いのは,こうした別のラインが存在していたことも影響しているのでしょうか。

有働氏:
 別のチームがいてくれるから自由にやろうという意識については,確かに途中からはありました。ただ,作品ごとにガラリとシステムを変えていく発想の出発点は“プレイ時間が長くなるRPGで,同じことを続けて飽きられたらマズい”という考えからだったと思います。

4Gamer:
 当時は,国内のコンシューマ機市場が今よりイケイケで「テイルズ オブ」も新作を出せば売れるという感じでしたが,その時点ですでに危機感があったと。これは開発現場全体がそうだったのでしょうか。

有働氏:
 私個人の感覚ですね。そのためか,次回作に取り入れる新しいバトルシステムを上司に提出した際には「前のものから変えすぎているんじゃないか」と捉えられることも多かったです。

4Gamer:
 新しいシステムを作っていく際に,気をつけていたことはありますか。

有働氏:
 リサーチを徹底することでしょうか。基本的には発売されてからは,ネットの掲示板にかじりついてユーザーの声を拾い集めていってました。

画像集#014のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 具体的にリサーチが生かされた例などはありますか。

有働氏:
 「リバース」の後に発売したPS2版「デスティニー」を作る際に,バトルシステムをシンプルにした例が分かりやすいと思います。
 「リバース」のバトルは今でこそ一定の評価を得ていますが,発売してすぐの時点では「戦闘が難しい」という声をかなりいただいていたんです。そんな時に同じく「戦闘が難しい」と言われていた「デスティニー2」のバトルが,このタイミングで再評価されているという話を耳にしたんです。

4Gamer:
 確かに「デスティニー2」のバトルは,時間が経つにつれてどんどんシステムが評価されていった印象ですね。

画像集#002のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは
有働氏:
 はい。ただ,それを聞いて「これはマズいな」と思ったんです。「デスティニー2」の発売が2002年11月で,リバースの発売が2004年12月ですから,評価されるのに2年もかかっているわけです。
 もしかしたら「リバース」のバトルも同じように,時間をかければ評価されるのかもしれないけど,理解されるのに2年かかるシステムってどうなんだろう……と。私自身も,評価されるのに,時間がかかりすぎるのは気持ち的に辛いですしね(笑)。

4Gamer:
 なるほど。

有働氏:
 案の定「リバース」のバトルも面白さが評価されたのは,発売から2年くらい後になるんです。そこで,一度とことん簡単にしてみようと思って考えたのが,2006年に出したPS2版「デスティニー」のCC(チェインキャパ でした。

※通常攻撃,術技,バックステップなど,行動のリソースとなるポイント。これまでは攻撃をつなげるルートに制約があり,さらに術技には「TP」(テクニカルポイント)が必要だった。CC制ではルートの制約やTPがないため,CCの値だけ管理していれば,簡単に連続攻撃が決められるようになった

4Gamer:
 CCが後の作品に与えた影響はかなり大きいですよね。今ではこれをベースにしたバトルシステムがシリーズでは当たり前になっていますし。

有働氏:
 PS2版「デスティニー」より前は,通常攻撃→特技→奥義というように,攻撃がつながるルートに制限が加えられていたんですけど,これが新規のプレイヤーには,かなり分かりにくかったんですよね。特技→通常攻撃と,ボタンをせっかく押しているのにルートが違うから攻撃が出ない。そういった難しさを取っ払って,もっと自由に攻撃をつなげられるようしようと考え,CCでは制限を外しました。

画像集#010のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 通常攻撃→特技→奥義という当時あったルートの制約は,シリーズでは当たり前のルールみたいな風潮がありましたよね。

有働氏:
 はい。開発側の私もこれが当たり前だと思ったまま「デスティニー2」や「リバース」を作っていましたから。ただ,CCを生み出せたのはやはり今までの経験と,「リバース」の反省があったからこそだなあと,今振り返っても思いますね。


“正直見つかんなくてもいいやと思ってました”。余った時間で作られた,遊び心あふれる隠し要素の数々


4Gamer:
 有働さんが携わった作品には,バトルの中にさまざまなおまけ要素や隠し要素がある作品が多いですが,あれも有働さん自身が入れたものなのでしょうか。

有働氏:
 私がバトルを担当した作品であれば,恐らくほとんどが私の仕業だと思います(笑)。

4Gamer:
 初めてシリーズに携わったPS版「ファンタジア」では,マッププログラムのお仕事の傍らで,オマケ要素のシューティングゲーム「GROOVYアーチェ」を作られたと聞いています。

有働氏:
 そうですね。世に出る最初のシリーズ作品でもありましたから,めっちゃ頑張って時間を空けた記憶があります(笑)。

4Gamer:
 続く「エターニア」のバトルでは,隠し要素が非常に多かったのが印象的でした。シリーズ名物の秘奥義()が初登場しますし,特定の条件で「シューティングスター」を使うと「GROOVYアーチェ」仕様のアーチェが召喚できたりと,隠し要素を挙げればきりがないです。

※特定条件下でのみ出せる大技。当初は隠し技的な扱いだった

有働氏:
 秘奥義は,PS版「ファンタジア」のときに,特定条件を満たした状態でコマンドを入力すると出せる「冥空斬翔剣」という隠し技があったんですが,この発展系という形で考えたものですね。
 「エターニア」のバトルにおける隠し要素はかなり多いので,もともと仕様に組み込まれていたと思われるかもしれませんが,実はほとんどが開発当初から予定していたものではなかったんですよ。

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4Gamer:
 え,そうなんですか。

有働氏:
 「エターニア」は,予定されていた発売日が開発の遅れで延期になったんですよね。ただ,私は遅れがあったセクションではなかったので,担当範囲は終わっている。
 「時間が空いているなら何か追加で入れていこうか」と思い立って作っていったのがエターニアのバトルにおける隠し要素なんです。ちょうどアートの人間もスケジュールが空いていたので,絵だけ発注して,あとは自分1人で作っていました。

4Gamer:
 そういった「エターニア」の隠し要素の中でも,最も発見が遅かったのが「ブルー・アース」だと思います。プレイヤーが一生懸命隠しコマンドを探して,半年くらい経ってやっと最終段階のコマンドが見つかった。
 これについては,本当に一切ヒントがありませんでしたが,プレイヤーが見つけてくれるかどうか分からない要素をなぜ入れようと思ったのでしょう。

有働氏:
 ほかの隠し要素は“推測すれば見つけられるもの”でしたから“推測できないもの”を入れようと思ったんです。正直「見つかんなくてもいいや」くらいの気持ちだったんですが,よく皆さん最後までたどり着きましたよね(笑)。

「エターニア」の秘奥義の1つ「ブルー・アース」。特定の条件を満たしてマクスウェルを召喚し,その間に隠しコマンドを入れると,続きの術が発動。さらに隠しコマンドを入れて術をつなげると,最終段階で発動する。ゲーム内でまったくヒントがなく,発見が非常に遅かった
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4Gamer:
 ブルー・アースに限らず,有働さんの携わったタイトルには,発見しにくい隠し要素が必ず1つはあったように思います。「デスティニー2」でジューダスの隠し技である「真神煉獄刹」は,本編を3周目の特定の場所まで進めるのが必須条件でしたし,「リバース」の「ブルー・アース」は1Pと2Pコントローラで交互にキャラクターを操作するなど,かなり複雑でしたよね。

有働氏:
 あの辺は,本当に分からない隠し要素を作ろうとしてエスカレートしていった感じですね(笑)。さすがにやり過ぎだったので,ノーヒントな隠し要素はシリーズが進むにつれてなくしていきました。

4Gamer:
 有働さんが作った隠し要素の中で特にお気に入りのものはありますか。

有働氏:
 厳密には隠し要素ではないかもしれませんが,「エターニア」のラストバトルでのコマンド入力は,一番気に入っていて,ファンの皆さんからも評価をいただいています。

 ラスボスが死ぬ間際に使ってくる闇の極光術「ファイナリティ・デッドエンド」を,こちらが使う真の極光術「インフィニティ・リヴァイヴァー」で返すという演出なんですが,プレイヤーが極光術のコマンドを入力していないと全滅してしまうんですよね。

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4Gamer:
 「ファイナリティ・デッドエンド」は,ラストのタイミングで初めて出てくる技でした。

有働氏:
 はい。ただ,“闇の極光術は,真の極光術で返せる”という世界観に基づいた法則はゲーム内で説明されていますし,ここまでに「エターナル・ファイナリティ」という別の闇の極光術を,真の極光術で返せるということは,プレイヤーも経験しています。
 ファイナリティ・デッドエンドを使われた際,この法則に自分で気づいて返せれば達成感があるでしょうし,世界観とバトル体験を結びつけた方が盛り上がるだろうと思って入れたんですが,予想以上に好評で嬉しかったですね。


バルバトスは,何故あんなにも強いカウンターキャラになったのか


4Gamer:
 世界観とバトル体験を結びつける取り組みと言えば,「デスティニー2」のバトルは,ボスとのバトル中にリアルタイムで,キャラクター同士の会話が挿入されるようになりましたね。キャラクターが会話しながら斬り合っている感じがして,非常に印象的な演出でした。

有働氏:
 実は,そういったバトル中にリアルタイムでボスと会話しているところは,開発当初に予定されていた戦闘前の会話シーンを省略して,バトル中に入れ込んでいる箇所もあるんですよね。これに関しては,「デスティニー2」のバトルコンセプトとゲーム体験のバランスを考慮した結果です。

4Gamer:
 「デスティニー2」のバトルコンセプトと言いますと。

有働氏:
 「デスティニー2」は,ストーリーの要所要所で“壁となる強敵を作りたい”という思いがあり,何度かリトライしてもらうことを想定したバランスにしていました。
 ただ,これではリトライするたびに長い会話イベントを見ることになり,プレイヤーが辛く感じる恐れがあります。そこで,「キリのいいところでバトルに入ってしまい,残る話は戦闘中にしてもらおうよ」とシナリオ担当に提案したんです。
 代表的なのは,ラスボスのフォルトゥナとのバトルで挿入されている会話ですね。あれも,もともとは戦闘前の会話イベントで使われる予定だったものです。

4Gamer:
 当時プレイしたときは,てっきり戦闘の演出だと思っていました。ほかのボスに比べて,やり取りがかなり長いなとは思っていましたが。

有働氏:
 会話シーンでカイルが「もう神は要らない!」って啖呵を切っていかにも戦闘に入りそうなのに,初期案ではずっと会話が続いていたんですよ。「いや,神は要らないって結論が出たなら,もう戦闘に入ってしまっていいですよね!?」と,当時シナリオ担当に話した覚えがあります(笑)。

4Gamer:
 「デスティニー2」の“壁になる強敵”と言えば,個人的にはバルバトスが印象的です。ストーリーを進めていくうえで何度も戦いますし強さも圧倒的で,バトルでの体験がキャラクター性を形作っているような,シリーズの中でも特異なキャラ立てになっていると思います。

有働氏:
 バルバトスとの戦いについては,シナリオ担当から「カウンターをしまくるキャラにしてほしい」とか,「強くしてほしい」とかいう指定があったわけではないんですよね。私が,彼のキャラクター性を踏まえたうえで,プレイヤーのいろいろな行動に対してカウンター攻撃を仕掛けるような強敵にしました。

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4Gamer:
 アイテムを使えば「アイテムなぞ使ってんじゃねえ!」と言われてカウンターされ,術を使えば「術に頼るかザコどもが!」とカウンターされ……彼に苦戦しなかったプレイヤーは,いないんじゃないでしょうか(笑)。

有働氏:
 開発の初期はカウンター時のメッセージも表示してなかったんですよね。でも,テストプレイの際に「なぜカウンターされたのかが分からないだろうな」と気付いて,後からプレイヤーのどういった行動に対してカウンターしたのかを,メッセージとして表示することにしたんです。ボイス収録の後に行われたので,若本さんのボイスは入れられなかったんですが。

4Gamer:
 バルバトスといえば,PS2版「デスティニー」だと,同じフィールドでオートレベル上げをしていると,お仕置きに来るキャラとしても登場していましたね。あれも驚かされました。

有働氏:
 当時のRPGは,キャラクターをフィールドに放置し,ボタンを固定するなどして自動でバトルさせて経験値を稼ぐ,いわゆる放置稼ぎをよしとする風潮がありましたから,お仕置きさせるのにピッタリなキャラクターといえばバルバトスだよね,と思って入れてみたんです。

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4Gamer:
 この仕様を見たほかのスタッフの反応はどういったものだったのでしょう?

有働氏:
 上司に仕様書を見てもらった時は,「……なんで?」っていう戸惑いの反応をされましたね(笑)。

4Gamer:
 いや,それは困惑するのも無理ないと思います(笑)。

有働氏:
 放置稼ぎを禁止したいというよりは,“みんなビックリしないかな”くらいの気持ちで入れていたんですよね。
 放置稼ぎの際はボタンを固定してTVを消しますよね。なので,プレイヤーがしばらくたってTVを点けると,バルバトスにやられてゲームオーバーになった後なので,原因が分からない。
 ただ,ちゃんと画面を見てプレイしていれば,バルバトスらしく言葉で説明してくれるので,全滅するようなことにはなりません。画面を見ていない人は原因の発見が遅れる,画面を見ている人はちゃんとわかるということも想定してあの仕様にしていました。

4Gamer:
 お茶目ないたずら心というような感じなんでしょうか(笑)。アーケードゲームだと同じ場所で粘っていると,永久パターン防止キャラクターがお仕置きしに来ますが,RPGにそうしたキャラクターが出てくるとは思ってもいなかったです。当時もネットでかなり騒がれてましたし,今見ても相当に強い印象を残すイベントだと思います。

有働氏:
 印象的だったのは,バルバトスのイベントを見つけた第一発見者がネットの掲示板で完全にスルーされていたことでしたね。その人は,画像を添付してみんなに報告してるんですけれど,突拍子もない出来事なんで「ガセネタだろ」と誰も信じてなくて……(笑)。

4Gamer:
 何の情報もなしに見せられたらにわかには信じられませんよ。そういう隠し要素について真偽不明の噂がよく飛び交っていたのも時代を感じます。


できるだけ早く仕事を終え,余裕をもってクオリティを上げる「ウドッチ」流仕事術


4Gamer:
 お話を伺っていると,有働さんは毎回バトルシステムにせよ,隠し要素にせよ,プレイヤーを飽きさせないためのさまざまな工夫を凝らされている,という印象を受けます。
 ただ仕事が忙しいとスケジュールに追われて,そういったプラスαの部分というのはおろそかになりがちです。有働さんは多忙な中で,どうやって時間を作っていたのでしょうか。

画像集#005のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは
有働氏:
 プランナー専任になる前,バトルプログラムもやっていたころの話なんですが,“スケジュールを立てることなく,できるだけ早く作って時間を空けよう”というやり方が,私の仕事の進め方でした。この姿勢が,結果的に作品のクオリティアップやインプットの時間を増やすことにつながったのだと思います。

4Gamer:
 あらかじめスケジュールを立てないというのは意外ですね。普通,立てておいた方が効率よく仕事ができるのではないかと思うのですが。

有働氏:
 スケジュールを立ててしまうと,ちょうど期日ギリギリに仕事を終えるように進めてしまうので,追加の仕様があったとき,かなり入れづらくなるんですよね。今は“想定外のことが起こったときのために,しっかりスケジュールを立てておき,その通りに仕事を進めていきましょう”というのが世の風潮ですが。

4Gamer:
 言われたタスクを決められた期日までにこなすのではなく,余った時間で言われた以上のものを作りたいと。

有働氏:
 そういう側面もありますし,大規模なゲーム開発で想定外のことが起きて改修が必要になった場合,なんだかんだで,計画を立てた時に用意した猶予もオーバーしてしまうことが多いんですよ。
 ゲームというのは,作っている途中で“これも入れなければならない”“あれも入れなければならない”と気付くことがよくあります。そうした場合,スケジュール通りに計画を組んでいると,後から気付いた部分を入れづらくなるんです。

4Gamer:
 早く仕事をすれば,余った時間で更なる仕様を追加できるし,ほかのところで何か起こった時にも対応できる。そうやって追加されたのが,PS版「ファンタジア」の「GROOVYアーチェ」をはじめとした各種隠し要素だったと。

有働氏:
 やるべきことを終えた後に,“これまで作ったものを利用すれば,こういうこともできるよね”という仕様を入れていくんです。スケジュールに縛られすぎると,こうした余裕もなくなっていくんですよね。

4Gamer:
 有働さんの“可能な限り早く仕事を進めよう”という考え方はどこで育まれたものなのでしょう。

有働氏:
 単に私が小心者だからだと思います。最初は「怒られたくないから早くやろう」という気持ちで必死でした。結果として,早く済ませた余裕を使っていろいろやれたというだけなんですよ。
 ただ,ハードのスペックが上がっていくにつれて開発コストも増していき,きっちりスケジュールを立てる必要が出てきました。そうなると作るものがカッチリと決まってしまうので,スケジュールの合間を縫って追加で作るような隠し要素を入れるのは,なかなか難しくなっていますね。

4Gamer:
 スケジュールをきっちり立てるようになったのはいつごろからですか。

有働氏:
 「グレイセス」からです。それまではプログラムを作った後に仕様書を作っていたんですが,ここで初めてプログラムを作る前に仕様書を書いた記憶があります。

4Gamer:
 え,それは……いろいろ大丈夫だったんですか。

有働氏:
 今の常識からすると考えられないやり方でしたよ。プログラムをやっていると,仕様書を書いてプログラミングして,仕様が変わったら,仕様書とプログラムの両方を直して……というのが相当な手間だったんです。バトルプログラムは,ほとんど私1人で作っていたので,あまり困ることもありませんでしたし。

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4Gamer:
 では「グレイセス」で仕様書を書くようになったきっかけは?

有働氏:
 会社から「仕様書がないと困ります!」と言われたことですね……まあ,それはそうですよね(笑)。チェックするときに仕様書がないと分からないでしょうし。

4Gamer:
 これまでの仕事のやり方とがらりと変わったわけですが,仕様書を書いたり,スケジュールをきっちり立てたりすることで良かった点などはあったんでしょうか。

有働氏:
 ゲームのいろいろなパートをきっちり見られるようになったことと,自分が原因のバグが出なくなったことですね。自分で製品版をプレイしている際,自分自身が出したバグでゲームが止まるようなことが何度かありましたから。

4Gamer:
 それまではバトル回りに集中していたのが,ほかのパートもチェックできるようになったということでしょうか。

有働氏:
 はい「グレイセス」では,トータルプランナーというポストで,ゲーム全体に「こういう風にしてくれ」という指示を出していました。「町にこういう機能を付けて,町に行く理由も付けて欲しい」とか「どこに行っても何かが起こるようにし,プレイヤーを別の場所に行きたくなるような気持ちにさせよう」という感じですね。
 スケジュールをきっちり立てるようにしたことで,できるようになったことも,できなくなったこともあります。

4Gamer:
 これまでのお話だと,「グレイセス」以前にもバトル以外の部分にいろいろと意見を出されていたようでしたが。

有働氏:
 確かにそうなんですが,それまではあくまでほかの担当者が出す“感想”でした。トータルプランナーになって“具体的にどう直していくか”を言えるようになったわけです。RPGはバトルや町での体験など,全部をひっくるめてのゲームですから。

画像集#015のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは


プレイして楽しい,見ていても楽しいゲームこそが理想


4Gamer:
 全体を俯瞰したうえで,感想以上の権限で意見を出し,具体的な修正を進めていけるようになった。プレイヤーの体験をいろいろな側面から演出していくということですが,そうしたマクロ的な視点はどうやって養われていったのでしょう。

有働氏:
 ほかのゲームをプレイしての体験が多いですね。時間がなくなってくるとユーザーの目線から離れてしまうんですが,できるだけそうしたことがないよう,自分でゲームをプレイするようにはしています。
 先ほどの早く仕事を済ませるという話にもつながりますが,こうした時間を作るためにも「どうすれば仕事を効率化できるか」という点は常に考えています。

4Gamer:
 ゲーマーであるからこそ見えてくるものもあるということですよね。

有働氏:
 ゲームを作るのであれば,自分の作品をゲーマーとしての視線で常にチェックしていかなければ,と思います。
 例えば,ゲームのロード時間などは,呼吸の一部として気にしていくべきだと思います。ここがスタートラインであり,快適でないとゲームとして評価してもらえません。スマホアプリを吟味するにしても,同じくらいの面白さなら,快適でないものからアンインストールされていきますし。「ユーザーとして遊ぶときにどうしたいか」を大切にしていきたいですね。

画像集#006のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 そんな有働さんが,これから目指していきたいことや,チャレンジしてみたいことはありますか。

有働氏:
 最近はオートモードが充実したゲームも増えてきていて,オートモードをなくすことでゲーム性があると主張するゲームも,オートモードで快適に遊べることをウリにするゲームもあります。そうした中で個人的には“オートモードはあるけれど,そうでないモードを選べるゲーム”が好きなんですよね。
 私としては,“オートモードで遊べる。けれど,これを使わずマニュアルで遊ぶことで,オートモードではないからこそ,このゲームでしか味わえない面白さがある”というものを,提示していきたいと思っています。

4Gamer:
 これまでの「テイルズ オブ」シリーズでも,一貫してそうした方向性を目指していますよね。オートやセミオートモードが必ずと言っていいほど用意されているし,オートモード中にもキャラを自分で動かせたりします。

有働氏:
 「テイルズ オブ」は,お話だけを楽しみたいという女性のユーザーも多かったですし,アクションゲームが苦手でも遊べるようにしてほしいという声は,「エターニア」のころからありました。
 オートモードを禁止することで得られるものよりも,オートモードとゲーム性や楽しさの両立はできるんじゃないかと。「テイルズ オブ」の場合はオートモードを眺める楽しみ方もありますし。

画像集#018のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 オートモードでの遊びも,体験の1つであるということですね。

有働氏:
 「エターニア」以前はプレイヤーが操作した状態を基準としてゲームバランスを取っていましたが,「デスティニー2」からはオートモードでボスに勝てるように調整をしました。ただ,「デスティニー2」は,オートモードのAIが優秀すぎて,結果として難度が上がったようなこともありましたね。「オートモードで勝てるなら大丈夫だろう」という調整の方向性だけならともかく,同時に「AIも賢くしたい」という目標があったがゆえのことでしたが。

4Gamer:
 2002年時点でオートを充実させようという目線があったのは驚きですね。普通,いろいろなシステムを考案するとオートでなく手動で遊んで欲しいとなりそうなものですが。

有働氏:
 「システムが難しすぎる」というお声への解決策としてオートモードを実装していたという側面もあります。あとテストプレイ中にオートモードで動いているのを見ているだけでもけっこう面白いことに気づいたんです。オートで楽しいようにゲームを作れるなら,それは目標として悪くないんじゃないかなと。

4Gamer:
 “ゲームは見ていても楽しい”というのも最近の考え方ですよね。スマホゲームの勃興とともに,オートモードの必要性が改めて注目されていますが,有働さんの視点はこれよりもはるか前に遡っていて,時代を先取りしている感がありますね。

有働氏:
 キャラクターの個性を見たいと思っても,自分でアクションをやっていると見えないものもあったので,オートバトルを眺めている時間も多かったんですよ。「デスティニー2」を開発していたときは,オートバトルを楽しめる要素を入れようということで,先ほど話題に挙がった戦闘中の掛け合いを増やしていった側面もあります。

画像集#019のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

4Gamer:
 確かに,キャラクターのセリフを聞きながら鑑賞するのであれば,自分でプレイしている時よりも,キャラクターが自分で動いているのを眺めている時の方が記憶に残りやすいですよね。

有働氏:
 ひとつ手を入れたら,その分クオリティもひとつ上がるので,あのころはいろいろなところに手を入れていってましたね。

4Gamer:
 なるほど。このままいろいろなお話を聞ききたいところですが,そろそろお時間のようです。最後に,有働さんがこれまでのゲーム開発で心がけてきたことや,それを踏まえたうえで,ゲーム業界に興味がある方へのアドバイスなどがあれば聞かせてください。

有働氏:
 私はどれだけ「楽するための苦労をするか」ということが大切だと思っています。自分が楽をするためにどうすればいいかを考え,それに向けて全力で苦労をすることで,自分の時間を作る技術を自ら掴んでほしいなと思います。あと,ゲームを仕事にされるのであれば,ゲームはやった方がいいでしょうね(笑)。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

画像集#007のサムネイル/「テイルズ オブ」シリーズのバトルを手掛けてきた有働龍郎氏にインタビュー。エターニアやグレイセスなどの個性的なシステムの作り方,モノ作りの秘訣とは

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