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印刷2018/09/26 18:33

イベント

「KORG Gadget for Nintendo Switch」初のイベント「Home Party」をレポート。“ガジェット使い”がみんなで作曲

 2018年9月9日,東京・ポニーキャニオン本社のイベントスペースで,「KORG Gadget Home Party」が開催された。このイベントは,4月に発売されたNintendo Switch用作曲ソフト「KORG Gadget for Nintendo Switch」のプレイヤーミーティング。場内では開発者によるトークショーやリアルタイム作曲による大喜利,ユーザー参加型企画などが行われた。

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 まずステージに登場したのは,DETUNE代表取締役の佐野電磁(佐野信義)氏と,コルグの岩田昌樹氏,加藤智幸氏,中島 啓氏。「KORGトーク!」と題された最初のコーナーでは,制作秘話などが語られた。

 最初の話題は,本作が開発された経緯について。中島氏によると,コルグと佐野氏との繋がりは今から10年前に発売されたニンテンドーDS用ソフト「KORG DS-10」まで遡り,それから定期的にミーティングを行う間柄だが,そんな定例ミーティング中に「新作を次世代機で出す」という話題があったとのこと。

 佐野氏によると「iOS版のKORG Gadgetを移植するとなったら次世代機か,それとも3DSかと悩むタイミングがあったのですが,プログラマー(鈴木秀典氏)が“3DSは絶対やりたくない! 次世代機ならやる”と言っていたので,結局Nintendo Switchになりました」とのこと。そこから打ち合わせを経て,まずは単純移植を試してみたという。

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 そのほか「悲しい思い出」として,音色を作成していた岩田氏が,2014年の正月休み中にサウンドプリセットを作っていたことが語られた。中でも一番つらかったのはDUBLINで,初期に作ったもののうち“40: Step Up!”という音色以外はほぼボツになってしまっていたという。

 岩田氏は,時間制限モードでライザーを制作する実演デモの“5分でライザー”も実施した。ライザーはビルドアップとも呼ばれる手法で,上昇音のシンセサイザーを盛り上がりに利用するテクニックだ。

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まずはLondonを用いて,リズムトラックを打ち込んでいく。最初は拍頭ごとにキック,スネアなどを重ねていく
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複製を繰り返して伸ばしていく
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どんどんノートの間隔を短くしていき,盛り上がり感を演出
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DUBLIN Step Up!を2トラックに分けて打ち込んだあと,“パリピっぽいシンセ”も入力していく。これもドラムと同様,盛り上がりが高まるにつれて音の感覚を狭めている
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すべて打ち込み終わる前にTIME UP。しかし5分間でライザーを作ることには成功。佐野氏は「5分間でできるので,朝の忙しい時などに作ってみて下さい」とコメントしていた

 また,“ここだけの裏技”として,開発中の機能を実機で使用するコマンドが加藤氏から来場者に伝授された。秘密のコマンドなので,本稿で紹介できないが,入力が成功するとタイトル画面の“Press A to Start”の点滅が少しだけ早くなり,開発中のガジェットをタッチで操作できるテストモードへと移行する。佐野氏は「発売当初はDockに入れて遊ぶことを想定していましたが,思ったよりも携帯モード状態でガジェットのノブをタッチで操作したいという要望が多かったため,Ver1.1でタッチ機能を追加しています」と補足し,現在デバッグ中であることを明らかにした。

 トークショー後半では,開発中の機能として他プラットフォームのKORG Gadgetに楽曲データを転送するデモが行われた。これはNintendo Switch版でQRコードを表示させ,それをiOS版で読み込むことで,楽曲のデータを転送できるというもの。

QRコードは曲数に応じて数が増えるとのこと。ライザーのデモは3枚で済んだが,KAMATAのデモソングは50枚におよぶらしい
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 そのほか,後日のアップデートでは“おすそわけプレイ”も可能となり,複数人でもプレイしやすくなるという。



KORG Gadget 大喜利企画&コンテスト


 トークに続いて,プロジェクターに投影されたお題をもとに,佐野氏と岩田氏がリアルタイムに楽曲を作っていくという大喜利企画が行われた。最初のお題は「スーパー作曲ボーイガジェ太のオリジナルテーマソングを作ってください」というもの。ちなみにスーパー作曲ボーイガジェ太とは,KORG Gadget for Nintendo Switchの公式サイトに掲載されている,同作の紹介コミックだ。

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 佐野氏はお題を見た瞬間,「そんなの急に無理だよ! ていうかこれ発注じゃん!」とコメント。岩田氏も困り顔だったが,2人とも10分ほどで完成。佐野氏は自身の「ガジェ太ー!」という歌唱とともにアイキャッチ風のフレーズを作成,岩田氏はシーンを3つにまたいだポップな4つ打ちミュージックを作成し,会場を沸かせた。この大喜利には一般来場者も参加可能で,彼らが壇上で作品を披露する機会も設けられていた。

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 次のお題は「ポニーキャニオンのムービングロゴ(映像の冒頭などに挿入されるロゴマークをもとにした動画)の効果音」。ムービングロゴは1秒程度なので,曲の出来だけでなく再生するタイミングも重要となる。

 岩田氏はしたたり落ちる水滴の音をLondonで再現し,Kievのアタックタイムを調整したパッドとWolfsburg,Amsterdamで上行系のフレーズを重ね合わせた,ハイクオリティな曲を発表。一方の佐野氏はKamataを2つ立ち上げ,一方の8bit風な下降フレーズで水滴の落ちる部分を表現し,もう一方のきらびやかなフレーズでロゴの展開を表現した。


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 大喜利の後は,KORG Gadget for Nintendo Switch初の公式コンテストである「ユーザー楽曲コンテスト ガジェ-1」の優秀者発表が行われた。ここではトークショーに登壇した4名に,ポニーキャニオンのプロデューサーである野島鉄平氏を加えた5名が登壇。それぞれの選出した5作品がノミネートされ,場内で再生された。ノミネート作品は以下の5作品だ。

野島氏による選出
 ダブステップを30秒で簡潔かつ格好良くまとめており,完成度が高い。(野島氏)


中島氏による選出
 30秒というと非常に短い時間に思えるが,その中でもめまぐるしい展開がある。ハッとするような展開がある,新鮮な体験があるという意味合いを込めて選出しました。(中島氏)


加東氏による選出
 しっかりしたテーマがあるところがすごく良かったです。30秒で魅せる,という感じがします。(加藤氏)


岩田氏による選出
 Marseilleを上手く使ってくれている。個人的に派手な音が好きなのと,オケヒが良かったので選びました。(岩田氏)


佐野氏による選出
 まっくらな箱で聴きたい感じの楽曲です。ダークな感じが好きでした。(佐野氏)


 以上5作品の中からグランプリに輝いたのは,Tanimura氏による楽曲。全体的な評価が高く,佐野氏を含む複数人がノミネート対象に挙げていたことなどが決め手となった。Tanimura氏には賞品の「KORG monologue」が進呈された。

 続いては,小学3年生の齋藤永太氏による自由研究のプレゼンテーションが行われた。こちらは実際に小学校に提出された自由研究とのことで,KORG Gadget for Nintendo Switchで制作された実際の楽曲が会場でも発表された。

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 齋藤氏からは,「最初は5つのガジェットを使って打ち込みましたが,たくさん音を入れたら雑音に聞こえてしまった」「ガジェットを4つに減らし,各ガジェットにリズム,サポート,効果音などの役割を持たせて制作をし直した結果,“いいな”と思える楽曲なった」という研究結果が発表された。「もっと長い音楽を作ってみたい,Nintendo Switchを使ってプログラミングもしてみたい」という展望も語られ,会場からはこの日一番の大きな拍手が送られていた。

山形県から家族でイベント会場に訪れた永太氏。KORG Gadget for Nintendo Switchは,一部の小学校で教育用として利用され始めているという
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マルチプレイ体験会ではスペシャルゲストも登場


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 休憩を挟んで行われたのは,「マルチプレイでeスポーツを楽しもう企画」と題したマルチプレイ体験会。佐野氏と3名の来場者が参加し,5分制限モード,ガジェット固定という最も制限の強いルールで体験を行った。体験後は楽曲をリプレイ再生しながらガジェットをソロで確認しつつリズムの構築についてコメントを言い合ったりと,大きな盛り上がりを見せていた。

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 終盤にはスペシャルゲストとして,バンダイナムコスタジオの大久保 博氏と,セガ・インタラクティブの川口博史氏(Hiro師匠)が登場。両名を交えたマルチプレイは,序盤から全員が各ガジェットのパラメータをオートメーションで弄り倒す展開となり,大きな盛り上がりを見せた。佐野氏は「“1人だったら絶対こんなフレーズ打ち込まない”というフレーズもマルチモードなら出てきます。これが醍醐味ですね」と語っていた。

 最後は「KORG Gadget for HOME PARTY」と称して,佐野氏による30分ぶっ続けの楽曲制作が行われた。途中からゲストや参加者も次々にステージに上がり,終始賑やかなイベントのラストを飾った。

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「KORG Gadget for Nintendo Switch」公式サイト

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