舞台「斬劇『戦国BASARA』天政奉還」のゲネプロをレポート。帝の称号を懸けて，伊達政宗や真田幸村ら若き武将達が熱い闘いを繰り広げる

　2019年7月12日より，舞台「斬劇『戦国BASARA』天政奉還り」の公演が，ヒューリックホール東京（7月12日〜7月21日）と大阪・梅田劇場 シアター・ドラマシティ（7月26日〜28日）にて行われる。この舞台公演は，カプコンのアクションゲーム「戦国BASARA」シリーズを原作とするもの。
　本稿では，初日となる7月12日の公演前に行われた公開ゲネプロ（通し稽古）の模様をレポートしよう。

「戦国BASARA バトルパーティー」公式サイト

■出演キャスト（敬称略）

伊達政宗役：眞島秀斗
真田幸村役：松村龍之介
石田三成役：沖野晃司
徳川家康役：永田聖一朗
片倉小十郎役：井上正大
足利義輝役：久保田秀敏
竹中半兵衛役：末野卓磨
風魔小太郎役：前田慎治
小早川秀秋役：高岡裕貴
お市役：高柳明音（SKE48）
鶴姫役：出口亜梨沙
明智光秀・天海役：瀬戸祐介
京極マリア役：大湖せしる
松永久秀役：松田賢二
三好三人衆・長兄役：喜多野章太郎
三好三人衆・次男役：久道成光（劇団４ドル５０セント）
三好三人衆・三男役：田沼ジョージ

　ゲネプロの開始前にはキャストおよびスタッフがステージに登壇し，「戦国BASARA」の舞台シリーズ10周年記念となる今回の公演に懸ける意気込みを語った。
　今回でシリーズを卒業する伊達政宗役の眞島秀斗さんは，キャストが全17名におよぶことに言及し，「今回の舞台では開幕直後からとてつもない熱をお届けできるのではないか」「全員が舞台に上がると，とてつもない密度の殺陣になる」「高濃度の斬劇『戦国BASARA』」をお見せしたい」とコメントした。

　同じく今回卒業の真田幸村役・松村龍之介さんは，「戦国BASARA」の舞台に出演するのが10作めとのことで，上記の10周年と合わせて節目となる公演に出演できたことに感謝の意を示していた。


　構成・演出・映像を手がけるヨリコジュン氏は，卒業する眞島さんと松村さんが表現する「斬劇『戦国BASARA』」への愛を目に焼き付けてほしいとコメント。
　また企画・原作監修を務めたカプコンの小林裕幸氏は，2009年7月の1作めから多くのキャストやスタッフに支えられてきたとし，とくに“斬劇”と冠するようになってからは殺陣が増えたと，この10年を振り返った。さらに原作の「戦国BASARA」シリーズが2020年に15周年を迎えることにも触れ，それに向けてさまざまな展開を行っていくとも話していた。

ヨリコジュン氏

小林裕幸氏

　「斬劇『戦国BASARA』天政奉還」の物語は，十三代将軍・足利義輝が武将達を前に放った「最後まで勝ち残ったもの者に，帝の称号を与える」という言葉から始まる。若き武将達がそれぞれの思いを抱いて行動を始める中，伊達政宗と真田幸村は，松永久秀と京極マリアの策略によって望まぬ形での対決を強いられることに。


　互いにライバルと認め合う政宗と幸村の対決に期待を寄せていたが，そこには自らが欲していた“熱き熱”がないと失望する義輝。そして義輝の欲望は，日ノ本全体を混乱と野望の渦に巻き込んでいくのだった……。


　キャスト17名が，舞台狭しとド派手な殺陣を繰り広げ，客席間の通路を使った演出も多用される今回の公演。もちろん，大音量のBGMとSE，スクリーンに投影される映像によって表現される迫力も健在だ。また互いをライバルとして尊重し合う政宗と幸村の姿も，これまでの公演より強調され，熱い展開となっている。は，本公演を鑑賞する予定の「斬劇『戦国BASARA』」ファン，原作「戦国BASARA」シリーズのファンは，ぜひ期待してほしい。
　

「戦国BASARA バトルパーティー」公式サイト