「ドラゴンクエストX」の体験版は，バージョン2終盤＆レベル80まで遊べる大盤振る舞い。お試しプレイでアストルティアの世界を堪能しよう

　2020年5月14日に「オールインワンパッケージ version 1-5」の発売を控えるオンラインRPG「ドラゴンクエストX」（PC / PS4 / Switch 。以下，DQX）は，月額課金制のタイトルということもあって，無料で遊べる体験版が用意されている（月額は1000円から）。

　筆者はサービス開始時から遊んでいるため，体験版を触る機会はなかったのだが，友人がDQXを始めてみたいというので，このときに体験版を紹介し，以降は冒険のお手伝いをしている。
　バージョン1のストーリーも終盤に差し掛かり，そろそろ体験版は終わりかな，と思っていたところ，気づけばバージョン2に突入しており，「あれ，もう製品版買ったの？」と聞いたところ，まだ体験版だという。

　「体験版なのにまだ遊べるの？」と思い，ちゃんと調べてみたところ，2019年3月に体験版の大改修が行われており，遊べるコンテンツがかなり増えていたことが分かった。オールインワンパッケージの発売も視野に入れ，せっかくの機会なので，本稿では体験版で遊べるコンテンツをピックアップして紹介してみよう。

　なお，ストーリー上のネタバレになってしまうようなコンテンツは避けているので，すべてを網羅しているわけではないことをご了承いただきたい。また，体験版の導入方法は，PC，PlayStation 4，Nintendo Switchのそれぞれで異なるため，そちらに関しては公式サイトで確認してほしい。

「ドラゴンクエストX」体験版導入ページ（公式サイト）

ストーリーは追加パッケージ第1弾の終盤まで

　DQXは追加パッケージを含めてバージョンが1〜5まであり，体験版ではバージョン2「眠れる勇者と導きの盟友」の終盤までプレイ可能だ。このゲームは魅力的な寄り道が多いので，ボリュームをプレイ時間で換算するのは難しいところだが，ストーリーだけを進めたとしても，体験版の範囲内だけで30時間ほどは楽しめるはず。

　ちなみに，オンラインゲームだからという理由で誤解されがちだが，DQXは正真正銘のナンバリングタイトルだ。サブクエスト1つとっても，涙あり笑いありと，ストーリーはしっかりと作り込まれているので，その点も安心してほしい。

レベルは各職業80まで遊べる

　DQXは職業ごとにレベルがあり，体験版では各職レベル80まで上げられる。製品版での現在の上限は112となっているが，80もあればその職業をひとまずマスターしたと言ってもよいだろう。ちなみに冒険を始めた段階でのレベル上限は50で，そこから先はレベル上限開放クエストをクリアしていく必要がある。レベル80までは5刻みで上限が開放されていくので，覚えておこう。

ミニ冒険ガイド：エンゼルスライム帽を受け取ろう

　オンラインでの冒険がスタートしたら，町の入口にいるNPCから「エンゼルスライム帽」を受け取ろう。レベル89以下のキャラクターがこの帽子を装備すると，モンスターを倒して得られる経験値が3倍になる。見た目はなかなかにファンシーなので，気になる人は頭装備を非表示にするといいだろう。

ミニ冒険ガイド：メタルーキーを討伐しよう

　新規や復帰プレイヤー向けに用意されているサーバー9と10では，約5時間ごとの周期で30分間「メタルーキー軍団」が出現する。メタルーキーの出現時間中に，フィールド上のモンスターと接触すると，必ず「メタルーキー」が追加で現れ，まれに「はぐれメタルーキー」が混ざることも。通常のメタル系と比べると経験値こそ少ないが，序盤のストーリーを無理なく進められるくらいのレベルにはすぐに到達できるので，積極的に倒してみよう。

体験版で転職できる職業は14種

　冒険開始時に選択できる職業は「戦士」「武闘家」「僧侶」「盗賊」「魔法使い」「旅芸人」の6つで，ストーリーを進めていくと「バトルマスター」「魔法戦士」「パラディン」「レンジャー」「賢者」「スーパースター」「まもの使い」「どうぐ使い」に転職するための，各職業クエストを受けられるようになる。

　一度開放した職業は，酒場などにいる神官に話しかければいつでも転職できるので，少しでも気になる職業があれば，ひとまず開放だけでもしておくといいだろう。
　なお，体験版で転職できないのは「踊り子」「占い師」「天地雷鳴士」「遊び人」「デスマスター」だ。

ミニ冒険ガイド：余裕ができたらほかの職業のレベルもあげよう

　各職業には「全職業で○○＋20」といった，すべて職業で有効になるいわゆる「パッシブスキル」があり，これを取ることでプレイヤーの基礎ステータスが上昇していく仕組みになっている。冒険を始めたばかりの段階では，1つの職業で手一杯かと思われるが，上述したメタルーキーを活用すれば，各職業の有用なパッシブスキルはサクサク習得していけるので，余裕ができたらほかの職業も少しだけ育成しておきたい。

サポート仲間でソロプレイも楽々

　DQXはよく「一人でも遊べるMMORPG」としてオススメされる通り，ストーリーはもちろんのこと，一部のエンドコンテンツでさえ一人でクリアできる。そうしたソロプレイを支えているのが「サポート仲間」というシステムだ。

　このサポート仲間とは，プレイヤーが酒場の紹介人を介して，ほかの冒険者に自分のキャラクターを貸し出す仕組みのことで，ほかの冒険者のパーティに加わった自分のキャラクターはAIが操作する。
　DQXのパーティは基本4人なので，ソロプレイの時は残り3枠にサポート仲間を入れて冒険できるわけだ。雇えるサポート仲間のレベルは，自分のレベルによって上限が設けられるので，サポート仲間が強すぎていいところを全部持っていかれる……なんてことも起こりにくい。

ランダムダンジョン「魔法の迷宮」

　いずれかの職業がレベル20以上になっている状態で，港町レンドア北にいる「ロンデ」に話しかけると，「まほうのカギ」というアイテムがもらえる。これを使って挑戦できるのが「魔法の迷宮」だ。

　魔法の迷宮は，入るたびに構造が変わるダンジョンで，プレイヤーは40分の制限時間内にダンジョンの最深部にいるボスの討伐を目指すことになる。通常はオートマッチングでPTを組んでから突入することになるが，すでにパーティを組んでいる場合はパーティメンバーと一緒に挑戦できる。

　ダンジョンの難度は基本的にパーティ内のレベルで調整されるので，コンテンツを開放した時点で突入してしまってもまったく問題ない。なお，魔法の迷宮の開始エリアには必ず種族神像が立っており，そこに特定のコインやカードを捧げることで，最深部のボスを変えることも可能だ。なお，コインやカードのボスに挑戦する場合は，ロンデに話しかけて魔法の迷宮を選択すると，サポート仲間をそのまま連れていけるので，一人で気軽に楽しむこともできる。

レベル1から挑戦する「不思議の魔塔」

　不思議の魔塔は，塔の中にいる魔物を倒しながら上の階を目指していくダンジョンだ。アイテムやゴールドは持ち込めず，挑戦するたびにレベル1からのスタートになるなど，「不思議のダンジョン」のようなローグライクの味付けがされており，レベルが離れているプレイヤー同士でも同条件で楽しめるコンテンツになっている。もちろん，ソロでもサポート仲間を付けて遊べるので，開放されたら挑戦してみてほしい。

冒険の息抜きは「カジノ」で

　ハイファンタジーなドラゴンクエストの世界でひときわ異彩を放つ「カジノ」は，DQXにも存在する。体験版では「スロット」「ビンゴ」「ポーカー」「ルーレット」で遊ぶことができ，それらで稼いだコインは，さまざまな景品と交換できる。なお，現在カジノ内でもっとも人気のあるコンテンツは「すごろく」なのだが，こちらは体験版ではプレイ不可となっている。とはいえ，時間やイベントのタイミングによっては，ほかのカジノゲームも賑わうので，ドラゴンクエストのカジノが好きな人は娯楽島ラッカランに足を運んでみよう。

土地と家を購入すれば「ハウジング」も楽しめる

　ハウジングは，DQXの世界に自分だけの家を建てられるシステムだ。自分の家は，見た目を改装したり，室内に好きな家具を配置したりと，自由にカスタマイズできるほか，自分専用の倉庫がもらえたり，貴重なアイテムになる花を育成したりもできる。

　体験版では，価格が最低値（2万ゴールド）まで下がったSサイズの土地が購入でき，そこに家を建ててしまえば，上述したほとんどの機能が楽しめる。Sサイズの土地の価格は50万ゴールドからスタートし，時間経過と共に下がっていく仕組みなので，いわば早い者勝ちなのだが，筆者が確認したところ最低値の土地は結構余っており（原稿執筆時），今なら体験版のプレイヤーでも自分の家が持てるだろう。

ミニ冒険ガイド：畑を作ろう

　自分の土地と家を手に入れたら，庭に畑を設置しよう。畑にはいろいろなタネを植えることができ，中には高額で取引されている花になるものも存在する。ただし，体験版ではほかのプレイヤーとの取引ができないので，注意しよう。

いつ製品版が必要になるのか

　さて，体験版だけでもたっぷり遊べてしまうDQXだが，ではどのタイミングで製品版が必要になるのだろうか。バージョン2のストーリーの終盤までプレイして，その続きが気になったら購入する，というのが自然な流れだと思うが，体験版の“ある制限”によって，もっと早い段階で購入を踏み切りたくなるかもしれない。

　その制限とは“コミュニケーション”である。DQXの体験版では，ほかのプレイヤーとパーティを組んだりチャットをしたりするのは可能だが，プレイヤーと取引したり，バザーを利用したり，周りに発言したりができないのである。
　また，ほかのプレイヤーの畑に水をあげることもできないので，“水やりのお返し”もできないし，ほかのプレイヤーの仲間モンスターをなでることすら，体験版では叶わない。

　これらはゲームの進行に大きく影響するものではないが，やはり本作はオンラインゲームなので，友達ができると自然と不便に感じる部分が目立つようになる。ソロプレイに徹するなら体験版でもたっぷり遊べるが，オンラインならではの交流をもっと楽しみたいと感じたのならば，もっと早めに購入に踏み切ってもいいかもしれない。もしこれから製品版を購入することを考えているなら，バージョン2以降を1つずつ購入するより，5月14日に発売される「オールインワンパッケージ version 1-5」（4800円+税）が断然お得なので，こちらをオススメする。

おまけ：スマホアプリ「冒険者のおでかけ超便利ツール」を活用しよう

　DQXを始めたら，「冒険者のおでかけ超便利ツール」をスマートフォンにインストールしておきたい。このアプリは，DQXでの冒険をサポートする，いわゆるコンパニオンアプリなのだが，これ1つで荷物や倉庫の整理から日課の消化まで出来てしまうという，名に恥じぬ超便利ツールなのである。

　一部の機能は制限されているものの，体験版プレイヤーでもこのツールは活用でき，とくに時間を取られる荷物や倉庫の整理が出先でもできてしまうのが大きい。UIがとても優秀なので，なんならゲーム内でやるよりアプリでやってしまったほうが早かったりする場合もある。このほか，フレンドとチャットができたり，イベント情報をいち早くチェックできたりと，DQXが一気に日常に溶け込むので，どっぷりとDQXの世界につかりたい人は早めに導入しておくことをオススメしたい。

「冒険者のおでかけ超便利ツール」導入ガイド（公式サイト）