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第1回は「Ikenfell」(PC/Nintendo Switch/PlayStation 4/Xbox One)。魔法学校を舞台にしたターン制のRPGで,ドット絵の美しさやクィア表現の豊かさにも注目が集まった作品です。本作をプレイした俳人・詩人である青本瑞季さんによる新作,「ひかりのこども」をご紹介します。
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青本瑞季
痛む木々から呪文が燃えうつって、あなたは
目覚める。微熱の千年紀。光景は眼の奥でか
すかに点描する。透明な嵐が紗幕をさらって
いくように、胸もとが通電して。かがやきの
孵化。魔法の虹にほほえみながら、わたした
ちは自閉している。ひびわれた季節の末期に、
だれもがひかりのこどもだった。
scratched. 古い鏡に浮かびあがる記憶。痛み
がわたしたちを名づけてゆくから、腫れあが
る感情に撹拌されても、昏い暦を再演しない。
ひきつれた傷の裂け目からなだれこむ夜を痛
むまま忘れないで。ひらかれた禁書に、やが
てあたらしい雪が、名前があふれてゆく。
癒えてゆく木々の幽霊。生活の厚みを受けと
めて、こどもたちの骨が曇ってゆく。平熱の
empathy. いかずちがあなたを吐きだして、
涸れたはずのうたごえが氷解する。聞き取れ
ない声を、心音を映写するなみおと。手を。
あなたが燃えつきないよう、次の季節へ窓を
開け放つ。
1996年生まれ。俳句と詩を書いています。「里」「群青」を経て現在無所属。





















