お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名

LINEで4Gamerアカウントを登録
[プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のインタビュー

メディアパートナー

印刷2026/07/30 22:00

プレイレポート

[プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 集英社ゲームズが2026年秋に発売を予定している「Chronoscript: The Endless End」は,圧倒的な“手描き力”を武器とするデベロッパのデスクワークスが手掛ける完全新作タイトルだ。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 デスクワークスといえば,小学生がノート上に作り上げたRPG世界を冒険する「RPGタイム!〜ライトの伝説〜」を手掛けたデベロッパだ。200ページ以上に及ぶ膨大なアートと,温かみのある鉛筆画によるアニメーションは,多くのゲームファンを驚かせた。

 新作「Chronoscript: The Endless End」もまた,そうしたアート部分に大きな特徴を持つ作品となっている。しかし方向性はまったく異なり,そのアートスタイルからはどことなく“ダークな美しさ”が感じ取れる。
 そんな本作のメディア向け先行試遊版をプレイしたので,確認できた演出やシステムを紹介するとともに,実際に遊んで分かった本作の手応えをお届けする。



アートが綺麗なだけじゃない

2次元表現と3次元表現の融合に注目


 舞台は現代のどこか。奇妙な依頼を受け取った編集者の主人公は,山奥の洋館へと足を運ぶ。しかし,その道中で1匹の蚊に血を吸われ,倒れてしまう。
 ――そして目が覚めたとき,編集者は奇妙な姿で“原稿”の中にいた。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 そこは,千年の時を生きる吸血鬼が描き続ける“終わりの続きの物語”の1ページ目。吸血鬼は編集者を雇い,物語の世界に放り込むことで“推敲”させようとしているのだ。編集者は物語の脱稿を目指し,先のページへと進んでいくことになる。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 ゲームの基本は,原稿用紙の中に描かれた世界を探索する2Dアクションだ。フィールドは複数の原稿用紙を上下左右につなぎ合わせるように構成されており,ページをまたぎながら道を探し,敵や仕掛けを乗り越えて先へと進んでいく。

 触れてみてまず驚いたのは,やはり圧倒的な描き込みの細かさだ。キャラクターはもちろん,背景にある建物や植物,細かな装飾に至るまで,緻密なペン画のようなタッチで表現されている。インクと紙が持つ独特の質感は,原稿にかけられた気の遠くなるような時間をも表現しているかのようだ。

 前作「RPGタイム!〜ライトの伝説〜」でアートのスゴさは分かっていたつもりだが,本作では“精細さ”を強く押し出したスタイルになり,その迫力に圧倒されてしまった。

画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 とはいえ,単にアートの美しさをウリにしている作品ならほかにも数多くある。そして,本作最大の独自性はそこにはない。

 編集者が冒険する2次元の紙上世界は,3次元空間である洋館に置かれた“原稿用紙”をつなぎ合わせたものなのだ。現実(3次元世界)の挙動が原稿(2次元世界)に影響を与えることもあり,その逆もまた発生しうる。

 たとえば,原稿の外側に積まれた本がフィールドの一部を覆い隠していたり,激しい戦いの影響でページ自体が現実空間で落下したりと,さまざまな形で相互作用が発生する。ときには,現実側から原稿用紙へ飛び込んできたオブジェクトを取り込むことで,編集者が新たな能力を獲得する場面も確認できた。

画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 2次元の物語世界と3次元の現実世界は,単に別々の場面として描かれているわけではなく,直接的なつながりのある世界として描かれているというのがミソだ。主人公が原稿の中へ入り,現実から干渉を受ける存在であることを,操作と演出によって理解できる。

 手描きアートの美しさは,その体験をより色濃くしてくれる。編集者が“紙の上に描かれた物語を推敲する”という物語をプレイヤーの体験へと反映するために,この混成表現が一役買っているというわけだ。

画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え


尖ったビジュアルを受け止める

硬派ながら遊びやすいアクション


 ビジュアル面での表現がかなり尖っている一方,探索型アクションとしての基本システムについてはオーソドックスなものが採用されている。
 各所に存在する休憩所へ座れば,ライフの回復とセーブが行われ,死亡時には最後に利用した場所から再開可能だ。同ジャンル作品としては「Hollow Knight」の流れを汲んでいるように感じられた。

画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 ゲームスピードはややゆったりした印象で,初期時点ではあまり機動力が高くない。要するに“ミスのごまかし”が効きにくい設計なわけだが,そのぶんアクション全般に納得感が得られるように工夫されている印象を受けた。

 たとえば,一部の敵には攻撃準備モーションに専用のエフェクトが用意されており,強力な攻撃に反応する余地が与えられている。おかげで,突然の攻撃に吹き飛ばされるような状況が起こりにくく,納得感をもって攻略を進められる。

画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 ゲームプレイを支える細かな挙動についても,そうした感覚を補強してくれている。たとえば,ジャンプした先の足場にギリギリで届かなくても,多少のズレなら壁蹴りによって位置を補正してくれる。絶妙な微調整よりも,計画的な立ち回りを評価するゲーム設計になっているわけだ。

死亡時のリトライはかなり早い。強敵との戦いでも気持ちよくトライ&エラーを繰り返せる
画像ギャラリー No.012のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 もちろん,本作ならではのアクションもしっかり用意されている。それが,原稿上に存在する“インクの染み”を活用する「黒滴」と呼ばれる能力だ。

 体験版の範囲内では,主人公が染みの内部に潜り込んで移動するアクションを使用できた。潜っている間は重力の影響を受けないため,壁面に沿って進んだり,勢いよく飛び出して通常では届かない高さまで跳び上がったりできる。

画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 どこからでも自由に使える能力ではなく,フィールドに描かれた染みが起点になっているのがポイントだ。インクがどこにつながっていて,どの位置から飛び出せば足場へ届くのかを考える必要があり,探索にちょっとしたパズル的な面白さを与えている。

 ただし,黒滴の中にいれば安全というわけではなく,潜っている最中にも敵の攻撃は受けてしまう。単純な回避手段ではなく,敵との位置関係を変えたり,攻撃を仕掛ける角度を作ったりするためのアクションとして使うことになる。

敵を撃破して得られるリソースを使って能力を強化すると,黒滴に潜った状態から攻撃を繰り出せるようになった
画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 前半で紹介した混成表現と同様,ビジュアル上のモチーフをゲーム内のギミックとして活用しているのが面白いところだ。インクの染みを単なる背景として扱わず,探索や戦闘を変化させる能力へ落とし込んでいる点は,本作らしさが強く表れた部分といえる。

画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.016のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

 最初は本作を“独特なアートを楽しむタイプの作品”として認識していた。実際,描き込みと迫力は期待を上回るものだったが,最終的にはそれをアクションに落とし込む設計が印象に強く残った。

 体験版はかなり短かったが,その可能性を感じるには十分。物語が進むことで原稿と現実世界の関係がどのように変化し,新たな能力が探索や戦闘をどう広げていくのか。アートの力だけでは終わらない作品として,製品版の仕上がりを楽しみに待ちたい。

エクストラモードを選択すると,ある程度ゲームが進んだデータを使ったボス戦に挑戦できた。苛烈な攻撃を覚え,トライ&エラーを繰り返しながら攻略していく感覚を味わえるので,腕に覚えのあるプレイヤーは挑戦してみよう
画像ギャラリー No.017のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.018のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え
画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / [プレイレポ]“現実”が紙上世界に干渉する。「Chronoscript: The Endless End」の先行プレイで味わった,緻密なアートと確かなアクションの手応え

  • 関連タイトル:

    Chronoscript: The Endless End

  • 関連タイトル:

    Chronoscript: The Endless End

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:07月30日〜07月31日