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DMM GAMES×キム・ヒョンテ氏×bilibiliの張 峰氏がTGSで語った,日中のゲームグローバル市場
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印刷2017/09/29 15:45

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DMM GAMES×キム・ヒョンテ氏×bilibiliの張 峰氏がTGSで語った,日中のゲームグローバル市場

 2017年9月21日に始まった東京ゲームショウ2017にて,DMM.com主催のトークセッション「DMM GAMESとグローバルアライアンス」が実施された。

 壇上には,SHIFT UP創業者であり,クロスプラットフォーム対応の新作RPG「デスティニーチャイルド For DMM」PC / iOS / Android)で,ディレクター兼キャラクターデザインを担当するKim Hyung Tae氏(キム・ヒョンテ氏),bilibili副総裁の張 峰氏,DMM GAMES企画営業本部 本部長の林 研一氏と,モデレーターとしてAppLovinディレクター兼事業開発の坂本達夫氏が登壇した。

左から坂本達夫氏,林 研一氏,張 峰氏,Kim Hyung Tae氏
画像集 No.001のサムネイル画像 / DMM GAMES×キム・ヒョンテ氏×bilibiliの張 峰氏がTGSで語った,日中のゲームグローバル市場

 Kim氏は,RPG「マグナカルタ」やMMORPG「ブレイドアンドソウル」のイラストレーターとして,その名を日本でも知られている人物だ。

 今回,話題の中心となった「デスティニーチャイルド」は,Kim氏のキャラクターデザインを前面に押し出したRPGで,日本ではスマホ版が2017年に,PC版が2018年にリリースされる。本作でプレイヤーは,さまざまな“チャイルド”を率いて,次代の魔王の座を目指す。ゲーム内のさまざまな部分にLive2Dによるアニメーションが使用されており,Kim氏が描く女の子たちを,より魅力的に楽しめる作りとなっている。

 一方,張氏が携わっているのは,中国で最大規模の若者文化のコミュニティを形成しているbilibiliと,2次元ゲームの大手パブリッシャであるbilibiliゲームだ。bilibiliはゲームや動画の配信プラットフォームとして,現在はDAU(Daily Active Users,1日あたりのアクティブユーザー数)が3000万人以上,MAU(Monthly Active Users,月あたりのアクティブユーザー数)が1.5億人以上,“アクティブうpぬし”が100万人以上,ユーザー投稿動画数が1000万以上と,まさに中国のオタク文化の中心地として発展している。

画像集 No.002のサムネイル画像 / DMM GAMES×キム・ヒョンテ氏×bilibiliの張 峰氏がTGSで語った,日中のゲームグローバル市場

 DMM GAMESは現在,中国や韓国のゲームデベロッパの開発力が高まっていることに注目しているという。林氏は,DMMのプラットフォームが2次元ゲームや成人向けゲームに強いことから,Kim氏の手掛ける「デスティニーチャイルド」と元々のユーザー層が合致すると考え,日本での配信を根気強くアプローチしてきたのだと語った。

 一方,韓国では「デスティニーチャイルド」は,18歳未満はプレイできないコンテンツとして配信されている(余談だが韓国で“成人向け”といったら21歳以上向けのことを指す)。Kim氏はこれに対して,日本では全年齢版をスマホ向けに,オリジナル版に日本向けの調整を施したバージョンをPC向けに配信すると答えた。

 これらの選択に至った要因は,「韓国ではスマホ向けに成人向けのバージョンがすんなりと出せてしまったために,PCでより洗練させることを考えなかった」ことだという。日本でのみの配信となるPC版は,より高品質なゲームに仕上げるとのことだ。

画像集 No.003のサムネイル画像 / DMM GAMES×キム・ヒョンテ氏×bilibiliの張 峰氏がTGSで語った,日中のゲームグローバル市場

 続いて,日本市場のイメージについて聞かれたKim氏は,「マグナカルタ」で日本に初進出した際は,“絵を描く”ということをよく分かっていなかったという。また,「ブレイド&ソウル」に携わったときは,ゲーム内容に踏み込めなかったことに不満があったようで,その後SHIFT UPを設立し,「デスティニーチャイルド」をサービスするにあたって,自身でゲーム全体のさまざまな面を見ていったと話していた。

 とはいえ,プロデューサー的な立ち位置には興味が薄いのか,Kim氏は林氏に対して「DMMが僕をうまく使いこなしてください」とコメントする一面も。それには林氏も苦笑いしつつ「全力で応えていきます」と話した。

 また,日本のユーザーのどんなところが厳しいかという問いにKim氏は,「日本のプレイヤーは,自分が楽しもうと思っているところに,本気の姿勢を見せるので,ゲームをいかに特徴的に,かつ面白く作れるかを気にしています」と返した。ストーリーの前後がブレないように作り,それでいてゲームシステムと世界観がうまくミックスできていることも重要視しているようだ。

 Kim氏にとって日本はとくに注力したい市場らしく,今後はDMMのパブリッシングを通じて,より良いゲーム体験をプレイヤーに送りたいと語りつつ,「これ,うまく答えられていますかね」と,はにかむように笑っていた。

 なお,DMM GAMESブースでは今回,本作のPC版のみが出展されていたが,これに対してKim氏は,「多くの人が言いますが,このゲームは直接プレイすると印象が変わります。DMM GAMESさんのブースではそれを踏まえて,ゲーム内容がより分かりやすくなるように展示してもらえたので,本当にありがたく思っています」と述べた。


それぞれの良さを活用する


 もう一方,張氏が携わるbilibiliは現在,DMM GAMESとのパートナーシップの一環として,「一血卍傑-ONLINE-」PC / iOS / Android)の中国配信を手掛けている。これについて張氏は「bilibiliの役割は,日本の素晴らしいゲームを中国のユーザーに届けていくことです」と語る。

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 また,DMM GAMESとbilibiliは現在,新たなゲームタイトルを共同開発しているという。両社の連携では互いの有力な部分を認め合いながら,それぞれのリソースを効果的に活用できることに魅力を感じているらしい。

 それでいてbilibiliがDMM GAMESと手を組んだのには,素早いスケジュール調整が可能だったからだという。新規タイトルを時間差なく配信できることで,企業にとってのリスクである,ゲームの鮮度が落ちることを避けられるからだ。

 そして,日本と中国のゲーム同時リリースを目指すことは,アジア圏にとって非常に影響力のあることだと話す。ライブ配信やイベント主催など,さまざまな事業を手広く行っている両社だからこそ,共有できる価値観があるようだ。

 ちなみに,彼らの開発中のタイトルについては「まだ内緒です」としつつも,両国にとってビッグなサプライズを与えるものになるらしい。

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 最後に,日本市場に進出する海外のゲーム会社,あるいは海外市場に進出する日本のゲーム会社へのメッセージが,登壇者から送られた。

 Kim氏は「モバイルゲームで大事なのは,忍耐だと思っています。昔のゲームはローンチして終わりでしたが,今のモバイルゲームはローンチしてからが始まりです。基本的すぎる話かもしれませんが,国を問わず,どんな姿勢でゲーム制作に取り組んでいくのかを考えることは大切です。費やした時間が無駄にならないゲームというのは,どんな国でも愛されるゲームになります」と語った。

 続く張氏は「中国のモバイルゲームでは,PKやアプリ内課金を重視していると思われがちですが,その時代は終わりました。現在はもっと洗練された内容のゲームが人気となっています。コンシューマゲームにしても,海賊版ではなく正規品を求める人が増えているなど,徐々に意識も変わってきました。DMMと共同開発中のゲームタイトルについても,ぜひ楽しみにしていてください」と述べた。

 そしてステージの最後に林氏は,「今回さまざまな観点からグローバルサービスについて語ってきましたが,我々は非常に強力なパートナーを迎えられたことを弾みとし,今後は海外市場へ積極的な展開を考えていきたいと思っています。この場で2人に褒められたことはプレッシャーでもありますが,それに違わない作品を頑張って作り,プレイヤーの元に届けられるようにやっていきます。そして,今後もこういう機会が作れるよう尽力します」とし,ステージを締めた。

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