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「Sniper Ghost Warrior Contracts 2」プレイレポート。リアルな狙撃の雰囲気はそのままに演出やゲーム的な仕掛けが強化されたシリーズ最新作
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印刷2021/07/13 12:08

プレイレポート

「Sniper Ghost Warrior Contracts 2」プレイレポート。リアルな狙撃の雰囲気はそのままに演出やゲーム的な仕掛けが強化されたシリーズ最新作

 H2 INTERACTIVEが,2021年7月29日にリリースを予定しているPS4版「Sniper Ghost Warrior Contracts 2」PC / PS4PS5版は2021年後半予定 / Xbox One版は発売時期未定)は,ポーランドのCI Gamesが開発を手がける「Sniper Ghost Warrior」シリーズの最新作だ。

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 1作目「Sniper: Art of Victory」のリリースは2008年で,そのリアルな狙撃感覚と自由な遊び方,十分な遊び応えによって多くのファンを獲得。2019年に発売された「Sniper Ghost Warrior Contracts」PC / PS4 / Xbox One)までの5タイトル累計で,1100万本以上ものセールスを記録している。

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 H2 INTERACTIVEから2020年3月26日に発売されたPS4用FPS「Sniper Ghost Warrior Contracts」のプレイレポートを届けしよう。本作は,累計700万本を超えるシリーズ最新作で,緊張感のあるスナイパー体験が味わえる。狙撃をサポートする特殊マスクをかぶり,極寒のシベリアで反政府主義者たちと戦う。

[2020/03/30 11:00]

 前作では,極寒の地“シベリア”を舞台にした物語が描かれたが,今回主人公が赴くことになるのは,灼熱の地である中東の産油国・クアマル(架空の国)だ。ここ20年ほどは政情が安定していたクアマルだが,総統アル=バクルの暗殺によりその妻ビビ・ラシダが権力を掌握しており,現在は彼女の命のもと,隣国への侵攻を計画中,というのがバックグランドになっている。

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 ビビの権力を支えているのは2人の人物だ。1人目は,クアマル軍将校でありながら,武器密売ネットワークのリーダーとしての顔も持つアントワン・ザルザ。そしてもう1人は,サイバー犯罪で多額の資金を稼ぎ,各国の機関から指名手配を受ける“クリプト・アナキスト”こと,ラース・ヘルストロームである。

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 本作では,この3人が契約(コントラクト)上のターゲットとなる。もし中東地域で動乱が起これば,世界経済に与える影響は計り知れない。本作戦の成否は,世界の運命を左右する……と,そんなノリで話は進みつつ,プレイヤーは砂漠での狙撃ミッションに挑むことになるのだ。 

■緻密さと爽快感を兼ね備えた狙撃要素

 リアルさだけでなくケレン味を兼ね備えた物語にふさわしく,狙撃のシステムも,緻密かつ爽快感あふれるものとなっている。
 スナイパーライフルから発射された弾丸の弾道は,重力や風の影響を受けて曲がるため,それらを考慮した狙いが必用になる。また,被弾したターゲットは派手に吹き飛ぶだけでなく,急所を見事に撃ち抜いたときは,少し残酷な表現を含んだ,これまたド派手な演出が入るので,“狙撃”といった地味なテーマとは思えない作品になっている。

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 本稿でシリーズを知った人のために,まずは狙撃回りの詳細について詳しくお伝えしよう。本作では,ターゲットを照準の中心に入れてトリガーを引くだけでは弾は命中してくれない。これは,先にも述べたように,撃ち出された弾の弾道が,重力や風の影響を受けて曲がるからである。そのため,まずはターゲットとの距離を知り,弾の降下を計算に入れて発射角度を調整する必要がある。

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 標的との距離だが,主人公が装備するフェイスマスクには双眼鏡モードが搭載されており,相手を視野の中心にとらえることで計測することが可能だ。また,標的をマーキングして位置を分かりやすくすることもできる。

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フェイスマスクのデザインは前作よりも洗練されている

 また,ライフルのスコープ内にも「レンジファインダー」という距離を測る目盛りがある。複数の敵を素早く倒したいなど,双眼鏡モードを使う余裕がないときは,こちらを使っておおまかに距離を測定するといいだろう。なにより,これをうまく使いこなすとプロっぽい気分にひたれるのだ。

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今作ではレンジファインダー部分に目安となるシルエットが表示されるようになり,より使いやすくなった

 ターゲットまでの距離が離れているときは,風の影響も無視できない。横風を受けた弾は流されていくので,それを考慮に入れて照準を修正する必要もある。

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 こう説明すると,かなり難しそうに感じるかもしれないが,本作には風や重力が弾道に与える影響を,視覚的に見せてくれるシステムが存在する。スコープ内に表示される弾道と,ターゲットがいる距離の目盛りが交差する点で標的を狙えば,弾は標的に命中してくれる。

体の振動などによって発生してしまうブレ。伏せの姿勢で,呼吸を止めて撃つことで銃身を安定させることも大切だ
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 また相手との距離に合わせてスコープの射角を調整すれば,重力による影響の計算をあまり考えずに狙うこともできる。射撃後,別の距離にいる敵を狙う時はスコープの再調整が必須となるが,敵に気づかれていないときや,時間の余裕があるときは,使って損はない。

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 ちなみにゲームの難度を下げると,相手に弾が命中するかや,致命傷になるかなどを,ドットの色で教えてくれる。狙ったところにうまく当てられないという人は,こちらで慣れてから中・高難度に挑戦するといいだろう。

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ドットの色が赤になったら急所を狙えているということ

 なお「Sniper Ghost Warrior Contracts 2」では,1kmを超える長距離狙撃を行うミッションが新たに登場している。前作では,ターゲットに気づかれず接近し,当てやすい距離や位置から撃つことがひとつのセオリーだったが,今作ではそもそも接近できない(接近しようとしてもエリアオーバーで死亡扱いになる)相手も多い。
 遠距離からの狙撃の重要性が増しているので,当てるための仕組みはしっかり理解しておきたいところだ。

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■遊び方を変えればゲームの流れも変化する

 狙撃の要領をつかんだらあとは楽勝……というわけでもないのが「Sniper Ghost Warrior」シリーズの特徴でもある。プレイヤーは敵地で単独行動をしており,ターゲットを狙う場所までは自力で移動する必要がある。もちろん,周囲には警戒する敵兵がわんかさといるわけで,それらから身を隠したり,囲まれる前に1人ずつ倒していく技術も問われることになる。

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 主人公は,契約を達成することで,報酬とスキルポイント(トークン)が獲得できる。ポイントを消費して習得できるスキルはさまざまな種類があり,「ナイフ」関係のスキルを覚えれば,アサシンのように接近戦で敵を暗殺していくことも可能なので,これらを活用していくことも大事だ。

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銃器で倒そうとすると苦労しがちな重装兵も,不意をつけば簡単

 また,敵兵を尋問することで,敵の配置や弾薬の位置を聞き出すこともできる。隠密行動とナイフコンバットに関するスキルは,狙撃の準備段階でかなり役立ってくれるだろう。

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ニンジャ兼スナイパー的な活躍が可能となる

 また,ドローンの機能も大幅に拡張された。前作のように敵情を探るだけではなく,毒のダーツを撃って敵を直接仕留められるようになったことは大きな変更点となる。ドローン系のスキルを習得する必要があるものの,新たなアプローチが可能になったわけで,前作を遊び込んだ人も新鮮な気分で楽しめるはずだ。

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 前作から,ミッションを遂行していくコントラクト制のゲームシステムへと変更された本シリーズだが,本作ではさらに,プレイヤーの行動によってゲームの流れがダイナミックに変化するようになった。

 筆者にとって特に印象的だったのは,逃亡する捕虜の援護をする契約だ。敵拠点から脱出しようとする捕虜タジ・ターヒルの動きを追い,彼の周囲の敵兵を素早く,静かに片付けていくのだが,これがなかなかにスリリングだった。

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焦らずに,しかし素早い射撃を行わないと,敵は異変に気づき,ターヒルが殺されてしまう

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そもそもターヒルが脱出できず,処刑されそうになる展開もある。だが,ここから彼を生還させることも不可能ではない

 それだけでも大変なのだが,途中からは敵の幹部がターヒルの逃亡に気づき,追跡を開始する。最後まで事を慎重に進められればベストだが,それが不可能になった場合は,敵の注意をこちらに向けてターヒルを守る,ほかの敵に気づかれるのを覚悟で幹部を仕留めるなど,なんらかの決断を迫られる瞬間がやってくる。

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 「Sniper Ghost Warrior Contracts」にも時間的な制約のある契約や,ターゲットが移動する契約は存在したが,ここまでドラマチックに“演出”され,内容が変化するものはなかった。このあたりは「2」の大きな魅力と言えるだろう。

 また,ターゲットに接近できず,狙撃のみで達成しなくてはならない契約が存在することも前作との大きな違いだ。
 もちろんスナイパーライフルでターゲットを直接撃つのが基本ではあるが,ターゲットの周囲に存在するコンテナや爆発物,戦闘車両などのオブジェクトを活用し,思いもしなかった方法で契約を達成するのも楽しい。隠密行動を主とするスナイパーが,ド派手な行動をとるのはあまりリアルとは言えないかもしれないが,ゲーム的な遊びの要素はかなりパワーアップしている。

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 ゲームの舞台となるロケーションは全部で5つあり,1つの広さはおおむね1km四方といったところ。広すぎず狭すぎず,探索や収集品集めも楽しみやすい。
 さらにメインの契約以外にもさまざまな「チャレンジ」要素が用意されており,それらを達成することでも報酬やスキルポイントを獲得できる。
 チャレンジの内容によっては,特定のスキル習得が不可欠な場合もあるので,次に挑むロケーションのチャレンジを確認し,それに合わせた武器やガジェットを購入したり,スキルを習得するのも遊び方の1つだろう。
 チャレンジは同時達成できないものも多いため,同じロケーションを何度かプレイし,異なるアプローチで取り組む楽しさもある。

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 このように,ストーリーやロケーション,装備や狙撃のシステムはリアル寄りだが,全体的に見ると「ゲームらしい遊び」の要素がより豊かになった「Sniper Ghost Warrior Contracts 2」。
 興味を持った人はぜひ,スナイパー兼潜入工作員として独裁国家の野望を打ち砕いてほしい。ストーリーも独立したお話なので,今作からプレイしてもまったく問題ない。 

 なお,PS5版の発売時期は2021年後半となっているが,PS4版を購入した場合でも,後日PS5版相当へのアップグレードが可能(100円/税込)だ。PS5ユーザーでプレイを検討している人は,7月29日発売のPS4版からスタートしてもいいだろう。

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