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4Gamer女子部(仮)が注目したTGS 2024出展タイトルを紹介。鹿児島県が作った乙女ゲームや,ゲーマーのための乙女ゲームなどさまざま
2024/10/02 14:23
2024年9月26日から29日まで開催された東京ゲームショウ2024で,
4Gamer女子部(仮)が注目したタイトルを紹介 する。数年前と比べ,乙女ゲームなどの女性向けゲームの出展は少なくなってきた。筆者は寂しさを感じていたのだが,今回会場を周っていたら気になるタイトルをいくつか見つけたので,本稿にて紹介したい。
ゲームがうまくないと攻略できない! 「吉見くんはゲームばっかり」
神ゲー創造主エボリューションブースに出展されていた
「吉見くんはゲームばっかり」 は,気になるゲーム好きな男の子と一緒にオンラインゲームをして,仲良くなることを目指す乙女ゲームだ。ゲーム内に登場する架空のオンラインゲームを実際にプレイして,クリアしなければならない。ゲームが下手だと先に進めないという,まさに“ゲーマーのための乙女ゲーム”だった。
プレイヤーは,クラスメイトの吉見くんに片思い中。眠そうな彼に声をかけると,どうやら遅くまでオンラインゲームで遊んでいるようだ。そこで吉見くんから一緒にオンラインゲームを遊ぼうと誘われる! もちろんOKしたプレイヤーは,夜にオンラインで待ち合わせして「ANIMAL RUN」というゲームをプレイすることになった。
吉見くんからの着信を受けると,ビデオ通話だったようで,目の前にプレイヤー(筆者)が表示された! 想定外でかなりびっくりしてしまったが,カメラ機能を使った面白い仕様だ。本当に吉見くんとビデオ通話しているようである。
ゲームの遊び方は,かわいらしい動物の3Dキャラクターを操作して,与えられたミッションをこなすというもの。必要な動作は「移動」「ジャンプ」「セリフ送り,その他」で,非常にシンプルだ。
宙に浮くフルーツの上をジャンプして進んだり,ステージ内にいるキャラクターに話しかけたり,吉見くんと協力して移動したり,普通にゲームとして楽しめる。ゲーマーならばどこかで一度は遊んだことがあるような,なじみのあるゲームだ。
こうして2人の距離は縮まっていくのね……と先の展開が楽しみになった。しかし,残念なことに筆者はこういった類いのゲームセンスが絶望的になかったのである。
落ちる,落ちる,落ちる……
画面上に表示されているハートが体力で,ステージから落ちるたびにハートは減る。ハートがなくなると,吉見くんがそろそろ切り上げようとゲームを終わらせてしまい,そうなると次の日から吉見くんとは疎遠になってしまうのだ。
うしろに人が並んでいないことを確認しつつ,筆者は計5~6回は挑戦したのだが,ついにこのステージをクリアできなかった(不甲斐ない)。進めていけば別のゲームも遊べるので,乙女ゲームでありながらいろいろなゲームジャンルが楽しめるのは魅力だ。
なお,本作はTGS 2024のステージで発表された, 神ゲー創造主エボリューションのコンテスト【ゲームプライズオブジャパン】で, ファイナリストに選ばれている。12月14日,15日には決勝大会が開催されるそうなので,気になる人はチェックしてみよう。
鹿児島県が作った完全無料の乙女ゲーム! 「うたた往時のなつかしや」
鹿児島県のブースでは,2024年2月26日にリリースされたスマホアプリ
「うたた往時のなつかしや」 (
iOS /
Android )が出展されていた。「鹿児島県が乙女ゲームを作っていた」――そう聞いて半信半疑のままブースに行ってみると,本当にあった。
本作は,鹿児島三大行事の1つである「妙円寺詣り」をはじめ,鹿児島地域(鹿児島市,日置市,いちき串木野市,三島村,十島村)の歴史や観光地などに興味を持ってもらい,妙円寺詣りの参加者や鹿児島地域への観光客を増やすことを目的として開発されたものだ。鹿児島地域振興局が携わっているとあって,ダウンロードはもちろん,ガチャを含めアプリ内課金もない,完全無料のゲームである。
物語は,母の実家である鹿児島に訪れた主人公が,妙円寺詣りの途中,猫神に導かれ戦国時代にタイムスリップするところから始まる。そしてひょんなことから,島津義弘公の家臣の1人となり,島津家臣たちと絆を深めていくことに。主人公は元の時代に戻るため,出会いと別れを繰り返しながら歴史の転換点に立ち向かっていく……というのがあらすじだ。
配信中のため詳しくは実際にプレイしてほしいが,妙円寺詣りや鹿児島の歴史(関ヶ原の戦いの島津の退き口)にスポットを当てたストーリーが楽しめるほか,鹿児島地域の歴史や観光スポットについて遊びながら学べるクイズも収録されている。このクイズがかなり難しかったので,ぜひ歴史が好きな人や鹿児島が好きな人は挑戦してほしい。
なお,本作は完全無料のアプリには珍しく,ストーリーやキャラクター衣装,イベントなどのアップデートも積極的に行われている。ゲームを遊んで,鹿児島県に訪れてほしい……そんな鹿児島愛が込められているのが伝わってきた。気になる人はぜひチェックしてもらいたい。
バーを舞台にしたカクテルも作れる乙女ゲーム 「술도 사랑도 어려운 아가씨」
韓国のNbox gamesブースで出展されていた
「술도 사랑도 어려운 아가씨」(英語表記:Liquor Love Lady) は,バーのオーナーとなってお客にカクテルを提供しながら,従業員たちとの恋も楽しめる乙女ゲームだ。試遊は英語字幕だったが,Steamでのリリースを予定しており,日本語字幕でも楽しめるようになるという。
本作はストーリーパート以外に,お客の希望通りのカクテルを作って提供するパートもあった。英語なので詳細は分からなかったが,グラスやお酒の種類が豊富で,いろいろ混ぜると色も変わり,作るのがとても楽しい。言ってしまえば,「コーヒートーク トーキョー」のようなゲームとなっている。お酒に詳しい人ならばもっと楽しめるのではないだろうか。
ただ適当に作るだけでも楽しいのだが,お客の満足度が従業員との関係にも影響する。やはりお客は大事にするに越したことはない。お客の希望は,画面左下に表示されているので,見ながら作れば難しくはなさそうだ。
今回プレイした冒頭では,従業員は2人だったが,ストーリーが進むと従業員たちが増えていく。メインビジュアルでは5人の男性の姿が確認できるので,おそらくこの5人を攻略できるのだろう。日本語でのプレイは少し先になりそうだが,楽しみに待ちたい。
ボイス実装でより魅力がアップ 「陰キャラブコメ」
Phoenixxブースでは,PC(Steam)版
「陰キャラブコメ 」 が出展されていた。本作は,個人開発者のじょせふ氏が2022年10月にBOOTHで公開したタイトルで,攻略対象は“陰キャ”のみという恋愛風ノベルゲームだ。
ゲーム内容は掲載中の記事を確認してほしいので省くが,今回試遊したのは,一部キャラクターにボイスを実装したバージョンになっている。主人公を含め部員たちの恋愛が現時点でまったく想像できない,なかなか思い切ったゲームになっているので,気になる人はチェックしよう。
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東京ゲームショウ2024のPhoenixxブースで,恋愛風ノベルゲーム「陰キャラブコメ」 のPC(Steam)版が試遊できた。ボイスが実装されたことで,陰キャたちの魅力もアップデートした本作の試遊レポートをお届けしよう。
[2024/10/01 13:51]
番外編! 気になった展示をチェック
●「うたの☆プリンスさまっ♪ LIVE EMOTION」
TGSの会場でひときわ輝いているコーナーがあった。そう,
「うたの☆プリンスさまっ♪ LIVE EMOTION」 (
iOS /
Android )だ。ポスター展示とポストカードの配布のみではあったが,その存在感はさすがである。会場を歩いていた筆者はアイドルたちを見てホッとした。
●pixio
Pixioブースでは,ゲーマー向けディスプレイ「PX248 Wave」シリーズなどが展示されていた。Pixioは,すべてのユーザーが自分らしいデスク環境でゲームや趣味を楽しめるよう,さまざまなカラーのゲーミングアクセサリーを展開しているブランドだ。
ここではゲーマー向けディスプレイの展示のほか,ブルーを基調としたゲーム部屋や,Vtuber「宙星ぱる」さんとのコラボ企画「宙星ぱる推しの部屋」のトータルコーディネートが展示されていた。
女性向けゲームを探して練り歩いていたが,この非常にかわいらしいパステルカラーのゲーム部屋が気になってつい寄ってしまった。PC(Steam)で遊べる乙女ゲームも増えているので,今回は番外編ということで紹介しておく。
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2024年10月1日,Hameeは,31.5インチサイズで,解像度3840×2160ドット,垂直最大リフレッシュレート144HzのIPS液晶パネルを採用した「PX32U WAVE」 シリーズの予約受付を10月2日に開始すると発表した。税込の直販価格は9万4980円 となっている。
[2024/10/01 13:13]
筆者が見つけられた女性向けゲームは4本だが,もしかしたらほかにもあったのかもしれない。何せものすごい数が出展されているのだ。来年のTGSではどんな作品と出会えるのか,楽しみだ。
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(C)じょせふ Published by Phoenixx Inc.
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