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中国産アクションの新たな刺客。武器,法器,霊獣の三本柱で戦う中国古典アクションRPG「Swords of Legends」に期待が高まる
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印刷2026/06/09 19:45

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中国産アクションの新たな刺客。武器,法器,霊獣の三本柱で戦う中国古典アクションRPG「Swords of Legends」に期待が高まる

 Aurogon Shanghaiは,Summer Game Fest 2026で「古剣奇譚」シリーズの新作「Swords of Legends」の最新トレイラーを公開した。本稿では,同イベントの開催にあわせて渡米していた開発メンバーによって明かされた本作の概要を紹介しよう。

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 「古剣奇譚」シリーズは中国で16年以上続き,累計600万本以上を売り上げてきたという。その最新作となる「Swords of Legends」は,2025年のgamescomで初めてその姿が披露された。中国では長い歴史を持つシリーズだが,海外ではほとんど無名と言っていい。


 シリーズは1作目と2作目がターン制バトルで,2018年発売の3作目からリアルタイムアクションへと舵を切っている。ただ,その3作目は古いゲームエンジンで作られていたためコンソール移植が実現せず,のちに英語や日本語にも対応したものの,海外展開は限定的なものにとどまった。
 今回の新作は,そうした足踏みを経て満を持して世界へ踏み出す一本,というわけだ。

Aurogon Shanghaiの面々
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 開発陣が本作の特徴として掲げたのは,「神話的な東洋世界をシネマティックなクオリティで描くビジュアル」と,「深みのある多様な戦闘システム」の2つである。

 まず世界観だ。インスピレーションの源泉は,中国の古典文学である「聊斎志異」「山海経」,そして古代神話だという。

※聊斎志異……清代の蒲松齢が著した怪異譚集。狐や幽霊と人間が交わる短編が数多く収められており,後述する「画皮」もそのひとつ

※山海経……古代中国の地理書にして神話・妖怪の宝庫。さまざまな異形の神獣・怪物が記されており,東アジアの幻想文化の源流のひとつになっている

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 主人公は閻魔王(King Yama)から遣わされた,司判(しはん)――冥府の判官という設定だ。帰る道を見失った魂を探し出すため,人間界へと送り返される。その旅立ちが,物語全体の出発点になるという。死者の世界の使者が現世をさまよう,という構図そのものが,「聊斎志異」的な手ざわりを帯びている。

 ビジュアル面で開発陣が時間を割いて語ったのが,本作に登場するボスキャラクターたちのデザインだった。これがいちいち文化的に濃い。

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 筆頭は,ある地域を率いるボス「空空子(Kong Hong)」である。その衣装は,馬王堆漢墓から出土したシルクのバナー(旗)からインスパイアされている。
 戦闘スタイルは,中国の春節などの祝祭の場で今も見られる「古彩戯法」――伝統的な手品・大道芸――に由来する独特の動きを持つ。

 戦いの舞台は巨大な傘の下。空空子は最初の登場シーンで,その傘から洗濯物のように吊るされた状態から,ゆっくり降りてくるという演出が用意されていた。
 開発陣は,クリストファー・ノーラン監督の映画「プレステージ」に登場する水槽脱出マジックと共通する要素もある,と説明していた。

※馬王堆漢墓……前漢時代の墳墓で,1970年代に保存状態のきわめて良い遺体や副葬品が出土したことで知られる。出土したシルクのバナーには天上・人間・地下の世界が描かれている

※古彩戯法……中国に古くから伝わる伝統的な手品・大道芸。春節などの祝祭で今日も披露されている

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 もう一体,「聊斎志異」を源泉とする首なしの剣士もいる。体と首が分離した状態で戦う敵だ。

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 そして「画皮」をモチーフにした女性ボスもいる。美しい顔の下に,骸骨の真の姿を隠している。「画皮」は「聊斎志異」のなかでも特に有名なエピソードで,もともとはラブストーリーでもある,と開発陣は補足していた。

※画皮……「聊斎志異」収録の一篇。美しい女に化けた幽霊が,人間の皮を剥いで描き,それを被って人をたぶらかすという怪談。後年たびたび映像化されている

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 もう一つの柱である戦闘システムについても説明しよう。核となるのは3つの要素だ。

 1つめは武器。多彩な武器のなかから同時に2種を装備でき,戦闘中にシームレスに切り替えながら戦う。ゲームプレイトレイラーでは,片手剣と関刀――三国志でおなじみの関羽が振るった大刀に似た武器――を切り替える場面が確認できた。

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 2つめが「法器(Artifact)」だ。中国の伝統的な法術をベースにした装備品で,武器とは別のスロットに装着する。
 トレイラーに出てきた「傘」がその一例で,敵の全体攻撃を遮断する盾としても,攻撃手段としても機能する。異なる法器を組み合わせることで独自のビルドが組めるのが肝で,開発陣は「これはハクスラ(ハック&スラッシュ)ではなく,ビルドを構築するゲームだ」と強調していた。


 3つめが霊獣同行システムだ。倒したボスやモンスターから魂を回収し,霊獣として戦闘中に呼び出せる。すべてのボスが仲間になるわけではなく,一部に限られるという。
 開発陣はこのコンセプトを「ポケットモンスター」や「夏目友人帳」になぞらえて説明していた。倒した相手の魂を連れ歩くという発想は,先述した「冥府の判官が魂を探す」という主人公の設定とも,どこかで通じている。

 召喚した霊獣は,ただ横で戦うだけではない。プレイヤーと連携してコンボを繰り出す。たとえばボスが全体に火炎攻撃を放つとき,召喚獣の牛頭がジャンプして盾になる。あるいは主人公を投げ飛ばしてボスへ一気に接近させる――そんな連携が示された。
 戦闘の外でも関係は続き,絆が深まると霊獣固有のストーリーが展開され,感情的なつながりが育っていく設計だという。

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 本作はPCに加え,PS5やXBOXといったコンソール版を同時開発しており,約10言語での同時リリースを計画している。日本語は音声にも対応予定とのことだが,声優は現在キャスティング中で詳細は未発表だ。

 正直なところ,日本では「古剣奇譚」シリーズを知る人はあまり多くない。また,本稿でもたびたび注釈をつけたが,日本のゲーム読者には,中国の伝承や古典になじみが薄い人も多いだろう。だが,公開済みのトレイラー2本を見れば,本作の底力みたいなものは感じとれるはずだ。

 アクションゲームは「遊んでみてなんぼ」ではあるが,この2本のムービーを見ると血湧き肉躍るものがある。発売はまだ先になりそうだが,引き続き情報を追っていこうと思う。

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