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これは何だ? と,その電波に導かれるまま向かってみると,そこにあったのは,バンドをテーマにしたターン制ストラテジーゲームではないか。音楽好きであり,バンドマンでもある筆者としては,こんなゲームを見逃すわけにはいかないぜ。さっそくブースに飛び込んでみた。
そのゲームの名は,「Tactichord: Glam Strategy」。開発を手がけるのは,音楽ゲーム「ヘキサグルーヴ:タクティカルDJ」や,ファンクミュージックを題材にしたパズルストラテジー「バックビート」でおなじみのIchigoichie(イチゴイチエ)だ。
イチゴイチエは,日本とスウェーデンで20年にわたり音楽タイトルの制作やソフトウェアの開発に携わってきた,クリエイティブな表現に特化したゲーム・メディア制作スタジオだ。これまでも音楽をテーマにしたユニークな作品を送り出してきたが,今回はハードロック&ヘヴィメタル! いったいどんなゲームなのだろうか。気になるんだぜ。
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敵をファンに変えろ! シャウトとギターソロで戦うターン制ストラテジー
本作の舞台となるのは,グラムメタルの時代が終わりを迎えようとしていた1990年のアメリカだ。高校生活になじめず,友人作りにも苦労していたベーシスト志望の少女「ダイアン・イーソン」は,ロックの魅力に出会い,個性的なメタル好きの仲間たちとバンドを結成する。
目指すはレコード契約。しかし,ロックンロールな生活にはさまざまな困難がつきものだ。仲間との友情や衝突,学校生活での悩みなどを乗り越えながら,バンドとして成功を目指していく。
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そんな青春ストーリーを描きつつ,ゲームの中心となるのは,バンドメンバーを操作してステージを攻略していくターン制ストラテジーだ。プレイヤーが指揮するのは,ボーカルやギター,ベース,ドラムといったメンバーたち。彼らをマップ上で動かし,ロックを毛嫌いする人々に演奏をぶつけ,次々とファンに変えていく。
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各キャラクターにはターンごとに使用できるアクションポイントがあり,移動や演奏にはポイントを消費する。誰をどこに移動させ,どの順番でアクションを繰り出すのか。限られた手数のなかで効率よくファンを増やし,ステージの目標達成を目指すわけだ。イエイッ。
そして,メンバーごとに得意とするアクションが違うのも面白い。ギタリストは敵の間をすり抜け,ドラマーはマップの向こう側にいる相手にもアプローチできる。ボーカリストはシャウトや魅力で敵を引き寄せたり,遠ざけたりと,それぞれの個性を生かして戦うことになる。
リソースを溜めれば強力な必殺技も使用可能。うまく組み合わせれば一度に多くの人々をファンに変えられ,ステージの高評価にもつながる仕組みだ。ウー,イェイ。
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さらに,プレイ中には歌詞や楽曲のスタイルを選択する場面も登場する。
プレイヤーが選んだリフのパターンや歌詞によって楽曲が変化し,ステージをクリアすると,自分たちの演奏をミュージックビデオとして振り返ることもできるという。
衣装や楽器,エフェクトなどをカスタマイズする要素もあり,プレイを通じて自分たちだけのロックアンセムを作り上げられる。なのだぜ。
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ロックな見た目に油断するな! 中身はなかなか手強いストラテジー
実際にプレイしてみて,まず印象に残ったのは,やはりその音楽とビジュアルだ。
物語の舞台が1990年ということもあり,1980年代から1990年代初頭にかけてのハードロックやヘヴィメタル,そしてグラムロックあたりの空気を強く感じる。
派手な衣装に長髪,ギターをかき鳴らすパフォーマンス。時代を象徴するようなロックカルチャーが,ゲーム全体から感じ取れるのがたまらないぜ。
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ちなみに,本作の楽曲には,Pretty Maidsなどでギタリストとして活動するChris Laney氏が参加しており,生演奏による12曲以上が用意されているという。音楽面へのこだわりも,なかなかのものなのだぜ。
さて,こうした見た目から,音楽や物語を楽しむことに重点を置いたゲームだと思うかもしれない。しかし,実際に触ってみると,ストラテジーとしての遊びもしっかり作り込まれていることが分かる。分かるぜ。
キャラクターごとに得意なアクションが異なるため,単に目の前の相手をファンに変えていけばいいわけではない。誰を先に動かし,どの位置からどの技を繰り出すか。その一手を間違えるだけで,思い描いていた攻略が崩れてしまうこともある。ワワッ。
その感覚は,どこか「XCOM」のようなターン制ストラテジーを思わせる。また,前作「バックビート」は,バンドメンバーの移動やアクションを組み合わせてステージを攻略していくパズル色の強いストラテジーだった。本作にも,その持ち味である,限られた手数のなかから正解を探っていく詰将棋やパズルのような面白さが込められているようだ。ワイッ。
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もちろん,考えることばかりではない。ここぞという場面でシャウトやギターソロを決め,敵を一気にファンへと変えていくのは実に気持ちがいい。
1ステージは冗長になりすぎない程よい長さで,頭を使いながらもテンポよく遊べる。パズルを解くように戦略を組み立て,それがうまく決まれば派手な演奏で締めくくる。このメリハリも,なんともロックだ。
好きな音楽をゲームにしたい。その衝動,分かるぜ!
ところで,そもそもなぜ,今回のテーマにハードロックやヘヴィメタルを選んだのだろうか。聞かないわけにはいかないぜ?
ブースにいた開発メンバーに話を聞いてみると,イチゴイチエにはさまざまなアーティストが参加しており,それぞれのメンバーが好きな音楽や得意な音楽をゲームにしていきたい,という思いがあるのだそうだ。
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好きな音楽があって,それを自分たちで表現したいから仲間と集まる。そうして音を鳴らし始めるときの気持ちは,まさにバンドを結成する衝動そのものだぜ!
……って,さすがに飛躍しすぎかもしれないが,今回のゲームもそんな音楽への愛情から生まれた作品なのだと思うと,ますます気になってくる。
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さて,ここまで「だぜ」とか「イエイ」とか,使い慣れてないだろって感じがバレバレだったかもしれないが,実のところ筆者はヘロヘロな演奏しかできないパンクス。今回のゲームでフィーチャーされているような音楽を演奏する技術など,まったく持ち合わせていない野郎である。誠にすみません。
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しかし,ジャンルを問わず,いろいろな音楽が好きなのは間違いない人間だ。本作はそもそもトレイラーを見た時点で「ああ,これは本当にこの音楽が好きな人たちが作っているんだな」と直感的に思わせるものがあった。なので今回それを試遊でき,音楽だけでなくゲームとしての確かな手応えと誠実さを感じられたのはとても良かった。
好きな音楽を,自分たちなりのやり方でゲームにする。まるでバンドを結成するような衝動から生まれた「Tactichord: Glam Strategy」が,完成版ではどんなロックを聴かせてくれるのか。今から楽しみだ。
なお,本作はSteamで体験版が配信されている。会場で気になった人はもちろん,ロック好きやターン制ストラテジー好きも,ぜひチェックしてみてほしい。シャウト!


















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