［gamescom］2人兄弟だけで開発中の新作アドベンチャー「Unknown Fate」のユニークな世界をVRモードで没入してきた

CEO兼プログラミング，およびストーリー担当のアンドレア・ファリッド・マーシリ氏。日本のアニメや漫画が大好きとのことで，シュールな印象の「Unknown Fate」でも少なからず影響を受けているという

　gamescom 2017会場のビジネスエリアにある1C Companyのブース，イタリアのトスカーナ地方を拠点にするMarsLit Gamesが開発を行う一人称視点型のアドベンチャーゲーム「Unknown Fate」（PC / PS4 / Xbox One）をVRで体験できた。

　「Unknown Fate」は，不思議なクリーチャーが生息する別世界に，記憶を失った状態のまま迷い込んでしまった主人公のリチャードが，さまざまな謎解きをしながら元の世界へ戻ろうとするというストーリーだ。
　記憶がない主人公の存在と，謎だらけの奇妙な世界が目の前に広がるという“？マーク”だらけの設定にすることで，プレイヤーにはゲーム世界に没入してもらいたい（つまり没入の妨げになる，余計な情報を排除したということだろう）のだと，今回のプレイアブルデモを解説したMarsLit GamesのCEO，Andrea Farid Marsili（アンドレア・ファリッド・マーシリ）氏は話してくれた。


　今回，Viveを装着してプレイしたデモでは，これまでに公開されているスクリーンショットよりも随分と明るい印象を受け，渓谷の谷間に神殿のようなものが存在していた。その建物の前には，スティックマン（棒人間）を20メートルほどの大きさにしたような巨大なクリーチャーが手足を曲げて座っていたが，好戦的ではない様子で，じっと筆者のことを見つめている。
　別の場所にあるいくつかのパズルを解くと，この巨大クリーチャーは満足したのか，のっそりと立ち上がってプレイヤーを新しいエリアへと誘ってくれる……という内容だった。


　「Unknown Fate」はVRなしでもプレイ可能だが，このシュールな世界でのVR体験はなかなかに楽しいものだ。ちなみに本作はアンドレア氏のほかに，氏の兄弟でアートやUIを担当するMarco Karim Marsili（マルコ・カリーム・マーシリ）氏の2人で，ほぼすべてを開発しているという。
　アンドレア氏は，「日本のアニメも大好き」と話していたが，必ずしもクリーチャーが敵対的ではないという部分は，「千と千尋の神隠し」に出て来るカオナシのような存在を表現しているのかもしれない。
　発売は2017年中とのことなので，気になる人はSteamのプロダクトページや公式サイトをチェックしよう。

「Unknown Fate」公式サイト

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