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和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート
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印刷2022/08/08 18:13

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和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

 2022年8月7日,インディーズゲームイベント・BitSummit X-Roadsにて,セッション「Cygamesプレゼンツ PLAYISMクリエイタートークセッション Part.2」が行われた。本セッションは,「リトルノア 楽園の後継者」PC / PS4 /Switch)の開発を手がけたCygamesの松浦弘樹氏が,注目すべきインディーズゲームクリエイターと対談形式でトークを繰り広げるというものだ。2回目は,和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」PC / PS4 / Switch)を開発した,アルファウイングのディレクター/デザイナー 高濱 誠氏をゲストに迎え,ゲーム開発などに関するトークが展開された。

画像集#001のサムネイル/和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

松浦弘樹氏
画像集#002のサムネイル/和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

 トークの最初のテーマは,企画・開発スタートの経緯について。高濱氏によると,アルファウイングは,もともと社名を出さずにコンテンツなどの企画・開発をしている会社だという。すでに20年以上の実績があり,その中で培った技術を今までにない形で世に問いたいと考えてインディーズゲームに参入したとのことで,自社パブリッシングしたタイトルは「サムライブリンガー」が2作めとなる。

 本作の開発において,高濱氏はディレクションと企画,3Dグラフィックス,UI設計,ドット絵シェーダーを担当。それ以外にプログラマーとUnreal Engineのオペレーター,アニメーター,外部のサウンドスタッフが開発に関わったそうだ。

 2つめのテーマは,インスピレーションを受けた作品について。高濱氏は,ジャンルをローグライトにしたのは企画当初のブームの影響ではあるが,インスピレーションを受けたのはスーパーファミコン用のゲームだったという。例えば「聖剣伝説2」の“歩き回っているだけでも楽しい”感覚や,「FINAL FANTASY V」で“みだれうち”と“二刀流”のような強力な組み合わせを発見したときの喜びを表現したいと考えたそうだ。

 高濱氏は,「サムライブリンガー」では戦技やスキルの組み合わせることで,さまざまなアクションが可能になることを示した。当初の想定とは異なる動きをする組み合わせもあったが,「それも仕様にしてしまおう」というノリで開発を進めていったそうだ。

 3つめのテーマは,リリース後の反響について。「サムライブリンガー」は,リリース直後からユーザーがSNSや動画配信サイトに,たくさんの情報を投稿したことにより,ゲームシステムなどへの理解が深まったという。

高濱 誠氏
画像集#003のサムネイル/和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

 ここで松浦氏は,Nintendo Directで初報を公開した直後,配信を開始した「リトルノア 楽園の後継者」の事例を紹介した。これは,ユーザーが情報を受け取って「面白そう」と思ったときに,すぐプレイできる状況を作り出すというチャレンジだったという。「リトルノア」は,かつてスマートフォンゲームとして展開していたIPということもあり,反応を示したファンも多かったとのこと。加えて,サービスを終了したスマホゲームのIPを,コンシューマ機向けタイトルとして復活させることに,感心した人も多かったそうだ。

 4つめのテーマは,海外での展開について。高濱氏によると,“サムライ”をモチーフにしたのは海外受けを狙ったわけではなく,ゲーム中に数多くキャラクターを出すにあたって適していたからとのこと。リリース後には海外からもたくさんの反響が寄せられたとのことで,「結果的にはよかった」と話していた。

 一方「リトルノア 楽園の後継者」のPC版は,当初キーボード操作に対応していなかったため,海外から厳しい指摘が多数寄せられたそうだ。松浦氏によると,世界各国のキーボードに対応するためには数か月の期間を要するため,開発規模を踏まえてリリース時には見送ってしまったとのこと。現在は,キーボードでもプレイできるようになっているが,松浦氏は「海外のPCゲーマーの皆さんへの配慮が足りなかった」と反省していた。

 5つめのテーマは,世界観・モチーフについて。「サムライブリンガー」の世界観は,八岐大蛇(ヤマタノオロチ)や荒神スサノヲといった,日本の神話をベースにしたものとなっているが,高濱氏によると「そのほうが面白いんじゃないか」というノリで決まったという。最初に“サムライと大きな妖怪が戦うゲーム”という構想があり,それらをつなぐ要素として八岐大蛇やスサノヲを思いついたそうだ。

 「リトルノア 楽園の後継者」は上記のとおり,スマホアプリとしてリリースされていたため,もともと世界観のあるIPだ。松浦氏はゲームの続編を作るにあたっては,そのIPを好きにならなければいけないという持論を披露し,プロジェクトの開始時に前作「リトルノア」のディレクターに報告して設定資料などを継承したり,キャラクターデザインの吉田明彦氏に話を聞きに行ったりしたと明かした。

 6つめのテーマは,特徴的なゲームシステムについて。「サムライブリンガー」はコマンドをカスタマイズできるシステムが特徴的だが,高濱氏によるとクリエイティブな部分の面白さを表現するべく,最初からすべてのボタン操作を自由に設定できるようにしたという。

画像集#004のサムネイル/和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

 7つめのテーマは,いつか作りたいゲームについて。高濱氏は,まずレイトレーシングなどグラフィックス関連の技術を用いたドット絵のゲームを挙げた。具体的には「サムライブリンガー」の続編と言うよりも,同じコンセプトで別のアプローチを用いたゲームの開発に取り組んでいるとも話していた。

 最後に高濱氏は,ローグライク・ローグライトの未来について語った。昨今のローグライトと呼ばれるジャンルは,伝統的なローグライクにアクションを組み合わせたり,死んだらそこで終わりという“パーマネントデス”の要素を強調して,極端な成長感をユーザーに与えたりするといった進化を遂げてきたが,まだまだいろんな未来があると考えているとのこと。とくにパーマネントデスの要素には,かつてのアーケードゲームのような広がりを期待しているという。その一方で,ローグライクは伝統を守ったほうがいいのではないかと語っていた。

画像集#005のサムネイル/和風ローグライトアクション「サムライブリンガー」は,スキルを組み合わせるアクションの楽しみを大切にした。BitSummitのセッションをレポート

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