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gamescom devは,2017年より「devcom Developer Conference」の名称で親しまれてきたイベントが,gamescomブランドとの統合強化に伴い,吸収される形で「gamescom dev」へと改称。名実ともにgamescomの公式B2Bカンファレンスとなって,今年から新たなスタートを切っている。
開発者によるビジネスやゲーム開発,マーケティングなど,多岐にわたるセッション数は2日間(現地時間8月24日,25日)で220あまり,参加企業は2500社,来場者数は5400人程度と見込まれている。
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初日のセッションでは,Sony Interactive EntertainmentやXbox Game Studios在籍時にリクルーターとして,30年にわたり活動してきたフィオナ・シャーバック(Fiona Cherbak)氏をモデレーターとする「新芽の芽吹き:2026年以降における欧州ゲーム人材の回復プロセス」(Green Shoots: Mapping Europe's Game Talent Recovery in 2026 and Beyond)が興味深かった。ヨーロッパで活動するプロデューサーやデザイナーをパネラーに迎え,長引くレイオフの嵐を経て,雇用と開発体制の面から回復の度合いを議論するものだ。
パネラーとして登壇したのは,「Assassin’s Creed II」や「Bioshock Infinite」といった大型プロジェクトに関わったカナダ出身のフランソワ・ルゴール(François Roughol)氏,イタリアとアメリカでオーディオに特化したスタジオを経営するジョー・カタルド(Joe Kataldo)氏ら,国際的に実績を持つ4名のベテランである。
特に印象的だったのは,従来の「フルタイムで数百人を雇用し,巨額の予算を投じる大規模なインハウスAAA開発」が,ヨーロッパでは事実上の踊り場を迎えているという現実的な分析だ。かつてのような金利環境や過剰投資が戻らないため,今年に入って欧州から開発がアナウンスされたAAA級プロジェクトは0本である。
現在のゲーム産業は,巨額の開発費と大規模な開発人員の固定費を抱える,ハイリスクな開発スタイルから脱却しつつある。
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そこで台頭しているのが,外部パートナーシップ(Co-Dev)や,特定の専門領域に特化した「フラクショナル(非常勤)」なディレクション契約,そして数名から十数名規模のスタジオが連携する新たなエコシステムだ。
例えば,オーディオ開発を手がけるカタルド氏によれば,開発初期の6か月間はオーディオ担当者の稼働が少なく,無駄な固定給が生じやすい。そのため,終盤に負荷が集中するオーディオチームを外部の専門スタジオに委託するモデルが,AAタイトルを中心に標準化しているという。
また,ルゴール氏のようなAAAタイトルを熟知したシニア人材が「週1日からの非常勤顧問」として,複数のスタジオを指導する事例も増えている。つまり,ヨーロッパの新興デベロッパは自分たちの経験不足を,長らくゲーム業界で渡り合ってきたベテランを非常勤のリーダーとして迎えることで補っているというわけだ。
現在はフリーのリクルーターとして活動しているシャーバック氏も,経験に加えて向上心も持つ「ミドルレベル」の人材派遣需要が増えていると語っていた。
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大企業が巨大な固定費を抱える旧来のモデルが崩壊した一方で,専門性を持った小さなチームやフリーランスのシニア人材が横につながり,プロジェクトに応じて柔軟に結合する。事実,中核となったのは30人程度の若いチームながらも,2025年度のアワードを総なめにした,フランスのSandfall Interactiveによる「Clair Obscur: Expedition 33」の成功も,そうした開発プロセスの台頭を物語っている。
単一のスタジオに依存しない分散型エコシステムこそ,コロナ禍の巣ごもり需要が明けて以降の欧州ゲーム産業を支える,新たな「しなやかな幹」になりつつあることを実感したセッションだった。
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初日の夕刻に開催された第1回「gamescom dev Awards 2026」の最優秀賞には,ロサンゼルスを拠点とする個人開発者トンダ・ロス(Tonda Ros)氏のDogubombが手がけたパズルゲーム「Blue Prince」が選出された。
巨大な資本や膨大な人数に頼らずとも,独自のアイデアと最小限の先鋭化された体制,そして柔軟なパブリッシングパートナーシップがあれば,世界中のプレイヤーや開発者を魅了するゲームを生み出せる。もはやヨーロッパだけに留まらない,ゲーム業界の新たな仕組みになっていることを改めて感じさせる結果といえるだろう。
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「devcom」から「gamescom dev」へ。装いを新たにしたカンファレンスは,厳しい冬を乗り越えるため,しなやかな構造へと進化を遂げつつある,ゲーム産業の明るい「芽吹き」を強く印象づける形で幕を開けた。



















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