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魂を揺さぶるゲーム「This War of Mine」iPad / Androidタブレット版のプレイレポートを掲載。戦時下で試されるあなたの本性は,人か獣か
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印刷2015/08/11 12:00

プレイレポート

魂を揺さぶるゲーム「This War of Mine」iPad / Androidタブレット版のプレイレポートを掲載。戦時下で試されるあなたの本性は,人か獣か

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 思想,資源,権力,宗教,そして民族。人間とは立場や考え方の違いから,大小さまざまな争いを起こしてしまう生き物だ。今回は,架空の紛争地帯で必死に生き抜こうとする民間人のサバイバル生活を体験するゲーム,「This War of Mine」iPad / Androidタブレット版のプレイレポートをお届けする。オリジナルのPC版を「インディーズゲームの小部屋:Room#357」で紹介済みだが,本稿ではゲームの内容を振り返りつつ,タブレットでの操作性やローカライズ部分についてもお伝えしていこう。


「This War of Mine」公式サイト

「This War of Mine」ダウンロードページ

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価格はiOS版,Android版共に1800円(税込)。一見,高額に思うかもしれないが,値段以上の価値が間違いなくある作品だ
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 ゲームの舞台となるのは,架空の国の架空の都市だ。戦争によって一日中銃声が鳴り止まない地獄と化したこの国で,プレイヤーは“ただの”民間人として,サバイバル生活を送ることになる。戦争をテーマにしたゲームといえば,プレイヤーは銃を持った屈強な兵士を操作することが多いが,本作では1人の無力な市民が主人公なのだ。

鬱屈とした雰囲気が漂うゲーム画面
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終戦まで生き延びる,ただそれだけ


 プレイヤーの目的は,銃で敵の兵士を狙い撃ったり,目標地点に爆弾を投下したりといったことではない。遠くで鳴り響く銃声,ラジオから発せられる戦況悪化の声……頼れる存在が身近にいることもなく,終戦まで生き続ける,ただそれだけだ。

 操作方法は簡単で,画面内の生存者(キャラクター)をタップするか,画面右下のアイコンをタップすると,該当の生存者を動かせるようになる。アクティブになった生存者はタップした場所に移動し,オブジェクトをタップするとそれに応じたアクションを起こす。なお,ダブルタップすると生存者は走って移動する。

クリックで操作するPC版と,タップで操作するタブレット版は,ほとんど同じ感覚でプレイできる
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 最初は,3人の生存者が廃屋にいるシーンから始まる。初回プレイ時のみこの3人は固定メンバーとなるが,ゲームクリアもしくは一度でもゲームオーバーを迎えると,メンバーの入れ替えが可能になる。ゲームを進めると「仲間に入れてほしい」と,別の生存者がこの廃屋に訪れることもある。

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 生存者は何も口にしなければやがて空腹になり,長時間活動すれば疲労から睡眠を求めるようになる。バッドステータスとして表現されるこれらの症状を,いかに解消していくかが,本作のサバイバル生活における攻略のカギだ。しかし,戦時中のこの国に,食料や水といった物資が豊富にあるはずもない。問題はどうやって物資を手に入れるか,だ。

 方法としては,廃墟を漁ったり,ほかの生存者と物々交換したりといった行動が挙げられるが,それだけで物資の不足は解消できないだろう。盗むことも奪うことも手段の一つになっているが,実際どうするのかはプレイヤー次第だ。

 なお,生存者はそれぞれ特技を持っている。料理が得意だったり,足が速かったりと,その種類はさまざまだ。そうした特技を把握し,それぞれに合った作業をさせることがサバイバル生活を送るうえで重要になる。ただし,生存者は役に立つ者ばかりではない。中には「喫煙家」や「コーヒー好き」といった嗜好を持つ者も存在し,彼らはタバコやコーヒーがないと精神状態が悪化したりするので扱いが難しい。そういった生存者の情報は画面右下の「Bio」アイコンをタップすると確認可能できる。

Bioには生存者の生い立ちや,サバイバル生活中の行動など,さまざまな情報が並ぶ
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昼と夜で大きく変化するゲーム性


 ゲーム内時間はリアルタイムで進行し,「昼」「夜」のフェーズを定期的に繰り返しながら日数が経過していくのだが,昼と夜でゲーム性がガラりと変わるのも本作の特徴となっている。詳しく紹介しよう。

●「昼」フェーズ
限られた物資の中から何を消費して,何を作るのか

誰がどんな用件で訪れてくるかは,扉を開けてみるまで分からない。救いの手を差し伸べるのか,それとも……
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 昼のあいだは,敵軍のスナイパーが路地や住宅地を見張っているため,迂闊に出歩けないということになっている。昼は生存者達の住むシェルター内で,物資を使って生活品や特殊な作業場を作ったり,食料や医薬品を使って飢えと怪我に対応したりすることになる。

 シェルター内にはさまざまなオブジェクトが散乱しているので,ゲームを始めたばかりのうちは生存者で手分けして探索しよう。その過程で手に入れた資材は,初期から設置されている「作業場」でベッドや椅子といった家具類のほか,「粗末なコンロ」「金物工作場」といった新たな作業場の製作に使える。しかし資材には限りがあるため,あれもこれも作ることはできない。

 昼のあいだ,特定の時間に生存者が訪れることもある。彼らは基本的に物々交換を目的としてやってくるが,ときには「軍が落とした食料を拾いに行くから手伝ってほしい」「病気の母を救うために薬を分けてほしい」といったお願いをされることもある。このとき引き受けるか,断るかはプレイヤーが決めなければならない。
 引き受けたとしても,その過程で物資を手に入れることもあれば,怪我をすることもある。逆に断ったとしても,仲間の生存者が「人を見捨てた」と判断して,精神状態を悪化させる可能性もある。

プレイヤーの下した判断次第で仲間の生存者達の精神状態が変化する。ちなみに,救いの手を差し伸べ続けて,仲間の生存者達が追い込まれた状態になると,「仕方がなかった」と自分達を擁護し始めたりする
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 日用品や作業場の製作,食事の供給,睡眠といった実務的な行動をひと通りこなしたら,昼のあいだにやることはもうない。椅子に腰掛けてこれからのプランを練ってもいいし,ラジオで音楽を聴きながら現実逃避をしてもいい。日が沈んだら自動で夜のフェーズに突入する。
 なお,画面左上にある「一日を終わる」をタップすると,夜のフェーズまでスキップできるが,来訪者のイベントも省略されるので,やることを終えてからタップしよう。

病気になったり怪我を負ったりした仲間がいればベッドに寝かせてあげる。空腹に耐えられなければ食事を作る。必要な日用品は製作し,トレーダー(物々交換を希望する生存者)が現れれば対応する。昼のフェーズは毎日忙しい
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●「夜」のフェーズ
限られた物資を奪い合う極限のサバイバル

夜のフェーズで行う探索は,本作のだいご味である。無事に物資を手に入れられたときの嬉しさは格別だ
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 夜になると,スナイパーに見つかりづらくなるという理由で,能動的に出歩けるようになる。全体マップに表示される各地の廃墟や拠点,家屋などをタップして,探索に赴こう。探索の事前に「食べ物がたくさんありそう」「医療品がそれなりにありそう」といったように,物資の状況が漠然とだが分かるようになっているので,行動の指針にしたい。生存者によってバッグの容量(持ち物を持てる量)が異なっているので,探索に向かわせるときはバッグの容量が1番多い者を選ぶといいだろう。

 ただし,「危険性有り」と書かれている場所には,注意してほしい。武器を持たずにノコノコと出向いてしまうと,強盗やギャングから銃弾を浴びせられて,死亡する展開が待っていることも本作においては珍しくないのだ。「ナイフ」や「バール」など,武器になりそうなものは携行させておくべきだろう。

 なお,探索に赴けるのは1人の生存者だけとなっている。残った仲間は寝ずの番で襲撃者がこないか見張りをする「警戒」,もしくは休息する「就寝」のどちらかを指示して待機させられる。襲撃されると物資を奪われるので,最低でも1人以上は武器を持たせたうえで警戒にあたらせたい。

危険性有りの場所でも,出会う人物全員が敵対者ということはない。同じく物資を漁りにきた生存者だったり,そこを住処にしている家主だったりもする
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 探索中,瓦礫や棚といった「手のアイコン」がついているオブジェクトをタップすることで,その下や中にアイテムがないか確かめられる。「手でつまむアイコン」のオブジェクトは,それが誰かの持ち物であることを示しており,取った時点で盗んだ扱いになる。盗んだところを誰かに目撃されると,激昂した持ち主が襲ってくる場合もあれば,盗んだことで罪悪感を覚えた仲間の精神状態が悪化することもある。

 怪我をした仲間のためにどうしてもほしい「包帯」が,他人の物とはいえそこに転がっていたら,プレイヤーはどうするのか。夜のフェーズには,そんな選択が無数に転がっている。

貧しい人々が目当ての物資を持っていた。盗んだとき,悪いのは世界だと思わず言い訳じみた思いを抱いてしまった
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 探索の途中で昼のフェーズを迎えてしまうと,探索に向かった生存者はそのまま“帰還できなかった者”となり,行方不明になってしまう。しばらくして無傷で帰ってくることもあれば,大怪我を負って帰ってくることもある。探索に向かわせた生存者はきっちりと夜のうちにシェルターへと帰らせよう。探索中は,画面左上の「出口へ走る」をタップすると自動で帰還地点まで走ってくれるので,道に迷った場合は活用するといい。

探索先にほかの誰かがいる場合は,その人物が出す“音”が赤い丸で表示され,間接的にその位置を知ることができる。厄介事を避けたいなら見つからないように行動するのが生存者の身のためだ
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 探索先では持ち切れないほどの物資を見つけられる。その中から何を持ち帰り,何を諦めるのかもプレイヤー次第だ。何回かに分けて持ち帰るという手段もあるが,戦争の状況によっては以前行けた探索先に行けなくなることもある。ゲームの中盤以降はとくに物資が不足するうえに,探索できる場所も限られてくるので,無計画のままだとさらに苦労することになるだろう。そうした状況に陥った場合,物々交換が打開策になり得るが,場合によっては盗みを働くことも考えなくてはならない。

強盗やギャングといった集団が相手の場合,彼らの持ち物を盗んだり,彼らを殺したりしても精神状態に影響は出づらい。しかしそれが無抵抗の人間だった場合,精神状態は大きく悪くなる
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 戦闘を避けられない場合は,画面左上の「武器アイコン」をタップすることで,収集モードから戦闘モードに移行できる。戦闘モードに移行すると,相手をタップして攻撃を仕掛けられるが,攻撃を仕掛けたのが女性など戦闘に不向きな生存者だと返り討ちにあってしまうので,その点はご注意を。もし「ロマン」が仲間にいるなら,実戦経験のある彼に戦闘を任せよう。
 ちなみに,建物には隠れる場所がいくつもあり,これを利用して「暗殺」を行うこともできる。

ターゲットの徘徊ルートを見極めるなど,暗殺には慣れが必要なものの,慣れてくると別のゲームをやっているような気分になる
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武器の携行は自衛手段であり,強盗や殺人はどうしてもやむを得ない最後の手段だ。生存者はあくまでも民間人であり,物を盗んだり,人を殺したりしても平気という屈強な精神など持ち合わせてはいない
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常に迫られる過酷な選択


 昼と夜のフェーズを繰り返して日々をなんとか生き抜いていく。言葉にするとそれだけのゲームだが,そこに深い味わいを与えているのが「プレイヤーによる選択」だ。例えば貴重な物資を隠し持った人物が目の前に現れたらあなたならどうするか。あなたに手助けを求める人がいたらどうするか。機械的に突きつけられる選択に,多くのプレイヤーが葛藤を覚えるはずだ。

自分が死ぬか他人が死ぬか。究極にシンプルなゲーム性とも言える
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空腹を訴える仲間のために食事を作り,明日の備えとして水や燃料の補充もしなければならない。さらに病気の仲間がベッドで寝たきりの状態だ。そんなときに「瓦礫の下に埋まった人を救う手助けをしてほしい」という来訪者が現れる。手を貸せばゲーム画面には映らない誰かを救えるだろうが,その間はほかの誰が食事を作り,水や燃料を補充し,ベッドに横たわる仲間の介護を行うのかと,プレイヤーは考えることになる
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食料の備蓄がほとんどなくなった。もってあと1,2日だろう。そこに1人の女性が「私も一緒に住まわせてほしい」と言いながら現れる。行くあてのない彼女を受け入れれば“善行を行った”として仲間の士気は上がり,人手不足も解消されるかもしれない。だが食料問題は悪化し,共倒れになる可能性も高い。あなたは彼女のためにドアを開けられるだろうか?
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探索先で誰かの話し声を耳にした。どうやら若い女性がタチの悪い軍人に絡まれているようだ。話を聞いていると,軍人は食べ物を女性にあげる見返りに身体を差し出せと要求している。ここでうまく女性を救えれば仲間からも喝采を受けられるだろうが,相手は武装した軍人だ。彼女だって覚悟はしているかもしれないし,プレイヤーが聞かなかったフリをすれば丸く収まるかもしれない。そう考えているうちに,軍人の手が彼女の身体に伸ばされる……
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 本作はさまざまな形でプレイヤーの精神を揺さぶってくる。筆者は善行に走ったこともあれば,助けを求める者を見捨てたこともある。平気で他人の物を盗んだこともあるし,丸腰の相手を痛めつけたことだって少なくはない。悪行を重ねると生存者の精神状態は少しずつ悪くなっていくのだが,何より怖かったのは,そうしたことに慣れてしまう筆者自身の精神だ。本作を真剣にプレイすればするほど,そんな生存者の心理状態が重くのしかかってくるような気がする。

 シンプルな操作,明確なルール,個性的な登場人物,そして全体を包む重い世界観。一見すると地味な本作だが,実際にプレイすると手が止まらず延々と遊んでしまった。やれることというのはそう多くないのだが,ルールの中でならばどのようにプレイしても良いので,自分なりの楽しみ方やこだわった設定で遊ぶと,より深いゲーム体験を味わえるだろう。
 かなり難度は高いが,“一切人を殺さず,物を奪わず,かつ積極的に善行をする”というプレイスタイルを貫くこともできる。反対に“出会う者は全員殺し,物資はすべて奪い尽くし,かつ他人への施しを一切しない”というプレイスタイルで生き延びてもいいのだ。
 もし戦時下の地獄のような都市に放り込まれたら,自分はどのように生きるのだろうか。そんな興味を抱いた人は,本作で極限状態を疑似体験してみるといいだろう。

完全ローカライズは嬉しい限りだが,フォントがかすれていたり,文字が小さかったりするので,やや読みづらい。また,生存者のステータスについて,「空腹/悲しい」といったように区切って表示してほしい情報が,区切りのないまま並べられているのも残念だ。今後のアップデートで改善されることを期待したい
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