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1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル
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印刷2018/12/29 00:00

インタビュー

1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

 キラッキラのアプリが星の数ほど漂う,このスマホゲー惑星にあるちいさな島国のもとに,ネゲヴのような激しいアサルトで存在感を示す,銃と人形のロマンチックなゲームが現れた。なに? 待ってたよ指揮官だって? いいや待ってたのは俺たちさ。

 というわけで今回は,スマホゲーム「ドールズフロントライン」iOS / Android。以下,ドルフロ)の1年めを振り返るために,サンボーンジャパンにインタビューした。

(C)Sunborn Network Technology Co., Ltd.
(C)Sunborn Japan Co., Ltd.
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 4Gamerではアプリの配信以前,同社の代表取締役社長である羽中氏に,ドルフロの成り立ちなどを聞いていた。なので今回は,もうひとりのキーマンである副社長の焦 扶揺氏(ショウ フヨウ氏)をお相手に,ゲームを実際に遊べるようになってからの“ドルフロのこれまでの数か月の戦い”や,さらに細かな制作話を聞かせてもらうことにした。

 2018年8月1日の配信開始から約5か月。サービスの状況やプレイヤーの動向,当初の想定や今後の方針もそろそろ具体化してきたころだろう。はてさて,サンボーンジャパンは鳴り物入りの大作ゲームを抱えて,この日本でどのように歩んできたのだろう。

サンボーンジャパン 副社長の焦 扶揺氏(ショウ フヨウ氏)
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 スマホゲーム「少女前線」が,日本でも近日サービス開始予定だ。中国でのローンチから2年,なぜそんなに時間がかかったのかを含め,本作のプロデューサーである羽中氏にインタビューする機会を得られた。どのような形で日本にリリースして,どこを目指していくのだろうか。

[2018/06/30 00:00]

「ドルフロ」4Gamer内サテライトサイト


「ドールズフロントライン(旧名:少女前線)」公式サイト

「ドールズフロントライン(旧名:少女前線)」ダウンロードページ

「ドールズフロントライン(旧名:少女前線)」ダウンロードページ



ドルフロとサンボーンジャパンの5か月


4Gamer:
 年の瀬のお忙しいときに時間をいただき,ありがとうございます。今回はドルフロのこれまでの数か月や,細かな制作話などを聞かせてもらいたいと思います。

焦 扶揺氏(ショウ フヨウ氏。以下,焦氏)
 わかりました。よろしくお願いします。

4Gamer:
 よろしくお願いします。実のところ,焦さんには前回のインタビューで裏側に参席してもらっていましたが,4Gamerでお名前を出すのは今回が初めてとなりますので,あらためて自己紹介からよろしいですか。

焦氏:
 はい。私は日本のサンボーンジャパンと,中国大陸にある本社サンボーン(上海散爆)の両方で副社長をやっています,焦です。元々は中国でイラストレーターとして活動していて,社の代表である羽中が大本のサークル「mica team」で,インディーズゲームを制作していたころからの知り合いです。

4Gamer:
 となると「パン屋少女」のころからですか(※ドルフロと世界観を同じくする,mica teamのオリジナル作品)。

焦氏:
 いや,そのころは本当にちょっとしたお手伝いだけで,羽中ともそれほど深い面識があったわけではないんですよね。私が彼の構想に本格的に協力するようになったのは,4年ほど前に「少女前線」のプロジェクトがはじまってからのことになります。

※以下,大本のタイトルを指すときは「少女前線」,日本のタイトルを指すときは「ドルフロ」と記述する。

画像集 No.014のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 それでもスターティングメンバーではあるんですね。

焦氏:
 そうですね。ただ,少女前線の制作がはじまったとき,私はシドニー大学の大学院に通っている学生だったんです。そのときは現地で「一緒に作りたい!」という思いに駆られ,なにかサポートができないかと,リモート作業で制作に参加していました。

4Gamer:
 海外からですか。バイタリティが高い。

焦氏:
 まあ,結局のところ,院は中退して現地に行ってしまったんですけど(笑)。

4Gamer:
 えっ,もったいない。

焦氏:
 時系列で話すと,私が大学4年生のとき,羽中から「一緒に少女前線を作らないか」と言われました。そして会社の立ち上げメンバーの1人として羽中とサンボーンを作ってから,私はさらなる自分磨きをしたいと考えて大学院に進み,マーケティングやマネジメントを専攻しました。ですが,少女前線の形ができてきて,中国でのリリースが具体化したあたりから,サンボーンにはやらなくちゃいけない仕事がどんどん溜まっていったんです。

4Gamer:
 そこで居ても立っても居られなくなり。

焦氏:
 ええ,中国に戻りました。それに一応,大学院は後々になって卒業しています。

4Gamer:
 落ち着いたころに戻ったんですか?

焦氏:
 いえ,少女前線の代わりに大学院をリモートで受講して,卒業しました。

4Gamer:
 賢いやり方ですねえ。しかし,世の中では「学業から飛び出して成功した」といったキャリアをよく耳にするものの,一般的に考えて,当時はかなり大きな決断だったのでは? 今が“こう”なので,もはや成否は問われないにせよ(笑)。

焦氏:
 (笑)。正直に言えば,大学院に入ったこと自体,迷いがなかったというと嘘になります。そんな身でしたので,会社の忙しさを目の当たりにしたとき,「もっと手伝いたい! 俺がやらなきゃいけない!」の想いが勝り,すっぱりと中国に帰ってしまいました。

4Gamer:
 俺はこれから少女前線でやっていくんだ,と。

焦氏:
 まあ……青春でしたね(笑)。

4Gamer:
 焦さんは元はイラストレーターとのことですが,その頃はどのような活動をされていたんでしょう。

焦氏:
 同人活動をしている音楽アーティストのCDジャケットや,オリジナルもののキャラクターイラストを受注していたりしましたが,どちらかと言うと趣味の範疇にありました。一応,少女前線でもキャラクターは描いていますが。

4Gamer:
 どちらの戦術人形を?

焦氏:
 「SKS」です。

4Gamer:
 ああ,そういえば「副社長の好きな人形はSKS」みたいな小話をどこかで見た覚えが。

焦氏:
 まあまあまあ。好きな人形はほかにもたくさんいますが,SKSに対しては複雑な感情がありますね。

4Gamer:
 それは好きすぎるという意味でしょうか。

焦氏:
 いや,実は,SKSは当初,ほかのイラストレーターさんに描いてもらう予定だったんです。でも,その人がほかの案件でSKSを描けなくなってしまい,またスケジュールの都合でほかに依頼できる人が見つからなかったので,たまたま手が空いていた私が描くことになりまして……。今見ると,いろいろ修正したいところが多いイラストなんです。

4Gamer:
 そういう事情でしたか。そうなると,好き嫌い以上の思い入れがあるのも頷けます(笑)。

焦氏:
 もちろん,キャラクターとして好きか嫌いかで言うと,性格も面白いし,声もすごく可愛いので,好きですよ(笑)。

画像集 No.003のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 では,焦さんの人となりが見えてきたところで,ドルフロの話に進みましょうか。今年8月の配信開始から約5か月が経ち,そろそろ期待や課題などいくらか現実味が出てきたかと思います。率直に言って,今はどんな心境でしょう。

焦氏:
 早かったなー,って思っています。

4Gamer:
 早かったですか。

焦氏:
 5か月も経っていますが,実感はそれほどないです。それでも,この期間中にたくさんの人たちにドルフロを遊んでいただけて,さまざまな人形を気に入ってくれて,本当に予想以上の反響を受けることができました。今はただ,日本のプレイヤーの皆さんへの感謝の気持ちでいっぱいですね。

4Gamer:
 ドルフロの認知度は飛躍的に高まりましたよね。ただ,失礼を承知で言いますが,それを運営する「サンボーンジャパン」は完全な裏方に徹しているというか,ぶっちゃけ,ふたつの語句が結びつかない人もまだ多いんじゃないでしょうか。

焦氏:
 いやー,そのとおりだと思います。

4Gamer:
 そこでサンボーンジャパンについて追及するのが私のお仕事なので,どうかいろいろと教えていただけますと。

焦氏:
 はい,分かりました(笑)。

4Gamer:
 さて,大元の少女前線はこれまで,数字天空やX.D.Globalといった各国のパブリッシング会社を通じて,運営されてきましたよね。言ってみれば「他社による運営」です。

焦氏:
 おっしゃるとおりです。

4Gamer:
 しかし,日本の場合は……あっ,まず英語圏の「Sunborn Games」の立ち位置から聞いてもいいですか? 名前の存在感に反して,どんな支社なのか見えていなくて。

焦氏:
 英語圏で「Girls' Frontline」(以下,ガルフロ)を提供している,Sunborn Gamesですね。これは支社ではなく,ほぼ本社のことです。ガルフロは本社が中国から運営しているものなんです。

4Gamer:
 そういうことでしたか。社名の謎が解けました。

焦氏:
 私もガルフロの立ち上げには携わっていましたが,今は完全に運営スタッフのみでサービスを続けられるようになっています。だから,ガルフロは本社の専門スタッフで回している形です。

4Gamer:
 物理的な距離感はすごいですが,さすがグローバルな時代だ。では,ゲームへの力の入れ具合はどの国も同じくらいと言っておくとして,ガルフロによる本社運営の経験もあるとしても,羽中さんがおっしゃっていたように,日本はわりと“特別な感じ”なんですよね。

焦氏:
 そうです。自分たちで海外に支社を作り,自分たちの手で運営するのは,日本が初めての試みになります。ただ羽中も私も,本社と支社の両方で役職を持っているので,運営面に関しては両社で進めてきた感じです。そのため,本社にも「日本運営スタッフ」がいるんですよ。

4Gamer:
 中国にいる日本運営の専門家ですか。これまた不思議な感じで。ならば,このサンボーンジャパンには現在どれくらいのスタッフが在籍しているんでしょう。

焦氏:
 十数名といったところで,その多くは日本の方々です。そして本社の日本運営スタッフを合わせると,ドルフロの運営には二十数名が関わっています。

4Gamer:
 サンボーンジャパンの設立年月はまだ1年に満たないですが(※設立日は2018年3月),立ち上げ時のスタッフにはどんな資質を求めたんでしょう。「404といったら?」とか面接したのですか。

焦氏:
 いえいえ,そもそも少女前線を知らなかった人も多数いましたし,年代や性別などもとくに問わずで,大手会社のように厳しい面接をしたわけでもないです。選考の基準はなんて言いますか,職種ごとに別々に設けていて,少女前線を知っていることはボーナス点ではあるものの,そのほかの要素も大事にします。

4Gamer:
 例えば,どのような要素なんでしょうか。

焦氏:
 ゲーム業界での経験や知識,会社の雰囲気に合っているかどうか,相互理解のためのコミュニケーション力など,さまざまですね。でも,やっぱり“ゲームや2次元に対する情熱”は欠かせないです。ゲームが好きじゃないと,運営という仕事もできないので。

4Gamer:
 この業界では必要な素養ですよね。実際,社内の雰囲気はどうでしょう。明るい,煩い,意識高い,激しいなどいろいろあるはずですが。

焦氏:
 なんでしょう。「面白い」ですかね。

4Gamer:
 個性的な人が多いみたいな?

焦氏:
 皆さん,個性的ですね。本当,面白くて意欲的に仕事ができる人たちに集まってもらえてありがたいです。それにできてから間もない会社とあり,毎月みんなで飲みにいったりしていたので,スタッフ間の仲もいい感じになってきました。

4Gamer:
 会話も価値観も合いそうですし,良きことですよね。しかし,焦さんは日本と中国を飛び回って,少女前線とドルフロの統括をしていると,コンテンツやスケジュールが混ざってアベコベになりそうなものですが。

画像集 No.004のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル
焦氏:
 サンボーンジャパンができて,日本や中国を行ったり来たりで忙しくなりましたが,私はゲームのはじまりから今の今まで作品にどっぷりと携わってきましたので,分からないことはそんなにないです。

 それに,運営チームはアップデートやイベントなどを常に詳しくリストアップしているので,スケジュールはハッキリと把握できています。

 さらに,信頼できるスタッフが揃っていますから。今までいろいろと苦労はしたものの,大きな問題はなかったので,結構イイ感じで任せられています。

4Gamer:
 本当にイイ感じそうで,なによりです。続いては総括的なところで,少女前線は現在,中国大陸,台湾,韓国,欧米などの英語圏でサービスされています。これ自体が盛り上がりを可視化しているようなものではありますが,この1年の日本以外での反響はどうでしたか。

焦氏:
 この1年ですか。そうですねー。まず中国大陸では配信期間が2年半に達することができて,長期運営のスマホゲームになれたと言えます。

4Gamer:
 日本もバタバタ倒れていくのは常ですが,そちらは“もっと”なんでしょうね。

焦氏:
 こういう2次元系の美少女作品だと間口の問題もあって,とくにですね。その点,少女前線のダウンロード数が一番多いのは,人口の関係もありますが中国です。そしてあちらでは現在の平均DAU(デイリーアクティブユーザー)が,リリース初年度の値と比較して約2倍近くにまで伸びているので,多くのファンの方々に支えられていることを実感しています。市場的にはそういうところも含めて,イレギュラーな存在ではありますが。

4Gamer:
 単純にすごいですね。じゃあ,ほかの国はいかがでしょう。

焦氏:
 台湾ではリリースからこれまでも盛り上がってくれています。欧米では認知度の低い2次元美少女ジャンルでしたが,最近は界隈での存在感も出てきたと思っています。ただ,こういう話になると,最も話題性があるのは去年の7月にリリースした韓国ですね。

4Gamer:
 というと。いや,答えは知っているものの(笑)。

焦氏:
 ご想像のとおりです(笑)。日本を含むどの国の方々も,このゲームを非常に高い熱量で遊んでくれていますが……その中でも韓国のプレイヤーは,この1年のサービスによって“熱意がすごすぎるプレイヤー”がとくに目立っているんです。

4Gamer:
 攻略面に関して言えば,私のような日本のプレイヤーに流れてくる情報は,韓国からの輸入が大半なのだろうと感じます。キューブ作戦のときはウロウロしている娘を見つけるための術を,たくさんの人が授かっていたはずです。

焦氏:
 韓国の指揮官の方々は「イベントを恐ろしい速度で攻略しつくす」「強力すぎる敵をありえない編成で倒す」などで,我々をいつもビックリさせてくれます。ローンチ時も人口が約5500万人と言われている環境下で,約1か月半で200万ダウンロードを達成するなど,韓国市場でもありえないほどの速度で火がついたようで。

4Gamer:
 でも,それまでに培ってきたマーケティング術で「これくらいならいける」といった予測はあったんですよね。

焦氏:
 いえ,全然。

4Gamer:
 全然ですか。

焦氏:
 全然でした。2次元の美少女,さらに擬人化ゲーム(※ドルフロの世界観設定は置いといての便宜上の呼び方)となると,韓国ではそれまでヒットした前例がなかったんです。いや,どちらかと言えば“その概念”がなかったんです。だからこその期待があったのは本音ですが,あそこまでの反響を予想していたかと聞かれると,全然でしたよ(笑)。

4Gamer:
 そのあたりの事情だと,日本では事実上,「美少女擬人化ゲーム」の字面がすでに使い尽くされたあとで,お船をはしりとしたブームがもはや落ち着いた状況にあります。良い意味で続いているのもあれば,悪い意味で立ち止まったのも含めて。

焦氏:
 逆に「なにを擬人化していないのか?」というくらい,当時はたくさん溢れていたと聞いています。

4Gamer:
 そのうえで,ドルフロの戦術人形には“ただの擬人化ではない設定”がありますが,プロモーション段階ではコンセプトを分かりやすく伝えるためか,擬人化を匂わせるワードを随所で用いていましたよね。

焦氏:
 そうですね。

4Gamer:
 なので,単純な構図で言えば「大盛りのあとのもう一杯」と思われてしまうはずなんですが,それなのにドルフロは擬人化的な切り口で興味を引き,多くのプレイヤーを獲得して楽しませて,この5か月において前評判どおりの存在感を示すようになっています。

焦氏:
 サンボーンでは前提として,どこで配信するときも「どれくらいファンを獲得すべきか」「どれくらい稼げるのか」など,明確な数値の効果予想はあんまりしなかったです。そのうえで,世界観やストーリーを深めているゲームであると自信を持って送り出しますが,結果的にほかの擬人化ゲームと違う魅力を感じてもらえているとすれば,それは“ガッツリ遊べるハードコアなゲーム性”かもしれません。というより,そう思ってもらえるのが一番嬉しいです。

4Gamer:
 世界観とゲーム性を両立しているからこその結果だと。ゲームの評価基準と真っ向勝負している感じですね。まぁ,そのうえで“納得の仕上がり”なので頷けます。最近はちらほら見かける指揮官のUIDを見る感じ,ドルフロも200万ユーザーが近そうですし。

焦氏:
 だいたいそんな感じです(笑)。日本の初速の盛り上がりは,当時の中国を上回る勢いです。詳しい内訳は言えませんが,ドルフロのプレイヤー動向とも言えるDAUはこれまで安定した数値を保っており,それも私たちの自信につながっています。

4Gamer:
 なら,前回のインタビューで羽中さんがおっしゃっていた“Pay to Look”のサービス戦略も,ドルフロにおいて十分機能しているのでしょうか。「世界観とキャラクターを愛してくれている人が,それを買ってくれれば十分です」とのことで。

焦氏:
 Pay to Winならぬ,Pay to Lookですね。ドルフロは「お金で数値を制限されないように」と,お金を払わなければ強くなれないゲームにはしていません。そして現状ですが,戦役やイベントを楽しんでもらいつつ,好きな戦術人形のスキンを買い求めてもらう流れはちゃんと表れているので,我々が考えていたとおりの運営ができていると言えます。

4Gamer:
 資源や契約,施設の拡張など,商品自体は取り揃えられていますが,そうおっしゃられるように,収益の軸はやはりスキンであると?

焦氏:
 収益の構成はいろいろですが,そうかもしれないですね。

4Gamer:
 私は施設の拡張が済んでからというもの,購入するにしても毎日ダイヤ,毎日パック,安価な超電導APをちょこっと程度になりました。こういう,そこそこの初期投資が済んだプレイヤーが今後購入すべきものって,ありがたいことに性能などにはいっさい影響のない,スキンしかないので(笑)。

焦氏:
 ドルフロはそれなりに時間を費やしてもらえれば,お金を払わずに遊んでいても,施設などの環境を整えられるくらいですしね(笑)。

4Gamer:
 そのうえであらためて,これも羽中さんの言でしたが,「数値至上主義ではない」といった考え方は今でも同じですか。

焦氏:
 ええ。単純な話,より多くのプレイヤーさんに楽しく遊んでもらえれば,我々はそれでいいんです。もちろん,皆さんにより楽しんでもらうための企業努力は怠りませんし,その流れがまだドルフロに気づいていないユーザーさんに届くよう,さまざまなアプローチを考えていくつもりです。

4Gamer:
 今後の躍進にも,期待させていただきます。

焦氏:
 まあただ,日本でのスキンの提供ペースは,ほかの国と比べて緩やかなペースを心がけてきましたが,年末年始にかけてはシーズンものが結構被ってしまいました。しかも,これからも“もっとすごいスキン”は出していきますので……そのときは(笑)。

4Gamer:
 すでにカワイイの暴力なんですけど……。

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次の低体温症も,そう遠くない?


4Gamer:
 日本のプレイヤーの印象も聞かせてください。どうですか,攻略速度などは。

焦氏:
 一例として,韓国のプレイヤーさんは体当たりで情報を仕入れて,ノウハウをためた人がいち早くゲームを攻略されています。それと比較すると,日本のプレイヤーさんは緩やかに,自分なりのペースで遊ばれている方々が多いですね。イベントにしても,まず突撃するのが韓国だとしたら,編成や装備を整えてから挑むのが日本で,その中間が中国って感じです。もちろん,例外はありますが。

4Gamer:
 大きな区分けで,プレイスタイルが違うんですかね。

焦氏:
 そうですね。良い悪いということはなく。

4Gamer:
 たしかに,ここ5か月のプレイヤー動向を見ている感じ,情報は十分に出揃っているが,生き急いでいるタイプは少数派,ってイメージで落ち着いてきました。運営型のゲームとしては,中間層が厚いほうがバランスを保ちやすそうなので良さげですかね。

焦氏:
 あと,日本の方々はゲームの隅々まで丁寧にプレイされているようで,大変嬉しく思っています。しかも,2年半も続けてきたゲームでしたが,我々がまったく気づいていなかったような細かな部分へのご意見,ご指摘を多くいただいていて,それぞれに反省しつつも「さすがだなー」と驚いています。

4Gamer:
 情報面としては,こちらの攻略情報は中国や韓国を起点に伝播してきています。ガルフロもドルフロより約3か月ほど先行しているとはいえ,後発組の私たちは「今から2年後が全部見えている」ようなものです。しかし,台湾や韓国にしても元々はこちらと同様,1年先が把握できるような環境にあったんですよね?

焦氏:
 そうですね。現状のサービス状況を整理しておくと,少女前線は「最新の中国版」「ほぼ追いついた台湾と韓国」「今から追いかける欧米と日本」となっています。

4Gamer:
 将来の期待と見るか,当面のネタバレと見るか,受け取り方は人それぞれとしても,時間差の生じるグローバルサービスにおいて「先が見えてしまう後発の環境」を,サンボーンとしてはどのように捉えていたのでしょう。

焦氏:
 良し悪しは難しいですね。台湾や韓国が追いかけていたのも,欧米や日本が今から追いかけるのも,その先の情報が“ある”ことは変えられない事実ですので。それでも我々はこのゲームにおいて,「見ると遊ぶではまったく違う」と思ってもらえるような体験をと心がけてきました。情報を見るだけじゃなく,実際に遊ぶとこんなに違うんだぞ,というのを伝えられるように。

4Gamer:
 たしかに聞いていたキューブと,やってみたキューブも差がありましたし,そういうことなんでしょうね。

焦氏:
 これからもそう思ってもらえるよう,頑張っていきたいです。

4Gamer:
 そもそも,「国を飛び越えてこれほどまでに情報が共有されてしまう作品」なのが例外なんですけどね。ほかじゃ,ほぼ聞かない状態ですよ。これ自体がいかにファンの好奇心を刺激しているかの証拠みたいなものです。そうだ,題材に関してはどうでしたか。

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焦氏:
 題材と言いますと,「銃」のことでしょうか?

4Gamer:
 はい。これまで戦艦,戦車,戦闘機などのミリタリージャンルとエンタメコンテンツの融合は,それ以前にはなかったところから熱を生み出しました。しかし,日本においては「銃はマイナーな題材」であると分析する人が結構いまして。

焦氏:
 その認識は概ね合っているでしょうね。

4Gamer:
 銃の名称ともなると,ミリタリーやサバイバルゲームに興味がある人,あるいはFPSで愛用していた武器を憶えている人など,わりと限定的ですからね。

焦氏:
 でも「艦これ」が出る前から,あれほどの数の戦艦の名前って知っていましたか?

4Gamer:
 それを言われると,パッと思い出せるのが大和とか武蔵しかないような典型的な多数派でした。まぁ,要するにそこですよね。“それ以前の人気は関係ない”ってところ。日本は今じゃ,男性よりも女性のほうが「刀」に詳しい時代ですもん。

焦氏:
 ゲームやアニメやドラマや映画など,なにかの媒体を介して元の題材が“マイナーからメジャーになる動き”は昔からあることです。それにゲームだけ取ってみれば,戦艦よりも戦車よりも戦闘機よりも「銃が出るゲーム」のほうがよっぽど多いですよ。

4Gamer:
 きっかけはたくさんあって,あとは興味関心のトリガーを引けるかだけだと。

焦氏:
 「もっと知りたい」にさせるのはFPSでは難しいことですが,少女前線であればそういう興味の持たせ方が可能です。

4Gamer:
 これまで数々の名作FPSがあったのに,そういう“爆発”が起きていないのは事実ですしね。ゲームとしての面白さが最優先だから,狙っていることではないにせよ。

焦氏:
 それに,今は銃器に対する関心が薄くても全然構いません。まずはドルフロの戦術人形や世界観の魅力を受け取ってもらえれば,それだけで満足です。そこから先,題材に興味を持ってくれる人が出てきたら「もっと嬉しいよね」という話なので。

4Gamer:
 だとすると,題材との親和性が明らかに低くはないであろう,欧米での反応はどうだったんでしょう。

焦氏:
 面白い例だと,自身の愛銃にグリフィンのシールを貼っていたり,それと一緒に睡眠して戦術人形のことを想っていたりと,ユニークな話を耳にしています(笑)。

4Gamer:
 尖ってるように聞こえますが,馴染みがあればそうなんでしょうねえ(笑)。日本だって対象は違えど,その類の“オタクの英雄譚”には事欠きませんし。

焦氏:
 少女前線もガルフロもドルフロも,世界中のファンの方々の空気感って,きっとそこまで違わないと思いますよ。

4Gamer:
 かもしれません。それではもうひとつ,ゲーム内容はうまく浸透していったかの見解はどうでしょう。ドルフロは難しいと言うと語弊がありますが,それでもある情報を仕入れないと「どうやって遊べばいいのか分からない」と思います。これはCBT時点での私の体感でもそうでしたし,ローンチ後も同じような声をそれなりに聞いてきました。

焦氏:
 スマホゲームとしては要素が多いほうで,戦略面でもしっかり思考しなくてはならないですからね。ハードコアな内容だからこそ難しいと感じてしまった人は,これまでの配信地域でも少なくありませんでした。このあたりに関しては,日本でもより分かりやすい手引きなどを用意していればと反省しており,今後の目標としていきます。

4Gamer:
 及ばずながら,助力できていれば幸いです,という宣伝を。

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[2018/12/14 12:00]

焦氏:
 いや,本当にありがたいかぎりです。スタートラインから先に進んでもらえた人たちには,ゲームの魅力を狙いどおりに受け取ってもらえている印象ですので,どうにかそこまで持っていけるよう,我々としても引き続きフォローの策を考えていきます。

4Gamer:
 では,先ほど話されたDAUの好調さ,ゲームの攻略速度やゲーム内容の浸透度,それらを踏まえて,ドルフロのプレイスタイルが最終的にどのような形式に落ち着くのかも,教えてもらってよろしいですか。

焦氏:
 誰がどんな風に遊ぶのか,といったことですよね。

4Gamer:
 これはゲームをはじめたばかりの人や,毎日遊びこんでいる人にはあまり関係のない話ですが,私の場合はLV100じゃない☆5がほぼいない段階まできて,「やることを考えなきゃいけないプレイヤー」になっています。この5か月は頻繁にステージを攻略して,レベルを上げて,人形を集めていました。そして今,ぶっちゃけやることがないなと。

焦氏:
 ふむふむ。

4Gamer:
 まったり遊んでいる人も多いようなので,あくまで“やりすぎた場合”の一例ですけどね。とはいえ,まったり遊んでいる人も半年,1年と経ったら「LV100の5Linkが3部隊」くらいできちゃいますよね?

焦氏:
 5Linkを3部隊分は,ちょっとハードル高めですよ(笑)。

4Gamer:
 以前の感覚がすでに……(笑)。つまるところ,イベントが高難度になっていくにせよ“ある程度を整えたプレイヤー”の数は徐々に増えていきますし,更新やイベントの頻度を考えると,彼らは「結構揃ったから,あとは好きなタイミングで遊んで,新要素やイベントだけ精力的にやる」といった傾向に落ち着くのかと思います。日々のデイリーやイベントのミッション,思わずやりたくなるレベリングも日々の原動力になるとはいえ。

焦氏:
 ドルフロは前提として,毎日ガッツリ遊んでもらうことも,イベントだけガッツリ遊んでもらうことも,どちらでも楽しんでもらえるような作りを目指してきました。先ほどDAUが安定していると話しましたが,これは「イベントの開催時期によって上下することを含めての安定」なので,想定していた状態になっていると考えています。効果に傾倒しないとは言いましたが,プラン自体は必要なことですので。

4Gamer:
 となると,プレイスタイルが多様化していくことも踏まえていると。

焦氏:
 ええ,そしてドルフロのDAUの変動は,すべて期待どおりの動きを見せています。それに我々にはこれまで少女前線を運営してきたノウハウがあります。国ごとの傾向の違いはあれども,「どれくらいのタイミングで,プレイヤーの状態がどうなっていくのか」などはそれなりに予測できるので,修正のための施策もいろいろと蓄えています。

4Gamer:
 であれば,心強いです。

焦氏:
 それと,ある程度の時間が経ったあとのゲームとの付き合い方としては,“そばにいるゲーム”にしてもらいたいんですよね。

4Gamer:
 そばにいるゲームですか。優しげなキャッチコピー。

焦氏:
 ドルフロは内容も世界観も,類がない独特さを持たせられました。スマホゲーム市場は新旧の移り変わりが頻繁で,優れたゲームもたくさん存在していますが,トレンドに左右されない内容だからこそ,中身のユニークさをしっかりと伝えられれば長く付き合ってもらえるはずだと考えてきました。そうして付いてきてくれたプレイヤーの皆さんともども,楽しい体験を共有していける関係を作っていきたい。これが我々の在り方です。

4Gamer:
 類のないゲーム性も,お金が強さじゃない方針も,ただの美辞麗句じゃないですもんね。ではイベントの話に移して,配信開始から1か月ちょっとで実施された「キューブ作戦」の反応はどうでしたか。中国では3か月後に実施されたと聞いていますが。

(C)Sunborn Network Technology Co., Ltd.
(C)Sunborn Japan Co., Ltd.
画像集 No.007のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

焦氏:
 中国で初のイベントとして実施したときは,ローンチから約3か月ほど経っていましたが,そのときはゲームバランスの調整もまだまだで,今のようにコンテンツも豊富ではありませんでした。それこそ,当時は「キューブと夜戦を同時実装」でしたし。

4Gamer:
 中国の指揮官たちは,さぞかし体を張ったんでしょうね……。

焦氏:
 当時は苦労させてしまったかと……。その点,日本や韓国では1か月くらいで実施しています。これはすでに攻略情報があり,戦術人形が調整されており,装備製造が実装されていることを踏まえての決断です。先行している地域に追い付いてもらうためのスピード感もありますが,最大の理由は「中国よりもゲーム内環境が整っていた」からです。

4Gamer:
 キューブの攻略情報はそこかしこで見られましたが,情報だけでクリアできるものでもなく,やり応えがあったのが印象的です。

焦氏:
 見るのとやるのとじゃ違う,そのうえ画面をただ操作しているだけでクリアできるものでもない,そういうものを作りたかったんですよね。

4Gamer:
 敵の数値は弄ったりしたんでしょうか。

焦氏:
 いっさい弄っていません。ほかの国とすべて同等です。キューブ自体,難度がすごく高いものではないですし。その難度の大半も“かくれんぼ”と言いますか……。

4Gamer:
 私も大好きです,ウロボロス(怒)。

焦氏:
 ファンアートでもよく弄られる,可愛いキャラクターなんですよ(笑)。

画像集 No.008のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 もうひとつ挙げると,日本では先日「BLAZBLUE」と「GUILTY GEAR」とのコラボも行われ,「ジェノワーズ!」の声がいたるところで響いていました。

焦氏:
 このコラボではとくに,コラボ人形である「ノエル」「エルフェルト」のスキル,そしてスキンを例外的に作り込んでいます。手に入れた方々にはスペシャルな体験をしてもらえたものかと思います。

4Gamer:
 そもそも,当時の少女前線はなぜアークシステムワークスとコラボすることに?

焦氏:
 少女前線はこれまで,さまざまなコラボ企画を考えてきました。当時にしても,我々がなにかコラボの題材がないかとを探していたとき,アークさんがコラボ先などを探していると偶然耳にしたので,そこで「一緒にやりませんか!」と掛け合い,やることになったんです。

4Gamer:
 なるほど。縁ですね。

焦氏:
 ほんとに,あのコラボは縁があってのものでした。もちろん,ドルフロでは今後さまざまなコラボを予定しているので,次も楽しみにしていてください。

4Gamer:
 そういえば,新規コンテンツの実装とゲームバランスやUIの改修は同期しているんでしょうか。言い方が難しいのですが,「次の大型イベントを実装するまで,そのときのバランス調整が適用されない」とでも言いますか。

焦氏:
 お答えしますと,まずコンテンツの進度は「日本と欧米がほぼ同等」「それ以外の国が最新環境」です。しかし,UIなどを含むゲームのベーシック部分は,コンテンツの開放具合でいくらか違いはあれども,プレイヤーの皆さんの快適性,メンテナンスの関係性などを加味して,全バージョンでほぼ共通になっています。

4Gamer:
 細部の違いはあれども,ドルフロもすでにゲームバランスやUIは最新版と同じってわけですね。

焦氏:
 そう考えてもらっても問題ないです。

4Gamer:
 もう一方,日本でのコンテンツの導入ペースはどんな感じですか。例えば,新人形なんかは。

焦氏:
 少女前線における新人形の追加ペースは,3か月から4か月に数体,それかイベント合わせで提供しています。ドルフロでは全体の運営スケジュールと照らし合わせながらの実装となりますが,提供間隔こそ違えど,スタイルに違いはありません。

4Gamer:
 未実装の人形って,残りどれくらいなんでしょう。掲示板をなぎ倒したと恐れられる「DSR-50」,システムになっちゃっている「IWS」,なんかいろいろすげえらしい「S.A.T.8」など,目玉もまだまだ多そうですが。

焦氏:
 うーんと,現在は少女前線が約240体で(※MODは除く),ドルフロが約140体なので,単純計算でも100体近くは残っていますね。実装順は前後しているので,ゲーム内の図鑑に登録されている番号はズレていますが。

強烈な異名を持つ戦術人形「DSR-50」
画像集 No.009のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 キャラクターの増加はスマホゲームの命題ではありますが,240体ともなると戦術人形のバリエーションを生み出すのも大変になってきませんか。

焦氏:
 それぞれの人形の違いが出るよう,バリエーションはどうにか増やしてきましたが,ところどころ類似してきてしまっているのは否めません。ただ,指揮官の「好き」を大切にしているゲームですから,どの子を使ってもいいですし,好きな子こそ使ってほしいですし,それぞれの愛着を育んでもらえるようなゲームでありたいと思い,調整しています。

4Gamer:
 大事な楽しみ方ですよね。そうだ,「人気の戦術人形」ってどの国も似てるんでしょうか。

焦氏:
 可愛くて綺麗な人形はどこでも同じくらい人気になりますね。あとは性格が良い子だったり,ストーリーで活躍する子だったり,IDWみたいにアイコン化している子だったりはとくに目立ちます。

4Gamer:
 AR小隊と404小隊は言わずもがな,トップクラスですか。

焦氏:
 どちらも上位を争う人気です。AR小隊はメインストーリーで活躍しますし,404小隊はイベントで活躍しますから。AR小隊も今後はイベントで活躍する機会がありますし。

4Gamer:
 最近,AR小隊のシリアスっぷりが加速してきましたよね。プレイヤーの大半が“それに期待している”のは確かですが,M4A1の率いるAR小隊が「ドールズフロントライン」だとしたら,RO635のパレット小隊や,M99の夜戦小隊などは「どるふろ!」ってな4文字感があって,清涼剤として助かっています。

焦氏:
 M99のは,戦術人形たちがこだわりの料理談義をするやつですね。ええ,物語もバリエーションには気を配っているので,それぞれ楽しんでもらえているのなら,なによりです。

画像集 No.010のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 じゃあ,2019年のイベントやコンテンツの導入ペースがどうなっていくのか,こちらもあらためてお聞かせください。

焦氏:
 今まで配信してきたほかの国と比べると,日本はプレイスタイルもあって,こちらも当初より緩やかなペースを想定しています。最新環境を追いかけるスピード感を確保しつつ,無理に急かさないような速度を理想としています。

4Gamer:
 最近はバッテリーが余っていたんですが,「カフェ」のおかげで使い道ができて安心していたり。

焦氏:
 みんな最初は「バッテリー欲しい!」「バッテリーがない!」で一喜一憂だったのに,気づいたらそうなっていくのは,どの国でも“あるある”ですね(笑)。

4Gamer:
 ちなみに次の大型イベントと目されている“低体温症”は,そう遠くはなさそうでしょうか。

焦氏:
 はい。年明けのそう遠くない時期に予定しています。期待していてください。


年末年始も全力疾走で


焦氏:
 あとですね,今話したコンテンツ面とは多少異なるのですが,「世界観」に関してはもっと広められるようにしないといけませんね。

4Gamer:
 世界観の「日本版の資料」となると,いささか足りていない印象がありますね。

焦氏:
 現状はそれこそ,有志の方々が他国の公開情報を翻訳してくださっている状況です。

4Gamer:
 知らない人にとってはソースが公式なのかも不明瞭でしょうし。

焦氏:
 そうですよね……。ドルフロは世界観を一番大切にしていますから,物語の前後や戦いの舞台などもできれば知ってほしいんです。中国では「設定資料集」を販売していますが,日本でもそういうものを用意して,設定に触れてもらう機会を作るのが急務と言えます。

4Gamer:
 日本のプレイヤーが待ち望んでいるものを分かってくださっているようで,安心しました。

焦氏:
 先日発売したアンソロジーコミックスも,発売から2日で重版が決定するなど驚きの反響でしたしね。これも「ファンの皆さんが世界観を求めている」ことの現れですし,事実として要望も多く受けているので,その熱量を削がないよう,自分たちで発信するなり,他社さんの力を借りるなりと,我々も本腰を入れて体制を整えていきます。

4Gamer:
 そういえば,世界観を含めての少女前線の開発は,すべて内製なのでしょうか? サウンドを手がけるVanguard Soundなどの外注は存じていますが。

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[2018/11/24 12:00]

焦氏:
 内製? ああ,セルフメイドかってことですね。もちろんです! 今は約150名ほどいますが,これまですべて本社で作ってきました。

4Gamer:
 となると,制作面も聞いてみたいですね。まず少女前線の世界観設定は,2011年発表の同人誌「軍武機械娘」や,2013年発表のゲーム「パン屋少女」を原型として,少女前線ナイズして準備されたものなんですよね。

焦氏:
 ええ,あらためてお伝えしておくと,いずれも“同じ世界の異なる時間の物語”を描いたものです。発表順はパン屋少女が先ですが,この世界のタイムラインでは「少女前線が前の時代の話,パン屋少女が後の時代の話」となっています。「STAR WARS」のようなサーガものと言えば分かりやすいでしょうか。

4Gamer:
 知っておきたい豆知識です。それらの実際の制作に関して,まずはそうですね,「戦術人形」はどのように生み出されるのでしょう。普通に考えると,元となる銃器の選定,人形の設定,ビジュアルのラフなどをサンボーンが用意して,イラストレーターに発注ってな感じですが。

焦氏:
 あー,外注もあるんですが,うちの場合は内部のイラストレーターにやってもらっているのも多いです。割合は半々くらいです。

4Gamer:
 内部にイラストレーターを抱えているんですか?

焦氏:
 ええ,15名から20名ほど。

4Gamer:
 それ,多くないですか? 作業の能率や制作物の品質は高められるでしょうが,費用面を考えると,日本ではあまり聞かないと言いますか……てっきり「イラスト系は外注するのが当たり前」みたいなアウトソーシングでやっているのかと。

焦氏:
 もちろん,彼らにはちゃんと正社員として働いてもらっていますよ。

4Gamer:
 すごい。健全ですね。

焦氏:
 中国ではどちらかと言うと,社内にいてもらい,絵を描いてもらうほうが当たり前なんですよ。弊社もより安定した品質をと思っているので。

4Gamer:
 それだと,イラストレーターは安心して仕事に打ち込めますし,開発チームも進行や意見のすり合わせがスムーズにできそうでいいですね。その次ですが,彼らが描く戦術人形の「銃の選定」はどうしているんでしょう? 最近だと,少女前線で「P90」などが新規実装されていましたが。

P90。人気イラストレーターのLM7氏が描いたことで注目度が爆発
画像集 No.011のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

焦氏:
 銃の選定はですね,少女前線のローンチ前から現在まで,すでに“たくさんの銃の戦術人形を描きまくって”います。ビジュアルの方向性は決まっているけど,まだ実装するか決めていない,みたいなアイデアのストックがたくさんあるんです。だから,どの人形にするのかはその時々ですが,どの銃にするのかはあまり悩まないです。今のところは。

4Gamer:
 残弾はたんまりあると。続けると,この銃の戦術人形にしようと決めて,内外のイラストレーターに制作してもらうとき,「どのように依頼する」のでしょうか。事細かに設定を詰めておく,インスピレーションに任せてぶん投げる,いろいろありそうですが。

焦氏:
 ちょうどその中間ですね。仕様書はあって,性格やスタイル,衣装や特徴などは大まかに設定しています。ただ,細部のデザインなどの細かすぎる注文はしません。仕様書に書いてない部分は,イラストレーターに任せます。

4Gamer:
 それには,なにか意図があるんですか。

焦氏:
 個人的な昔話ですが,私がイラストレーターをやっていたころ,日本のゲーム会社さんからイラストを発注されたことがあります。そのとき「綿密に書き込まれた仕様書」を渡されて,私自身のクリエイティビティをまったく活かせず,「もしかして信用されていないんだろうか?」と思ってしまったんです。そうやるのが悪いわけではなく,私がそう思ったからでもありませんが,ウチはなるべく“各々の個性に任せよう”でやってきました。

4Gamer:
 想像の余地を与えて,想像以上のものを生み出してもらう,といった。

焦氏:
 はい。実際の作業時は,担当者とイラストレーターが一緒に作っている感じでもありますが。

4Gamer:
 編集と作家みたいな? 職業的に想像しやすいです。

焦氏:
 まあ,社内のほうが作り直しが安上がりってのもありますけど(笑)。

4Gamer:
 そこは言わぬが華ということで(笑)。ついでに,戦術人形はなんで日本語ボイスなんでしょう。

焦氏:
 それはもう,ウチのスタッフは大概,日本のゲームやアニメの文化に触れてきた世代だからです。好きなもので育って,好きなものを作れるようになったのだから,「隅々まで好きなもので埋めるべき」と思って,リスペクトしている日本の声優さんを起用してきました。それに中国でも日本の声優さんが好きな人は多いので,Win-Winです。

4Gamer:
 最初は「なんで中国のゲームで日本語?」と不思議に思いましたが,最近はもはや見慣れた現象なので,違和感はなくなりました(笑)。友人に「お前だって映画のとき,字幕版しか見ないじゃん」と言われて,なんか違うけど,なんかそういうことなのだろうと納得してしまいましたし。

焦氏:
 それと同じ感じかもしれません。「2次元の美少女なんだから,やっぱ日本の声優だろ」みたいなイメージ。それが第一でしたから,最初からボイスに関しては日本語で考えていました。

4Gamer:
 イメージって大切ですものね。ちなみに,中国にも声優業界ってあるんじゃないんですか? ないわけじゃないですよね。

焦氏:
 ありますよ,声優業界。有名な声優さんも何人かいます。ただ,今は単純にパイが少なくて,市場の一部の人たちにだけ仕事が集中している傾向ですね。

4Gamer:
 となると,今後の動向が面白そうですね。ついでに,ゲーム内のボイスは日本語ですが,作品内では世界共用語とかそういう言語なんですよね。

焦氏:
 はい。そこもまあ,2次元だからこそのマジックということで……(笑)。

4Gamer:
 納得しておきます(笑)。言語周りはまだ思いつくだけでも,ローカライズがありますね。「コーラップス液」ひとつとっても国ごとに名称が違いますし,個々人の感性や解釈でも左右されそうですが,ドルフロの翻訳は大変でしたか。

焦氏:
 翻訳はサンボーンジャパンで対応していますが,いろいろと苦労しています。でも,地域ごとのカルチャライズはあくまで細部に留めていて,“より原作に近い表現”をとしていますから,ズレは少ないと感じています。ここには頼れる翻訳スタッフもいますし,プレイヤーさんから「よくぞここまで翻訳してくれた!」とお褒めの言葉もいただけているので。

4Gamer:
 人形の台詞はどうでしょう。みんな,めちゃくちゃ口が悪いです。

焦氏:
 元からそうです(笑)。吐き捨てるような表現と言いますか,あんな感じです。

4Gamer:
 じゃあ,ドルフロでは鉄血を指して「鉄血のクズ」と言う子がいますが,どこの国でもこの表現なんでしょうか? ご当地のスラングになっていたりせずに。

焦氏:
 ええ,中国や韓国などでも,直球で“鉄血のクズ”の意ですね。

4Gamer:
 なるほど。世界中でクズ呼ばわりされているのか……(笑)。

焦氏:
 そうなります(笑)。

(C)Sunborn Network Technology Co., Ltd.
(C)Sunborn Japan Co., Ltd.
画像集 No.012のサムネイル画像 / 1年めの「ドルフロ」を振り返ろうインタビュー。サンボーンジャパンの2018年は,配信開始から年末年始までフルスロットル

4Gamer:
 ならば話は変わって,「物語」の制作面はどうでしょう。人形や世界に設定があっても,それらは物語に乗せないかぎり,表現ではなく設定のままと言えます。少女前線はこのとおり,それらの設定を綿密に表現するためのストーリーが作り込まれていますが,制作の指揮はどうなっているんですか。やはり,羽中さんが中心ですか。

焦氏:
 はい,これまでのすべてのプロットは羽中が考えてきました。当然,社長業と膨大な量の執筆を両立するのは難しいので,ライティングについては弊社の腕利きのシナリオライターが担当し,プロットをもとに執筆してもらっています。

4Gamer:
 プロットはすでに完結まで用意しているんですか?

焦氏:
 いえ,当面の展開は用意していますが,ラストに相当するものはまだ生まれていません。これまでの物語も現在進行でその都度,羽中が思案してきたものを形にしていました。なので,少女前線の物語は「絶賛連載中」って感じですね。

4Gamer:
 なるほど。どう転んでいくのか見えないぶん,期待感が増しますね。

焦氏:
 ええ,期待していてください。

4Gamer:
 そこから先の話になると,そういった物語や世界観の魅力を受け取った人たちが集まるファンコミュニティは,どのように広げていくおつもりなんでしょう。

焦氏:
 大きく2つの考えがあります。まずサンボーンジャパン側からは,先ほど言ったような設定集などを提供していき,ゲーム内容と世界観を含めて語り合ってもらえるような,ファン同士のつながりをより強固なものにできるようにしていきたいです。

4Gamer:
 では,もう一方の考えはいかがでしょう。

焦氏:
 お察しのことと思いますが,ファン側の二次創作ですね。アンソロジーコミックスもその先駆けですし。

4Gamer:
 とくに強い分野ですよね,ドルフロのイラストは。pixivやSNSでも日々投稿されているようですし。

焦氏:
 サンボーンも元々は同人サークルですから,そこで盛り上がってくれると,商業とはまた違う嬉しさがあるんです。私自身,ドルフロの同人誌をもっと読みたいですし,面白くて新しい二次創作にチャレンジしてもらえるのは,ウチとしても大歓迎です。ちなみにpixivさんとは先日,イラストコンテストをやらせてもらったんですが――。

4Gamer:
 ええ,存じています。

焦氏:
 そのpixivさんから,少女前線やドルフロに関係するタグが“2018年で最も伸び率が高かった”とお聞きしました。当然,投稿数の総計はいわゆる最大手の作品群には及ばないものの,興味関心を持ってくださった絵描きさんが非常多かったみたいで。興味を持ってくれた方々にはとても感謝しています。

4Gamer:
 pixivではなんでも,ローンチ前からイラスト投稿をしている人も多かったとか。

焦氏:
 2年半前の少女前線のローンチ直後から,イラストを描いてくださっている人もいるくらいです。そういった方々に感謝の気持ちを還元できるよう,今後は日本におけるゲーム以外のコンテンツ展開もいろいろと計画していきます。

4Gamer:
 ゲーム外となると最近は「フィギュア」の告知も目立ちますが,ほかの国から既存のフィギュアを持ってきたりはしないんですか。

焦氏:
 中国にも1/8スケールやデフォルメのフィギュアがあるにはあるのですが,こちらでは日本のメーカーさんに頼むことにしました。

4Gamer:
 中国では美少女フィギュアはあまり盛んじゃないんでしょうか。

焦氏:
 欲しい人は多いです。でも,やっている会社は少ないです。さらに“よくできるメーカー”となると数えられる程度なので,我々が納得できるフィギュアも数個しか作れなくて。だから,造形に定評のある日本のメーカーさんに作ってもらいたかったんです。

4Gamer:
 ほかの国のファンに申し訳なくなる恩恵ですね。

焦氏:
 いや,中国のファンのフィギュアの購買力はものすごく高いので,もしかしたら今後は日本が“リアル人形製造の拠点”になるかもしれません(笑)。

4Gamer:
 ああ,そういう(笑)。ほかにグッズ関連で言えることはありますか? 摩訶不思議なアイテムもたくさんある国ですから。お風呂ポスターとか。

焦氏:
 ありがたいことに,最近はいろんな他社さんからお話をいただいています。とはいえ“ドルフロの世界観を大切にできるもの”を重視したいので,そこから逸脱するようなグッズを提供するつもりはありません。幸い,今ご提案していただけている会社さんは,会話しているだけで分かるほどドルフロ愛を持ってくださっているところばかりで,来年以降はさまざまなグッズを出せる予定です。

4Gamer:
 楽しみにしておきます。最後にオフラインイベントの展望はどうでしょう。中国では先日,少女前線のオーケストラコンサート“人形×彼岸花”が開催されましたが。

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[2018/10/24 00:00]

焦氏:
 少女前線でこれまでやってきたオフラインイベントは,ゲームショウや同人即売会への出展が主で,先のオーケストラのような単独イベントはあまり例がないのですが,各国で好評いただけたイベントは,今後は日本などでもやっていきたいと考えています。

4Gamer:
 楽しみが増えるばかりです。まだ先が長い話も多いので,それが残念ですが。

焦氏:
 それでしたら,まずはなんと言っても,年末のコミケ(C95)にアキバホビーさんと合同出展しますよ! 現地では前々に告知しておいたグッズ以外にも,サプライズで“すごいもの”をお見せするんです。

4Gamer:
 おっ,通年で参戦ですか。焦さんは実際にコミケに行ったことはあるんですか。

焦氏:
 いえ,まだないです。今回が初めてです。これまでの同人活動の経験もあって,会場の空気感はそれなりに想像できていますが……“あのコミケ”ですからね。完璧ではなさそうです。ブースにしてもすでに専門家を交えて,「待機列は完璧に整理できるようにしよう!」と一同で対策を練っている最中です(笑)。

4Gamer:
 さすがの調査力。初出展はそこで評価が割れる例も少なくないので,ぜひ頑張ってください(笑)。

焦氏:
 それと年末年始の前後で,秋葉原をドルフロでジャックする予定です。

4Gamer:
 すごいじゃないですか。ド派手なやつですか?

焦氏:
 わりと規模の大きい,いろいろな店舗さんに協力してもらうものです。興味があったら,ぜひとも足を運んでいただければと思います。

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[2018/12/21 16:10]

4Gamer:
 しかし,ドルフロと最も親和性の高そうな催しって,ど直球で「サバゲー」な気がするんですけどね。推しの子のモデルガンを持ってできそうじゃないですか。格好や言動まで真似るかは各々に託すとしても。サンボーンジャパンvs.サンボーンとか。

焦氏:
 いいですね! まあ,私がサバゲーやったことないうえに,弊社にも経験者がほとんどいないんですが(笑)。

4Gamer:
 私もやったことないので大口は叩けませんが,ちょっとした企画くらいならできるんじゃないんですか。規模によっては経験者がいなければさすがに難しそうですが,きっとモデルガンメーカーとかコスプレショップとかも注目しているはずですし。

焦氏:
 そうであったら,面白そうなんですけどねー。

4Gamer:
 それでは,長々としてしまい恐縮ですが,最後に今年のサンボーンジャパンをまとめさせていただくと,年末年始はドルフロの運営があって,コミケへの出展もあって,秋葉原ジャックもあってと……当分はゆっくりと過ごせそうにありませんね(笑)。

焦氏:
 ええ,そうですね。2018年も2019年もまだまだ全力疾走になりそうです(笑)。

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