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韓国のブロックチェーンゲームとメタバースの業界について,2023年を振り返る。先行者がさらに前を走る構図は,韓国でも如実な傾向に
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印刷2024/01/24 09:00

業界動向

韓国のブロックチェーンゲームとメタバースの業界について,2023年を振り返る。先行者がさらに前を走る構図は,韓国でも如実な傾向に

下記の記事は,GAMEVU(→リンク)に掲載された記事を,許可を得て翻訳したものです。可能な限りオリジナルのまま翻訳することに注力していますが,一部,画面写真などを変更したり,文化的な背景などで理解されづらいものについては日本向けに表現を変えたりしている箇所があります。(→元記事

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 知らない人もいるかもしれないが,韓国のブロックチェーンゲームは,国に認められていない。政府の規制により,事実上ゲームをサービスすることが出来ないのだ。しかし韓国の会社は海外に目を向け,どの国よりも活発な開発と投資が行われている。
 一方でメタバース市場は広く門戸が開かれているが,あまり良い状況ではない。各種関連企業は事業を縮小し,人員も削減している。もちろん,生き残るために特定の分野に集中する会社もある。

※いくつか問題となる条文はあるが,ゲーム業界推進法32条で「ゲーム通貨を現金にすること」を明確に禁止している。RMT絡みなのかもしれないが,ブロックチェーンゲームやNFTが登場するはるか前(2004年)にすでにあったものが,いまごろ違う形で効力を発揮していることが興味深い。

 これらの事情により,Wemade,Netmarble,Com2uSグループ,Neowiz,カカオゲームズ,Me2onグループ,BPMG,Nexon,NHNなどは,ブロックチェーン事業を拡大している。一方,Com2usとcolorverse,Hancom,ZEPなどは,メタバース事業でそれぞれ異なる姿を見せつつある。
 以下,まずはブロックチェーンゲームを取り巻く環境において,目立っている企業を順番に紹介しよう。

2023年9月,ソウルで開催された「Korea Blockchain Week 2023」(KBW 2023)
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Wemade


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 韓国で,ブロックチェーンゲーム市場に最も積極的で市場をリードしているのは,Wemadeだ。暗号資産である「WEMIX」,そしてブロックチェーンゲームプラットフォームである「WEMIX PLAY」を運営している。
 WEMIXは2022年末,韓国の主要暗号資産取引所でサポートが停止されて大きな危機を迎えた。しかし2023年の初めから,UPbit以外の取引所で順に取引が再開され,価格は反発した。2022年末に300ウォン(約33円)台まで下がったWEMIXの価格は,2023年12月末基準で4000ウォン(約440円)台半ばまで上昇,またTVLランキングで9位を占めるなど,信頼度も徐々に上がっている。

※DAXA(韓国の暗号取引所協会)に提出された流通計画と市場の流通量が一致せず,「虚偽の情報を提供して投資家を混乱させた」として2022年11月24日に上場廃止が発表された。

TVL(Total Value Locked),分散型金融(DeFi)サービス上に預け入れられた資産の合計金額を指す。2023年12月,「WEMIX」はグローバル暗号資産分析サイト「CoinMarketCap」TVLデータで9位を記録した(プレスリリース
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 WEMIX PLAYも徐々に対応ゲームを増やし,影響力を高めている。現在30以上のゲームがオンボーディングされており,韓国はもちろん国外のゲーム会社とも契約を結んでいる。ジャンルも,MMORPG,SNG(ソーシャルネットワークゲーム),FPS,スポーツ,戦略シミュレーションなど様々だ。
 オンボーディングゲームのうち,「MIR4」は発売されてから時間が経ったが,現在も同時接続者数が20万人を超えており好調を維持している。また,最近はLG電子のスマートTVプラットフォームであるwebOSにもゲームを追加し,PCとモバイルを越えてスマートTVにまで,その生態系を拡大している。家の中にあるTVでも,ブロックチェーンゲームができるというわけで。

WEMIX PLAY(公式サイト)でぶっちぎり1位のプレイヤー数を持つ「MIR4」PC / iOS / Android
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 オンボーディングのための投資と協業も積極的に行っており,シンガポール法人であるWEMIX PTEが組成したブロックチェーンゲーム専門ファンドを活用して,中国の開発会社への投資なども目立つ。またSK Planetと,ブロックチェーンおよびプラットフォーム市場の生態系拡大のため協業もしている。
 その協業は,SK Planetの親会社であるSK Squareが,2022年にWEMIX Governanceに参加したのが始まりだった。その後,ポイントサービスである「OK Cashbag」と,モバイルウォレットサービスである「Syrup」にブロックチェーン技術を導入したのだが,WemadeはSK Planetのマーケティングプラットフォームを活用して提携することで,両社とも強力なシナジーを得た形になる。

外部サイト:WEMADEとSK planet、ブロックチェーンおよびプラットフォーム事業強化のため戦略的提携(PR TIMES)


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 さらに,分散型金融(DeFi)プラットフォームである「WEMIX.FI」,DAO&NFTプラットフォーム「NILE」,オムニチェーンネットワークである「unagi」,透明社会プラットフォーム「Wepublic」など,様々なサービスを通じて巨大なWeb3生態系を構築する計画だ。

※*余談だが「NILE」とは地名ではなく,「NFT Is Life Evolution」の頭文字で,「unagi」は「Unbound Networking&Accelerating Growth Initiative」の略

 Wemadeは今後,ブロックチェーン関連サービスを持続的にローンチすることはもちろん,国内および海外取引所上場に向けて努力する計画だ。そしてその最も大きなマイルストーンが,新作MMORPG「NIGHT CROWS」PC / iOS / Android)のグローバルサービスになる。

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 Wemadeは本日,MADNGINEが開発したMMORPG「NIGHT CROWS」グローバル版の事前登録受付を開始した。正式リリースは3月中の予定だ。事前登録では,ゴールドや成長支援ボックス,夜カラスのオオカミ(銀)といった報酬がもらえる。また,SSS Streamerの事前申込の受付を開始している。

[2024/01/11 16:59]


Netmarble


 Netmarbleもブロックチェーンゲーム事業を着実に展開している。Netmarbleのブロックチェーン専門子会社である「MARBLEX」は,基軸通貨トークンであるMBXを基盤とした生態系を昨年から構築してきた。
 プレイ-所有-取引-生成の4つのカテゴリーが,MARBLEX生態系で有機的に相互作用するサービスとして運営されている。このため,ウォレットと脱中央化取引所(DEX),DeFi,NFTなど多様なサービスを提供している。

MARBLEX(公式サイト
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 また,ブロックチェーン基盤のゲームも着実にお披露目が進んでいる。MMORPG「A3: STILL ALIVE スティルアライブ」iOS / Android)を皮切りに,MMORPG「二ノ国: Cross Worlds」iOS / Android),対戦格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS ARENA」iOS / Android / PC),ボードゲームが元になったアプリ「ゲットリッチ2:Meta World」などをサービスし,それらはすべて成功している。また,「Bitget」や「Zaif」など海外取引所へのMBX上場も続けている。
 MARBLEXは今後,事業拡大と変化を模索していき,まずはゲームトークノミクスの改編を通じて,MBXトークンを直接ゲームで使用する形態にしていく。この改編は,2024年上半期に披露される「ステラファンタジー(ブロックチェーン版)」で初めて適用される。

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 連載「NFTゲームの世界」第3回は,韓国のRing Gamesが2023年4月13日にリリースした「ステラファンタジー」を取り扱う。アニメ調の美麗なグラフィックスが特徴のPC向け3DアクションRPGとなっており,“ツンデレ魔法師”ことリネットなど3名の美少女とファンタジー世界を冒険できる。

[2023/04/22 11:00]

 これまでのMARBLEXは,Netmarbleと関係した内部スタジオだけでゲーム事業を進めてきたが,今回初めて外部スタジオと協業して変化を模索している。そして来年,メンバーシップNFTサービスを追加して「RF ONLINE NEXT(アールエフオンライン ネクスト)」PC / iOS / Android)をMBXラインナップに含める予定だ。

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[2023/11/16 22:02]


Com2uS


XPLA(公式サイト
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 Com2uSグループも,積極的にブロックチェーンゲーム事業を展開しているゲーム会社の一つだ。2022年に発表した暗号資産「XPLA」を基盤に,Web3ゲームや「C2X NFTマーケットプレイス」(現名称は「X-PLANET」)などで着実に生態系を拡大している。特にOASYS,Animoca Brands,YGG,Blockdaemonなどの海外パートナー企業が参加したことが目立つ。

 本格的なゲームオンボーディングは,2023年から始まった。MMORPG「サマナーズウォー:クロニクル」をはじめ,カジュアルゲーム「ミニゲーム天国」,釣りゲーム「釣りの神:クルー」,そして放置型ゲームである「ウォーキング・デッド: オールスターズ」「忍者育成オンライン」「IDLE LUCA」「クロマティックソウル:AFKレイド」など様々なジャンルのゲームがオンボーディングされ,グローバル市場でサービスされている。

「サマナーズウォー:クロニクル」iOS / Android / PC
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 XPLAの影響力拡大のため,EAとジンガなどの開発陣が2015年に設立したWeb3ゲーム会社「Carbonated」と協力し,大作Web3ゲームを独占的にオンボーディングする予定もある。韓国はもちろん,海外の取引所でもXPLAは上場されているが,特にXPLAは日本市場への積極的な進出が目立つ。
 2023年夏に日本で開催された「JAPAN Blockchain Week 2023」のメインスポンサーとして参加し,XPLAの日本取引所上場も計画している。


Neowiz


 他社に比べ,Neowizはややスタートが遅かった。ポリゴンネットワーク基盤のWeb3ブロックチェーンゲームプラットフォーム「Intella X」を準備しており,ゲームプラットフォームのほか,DEX,NFTランチパッド,NFT取引所などのサービスも準備される予定だ。

Intella X(公式サイト
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 Intella Xはユーザーフレンドリーなゲームプラットフォームを目指しており,オンボーディングゲームとしてはFPSゲーム「AVA(Alliance of Valiant Arms)」とモバイルRPG「ブラウンダスト」,ゴルフゲーム「Crypto Golf Impact」,MMORPG「EOS GOLD」,ソーシャルゲーム「猫とスープ」をはじめ,多くのソーシャルカジノゲームが準備されている。また,日本のWeb3ゲームコインムスメのオンボーディングについても議論されている。

 ただし,Intella Xのトークンである「IX」がまだ取引所に上場されていないため,Intella Xの正式サービスは行われていない。現時点ではゲームもソフトローンチレベルでしか行われておらず,Neowizは,上場後に本格的にサービスを進める計画だ。


カカオゲームズ


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 カカオゲームズは,子会社である「METABORA SINGAPORE」を通じてブロックチェーンゲーム事業を続けている。2021年にクレイトン基盤のブロックチェーンコンテンツプラットフォーム「BORA」をオープンし,ゲームをサービスすると同時に,NFTマーケットプレイスやトークンスワップなどのサービスを提供する「BORAポータル」も運営している。
 サービスゲームには,ゴルフゲーム「Birdie Shot:Enjoy Golf」とMMORPG「ArcheWorld」があり,ゲーム以外でも,ゴルフベースのNFTファンコミュニティサービス「BirdieSquad」をサービスしている。その後,「Meta Toy DragonZ」と「BORA Battle」から名前を変えた「Skill Blitz」,ソーシャルカジノゲーム,パズルゲームなどのサービスを準備している。


Me2onグループ


MEVerse(公式サイト
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 Me2onグループも,着実にブロックチェーンゲーム事業を展開している。子会社である「MEVerse Labs」を通じて,ブロックチェーンメインネット「MEVerse」を運営しており,ブロックチェーンカジュアルゲームプラットフォームである「MEVerse GameZ」も運営している。
 また,NFTマーケットと脱中央化取引所(DEX),スキャン,ブリッジなどのインフラを構築し,さらにXPLAおよびネオピンとのパートナーシップ締結を結び,協力関係を強化している。

外部サイト:NEOPIN Partners with MEVerse to Expand the Global Blockchain Ecosystem(Medium)


 なおMEVerse GameZには,カジュアル戦略バトルゲーム「Pocket Battles:NFT War」と英雄収集型RPG「X Heroes:NFT War」を2022年にローンチしている。

 特に,2023年11月に「Solitaire」IPベースのトーナメントP2Eゲーム「Solitaire Crypto War」をグローバル市場で発売し,これはMEVerseなど合計8種の暗号資産を使って,ほかのユーザーと競争して賞金を獲得できる特徴がある。このゲーム以降も,Web3市場に持続的に挑戦する計画だ。


BPMG


 ブロックチェーン企業であるBPMGは最近積極的に事業を拡大しているが,その先頭には,Web3ゲームプラットフォームである「GemHUB」がある。GemHUBは現在,「Sid Eternal」「AquaPang for Continue」「ZombieNoid」「Find Bird」など7種のゲームを公開し,それ以外にも,MMORPG「Rappelz」の流れを引く「Rappelz Universe」などのサービスを予定している。

BPMG(公式サイト
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 さらに,GemHUBにオンボーディングされたゲームの利用者同士がトーナメントを楽しんだり,各種ミッションに参加して対戦を通じて競い合う特殊プラットフォームのGemPIONもローンチし,中小およびインディゲーム会社との協業を模索している。BPMGもまた,Com2uSグループのXPLAとパートナーシップを締結し,バリデータに加わるなど協力を強化している。


そのほかの大手企業達


 そして「メイプルストーリー」ベースのNFTブロックチェーンプロジェクトである「MapleStory Universe」を進めていたNexonは,ブロックチェーン事業本部の組織を,子会社であるNexon Universeに統合させ,245億ウォン(約26億9737万円)規模の開発資産を譲渡して,本格的な事業展開を準備している。(関連記事
 NHNもまた,2019年に中断したブロックチェーンプロジェクトである「Pebble City」を再開する方針になり,韓国でのブロックチェーンゲーム事業は再び活気を帯びている。

「Pebble City」(公式サイト
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 もちろん,すべての会社がそうであるとは限らない。「グランサガ」で有名なNpixelは,ブロックチェーンブランドである「グランバース」と専担部署であるメタ本部を設立し,トークンを発行しない「グランサガ」IPを活用したWeb3ベースのゲームを開発していた。しかし先日,メタ本部長が退社して部署の再編が行われ,事業進捗が不透明になった。

 以上のように,韓国のゲーム会社はブロックチェーンゲームを熱心に開発しており,ワールドワイドベースでの成果も出ている。韓国の規制が緩和される「その日」に備えているのだ。現政府は,設立前にブロックチェーンゲーム産業の育成を強調したが,規制はいまだ緩和されず,依然として保守的な立場を取っている状況だ。
 そのため,どうしてもグローバル市場に出るしかない状況であり,その中でもとくに日本市場への進出を準備し始めている会社は多い。日本政府は,2023年の初めから「暗号資産企業法人税緩和法案の承認」「暗号資産規制緩和の決定」など,ブロックチェーン生態系の拡大と暗号資産産業の活性化に積極的に取り組んでいるからだ。すでにいくつかの企業は日本企業と提携し,影響力の拡大を狙っている。

 日本を始めとした諸外国と比べ,韓国の大型ゲーム企業がブロックチェーンへの進出率が高いとみられる理由は,いくつか挙げられる。既存の国内ゲーム市場の売り上げの限界に伴い,新しい成長動力が必要になってきていることや,新技術の導入に対する高い関心を持っていることなどが絡み合っている。

 北米や日本の場合は,韓国より国内市場が大きく,PCやモバイルよりもコンソールプラットフォームの比重が高いため,ごく一部の業者を除き,ブロックチェーンに大きな関心がない状況なのだろう。そのため韓国の大手ゲーム会社が,チャンスのある市場としてブロックチェーンゲームに挑戦するわけだ。
 何より,新たに浮上する産業のデファクトスタンダードになるか,あるいはリーディンググループに入れれば,その後に来る効果は無限大だ。多少のリスクがあろうとも,韓国の多くの企業が積極的な投資と開発に取り組んでいる。


冷たくなったメタバース市場は,独自性を備えたところが生き残る?


 そんなブロックチェーンゲーム業界とは異なり,メタバースはやや冷え込んでいる状態だ。COVID-19以降,メタバースが世界的に低迷しているからだ。特に,韓国で積極的にメタバース事業を推進していたCom2usが事業を直ちに縮小したあたり,メタバースを取り巻く現状を示している。

 Com2usは2023年8月,子会社であるCom2Verseが開発したオールインワンメタバースプラットフォームである「Com2Verse」の,最初のスペース「SPAXE」をローンチした。高品質フル3Dで実装でき,多様なコミュニケーションと活動が可能,チームおよび企業別スペースを運営するサービスも発売し,市場確保を狙った。

「Com2Verse」(公式サイト
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 しかしCom2usは,Com2Verseのローンチ2か月で子会社に対する構造調整を行ったとされる。Com2Verseで四半期ごとに100億ウォン(約11億円)以上の赤字が発生したためだ。これに対し,Com2usはオンラインとオフライン空間をつなぐ2番目のサービスである「Convention Center」で復活を狙っている。これは,大型イベントをオフラインと同じように開催できるサービスだ。

 そして,Neptuneの子会社である「colorverse」が昨年発売したモバイル3Dメタバースサービスである「PUPPYRED」も,2023年で2回の調整を経た後,サービスを終了した。ここで開発中のメタバースプラットフォーム「colorverse」も,ローンチが保証できない状況だ。
 HancomとCyworldZの合弁法人が2022年に発売した,メタバースプラットフォーム「Cy Town」もサービスを終了し,法人まで解散した。

 しかし,すべてのメタバースが危機的な状況というわけではない。ユニークな方式のメタバースを実現し,良い成果を上げているところもある。その中で注目されているのが,「ZEP」だ。
 「風の国:Yeon」の開発会社であるSUPERCATとNAVER Zの合弁法人である「ZEP」がサービスしている「ZEP」は良い反応を得ている。2Dドットグラフィック基盤のメタバースプラットフォームであるため,端末の制限や参入障壁が低く,概ね高評価を得られている。

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 11月15日に韓国・釜山で開幕した「G-Star 2018」のNexon Koreaブースで,スマートフォン向けMMORPG「風の王国:Yeon」がプレイアブル出展されている。最も長くサービスが続くオンラインゲームとしてギネスブックにも登録された原作ゲーム「風の王国」のスマホ向け作品はどんな内容なのか,実際に触れてみたので紹介しよう。

[2018/11/16 13:06]

 特に,SAMSUNG電子,LOTTEグループ,SSG.COM,TEFAL,Gucci Beautyなどの流通分野から,BCカード,eBEST証券などの金融分野,ソウル市や各地方教育庁,自治体などの公共機関,BIGHIT MUSIC所属アーティスト「TOMORROW X TOGETHER」,ドラマ「ウ・ヨンウ弁護士は天才肌」,LOTTE GIANTSなどのエンターテイメント分野で,「ZEP」を活用したことがある。

「ZEP」(公式サイト
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 また,「PUBG:BATTLEGROUNDS」で有名なKRAFTONも,ユニークなメタバースプラットフォーム事業を準備している。NAVER Zと合弁会社であるOVERDAREを設立し,「Project Migaloo」として知られていたメタバースサービスの名前も「OVERDARE」に確定した。

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 「OVERDARE」はモバイルベースのUGCプラットフォームであり,すでに決められた空間で何かを体験してコミュニケーションするのではなく,ユーザーがアクションRPG,スポーツゲーム,シューティングゲームなど様々なゲームを制作できるプラットフォームである。生成型AIとUnreal Engine 5を通じて簡単にコンテンツを制作し,他のユーザーがこれを購入して所有する方式で運営される。

関連記事:新たなメタバースプラットフォームを12月に発表。KRAFTONがNAVER Zとの合弁企業「OVERDARE」設立を発表


 以上のように,韓国のブロックチェーンゲーム事業とメタバース事業は異なる雰囲気を経験している。しかし,市場を席巻しようとする各企業の様々な努力は着実に続いており,COVID-19も完全に明けたこの2024年に,二つの分野がそれぞれどのような方向に発展して成果を収めるのかが注目される。(著者:パク・サンボムザン・ヨングォン
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