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ミクロを描くコロニーシムと,マクロを描く4Xストラテジーを両立させた意欲作。「CONQUISTA: Tide of Wills」先行プレイ[gamescom]
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印刷2026/08/27 12:00

プレイレポート

ミクロを描くコロニーシムと,マクロを描く4Xストラテジーを両立させた意欲作。「CONQUISTA: Tide of Wills」先行プレイ[gamescom]

 集英社ゲームズは,ドイツ・ケルンで2026年8月26日に開幕したゲームイベントgamescomで完全新作タイトルCONQUISTA: Tide of Willsを発表した。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / ミクロを描くコロニーシムと,マクロを描く4Xストラテジーを両立させた意欲作。「CONQUISTA: Tide of Wills」先行プレイ[gamescom]

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 本作は,コロニーシムと4Xストラテジー要素を組み合わせたという意欲的な作品だ。コンセプトは“国は人の集合体である”で,住民個人の生活を描くミクロレベルの管理要素と,国家単位の外交や交易といったマクロレベルの戦略要素の双方を楽しめるという。
 制作は,秋葉原を拠点にゲームやソフトウェア開発を行うマイクロシミュレーション。本作の個人開発からスタートした小規模スタジオだ。

 gamescom現地での出展で突如発表された形となる本作。開幕前に集英社ゲームズにてゲームを先行してプレイできたので,ゲームの序盤を40分ほど触れてみてのプレイレポートをお届けしよう。



興味深いジレンマを生み出す

レイヤーの資源管理システム


 ゲームの舞台になるのは,自動生成されるファンタジー世界の大陸だ。プレイヤーは覇を唱える勢力の1つとなり,歴史を紡いでいくことになる。

完全ランダムではなく,ある程度はそれっぽいマップが生成されるように作られているようだ
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 ゲーム開始時点のマップは大半が未探索領域であり,いわゆる“戦場の霧”に隠されている。勢力を拡大するためには,探検家ユニットを用意して周辺情報を調査し,収集可能な資源や,脅威となる存在を把握しておく必要がある。

 とはいえ,プレイヤーが細かな操作をする必要はない。探検家ユニットは自律的に世界を動き回り,周辺の情報を次々と送ってくれる。他勢力が存在した場合は国境線が自動で引かれるので,土地の領有権を主張するために細かな処理をする必要もない。

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 本作は万事この調子で,プレイヤーには重要な操作だけが求められる。たとえば,戦争では「あそこに行け」とは指示できるが,細かな隊列の調整などは行わなくてよい。建物などに関しても,建設はプレイヤーが手動で行えるが,市場さえ用意すれば生産チェーンは自動的に構築されるので,その点も細かな設定は不要だ。

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 資源まわりについても興味深い設計がなされている。本作の資源は「国庫」と「市場」の2レイヤーで管理されており,前者はプレイヤーが任意に動かせる資源,後者は基本的にNPCの間で流通する資源を示している。

 都市間の資源は行商人がやりとりする仕組みで,資源の価値は流通量と到達速度によって変動する。行商人は最適な形で利益を得ようとするため,道路の整備によってそれを活性化させられる。一方,国家全体では十分な資源が存在していたとしても,行商人にとって魅力的でない都市では不足する可能性もあるようだ。

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 今回は経験できなかったが,厳しい状況下では国庫から市場に資源を流すことも可能とのこと。ただし,資源が飽和すると価格が下がりすぎてしまう可能性があるなど,一筋縄ではいかない仕組みになっているようだ。

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住民たちの欲求が判断を揺るがす

独自システム「情熱」で変化する世界


 ここからは,本作における“ミクロ要素”にフォーカスしていこう。その中心となるのが,国家に所属する住民たち。彼らはプレイヤーの命令に従って行動する駒ではなく,それぞれに志向や意思が設定されているのだ。

 それを象徴しているのが「情熱」システムである。これは,住民たちが抱いた欲求や目標を表現する仕組みだ。彼らは「新しい技術を研究したい」「こんな暮らしがしたい」といった想いを持っており,ときには手紙を通じてプレイヤーに支援を求めてくる。

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 当然,住民たちの望みが常にプレイヤーにとって都合のいいものとは限らない。集英社ゲームズの担当者によれば,特定の土地に国を作りたいと要求する住民が現れ,それを拒否すると自ら独立し,戦争を仕掛けてくるようなケースも存在するという。

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 情熱は単にランダムで選択肢が提示されるイベントではなく,住民自身が国家運営に“割り込んでくる”仕組みといえる。建築や研究といった内政だけでなく,場合によっては都市や国家そのものが生まれ,国境線まで変化する可能性があるわけだ。

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 こうした住民の自律性は,もっと細かなところにも表れている。今回,街の近くにいた敵対勢力を撃退すると,住民たちが広場に集結して勝利を喜ぶイベントが発生した。出来事が単なるログとして処理されるのではなく,実際に暮らしている人々の行動として表現されるのは見ていて面白い。

プレイヤーの行動は「新聞」という形で記録される。これもNPCの動きに影響を与えるようだ
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 そして,この戦いをきっかけに本作の“マクロ要素”も動き始めた。敵対勢力との戦場が隣国との国境に近かったため,軍を動かしたこと自体が外交上の問題となり,相手国との関係が悪化してしまったのだ。

 本作では戦争にも,それを始めるための理由が設定されている。国境付近での軍事行動だけでなく,他国の状況などを理由に戦端を開くこともできるという。何の理由もなく攻め込めばこちらに非がある形になるため,戦争を始めるまでの外交も国家運営の一部になっているようだ。

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 戦闘では,普段は街で生活している住民たちを徴兵し,部隊として戦場へ送り込む。今回の試遊では近接兵や遠距離兵を編成し,防壁や攻撃塔を利用しながら敵軍を迎え撃った。
 兵士として動いているのは,どこかから湧いてきた専用ユニットではなく,少し前まで街で生活していた住民たちだ。専用の兵士を訓練しておく必要はなく,急場しのぎで兵力をかき集めてもなんとか対応できる。

 ただし,製品版では無理な徴兵を続ければ住民側から反発が生じることもあるらしい。“生活”と“戦争”が別のシステムとして切り離されておらず,あくまで普段生活している住民が戦っている,というスタンスは本作ならではの部分だと思う。

 敵軍を退けた後はこちらから反撃し,相手国の都市へ侵攻することになった。都市の門を破壊して内部へ入り,一定時間占領を続けることで戦勝点を獲得。最後はその戦勝点を材料に和平交渉を行い,相手から領土を譲り受けるところまで体験できた。

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 一般的な4Xストラテジーでは,人口や軍事力,経済力といった数字の裏側に存在する人々の暮らしは,ある程度抽象化されている。本作はそこへコロニーシム的な住民の営みを入れ込み,「なぜその国が発展したのか」「なぜ戦争が起きたのか」という過程までシミュレーションしようとしているように感じられた。

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 今回触れられたのはゲーム序盤のごく一部だが,それでも住民が勝手に動き回る様子を眺めているだけで,「この世界では次に何が起こるのだろう」という興味が湧いてくる。自動生成される世界と自律的に動く住民が組み合わさったとき,長期プレイでどんな歴史が生まれていくのか。ストラテジー好きとして,今後の仕上がりがかなり気になる一本だ。

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