ほとんど「バッテリー内蔵のディスプレイ一体型PC」？ ASUSが一風変わった“ゲーマー向けノート”を発表

　北米時間2019年1月6日，ASUSTeK Computer（以下，ASUS）は，米国・ラスベガスで行われる「CES 2019」に合わせて，分離合体可能なキーボードと内蔵バッテリーを備え，液晶ディスプレイ一体型デスクトップPCのように使える持ち運び可能なPC「ROG Mothership GZ700」（以下，ROG Mothership）を2019年第1四半期に発売すると発表した。発売地域や価格は明らかになっていない。

ROG Mothership。All In One（AIO） PCといった見た目だが，ASUSではこれを「Laptop PCである」と主張している

　ROG Mothershipは，GPUにノートPC用「GeForce RTX 2080」を，CPUには「Core i9-8950HK」を搭載しており，本体側に組み込まれた液晶パネルは17.3インチサイズで解像度1920×1080ドット，最大垂直リフレッシュレート144Hz，NVIDIAのディスプレイ同期技術「G-SYNC」にも対応するというハイスペックぶりも見どころだ。

ROG Mothershipの本体は，折りたたみ式スタンドで直立する仕組みだ（左）。着脱可能なキーボードは，分離状態ではBluetooth接続のワイヤレスキーボードとして機能するが，下側に折りたたまれた部分を本のように開くと本体に接続する独自端子が現れて，右写真のように本体と合体した状態で使用できる。この状態ではノートPCっぽく見えなくもない

　キーボードは液晶ディスプレイの前にはめ込めるようになっており，キーボードを取り付けて背面スタンドを折りたたむと，公称本体サイズ410（W）×320（D）×29.9（H）mm，公称本体重量は約4.7kgになるので，大型ノートPC程度になって持ち運べるというわけだ。

開いた状態のキーボードを液晶ディスプレイの前にはめ込んだ状態（左）。右写真はスタンドを畳んで横に置いた状態で，こうなるとノートPCのようだ

　価格はまだ決まっていないそうだが，ハイスペックな構成に加えて，ボディやキーボードの外装パネルをアルミ合金の削り出し加工で作っているなど，かなりコストのかかった製品なので，相応に高価な製品になることは避けられないだろう。

Zephyrus S

　同時にASUSは，ノートPC向けのGPU「GeForce RTX 2080 with Max-Q Design」を採用するゲーマー向けノートPC「ROG Zephyrus S GX701」（以下，Zephyrus S）を2019年第1四半期に発売することも発表している。こちらも価格は未定だ。

ROG Zephyrus S GX701

　同じ「Zephyrus」の名を冠する既存のノートPCシリーズ「Zephyrus M」は，15.6インチサイズの液晶パネルを採用していたが，Zephyrus Sは17.3インチ液晶パネルを採用するのが分かりやすい違いである。この液晶パネルは，最大垂直リフレッシュレート144HzでG-SYNCにも対応するとのことだ。

　搭載CPUは「Core i7-8750H」で，最大容量24GBのメインメモリ，PCIe M.2接続で容量1TBのSSDを搭載するハイスペックなノートPCとなっている。

キーボードの左上には独立した音量調整ダイヤル「Volume roller」を備えている（左）。右はZephyrus Sのマザーボードで，上側にGPUとCPUが実装されているのが分かる

ASUSTeK Computer公式Webサイト