ミクの日に行われたイベント「Project DIVA presents MATSURI DA DIVA」をレポート。「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」の発売を“祈願”したライブでは，“中の人”の生歌披露も

　ライブイベント「Project DIVA presents MATSURI DA DIVA」が，東京都内のTOKYO DOME CITY HALLで，2014年3月9日に開催された。

　イベントは2部構成となっており，第一部では，初音ミク達のキャラクターボイスを担当しているキャスト陣によるトークショーや“生歌”が披露されるライブが行われた。
　第二部は電子の歌姫・初音ミクによるコンサートで，「エンヴィキャットウォーク」「glow」「Tell Your World」「39」「Last Night, Good Night」「ワールドイズマイン」といった曲が披露された。
　本稿では，昼と夜の2回開催された公演のうち，夜の部の模様をレポートしていこう。

イベント「Project DIVA presents MATSURI DA DIVA」特設サイト

「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」公式サイト

会場となったTOKYO DOME CITY HALLには，開演前から多くのファンが集まっていた

会場では、PS Vita版「Project DIVA F 2nd」の試遊台が用意されていた

当日は10：00から物販が先行オープンしていたこともあり，夜の部開演前には完売しているグッズもあった

●セットリスト

＜一部＞
ピアノ×フォルテ×スキャンダル （拝郷メイコ）（作詞作曲：OSTER project）
ヒカリ （拝郷メイコ）（作詞作曲：拝郷メイコ）
千年の独奏歌 （風雅なおと）（作詞作曲：yanagi）
on the rocks （拝郷メイコ、風雅なおと）（作詞作曲：OSTER project）
DECORATOR （藤田咲、下田麻美、浅川悠、拝郷メイコ、風雅なおと）（作詞作曲：kz）

＜二部＞
Project DIVA desu. （作詞作曲：うたたP）
エンヴィキャットウォーク （作詞作曲：トーマ）
glow （作詞作曲：keeno）
Tell Your World （作詞作曲：kz）
39 （作詞：DECO*27 作曲：sasakure.UK）
Last Night, Good Night （作詞作曲：kz）
ワールドイズマイン （作詞作曲：ryo）

　会場となったTOKYO DOME CITY HALLは，ほぼ満員御礼の状態。イベントタイトルの“祭り”にちなんで，ステージには紅白のちょうちんが飾られていた。

　オープニングを飾ったのは，3月27日発売予定の「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」（PS3/PS Vita）オープニングテーマの「DECORATOR」だ。会場の照明が落とされ，PVがスクリーンに映し出されると，ミクコールとともに客席は緑のコンサートライトで埋め尽くされた。

　続いては，本イベントのメインMCである藤田 咲さん（初音ミクCV担当），下田麻美さん（鏡音リン・レンCV担当），浅川 悠さん（巡音ルカCV担当）の3人が登壇。「Project DIVA F 2nd」の発売日が3月6日から3月27日に延期となってしまったため，残念ながらこのイベントを“発売記念”にはできなかったものの，“発売祈願”にしたいと来場者に伝えていた。

藤田 咲さん

下田麻美さん

浅川 悠さん

　第一部のライブは，キャラクターボイスを担当した“中の人”による“生歌”となった。
　先陣を切ったのは，MEIKOのCVを担当した拝郷メイコさん。MEIKOをイメージした赤い衣装を身にまとった拝郷さんは，「ピアノ×フォルテ×スキャンダル」と自身の楽曲「ヒカリ」の2曲を歌いあげた。
　次にステージに登場したのは，KAITOのCVを担当した風雅なおとさん。今回がライブ初参戦となる風雅さんは，KAITOの代表曲の一つである「千年の独奏歌」，さらに拝郷さんとのデュエットで「on the rocks」を披露した。
　なお拝郷さんは，風雅さんと一緒のステージに立つことをずっと心待ちにしていたそうで，今回それが実現して感無量といった様子だった。

拝郷メイコさん

風雅なおとさん

　ライブのあとは，「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」の紹介コーナーとなった。メインMCの3人に加え，開発スタッフからDIVA零号機さんが参加して本作の特徴を紹介。
　全40曲が収録される本作では，新規収録曲はもちろん，過去シリーズに登場した数々の名曲が，“F”クオリティの高精細なグラフィックスでリメイクされていることや，ミク達のモジュール（着せ替え衣装）は160種類以上という，大ボリュームになっていることがアピールされていた。

　ここで，ゲームの魅力を伝えるには実際にプレイするのが一番いいということで，登壇者達がプレイすることに。
　トップバッターの藤田さんは，ゲームは普段から遊んでいるがリズムゲームはとにかく苦手ということで，ヘルプアイテムを使って「桜ノ雨」にチャレンジしたものの，残念ながらゲームオーバーとなってしまう。
　続く下田さんは，“平均的なプレイ”を披露すると宣言し，ヘルプアイテムなしで「ココロ」に挑戦。曲を一緒に口ずさむ余裕を見せつつ，見事クリアを果たした。

　浅川さんは，家訓で「ゾンビが出るゲーム以外プレイしてはいけない」と定められているそうで，代わりにDIVA零号機さんがデモプレイを行うことになった。
　これまでさまざまなイベントでその腕前を披露してきたDIVA零号機さんは，「Blackjack」をEXTREME設定で，さらに難度を上げる「チャレンジアイテム」を3つ追加して挑戦することになった。
　メロディアイコンのスピードが速くなり，サイズが小さくなり，飛んでくる方向もバラバラという状態で，COOLを連発する“神プレイ”に，MCの3人はもちろん客席も感嘆の声を上げていた。
　残念ながら途中でコンボが途切れてしまい，評価は「GREAT」だったものの，素晴らしいプレイを披露したDIVA零号機さんに，惜しみない拍手が贈られていた。ちなみにDIVA零号機さんは，リハーサルでは「EXCELLENT」を出していたとのこと。
　最後に，藤田さん，下田さん，浅川さん，拝郷さん，風雅さんの5人がステージに上がり，5人揃って初めて歌うという“生歌”の「DECORATOR」を歌い，第一部を締めくくった。

　インターバルもほどほどに始まった第二部は，初音ミクによるライブの時間だ。
　「Project DIVA desu.」のリズムに合わせて登場したミクは，ネコのような動きのダンスを披露した「エンヴィキャットウォーク」から，「glow」「Tell Your World」「39」「Last Night, Good Night」までノンストップで歌い上げる。ラストの「ワールドイズマイン」では，客席のボルテージも最高潮となり，この日いちばんの盛り上がりを見せていた。


　最後は，出演者全員がステージに登場し，来場者に向けて感謝のメッセージを伝える。そして「サンキュー！」のかけ声とともにライブは大団円を迎えた。


　本イベントは，約2時間と比較的短めだったものの，内容の密度は非常に濃いものだった。
　なお，本イベントの夜の部は，ニコニコ生放送の有料公式生放送として，タイムシフト視聴が可能だ。会場での感動を再び味わいたい人はもちろん，会場に行けなかったという人は，ネット視聴チケットの購入を検討してみてはいかがだろうか。ネット視聴チケットの購入期限，タイムシフト視聴可能な期間は，本イベントの特設サイトで確認してほしい。

イベント「Project DIVA presents MATSURI DA DIVA」特設サイト

「初音ミク -Project DIVA- F 2nd」公式サイト

●「Project DIVA Presents MATSURI DA DIVA」公演概要（敬称略）

Project DIVA Presents MATSURI DA DIVA
日時：2014 年3 月9 日（日） 昼公演 14:00 開演 夜公演 18:00 開演
会場：TOKYO DOME CITY HALL
出演：
（一部）藤田咲／下田麻美／浅川悠／拝郷メイコ／風雅なおと
（二部）初音ミク
演奏：
（一部、二部）The39s（黒田晃年、田中晋吾、折田新）／39s strings
アレンジ：安部潤
主催：株式会社セガ
協力：DISK GARAGE / LIFE
特別協力：クリプトン・フューチャー・メディア株式会社