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[インタビュー]なぜ銃器やナイフは登場しないのか。コズミックホラー系ゲーム「THE CHANT」の狙いや気になるところをクリエイターに聞いた
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印刷2023/03/30 08:00

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[インタビュー]なぜ銃器やナイフは登場しないのか。コズミックホラー系ゲーム「THE CHANT」の狙いや気になるところをクリエイターに聞いた

 謎の孤島を舞台に,カルト教団と宇宙的恐怖をテーマとして,心と身体のバランスを表現したシステムで主人公のサバイバルを描くホラーゲーム「THE CHANT」PC / PS5 / Xbox Series X|S)が,本日(2023年3月30日)に日本で発売()された。

※海外ではPC向け英語版が,2022年11月に発売済み。

画像集 No.002のサムネイル画像 / [インタビュー]なぜ銃器やナイフは登場しないのか。コズミックホラー系ゲーム「THE CHANT」の狙いや気になるところをクリエイターに聞いた

 本作の主人公は心に傷を持つ女性ジェス。辛い過去を乗り越えるため,旧友キムの勧めでカルト教団「プリズムの科学」の本部を訪れる。スピリチュアルな教団メンバーに歓迎され,自分を変える儀式に臨んだジェスだが,その最中にキムが錯乱。儀式は失敗し,孤島はこの世のものならぬ怪物が徘徊する場所になってしまった。教団メンバーもキムを助けるどころか,責任逃れをしたり,エゴイスティックに振る舞ったりと人が変わったようになる。そんな中,ジェスはキムを助けるべく怪物に立ち向かうが,その過程で教団が抱える闇が露わになっていく……。

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 カルト教団という,ある意味で身近なテーマに加え,ジェスが持つ「精神」「身体」「魂」のパラメータのバランスを取るというシステムが印象的な作品だ。詳しくはプレイレポートを掲載しているので,そちらも参考にしてほしい。
 そんなテーマもシステムもユニークな本作について,開発元であるBrass Token StudioでCEOとクリエイティブディレクターを務める,マイク・スクゥーパ氏にメールインタビューを行った。

 なお,開発元であるBrass Token Studioはカナダのデベロッパで,CEOとクリエイティブディレクターを務めるスクゥーパ氏は「Sleeping Dogs」「Bully」「Max Payne 3」などの作品に携わり,業界歴も25年を越えるベテランだ。

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 心に傷を負った人々が集まるカルト教団で,スピリチュアルな儀式が失敗。奇怪な怪物が現れ主人公に襲いかかるという,カルト教団と宇宙的恐怖をテーマとしたサバイバルホラー「THE CHANT」が3月30日に発売される。「精神」「身体」「魂」のバランスを取りつつ生き残るユニークなシステムを持つ本作のプレイレポートをお届けしよう。

[2023/03/29 18:00]


4Gamer:
 「THE CHANT」はPC版が2022年にリリースされています。反響はいかがでしょうか。

画像集 No.001のサムネイル画像 / [インタビュー]なぜ銃器やナイフは登場しないのか。コズミックホラー系ゲーム「THE CHANT」の狙いや気になるところをクリエイターに聞いた
マイク・スクゥーパ氏(以下,スクゥーパ氏):
 反響はとても大きいです。ゲームの細部に至るまで,人々の解釈や観察を聞くのは本当にエキサイティングです。発売してからも何度もアップデートを行い,プロジェクトを改善するために,素晴らしいプレイヤーからのフィードバックとサポートをいただいています。

4Gamer:
 発売後の反響の中で,印象的だったものはありますか?

スクゥーパ氏:
 個人的には,コズミックホラーのファンから「このジャンルでインパクトのあるユニークな作品を作ったね!」と声をかけてもらえるのが嬉しいです。このスタイルのホラーは斬新なアイデアから生まれたもので,「THE CHANT」の制作においても設定やストーリー,メカニックに多くのチャンスを与えてくれました。

4Gamer:
 「THE CHANT」はBrass Token Studioのデビュー作だそうですが,初作品を作るに当たって苦労した点を教えてください。

スクゥーパ氏:
 私たちは,本当に小さな個人的なプロジェクトとしてスタジオをスタートさせ,徐々に独立したチームへと成長させていきました。制作の大半は10人以下のチームで行われています。ほとんどの人が新しいスキルをたくさん学ばなければなりませんでしたし,独立に当たって前職の快適な環境から抜け出さなければならなかったのも大変なところでした。
 また,新型コロナウイルスによるパンデミックの期間中,すべてのシネマティクスを小さなスタジオで撮影しなければならなかったので,その管理にも苦労がありましたね。

4Gamer:
 「THE CHANT」を制作するうえでのテーマや,影響を受けた作品があれば教えてください。

スクゥーパ氏:
 もう,あらゆるところから影響を受けていますね。テーマ的には,ラヴクラフト原作の「フロム・ビヨンド」,そして「サスペリア」「ウィッカーマン」など,1970年代の奇妙なフィクションや古典映画から影響を受けています。また,ゲームの企画が“固定カメラのサバイバルホラーゲーム”としてスタートしたこともあり,初代「バイオハザード」や「クロックタワー」,「サイレントヒル」シリーズに大きな影響を受けていますよ。

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4Gamer:
 主人公のジェスは,武器でなくセージの束や塩,エッセンシャルオイルといったスピリチュアルなアイテムで敵に立ち向かうのがユニークです。ホラーアドベンチャーの定番とも言える,銃器やナイフを登場させなかったのはなぜでしょう?

スクゥーパ氏:
 普通の人が宇宙的な存在に立ち向かう「THE CHANT」の設定からすると,スピリチュアルなアイテムを武器として使うのは自然なことだと感じましたが,制作に当たっては早い段階から多くの意見交換が行われました。セージや塩のようなものが邪悪なエネルギーを浄化したり,追い払ったりすると信じる世界共通の概念が,宇宙的な存在に対抗する際の自然な説得力を生み出しています。
 こうした奇妙な科学と精神性のミックスは,ゲーム全体に織り込もうとしたことですね。

画像集 No.005のサムネイル画像 / [インタビュー]なぜ銃器やナイフは登場しないのか。コズミックホラー系ゲーム「THE CHANT」の狙いや気になるところをクリエイターに聞いた

4Gamer:
 日本にはホラーゲームを好む人が多いですが,日本語版「THE CHANT」の注目してほしい点を教えてください。

スクゥーパ氏:
 「THE CHANT」のチームは緊密に連携し,リアルに感じられる説得力がありつつも不穏な空気を持つ空間を作り上げました。日本版はパフォーマンスやゲームプレイの向上など,多くの改良が加えられているので,今までで最高のものになると思います。雰囲気や設定を楽しんでもらえることを心から願っています。
 また,PS5版ではジェスがセージの束などを使って敵を叩くとき,アダプティブトリガーを採用しています。そして,どのグルーム(気分)にいるかで照明が変化しますので,ぜひ注目してください。

4Gamer:
 スタジオとしては,今後どのようなゲームを作っていきたいですか?

スクゥーパ氏:
 「THE CHANT」は我々が初めて世に送り出すゲームですが,リリースを終えた今「もっとオープンエンドでシステマチックなゲームプレイを取り入れたい」と強く思っています。今後も,奇抜な設定やストーリーを持つ三人称視点のアクションゲームを作り続ける予定です。

4Gamer:
 では最後に,日本のプレイヤーにメッセージをお願いします。

スクゥーパ氏:
 「THE CHANT」を楽しんでいただけることを心から願っています。私たちスタッフは,この作品を実現するために大変な努力をしました。ホラーゲームの本場である日本と「THE CHANT」の体験を共有できることに,身の引き締まる思いです。

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