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ASUS「ROG Strix Scar 17」テストレポート。RTX 3080&Ryzen 9 5900HX搭載のハイエンドノートPCの性能を検証する
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印刷2021/01/27 16:33

テストレポート

ASUS「ROG Strix Scar 17」テストレポート。RTX 3080&Ryzen 9 5900HX搭載のハイエンドノートPCの性能を検証する

 2021年1月27日,ASUSTeK Computer(以下,ASUS)の日本法人であるASUS JAPANは,ゲーマー向け製品ブランド「ROG」および「TUF Gaming」の新型ノートPCを国内発売した。いずれもCES 2021に合わせて発表となった(関連記事)製品で,GPUにNVIDIAのノートPC向け「GeForce RTX 30」シリーズを搭載しているのが特徴だ。
 今回は国内発売に先駆けて,17.3インチサイズの液晶ディスプレイを搭載した「ROG Strix Scar 17」(以下,Scar 17)の2021年モデルをテストする機会を得たので,写真を中心に紹介したい。

ROG Strix Scar 17 G733QS(型番:G733QS-R9XR3080EC3)
メーカー:ASUSTeK Computer
問い合わせ先:「メールでのお問い合わせ」フォームページ
税込価格:32万9800円
画像集#001のサムネイル/ASUS「ROG Strix Scar 17」テストレポート。RTX 3080&Ryzen 9 5900HX搭載のハイエンドノートPCの性能を検証する

Scar 17はeスポーツゲーマーやコアゲーマー向けの製品となる
画像集#002のサムネイル/ASUS「ROG Strix Scar 17」テストレポート。RTX 3080&Ryzen 9 5900HX搭載のハイエンドノートPCの性能を検証する
 Scar 17は,eスポーツゲーマーやコアゲーマー向けを謳う製品で,ASUS製ゲーマー向けノートPCの中でも,とりわけ性能を重視したのが特徴である。GPUにグラフィックスメモリ容量16GB版の「GeForce RTX 3080」を,CPUには,ノートPC向け「Ryzen 5000」シリーズの8コア16スレッドモデルである「Ryzen 9 5900HX」を採用する。ちなみに,Ryzen 5000のうち,製品名に「HX」が付いたモデルは,ゲーム用途向けに動作クロックを高く設定している。Ryzen 9 5900HXは,最大4.6GHzで駆動するのが見どころで,GPUも含めてハイエンドと呼ぶにふさわしい構成と言えよう。
 Scar 17の主なスペックを以下のにまとめておこう。

表 Scar 17の主なスペック
CPU Ryzen 9 5900HX(8C16T,定格3.3GHz,最大4.6GHz,共有L3キャッシュ容量16MB)
メインメモリ DDR4-3200 32GB
グラフィックス GeForce RTX 3080(グラフィックスメモリ容量16GB)
ストレージ SSD 容量1TB(M.2/PCI Express 3.0 x4接続)×2
液晶パネル 17.3インチ液晶(※駆動方式未公開),解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート300Hz,ノングレア(非光沢)
無線LAN Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)
有線LAN 1000BASE-T
外部インタフェース HDMI Type A×1,USB 3.2 Gen.2 Type-C×1,USB 3.2 Gen.2 Type-A×3,RJ45×1,4極3.5mmミニピン×1(ヘッドフォン出力およびマイク入力)
キーボード 100キー 英語配列
スピーカー 内蔵2chステレオ+サブウーファ(2W×2,1W×2)
マイク 内蔵アレイマイク
インカメラ 非搭載
バッテリー容量 未公開
ACアダプター 定格出力240W(20V 12A)
公称本体サイズ 約395(W)×282.1(D)×22.4〜27.5(H)mm(※突起部含む)
公称本体重量 約2.75kg
OS 64bit版Windows 10 Home


ハイエンドゲーマー向けPCらしい。外連味たっぷりの新デザイン


Scar 17は新筐体を採用
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 まずはScar 17の外観から見ていこう。
 Scar 17の2021年モデルは新デザインの筐体を採用する。本体の実測サイズは395(W)×282(D)×27.6(H,最厚部)mmで,既存製品と比べて幅が約5mm,奥行きが約10mm小さくなった。ASUSによると,約4%のフットプリント削減を実現したという。重量は実測で約2.73kgと,17インチ級相応の重さである。

 撥水加工を施して汚れに強いというScar 17の天板は,ROGのシンボルマークと鏡面加工により描かれたドットパターンが目を引く。なお,シンボルマークにはLEDが埋め込まれているものの,ドットパターンは,2020年5月に国内発売となった14インチノートPC「ROG Zephyrus G14」が搭載する「AniMe Matrix Display」とは異なり,LEDを内蔵していない。

天板は比較的落ち着いたデザインだ。天板の右奥部分(写真左下)がドットパターンとなっている
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 Scar 17は,天板のシンボルマーク部分だけでなく,筐体側面とキーボード部分にもLEDを搭載している。これらのLEDは,ASUS独自の設定ソフトウェアである「Armory Crate」から,LEDの発光色や発光パターンを変更可能だ。

側面のLEDを有効にするとなかなか派手だ
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Armory CrateからLEDの発光色や発光パターンを設定できる
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 キーボード面の右半分はスケルトン仕様で,メカ好きの心をくすぐるようなデザインとなっている。

PCとしては珍しいスケルトン仕様となっている
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 また,外観面における特徴として紹介したいのが,ヒンジの左部分に搭載する着脱可能なカバー「Customizable Armor Cap」だ。これは何かしらの機能を備えているというわけではなく,デザイン的なアクセントである。標準装備するカバーに加えて,シルバーおよび半透明のカバーが付属する。3Dプリンタを利用してオリジナルのカバーを作成することもできるという。

ヒンジの左側には着脱可能なカバーであるCustomizable Armor Capを備える。右はCustomizable Armor Capを外した状態
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300Hz表示対応の液晶パネルを採用する
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 ディスプレイパネルは,既存モデルと変わらず,解像度1920×1080ドット,最大リフレッシュレート300Hz表示対応の液晶パネルを採用している。液晶パネル表面はノングレア加工が施されており,映り込みが少ない。ただし,ノングレア加工の影響で,斜めから見るとディスプレイが少し暗くなる。

本体の角度を変えて,視野角による表示の変化を確認したところ。斜めから見ると暗くなるのだが,色の変化はそれほどないという印象だ
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 なお,Armory Crateではディスプレイの表示設定を,FPSやRTSといったゲームのジャンル別や動画視聴向けなど,6種類のプリセット画質に切り替えられる。

Armory Crate
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 冒頭でも触れたとおり,Scar 17は,GeForce RTX 3080とRyzen 9 5900HXというハイエンドプロセッサを搭載しているので,発熱が気になるところだ。Scar 17では,底面から空気を吸い込み,背面と左右側面から排気するゲーマー向けノートPCでは一般的な冷却機構を採用しているが,6本のヒートパイプと12V駆動の空冷ファンを組み合わせることで,冷却性能が向上しているという。また,既存モデルから引き続き,CPUとヒートシンク間の熱伝導素材にThermal Grizzly製の液体金属グリスを採用するのもポイントだ。

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底面のおよそ半分程度にメッシュ状の吸気孔を設けている
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空冷ファンは12V駆動と高出力なものを採用する

 インタフェース類は,背面と左側面にまとめられている。

背面にUSB 3.2 Gen.2 Type-Aポート,USB 3.2 Gen.2 Type-C,HDMI出力,RJ45,電源コネクタが並ぶ。USB 3.2 Gen.2 Type-Cポートは,USB Power Deliveryに対応する
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前面は特に何もない
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左側面には,2基のUSB 3.2 Gen.2 Type-Aポートと4極3.5mmミニピンコネクタを配置する
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 ゲーマー向けノートPCでは,マウスの動きを妨げないように,右側面にUSBポートなどの端子を配置しない製品もあり,Scar 17も右側面にポート類は備えていない。その代わりというわけではないが,右側面には独自デバイス「ROG Keystone II」を装着するスロットを備えている。ROG Keystone IIは,PC本体とNFC(Near Field Communication,近距離無線通信)で通信する個人認証用のデバイスだ。本体に取り付けると,暗号化された隠しストレージ領域にアクセスできるほか,ROG Keystone IIに保存したArmory Crateのプロファイルを呼び出せる。

右側面には端子類を搭載していない。本体中央あたりにある空洞部分にROG Keystone IIを装着する
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ROG Keystone II
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ROG Keystone IIを装着したところ


光学式キースイッチ採用のキーボード


 Scar 17のキーボードは,10キーを備えた英語配列で,キーとキーとの間に隙間を設けたアイソレーションタイプとなっている。本体が17インチ級という余裕のある大きさなので,キー配列やキートップのサイズに不自然なところはない。左上に音量調整ボタンやマイクのミュートボタン,Armory Crateの起動といった機能ボタンを備える点お特徴のひとつだ。

Scar 17のキーボード。基本的にはオーソドックスな英語配列だ
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 Scar 17のキーボードにおける最大の特徴は,キースイッチに光学式スイッチを採用した点にある。ASUSによると,一般的なメカニカルキースイッチの場合,キー入力の信号が安定するまでに5msほど必要とするのだが,光学式キースイッチではそれが0.2msと短く,入力遅延を短くできるという。キーストロークは約1.7mmと,ノートPCとしては比較的深めで,しっかりとした打鍵感がある。

キースイッチに光学式キースイッチを採用している
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光学式キースイッチは,キー入力をしたときの信号が0から1に切り替わるまでの時間が短く,入力遅延を短くできるという
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RTX 3080&Ryzen 9 5900HXの性能を検証


 ここからは,Scar 17の性能を簡単なベンチマークテストで検証していこう。Scar 17は,Armory Crateを利用して,「Windows」「サイレント」「パフォーマンス」「Turbo」という4つのプリセット動作モードと,ユーザーがカスタマイズできる「手動」モードの計5つから動作モードを選択できる。標準設定であるパフォーマンスは,性能と静音性のバランスをとったモードで,Turboは性能重視,サイレントは消費電力と静音性を重視したモードだ。

Armory Crateの起動画面。動作モードの切り替えだけでなく,CPUやGPUの動作クロックや温度を監視したり,[Windows]キーやタッチパッドの無効化したりといった設定が可能だ。ちなみにScar 17は起動時に派手な音が鳴るのだが,起動音の無効化もArmory Crateで行える
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 今回は,これら3つの動作モードでベンチマークテストを実施した。テストに用いたのは,3Dグラフィックスベンチマークソフトである「3DMark」と,CPU性能を計測する3Dレンダリングベンチマークソフト「CINEBENCH R23」,「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」(以下,FFXIV 漆黒のヴィランズベンチ),「Fortnite」の4種類である。いずれも4Gamerのベンチマークレギュレーション23.2に準拠した方法で計測した。
 
 まずは3DMarkの結果から見ていこう。DirectX 11テストである「Fire Strike」の総合スコアをまとめたのがグラフ1だ。順当にTurboが最も高いスコアになっているのだが,Turboとパフォーマンスの差は約5%とそれほどない。サイレントで大きくスコアを落としているのは,ファン回転数を制限しているため,GPUとCPUの動作クロックを上げられないためだ。
 
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 グラフ2は,Fire StrikeのGPUテストである「Graphics test」のスコアを抜き出したものである。こちらもTurboとパフォーマンスの差は約5%で,総合スコアと変わらない。
 
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 一方,CPU性能を測る「Physics test」の結果を抜き出したものがグラフ3である。Turboとパフォーマンスの差は約2%とわずかだ。Turboとパフォーマンスでは,CPUよりもGPUの動作クロックを中心に調整しているものと思われる。

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 GPUとCPUに負荷をかけたときの性能を見る「Combined test」の結果をまとめたのがグラフ4だ。ほかのテストと傾向は変わらないが,Turboとサイレントの差は小さくなっている。
 
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 続いては,3DMarkのDirectX 12テストである「Time Spy」の結果となる。総合スコアをまとめたのがグラフ5だ。ここでも傾向や各動作モードの差は,Fire Strikeと同様だ。GPU testの結果をまとめたグラフ6と,CPU testの結果をまとめたグラフ7でも同じである。

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 グラフ8は,リアルタイムレイトレーシング性能を計測するテストである「Port Royal」の結果だ。ほかのテストと比べて,サイレントがより大きく落ち込んでいること以外は,それほど大きな違いがない。
 
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 次はCINEBENCHでCPU性能をチェックしよう。CINEBENCHでは,マルチスレッドでの性能を検証する「CPU」テストと,シングルスレッドの性能を見る「CPU(Single Core)」テストの2つがある。それぞれの結果をまとめたのがグラフ9だ。シングルスレッド性能はほとんど横並びとなった。一方のマルチスレッド性能は,Turboとパフォーマンスで約6.5%,Turboとサイレントで約25%の差が生じている。
 
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 続いては,実ゲームにおける性能を見ていきたい。まずはFFXIV 漆黒のヴィランズベンチだ。画質設定を「最高設定」にして,それぞれの動作モードでテストを実施した。総合スコアをまとめたのがグラフ10で,平均および最小フレームレートをまとめたのがグラフ11となる。
 FFXIV 漆黒のヴィランズベンチでは,動作モードがサイレントでもCPUやGPUの動作クロックがあまり下がらないのか,横並びとなった。フレームレートを見ても,ほとんど差がないことが分かるだろう。

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 最後にFortniteのテスト結果をまとめたのがグラフ12となる。Turboとパフォーマンスのどちらも平均フレームレートは200fpsを超え,最小フレームレートでも180fps程度となっており,Scar 17の300Hz表示対応ディスプレイを十分に活用できるだろう。
 
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現時点での最高スペックを詰め込んだScar 17


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 まとめに入ろう。
 Scar 17は,2021年1月の時点で最高峰と言えるスペックを備えたゲーマー向けノートPCだ。薄型軽量化が進むゲーマー向けノートPCにおいて約2.75kgという重量は,重量級ではあるものの,性能に関してはほぼ文句無しと言っていい。
 税込のメーカー想定売価は,32万9800円と高価だが,ノートPCでも性能に妥協したくないというゲーマーにとって,目を引く製品になるだろう。
 なお,同じScarの名を冠するノートPCとして,15.6インチサイズで,解像度2560×1440ドット,垂直リフレッシュレート165Hz表示対応ディスプレイを搭載した「ROG Strix Scar 15」もラインナップしている。もう少し小さなPCがほしい,あるいは画面解像度が広いほうがよいという場合は,そちらをチェックするのもいいだろう。

ASUSのScar 17製品情報ページ

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