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「CS:GO」の国際大会「ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2018」が上海で開催。アジアから世界を目指すBenQの取り組みを聞いた
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印刷2018/10/22 17:07

イベント

「CS:GO」の国際大会「ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2018」が上海で開催。アジアから世界を目指すBenQの取り組みを聞いた

大会の会場となったJingan Sports Centre
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 「Counter-Strike: Global Offensive」(以下,CS:GO)の国際大会「ZOWIE eXTREMESLAND CS:GO ASIA 2018」が,2018年10月18日から21日にかけて中国・上海で開催された。
 eXTREMESLANDは,PC向け周辺機器メーカーのBenQグループが主催する,アジア太平洋地域(APAC)を対象としたeスポーツ大会。2016年から毎年開催されており,今年で3回目となるが,採用タイトルはCS:GOで一貫しており,今回は計15の国と地域からチームが出場(中国のみ2チーム)している。賞金総額は10万ドルだ。

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 参加チームは4つのグループに分けられ,大会の前半2日間でグループステージを実施。それぞれが2試合を行ったうえで,各グループで上位成績を収めた計8チームが,後半2日間で行われる決勝トーナメントに進出する流れだ。

冠スポンサーはZOWIEを擁するBenQ。本大会の公式ディスプレイとして採用された「XL2546」は,残像感を低減する独自技術「DyAc」を搭載するなど,CS:GOのような競技性の高いタイトルにうってつけだとアピールしていた
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 2017年9月13日,BenQは,24.5インチサイズで最大垂直リフレッシュレート240Hz対応のゲーマー向け液晶ディスプレイ「XL2546」を2017年9月21日に国内発売すると発表した。本製品は,既存の240Hz対応ディスプレイをベースに,映像の残像感を低減する独自技術「DyAc」を組み合わせたのが特徴だ。税込の予想実売価格は9万円前後。

[2017/09/13 16:32]

 eXTREMESLANDの特徴の1つに,試合そのものはオフラインで行われるものの,一般客を会場に呼ばず,ネット配信を通じての観戦に特化している点が挙げられる。メインステージ前には観客席が用意されているが,ここに座るのは基本的に選手関係者とプレスのみ。ステージ上では試合前のチーム紹介やMCなどもほとんどなく,終始淡々と進行するのだ。
 一方,ステージと別の部屋には配信用の設備がぎっしり詰め込まれており,ここで実況・解説やハイライトシーンのスロー再生などといった編集を行ったうえでネット配信される。これにより視聴者は,野球やサッカーなどと同じようなスポーツ観戦を自宅で満喫できるという。
 eXTREMESLANDの運営は,少なくともCS:GOのように競技性の高い大会では,選手と観客の双方にとってこの方法がベターだと考えているようで,本稿の後半ではその辺りの考え方を中心に聞いた関係者インタビューも掲載するので,そちらにも目を通してほしい。

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メインステージの様子。ちなみにスクリーンに映し出される映像は,試合をフェアに行うべくディレイが設けられている。各選手がファインプレイを見せたときなど,お互いにかけ声を出すこともあるが,スクリーンの状況と噛み合っておらず,観客の視点では盛り上がりに欠ける。しかし,選手の視点ではこれで問題ないというスタンスだ
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ラウンジにはネット配信用の映像を流すディスプレイを設置されていたが,メインステージの観客席ではなく,あえてこちらで観戦する関係者も多かった
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 このeXTREMESLANDに日本からは,サードウェーブ主催の「GALLERIA GAMEMASTER CUP 2018」(GGC 2018)を制したSCARZ Absoluteが出場。SCARZ Absoluteが含まれるグループAの他チームは,5POWER(中国),NASR(アラブ首長国連邦),D13(モンゴル)という組み合わせだ。
 SCARZ Absoluteの緒戦の相手は,過去の実績などを踏まえると格下といわれていたNASR。BO1の一発勝負であったが,6-16のスコアでまさかの黒星スタートとなってしまった。そして翌日に行われたD13との第2試合では,1マップ目(Chache)を13-16で,2マップ目(Train)を14-16という僅差で落としてしまい,この時点で,SCARZ Absoluteのグループステージでの敗退が確定してしまった。

 SCARZ Absoluteは昨年のeXTREMESLAND 2017でベスト8の成績を残しているほか,国際大会の出場経験も豊富で,現在の国内CS:GOシーンで抜きんでた存在である。そんな彼らにとって,1勝もできなかったという結果は大変悔いの残るものとなったはずだ。SCARZ Absoluteは今後,台湾で開催される「第10回 eスポーツワールドチャンピオンシップ」(IeSF)へ出場するとのことで,こちらの大会での活躍に期待したい。

SCARZ Absoluteは,最初は2015年に「Absolute」として,当時のスター選手を集めて結成されたドリームチームである。現在に至るまで国内大会で数多くの結果を残し,国際大会への出場も多い。2018年2月にプロゲーマーチームのSCARZへチームごと加入し,「SCARZ Absolute」として再始動。同年7月よりゲーミングハウスで活動している
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「SCARZ Absolute 対 D13」日本語配信


 SCARZ Absoluteのグループリーグ落ちのほかにも,オフライン国際大会でまさかのチートツール使用による一発退場が起こるなど,大会は波乱の展開となった。そして決勝トーナメントを勝ち進み,決勝戦に駒を進めたのは,MVP PK(韓国)と,大会初日にSCARZ Absoluteを打ち破ったNASR(アラブ首長国連邦)の2チーム。BO3となる決勝戦の試合展開としては,MVP PKが1マップ目のNukeを16-1で,2マップ目のTrainを16-10というスコアで強さを見せつけ,アジアNo.1の座を勝ち取った。


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「CS:GO」でアジアから世界を目指したい。大会運営ディレクターにeXTREMESLANDの理念を聞いた


eXTREMESLAND 運営ディレクター Frank氏
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 eXTREMESLANDの会期中に,イベントの運営ディレクターを務めるFrank氏に直接話を聞く機会を得られた。競技タイトルとしてCS:GOにこだわり続け,オフラインイベントでありながらネット配信での観戦に特化する理由や,eXTEMESLANDが掲げる理念などを中心にあれこれと聞いてみた。

4Gamer:
 お忙しい中のご対応,ありがとうございます。Frankさんは,eXTREMESLANDでどういったお仕事を担当されているのでしょうか。

Frank氏:
 自分は運営ディレクターとして,会場内でのイベント進行とネット配信の総責任者を務めています。eXTREMESLANDがスタートした2016年から,このイベントに携わっています。

4Gamer:
 本大会は,各試合そのものはオフラインで行われているものの,一般来場客を会場に集めず,ネット配信での観戦がメインとなっています。個人的に「大規模なeスポーツの大会」と聞くと,スタジアムなどで大歓声が繰り広げられる光景を連想するのですが,本大会の雰囲気はだいぶ違いますね。

Frank氏:
 現在のCS:GOにおける大会という点を前置きしますが,選手と来場客の双方の環境を踏まえると,この形式での開催がベストだと考えています。選手の環境を考えると,スタジアムなどで大勢の観客に一挙一動を見守られながらプレイするのは,とても緊張しますよね。防音対策も万全ではなく,実況解説の声が選手の耳に入ることで,フェアな試合が行えなくなる懸念もあります。
 そのため,選手にゲームプレイに専念してもらうべく,観客や実況解説などのノイズは極力シャットアウトしています。そして別の部屋に用意した配信専用の施設で,実況解説などをミックスしたうえで,ネットで配信しているわけです。

4Gamer:
 メインステージを観戦していても,一般的なeスポーツのイベントでは当たり前の演出がなく,淡々と進行しますよね。確かに選手は集中しやすそうですが,観客席にいると一種の物足りなさなどを感じてしまいます(笑)。

Frank氏:
 そこは両立できないので,まぁ,割り切っていますね(笑)。ちなみにプレスルームではネット配信用の映像をディスプレイで流しているのですが,会場に来た関係者のなかには,メインステージではなくこちらで観戦する人も多いんですよ。

4Gamer:
 先日のChinaJoy 2018を取材したときは,大勢の来場客を集める,従来のeスポーツ系のイベントが盛り上がっていました。現在の中国では,オンライン観戦とオフライン観戦,どちらの手法が主流なのでしょうか。

Frank氏:
 タイトルによって考え方が変わると思います。たとえば,現在の中国において最も人気があるeスポーツ系のタイトルの「リーグ・オブ・レジェンド」や「DOTA2」は,チケット販売による高い収益が見込めるため,今でもスタジアムでのイベント開催が主流です。
 一方でCS:GOに関していうと,スタジアムを満杯にできるほどの集客力はありませんが,プレイヤーから絶大な支持があります。そういったタイトルのトッププレイヤーを一堂に集めるイベントなら,ネット配信を行うことで世界中からの注目を集めるでしょう。実際,昨年のeXTREMESLAND 2017における決勝トーナメントでは,同時視聴者数がだいたい10万〜15万前後で,ピークでは18万6000人に達しました。

4Gamer:
 eXTREMESLANDは2016年の第1回開始時から,競技タイトルにCS:GOを採用し続けています。この理由を教えてください。

Frank氏:
 その質問に対しては,eXTREMESLANDの開催経緯から説明する必要がありますね。私たちには,アジア圏のeスポーツを盛り上げて,その選手たちがワールドワイドに活躍してほしいという強い思いがあります。現在のeスポーツの主流ジャンルは,MOBAとFPSです。そしてMOBAに関しては,アジア圏のプレイヤーの実力は,すでに世界でトップクラスに位置しています。ですがFPSに関しては,まだまだ欧米との間に実力差があります。そこで,FPSのレベルを底上げしたいと考えたわけです。

4Gamer:
 とはいえ,CS:GO以外にもeスポーツ向けのFPSはありますよね?

Frank氏:
 はい。ですが私たちは,CS:GOが最もコアなFPSだと信じています。CSシリーズはCounter-Strike 1.6の時代から長い歴史があり,コアなFPSファンからの絶大な支持を受けています。CS:GOよりプレイヤー数の多いFPSは存在しますが,競技性の高さという面において,右に出るFPSはないでしょう。

4Gamer:
 なるほど。

Frank氏:
 そして,このマインドにZOWIEを展開するBenQが共感してくれたことで,eXTREMESLANDが実現できました。ご存じのとおりBenQもアジアから世界に向けて,競技性に特化したゲーマー向けデバイスを展開していますからね。

4Gamer:
 つまり,「競技性の高いeスポーツのタイトルで,アジアから世界を目指す」というのが,eXTREMESLANDの基本理念ということですか。

Frank氏:
 そのとおりです。ちなみに,アジアには一番高い山,一番深い海,一番寒いところ,一番熱いところなど,地球上における極限(extreme)の地(land)が集結しています。そういった経緯で,「eXTREMESLAND」という大会名を決めたんですよ。

4Gamer:
 今後のeXTREMESLANDの展望についてはいかがですか。

Frank氏:
 今回でeXTREMESLANDは3回目を迎え,イベントの運営ノウハウはだいぶ固まってきました。ネット配信で観戦するeXTREMESLANDは,野球やサッカーといったリアルなスポーツと同じように楽しめる娯楽だと思います。今後は次のステップとして,CS:GOがいかに素晴らしいeスポーツであることを,マス層に向けてアピールしたいです。eスポーツのポジティブなメッセージをより多くの人に伝えて,ゲームを通じて社会貢献を行いたいと考えています。

4Gamer:
 本日はありがとうございました。

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