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ゆがむ顔,飛び散る汗,血に濡れるグローブを最新テクノロジーで徹底再現したボクシングゲーム「ファイトナイト ラウンド4 英語版」のレビューを掲載
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印刷2010/02/02 16:25

レビュー

ゆがむ顔,飛び散る汗,血に濡れるグローブを最新テクノロジーで徹底再現したボクシングゲーム「ファイトナイト ラウンド4 英語版」のレビューを掲載

 エレクトロニック・アーツのボクシングゲーム,Fight Night(ファイトナイト)シリーズの最新作となる「ファイトナイト ラウンド4 英語版」(以下,FNR4)が1月28日,PlayStation 3Xbox 360の2機種で発売された。

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 3まではしっかり日本語化されていたのだが,4はとうとう英語版での国内販売となってしまった。しかし4は,物理エンジンを駆使した画期的なボクシングゲームへと進化しており,非常に見どころが多い作品となっている。なお,本レビューはXbox 360版でのプレイに基いたものとなることをあらかじめお断りしておきたい。


スポーツゲーム最高峰!? 驚異のグラフィックスを実現


 Fight Nightシリーズといえば,実在のボクサー達がリアルなCGで描かれるボクシングゲームで,FNR4では主に北米の新旧のボクサー48名が一堂に会している。イメージキャラクターとして,モハメド・アリとマイク・タイソンが選ばれおり,この2人以外にもシュガー・レイ・レナード,ジョージ・フォアマンといった往年の名選手や,ケリー・パブリクやマニー・パッキャオなどの現役の人気ボクサーが登場する。
 ゲームのオープニングでは,これらの選手同士による試合が流れるのだが,とにかくグラフィックスが異様なほどリアル。「これ,テレビの中継じゃない……よな?」と,心の中で独り言をつぶやいてしまったほどだ。

オープニングではマイク・タイソン,モハメド・アリ,ロイ・ジョーンズ・ジュニアなどが登場。実在のプロ選手が,ここまでリアルなCGで再現されている
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 何度も繰り返して恐縮だが,本作のグラフィックスには非常に力が入っている。前作「Fight Night Round 3」を遊んだとき,パンチを食らって苦痛に顔を歪めるボクサーの姿に衝撃を受けたものだが,今回はそこからさらに表現力を高め,実写と見間違うくらいのクオリティを実現している。
 ラウンドを重ねるとボクサーの肌から汗がしたたり落ち,殴られたときに鮮血や汗が飛び散るなど,非常に生々しい。とくに息を飲んだのは,顔の同じ部分を殴られていくと赤黒く腫れ上がって変形したり,肌が切れて血が流れ落ちたりするところだ。そして出血した場所を殴っていくと,返り血でボクシンググローブに血が付着していく。映像表現もここまで来たかと感心した部分だ。ちなみにこのダメージ表現は,後述する“USBカメラで取り込んで作ったボクサー”にも適用される。取り込んだ自分の顔がボコボコにされるのを見て,ちょっと複雑な気分になれるのだ。

用意されたプロ選手同士で戦うのも面白いゲームだが,自分が作ったボクサーを使えるのもいい。ただ,作ったばかりの選手では何もできず,ボコボコにされて負けたりする
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 物理エンジンの使い方がより高度になっているのも見どころで,分かりやすいところでは,ノックダウン時のリプレイが挙げられる。リプレイでは,殴られてから倒れるまでの動きをスローモーションで見られるのだが,顔面を殴ったとき顔が衝撃でプルプル揺れ,殴ったほうのボクシンググローブにも,揺れが伝わって変形しているのが分かる。

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 殴られたときの表現では,おでこや鼻など肉が薄い部分と,頬や唇などの肉が厚い部分とでは,皮膚の揺れ方に違いが出る。例えばアッパーカットを食らうと,アゴから伝わった揺れが頬のあたりで大きくなり,おでこのほうは,それほど揺れない……という具合で,顔の各部位が殴られ方によって異なる揺れ方を見せるのである。「高度なテクノロジーを,そこに費やすか!」という独特のこだわりを感じた。

FNR4で一番見応えのあるシーンは,やはりノックダウンのシーンだろう。殴って倒れるまでをさまざまな視点で見られるのだが,そのインパクトは強烈だ
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 このほか,ノックダウンしたときやクリンチでボクサーにもたれかかるところでは,CGモデル同士が部分的にめり込むことなく,自然な接触描写となっているのが分かる。また,パンチを打つときには腕や胸の筋肉の躍動も見られ,パンチが両腕でガードされると,腕と腕の間にグローブがハマることもあり,その物理表現のリアリティがすさまじい。


無名のボクサーもしくは実在の選手を使って
スーパースターを目指す


 FNR4のメインとなるゲームモードは「Legacy Mode」だ。このモードでは,実在のボクサーを使うか,もしくはオリジナルのボクサーを作成し,育ててキャリアを積んでいくことになる。

筆者の顔を撮影し,出来上がったのがこれ。ちょっと色黒だが,肌の色はあとから変更可能だ。操作キャラを自分自身にすることで,感情移入度もアップ!
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 オリジナルボクサーを作成する場合,名前や体格など基本要素はもちろん,肌の色や髪型,ボクシングスタイルや得意なパンチ,果ては入場時の演出(登場するときレーザー光線や花火を使うか,入場時の曲は何を使うかなど)も決められる。名前や体格,顔のパーツなどはあとから変更できないので,不満の残らないよう決めておこう。
 ちなみにオリジナルボクサー作成は,「Legacy Mode」のスタート時のほか,「Create Boxer」というモードでも行える。これはその名の通り,ボクサー作成部分だけを独立させたモードで,ここで作った選手は後述の「Fight Now」などで使える。Legacy Modeよりは強い選手をいきなり作れるので,手っ取り早くオリジナル選手で遊んでみたい人にオススメだ。

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 オリジナルボクサー作成で目玉といえるのが,PlayStation Eye,Xbox Live ビジョンといったUSBカメラで撮影した顔や,EA SPORTS Worldのアカウントにアップロードした顔写真を元に,ゲーム内のオリジナルボクサーを作成できる機能だ。試しにXbox Live ビジョンで自分の顔を取り込んでみたが,Tipsを参考に正面/横顔の2枚を撮影するだけで,あとは6〜7分待てばCGが生成される。CGで再現された自分の顔は,「部分的に似ているかなあ」という出来。取り込んだ顔は,肌の色や,鼻や口などパーツごとに細かくいじれるので,ここで微調整をすれば,かなり実物に近い顔を作れそうだ。

ボクサーにはレーティングがある。最初は無名でも,勝利を重ねていくことで知名度が増していく仕組み。目指すはG.O.A.T(Greatest Of All Time)だ
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 なお実在のボクサーを使う場合は,入場曲と,ボクシンググローブやトランクスなどの見た目だけを変えられる。なお,いくら無敵の有名プロ選手でも,Legacy Modeでは平均的な能力からのスタートとなるので,しっかり育成していかないと試合に勝つのは難しい。

 操作方法は基本的に前作を踏襲。「トータル・パンチ・コントロール」というシステムで,右スティックにパンチの操作が集約している。例えば右スティックを右上に倒せば右ストレート,左方向から上にもっていけば左フック,右下から右上なら右アッパーカットという具合に,かなり直感的な操作を実現している。右上→左上にという風に素早く倒せば,ワンツーパンチになり,連続でパンチを叩き込むといったことも簡単にできる。

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 防御は左スティックとトリガーの組み合わせで行う。スウェーやダッキング,ガードができるほか,前作にあったパーリング(相手のパンチを手のひらで払うテクニック)がなくなり,ブロッキングが追加された。相手のパンチとブロッキングのタイミングが合うと,攻撃側に大きな隙ができ,カウンターを決めるチャンスが生まれる。試合を有利に進めていくうえで,欠かせないテクニックとなっている。

 画面下部にはヘルス/スタミナ/ブロックゲージという三つのステータスバーがあり,これらは試合が進むにつれて減っていく。ヘルスゲージはこちらのパンチがクリーンヒットするか,一定以下の量まで減少すると赤く点滅し,この状態のときは一時的にスタミナが全快になって,ラッシュを仕掛けてダウンを奪うチャンスとなる。ここはゲームっぽい演出だろう。また,ラウンドを重ねてダメージが蓄積しているときにカウンターが決まると,一発でノックダウンすることもあり,ここはリアルだと感じられた部分だ。

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 スタミナはパンチを打ったり,殴られたりするごとに減少していく。スタミナが減るとパンチの速度が落ちるだけでなく,隙も大きくなってしまうので,むやみやたらとパンチを打つのは止めたほうがいい。相手のスタミナを削りたいならボディブローが有効で,これは相手の動きを止めるのにも効果大だ。とくにボディブローがクリーンヒットすれば,一撃でスタミナの大半を奪えるので,隙あらば狙っていきたい。
 ガードゲージは,相手のパンチをガードすることで減っていく。ずっとパンチをガードし続けてゲージが空になると,一定時間ガードができなくなる点に注意しよう。
 試合中のインターバルでは,コマンドによってヘルスやスタミナを回復したり,蓄積したダメージを減らしたりできる。効果の高いコマンドを実行するには多くのポイントを消費するが,このポイントは,相手のヘルスゲージを点滅させる,ノックダウンを奪うというように,試合を有利に進めると多く得られるようだ。なお,このインターバルの最中にはラウンドガールが登場するが,FNR4の登場人物は野郎ばかりと非常に男くさいゲームなので,このシーンはある意味貴重だ。

リングの華のラウンドガール。白人や黒人など試合ごとに登場する人は違うが,バリエーションに乏しいのが残念。もっといればよかったのに
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 Legacy Modeのゲームの流れは,「マッチメイク」→「トレーニング」→「試合本番」となっており,これを繰り返してボクサー自身を成長させていく。オリジナルボクサー,実在のボクサーを問わず,最初はアマチュアボクサーとしてスタートし,その後プロに転向してキャリアを積んでいくことになるが,試合を勝ち進めばランクが上がり,より強い相手と戦えるようになる。
 駆け出しの頃はジムの小さなリングでの試合となるが,知名度が上がってくればペイ・パー・ビュー(PPV)イベントが組まれ,観客や実況アナウンサー,カメラマンがいる立派な会場で試合ができるようになる。下位ランカーが下克上を狙って挑戦してきたりもする。この「自分が強くなっている感」を得られる部分は,なかなかの快感だ。最終目標はチャンピオンとなり階級を制覇することで,その後は王座に居座り,防衛記録を伸ばしてもいいし,ベルトを返上し新たな階級に挑んで,複数の階級を制覇するのもいい。とにかく長く遊べる。

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 Legacy Modeに登場するボクサーは架空の選手が中心だが,上位ランカーの中には実在のボクサーが混ざっていることがある。筆者のボクサーキャラクターの階級(ライト級)では,ロバート・ゲレーロが登場したので戦わせてみたが,なかなか手強い相手で,残念ながら判定で負けてしまった。ほかの階級ではモハメド・アリやロイ・ジョーンズ・ジュニアの存在を確認できた。

 ボクサーの育成では,ほかのボクシングゲームのように体重管理をするとか,食事メニューを考えるというような必要はない。トレーニングも毎日ではなく,試合が決まってから特定の日にやればよい。ファイトマネーを使って有能なトレーナーを雇うという前作にあった要素はなくなり,このへんは簡略化されている印象を受けた。

トレーニングはミニゲーム風。振り子のように動くパンチバッグを避けてパンチを打つものや,指定された場所でパンチを打つトレーニングなどがある
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 トレーニングはスパーリングや,画面の指示に従ってパンチを打つ練習など,ミニゲーム風のものが6種類ある。トレーニングごとに,スタミナやパンチ力を強化したり,フットワークの速度を上げたりなど,効果はさまざま。どのメニューにも,スタミナが下がったり,パンチの精度が落ちたりといったデメリットがあるので,自分が目指すボクサー像を考えて,何をやるか決めていくといい。
 トレーニングはプレイヤーが自分で操作すれば効果は最大100%で,CPUに任せれば一律50%となる。もちろん,自分で操作しても,ひどい成績では当然効果が小さくなるため,苦手なものは,いっそのことCPUに任せてしまうというのも一つの手だ。


Fight Nowでドリームマッチを実現しよう!


 「Fight Now」は,シンプルなマッチを楽しめるモードだ。CPU相手に腕試し,もしくはコントローラを二つ接続して友人との対戦が楽しめる。
 このモードは,実在のボクサーを使って好きなように試合を組めるのが最大の魅力だろう。例えばモハメド・アリとジョージ・フォアマンを対戦させ「キンシャサの奇跡」を再現したり,幾多の名勝負を繰り広げてきたシュガー・レイ・レナードとマービン・ハグラーのマッチを実現させたりと,ボクシングファン感涙のドリームマッチを簡単に実現できる。

Fight Nowモードで選択できるボクサーは能力が数値で設定されており,この「OVR」が高いほど強いボクサーであるという指針になっている。ヘビー級ではモハメド・アリが最強ボクサーに設定されているようだ
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 さらにはマイク・タイソンvs.モハメド・アリのような,現実ではありえないマッチも当然の如く可能。さらにはDLCとして配信されている中年期のジョージ・フォアマン(1977年に28歳で現役引退するが,1994年に45歳にして20年ぶりの王座に返り咲いた)を利用して,中年フォアマンvs.ヤングフォアマンといったカードの実現も可能だ。
 なお,マッチメイクに関しては階級差が2階級以内のボクサー同士でなければならないというルールがある。具体的にいうと,ヘビー級のボクサーはヘビー級,ライトヘビー級,ミドル級と戦えるが,これ以下の階級とはマッチメイク不可能だ。初心者はこの2階級の体格差を利用して,CPU相手に練習してみるというのもいいだろう。

試合の内容はインスタントリプレイで,見たいシーンをすぐにチェック可能。いろいろな視点から映像を確認したり,編集して保存したりもできる
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 Fight Nowでは,Legacy ModeやCreate Boxerで作成したオリジナルボクサーも使える。自分が作ったボクサーがプロ選手にどれくらい通用するかを試してみるのも面白いが,プロ選手は能力が桁違いに高く,Legacy Modeで作ったばかりの選手ではダウンを奪うどころか,ダメージを与えるのにも苦労するだろう。ちなみにオリジナルボクサーを使い,最高難度でマイク・タイソンやモハメド・アリに勝つと実績が解除されるが,ゲーム内でも屈指の実力を持ったボクサーであり非常に強く,勝つのはとても難しい。


世界中のプレイヤーと対戦!
対戦以外のコンテンツも充実


 FNR4はオンライン対戦にも対応しており,ためしにXbox Liveで相手を検索したところ,2010年2月現在では対戦に困らないくらいプレイヤーがいた。遊んだ印象では成績によってランクが上がっていく,「Rank Match」に人が多く集まっているようだ。ラグに関しては日本国内同士や台湾や香港などの近隣の国はもちろん,アメリカのプレイヤーとでも,それほどラグを感じず快適に遊べた。

上位ランカーに入ればチャンピオンへの挑戦権を獲得でき,タイトルマッチが開催される。このときチャンピオンはベルトを持って入場する
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 オンライン対戦では好きなボクサーを使って試合をするモードのほか,「World Championship」というモードがあり,これは“オンラインで遊べるLegacy Mode”といった内容になっている。ここで作成できるボクサーは,トレーニングで鍛えるのではなく,与えられたポイントを割り振って能力を強化できる点が,Legacy Modeとは違う点といえる。

「World Championship」専用のボクサーは,自由にポイントを設定できるため,育成の手間はかからない。Legacy Modeと同じく,体格や顔は自由に変更できる
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 このほかオンラインで面白いのは,ほかのプレイヤーが作成したオリジナルボクサーをダウンロードできるところだろう。ここには世界中からコンテンツが集まっており,完全オリジナルのボクサーはもちろんのこと,ロッキー・バルボア(映画「ロッキー」の主人公)や,アメリカ大統領バラク・オバマ,キング・オブ・ポップことマイケル・ジャクソンなど,有名人を模したボクサーを確認できた。ダウンロードしたボクサーは,オンライン対戦やFight Nowモードで自由に使える。
 また本作は,アメリカのスポーツ専門チャンネル「ESPN」と提携しており,画面下部にはその日行われたアメリカンフットボールやバスケットボールなどの試合結果がテレビ番組風に流れるほか,ストリーミング映像で試合のハイライトや有名選手へのインタビューなどを見られる。これはスポーツファンにはたまらないだろう。

オンライン対戦では,相手のゲージが隠されてしまうので,どれくらいダメージを与えたかは見た目で判断するしかない。慣れるまではちょっと戸惑うかもしれない
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 現在FNR4のオフィシャルダウンロードコンテンツは,「Champion Pack」「Champion Pack 2」という二つのパックが配信されている。これを導入すると,オリンピック選手時代のオスカー・デ・ラ・ホーヤや,マイク・タイソンに耳を噛まれたことでも有名なイベンダー・ホリフィールド,中年期のジョージ・フォアマンといった,数々のボクサーが追加される。ボクシンググローブやトランクスなど装備品のバリエーションも増え,カスタムの幅が広がるのがうれしい。


スポーツゲームファン必見の優良タイトル


 筆者は歴代FNRシリーズのファンなので,今回もオリジナルのボクサーを作成し,チャンピオンに登り詰めるまで遊んでみたが,実に楽しいゲームだ。グラフィックス周りと物理エンジンの大幅な強化でリアリティが増し,パンチも重みを感じるようになり,臨場感は抜群。一番やさしい難度「アマチュア」でも結構歯ごたえがあるが,慣れてくれば相手のパンチをブロックして,カウンターを狙うというようなこともできるようになり,実力の向上を実感できる。

「Signature Punch」という,必殺パンチのようなものがある。これでノックダウンを奪えるとカッコイイが,パンチを打つまで準備動作や隙が大きいので,狙って決めるのはちょっと難しい
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 今回発売された国内版は,海外版から遅れての発売となったが中身は英語のままだ。人によっては英語版であることが回避される要因になるかもしれないが,何せボクシングゲームなので難しい英文が出てくるわけでもなく,ストーリーもあってないようなものなので,それほど気にならなかった。
 気になる点といえば,階級によっては選手層が薄く,プロ選手が一人しか登場しない階級もある。ここはダウンロードコンテンツで拡張できる点だとは思うが,やはり一人というのは寂しい。
 また,カーソルがやたらクイックで,自分が意図しない方向に暴走してしまうことがたびたびある。とくにボクサークリエイトで顔のパーツを調整するときなど,カーソルがあっちこっちに行ってしまい,ちょっとストレスを感じてしまった。

 前作「Fight Night Round 3」から4年,若干気になる部分は散見されるが,待たされた時間に見合う完成度の新作が登場してくれたことを素直に喜びたい。スポーツゲームファン必携のタイトルを一刻も早く味わってみてほしい。

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