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キングダムカム・デリバランス公式サイトへ
  • DMM GAMES
  • Warhorse Studios
  • 発売日:2019/07/18
  • 価格:通常版:7360円(税別)
    限定版:1万800円 (税別)
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「キングダムカム・デリバランス」を遊んでいたら,リアルで剣を振りたくなったので。ティンタジェルで体験する西洋剣術レッスン
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印刷2019/10/07 12:00

紹介記事

「キングダムカム・デリバランス」を遊んでいたら,リアルで剣を振りたくなったので。ティンタジェルで体験する西洋剣術レッスン

 剣。それはゲームにおいて非常にオーソドックスな武器だ。多くのRPGにおいて,主人公の得意武器は剣に設定されていて,歴戦の戦士からたいして戦った経験のない若者まで,当たり前のように使っている。

 ロクに訓練せず扱えてしまうのもどうかと思うが,時には「剣術なんて使えないよ……」なんて主人公もいる。
 例えば「キングダムカム・デリバランス」PC/PS4)。本作は15世紀のボヘミア王国(現在のチェコの西部・中部地方)を舞台にした,魔法もドラゴンも登場しない史実に基づいたリアルな描写がウリのオープンワールドRPGだ。主人公のヘンリーも,鍛冶屋の父親を手伝って暮らす「村人A」という感じの一般人。退屈な村での生活から外に踏み出す力を欲していて,そのために剣術を習いたがっている。
 しかし,父が作った立派な剣を握ってみても,地面に刺した棒切れすらロクに斬れない。あまり戦いには向いていない,ごく普通の非力な青年である。

キングダムカムの主人公,ヘンリー。最初は完全に一般人で,剣すら使えない。主人公のくせに!
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 そんなヘンリーも,村を焼かれて王国の内戦に巻き込まれていき,立派に戦えるようになっていくが,それはともかくとして,「剣を使えるようになりたい」という気持ちは,男の子なら分かるというものだ。筆者だって,その時代に生きていたら剣に憧れを抱くに違いない。読者の皆さんだってそのはずだ。剣,カッコイイもんな! というか,習えるものなら今だって習ってみたいわ!

 では,本当に習ってみようじゃないか,というのが本稿の趣旨である。東京都・目白にあるキャッスル・ティンタジェルでは,現代日本において西洋剣術を教えているのだ。
 キャッスル・ティンタジェルは,キングダムカム・デリバランスの完成記念イベントに登場しているだけでなく,オンラインゲームにスポンサードされた試合を披露したり,コンシューマゲームで剣術アドバイザーやモーションキャプチャを担当したりと,ゲーム関連でもいろいろなところで名前を見る団体である。
 イベントなどでは,全身を甲冑に包んで登場することが多いので,甲冑で戦う「アーマードバトル」の団体として認識している人もいるかもしれないが,実は甲冑なしの軽装で戦う「ライトバトル」も扱っている。今回はこれを習いにいってみようというわけだ。

 筆者は武道経験ゼロ,やせ型体系のインドア派ゲーマーであり,社会人になってからロクに運動もしていない。完全に剣への憧れだけでの体験入学だ。ヘンリーは非力とはいえ鍛冶屋の手伝いができるが,筆者はそれ以下なので,レベル1を通り越して0かマイナスといえよう。

学生時代は洋弓をやっていたので,まったく運動と無縁の人生というわけではないが,それも10年以上昔の話。毎年の健康診断の結果が運動不足で悪化していく,ごく一般的な社会人ゲーマーだ。それでもほら,剣振ってみたいじゃないですか
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剣の持ち方は? 構え方は?


 今回体験したのは「騎士道体験レッスン」のコースだ。ここでは,剣の持ち方や足さばきなどの基本的なオリエンテーションの後,入会して剣術を学んでいる受講者に混ざって,ノービス(初級)レベルの剣術レッスンに参加できる。参加費は6000円(税別)だ。ちなみに,鎧を装備してのスパーリング体験のコースもあり,こちらの参加費は1万円(税別)となる。
 体験できるものならどちらもやりたいが,いくらなんでも体力的に死んでしまう。今回は純粋に剣術を習ってみたいということで,騎士道体験レッスンを選んでいる。

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 まずはオリエンテーションから。今回の講師はキャッスル・ティンタジェルのCEOであり,ドイツ剣術やドイツ流護身術全般の使い手であるジェイ・ノイズ氏だ。苦手と言いつつ,日本語でレクチャーしてくれるので,英語やドイツ語ができなくてもご安心を。

ジェイ・ノイズ氏。このまま武装してゲームに登場しても,まったく違和感がない……
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 キャッスル・ティンタジェルで扱っている剣術は,主に14〜15世紀のドイツのものだ。ノイズ氏によれば,鎧を着るアーマードバトルと,軽装のライトバトルの剣術は少し違うものだという。
 また,習熟度によってルールも異なり,例えばライトバトルで中級者以上が選べる「アドバンスドルール」では,剣術だけでなくパンチやキック,レスリングなども用いて戦う。レスリングと言われると頭に疑問符が浮かぶかもしれないが,ようは組み伏せた相手にダガーでトドメを刺すといった騎士の武術である。

キャッスル・ティンタジェルで教えている武器。槍,ポールアーム,ロングソード,ソード&シールドなど。ただしこれらは「スチール アーマードバトル」(甲冑を纏い,金属製の武器で戦う競技)用のもの。練習や体験,ライトバトル,突き技を用いる通常のアーマードバトルなど,ほとんどの場合では安全性を考慮してラタン製のものを使う
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鉄製の剣はこんな感じ。銃刀法に触れないよう刃はなく,中は空洞。平たい鉄パイプのようなものだ
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 さて。最初にロングソードの持ち方から教わるわけだが,ここで冷静に考えてみよう。「ロングソードをどうやって握ればいいのか」だけでも,イメージできる人はいないと思う。なにせ,普段はインベントリを開いて装備するだけだ。もちろん,両手でグリップをぎゅっと握ればいいというわけでもない。

 正解は「親指で支えるように握る」だ。「グー」の手で握るのではなく,右手の親指を立ててキヨン(鍔)のあたりに置くような形になる。なぜこうするのかというと,皆さんご存じのとおり,ロングソードは日本刀と違って両刃の剣だからだ。この両刃を活用するために,親指を使って切り返す……らしいのだが,なるほど,できん。

剣を握ったとき,自分から遠い方の刃は「ロングエッジ」,近い方の刃は「ショートエッジ」となる。それぞれの刃を使う技があり,戦闘中にスムーズに切り返すために,親指が重要になるのだ。「じゃあ,剣をぎゅっと握ったイラストのキャラクターは,どうやって刃を使い分けているのか」って? ノーコメントで……
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 足さばきは,左足を前,右足を後ろにして,肩幅に開くのが基本の形となる。右足の開き具合は45度だ。ここから前身,後退,斜め移動といった動き方を教わる。剣道経験者でもない筆者としてはこれだけで難しいが,実際,足さばきは一朝一夕で身につくようなものではないという。
 指導の合間にノイズ氏が披露してくれる「敵が前進してきたとき,真っすぐ後ろに下がると,敵のほうが速いので距離を詰められて死にます。後退するなら斜めに動いたほうがいいですよ」といった小ネタも楽しい。

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剣の構え方や振り方を教わる。ドイツ剣術において基本的な構えは4つあり,写真は雄牛の角のように頭の高さで剣を相手に向ける「オクス」の構え
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斬るときは,剣を先に振り,足が後からついていく感じになる。ちなみに,「〇〇斬り」にあたる言葉は「〇〇ハウ」なのだが,聞きなれないドイツ語がまったく頭に入ってこない
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 ドイツ剣術において重要な考え方は,生き残ることだ。ゲームのキャラクターであれば「命を捨ててでもお前をぶち殺す」というのは,見せ場になってカッコイイかもしれないが,現実は死んだらおしまいである。敵を倒すのはもちろんだが,自分の身も守らなければならない。
 では,生き延びるためにどういったディフェンスが必要になるのか。1つは足さばきによる移動のディフェンス。もう1つはバインド(剣と剣をぶつける)ディフェンスだ。ドイツ剣術はとくにこのバインドからの技に長けており,守るだけではなく“攻撃”を取り入れるのだという。

 ちょっと想像してみてほしいのだが,単純に「剣がぶつかる」シーンというと,

  • パワーのありそうなガタイのいい敵が,デカイ剣を持って斬りかかってくる!
  • ガキーン! と剣で受け止めて防御成功!
  • 大振りを防がれて相手は隙だらけ! 距離を詰める!
  • スパっと斬って大勝利!

みたいなものが思い浮かばないだろうか。よくある演出かもしれないが,ノイズ氏によれば,これはいかにもファンタジー映画的で,実際にこんな斬り合いになることはない。大振り1回で行動が終わっている相手に対して,防いで,距離を詰めて,斬ってと複数回行動しているからだ。本来は攻撃を防がれた時点で,相手も次の行動に移る。
 そもそも「ガキーン!」と防いだ時点で,ドイツ剣術的には危険な状態だという。100%防御するための動きは,次につながらないからである。バインドするにしても,切っ先は相手に向いた状態にするなど,攻防一体の動きを取り入れるのがドイツ剣術なのだ。

攻防一体のバインドが分かりやすい写真。手前の筆者の剣は上を向いていて,防御100%。一方,ノイズ氏の剣はバインドしながらも筆者を向いており,すぐに次の攻撃につながる。確かに,このまま刺して敵を倒したら,映像映えはしない
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ロングソードは主に両手で扱う剣(片手扱いのゲームも多いが)だ。いわゆる“両手剣”というと,大振りなイメージが強いが,実際のロングソードの振りは素早くコンパクト
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 剣を(画面の中だが)見ることの多いゲーマーという人種でも,剣の持ち方や構え,足さばきを意識することはまずない。こうした基本的なことを習うだけでも,新鮮な体験だ。
 ただし,これらはドイツ剣術を学ぶうえで必要なことの“半分”でしかないという。では,もう半分は何かというと,フィジカルトレーニングである。そりゃあ,重い剣をブンブン振るんだから,それに見合った筋トレが必要になるというものだ。


「真面目に剣術を学んでいる」光景のファンタジー感


 オリエンテーションが終わると,通常の初級レッスンへの体験参加となる。今回はスケジュールの関係で中・上級者向けのレッスンが先に行われていたので,まずはそちらを見学させてもらった。

中・上級者レッスン前のウォーミングアップ(というか筋トレ)だけ参加させてもらったのだが,暑い日だったとはいえ,筆者はこれだけでバテた。受講者はこの後レッスンがあるのだから,体の鍛え方が違う
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 見学の感想を述べると,真面目に剣術を学んでいる皆さんには若干申し訳ないのだが,「本当に西洋剣術やってる!」と思ってしまうのが正直なところだ。なんというか,目の前で繰り広げられている光景が,ファンタジーの域なのである。

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 これまでの人生において見た「集団が西洋剣術の訓練をしている」光景といえば,クエストで偉い騎士の元を訪れたとき,周りのモブ騎士達が剣を振っているとか,シナリオ上の会話の最中に打ち合っているとか,その程度。それが目の前で行われている非日常感といったら,ちょっと感動するレベルだ。しかも,適当なモーションで剣を振り続けるモブ騎士と違って,きちんと理論に基づいて学んでいるので,「どういうレッスンを行っているのか」を見ているだけでむちゃくちゃ面白い。

例えばこれ。ソード&シールドのレッスンなのだが,ノイズ氏が腕を上げてソードを構えているのに注目してほしい。これは,ソードとシールドで長い防御のラインを作り,敵の攻撃に備えるための構えだという。はー,なるほど
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見ての通り,パンチ。剣術に関係ないように見えるかもしれないが……実はシールドで殴る訓練だ。この写真だけ見ると,ノイズ氏のクラスは間違いなく剣士系ではない
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こちらはポールアームの訓練。中・上級者向けだけあって,内容が専門的なだけでなく,扱う武器の種類も多い
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 一方,初級レッスンでは,ロングソードの構え方や振り方を学ぶ。「〇〇の構えから〇〇ハウの素振りを30回」といった,いかにも剣術の訓練な内容だ。「構えて斬る」と一言で言っても,当然,それぞれで用法が異なる。普段は強攻撃と弱攻撃のどちらのボタンを押すかぐらいしか考えていないだけに,斬り方1つにどういった効果があるのかを教えてもらうのは非常に興味深い。

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 ただ斬るだけでも,どう振ればいいのか,どこから体を動かせばいいのか,足さばきはどうするのかと,考えることは盛りだくさんだ。「敵の首に切っ先を向けるように構えなさい」「敵の首を斬るように振りなさい」といった,「言われてみればそりゃそうだ」的な単純なことさえままならなくなる。完全に「棒切れすら斬れないヘンリー」状態である。

ツヴェルヒハウの練習。ツヴェルヒハウは,頭上で剣を左右に動かすのだが,水平斬りでもあり,上からの攻撃を防ぐ防御でもある。ここでも攻防一体というわけだ。実践できればな!
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 今回の体験の趣旨からは離れるが,せっかくなのでアーマードバトルも見学させてもらった。ガンガン殴り合う迫力満点の競技だが,習熟度や訓練の目的によって,細かなルールが定められている。
 最も簡単な「ビギナー・ベーシック」のルールであれば,頭か体に一撃入ったらおしまい。腕か足の場合は,負傷したとみなして使えなくなるといった具合だ。ビギナー向けということで,パンチやキック,投げは禁止となる。このルールは,狙いすました攻撃を入れるための訓練に適しているという。
 これが「スリーカウンターブロウズ」ルールになると,3回ヒットさせなければならない。こちらは連続攻撃に適した訓練だ。

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 よりリアルな戦闘になるのが,「アドバンスド・シックスカウンターブロウズ・プレートアズプルーフ」ルールというもの。パンチ,キック,投げがアリで,さらに鎧部分への攻撃はヒット扱いにならない。首元や関節など鎧のない部分を武器で攻撃すれば2点(ダガーの場合は1点)となり,6点取ったほうの勝ちだ。
 もちろん,動く相手の鎧の隙間を狙って攻撃するのは難しい。では勝つためにどうするのかというと,相手を倒して上に乗って攻撃するのが有効で,激しいレスリングが展開される。

大会を控えたタイミングで,練習に励む甲冑の騎士達。鎧を着て近所をランニングすることもあり,すごく写真を撮られるらしい。そりゃそうだ!
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鎧部分への攻撃が無効のルールになると,こうしたレスリングが多くなる。写真はダガーで急所を狙っているところ。急所には股間も含まれるが,股間への攻撃は優しくというのが暗黙のルールだとか
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休憩中。数十キロある鎧を着て動き回っているのだから,消耗も激しい
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 というわけで,ヘンリー以下のヘナチョコゲーマーが西洋剣術レッスンに参加してみたが,憧れの武器を振るう体験というのは,それだけで刺激的で,あまりに楽しい。剣という武器にこれまで以上に興味が湧いてきて,ゲーム中のモーションの1つ1つにも注目したくなるだろう。筆者は「Skyrim VR」を遊んでいて無駄に剣を構えたくなるなど,ゲームプレイにも影響を受けてしまった。
 ゲーム以外でも,創作活動に携わる人なら,実際に振ってみるというのは資料だけでは分からない強烈な体験なので,剣の描写がリアルになっていくのではないかと思う。

1日の終わりは,アフタートレーニング(という名の筋トレ)。残っている体力をここで使い切っていく。筆者も参加したのだが,剣を振った疲労で,腕立て伏せが1回もできなくてびっくり
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 レッスンと言われると厳しそうに思えるかもしれないが,体力的に無理だと思ったら申告すれば見学させてもらえるし,無茶なことをさせられるわけでもない。安全に体験できるので,剣に興味があるなら,キャッスル・ティンタジェルの門を叩いてみることをオススメしたい。
 1つ問題があるとすれば,普段引きこもっているゲーマーの体では,全身がヒドイ筋肉痛になることぐらいだ。腕も足も腹筋もヤバイ。本当にヤバイ。錬金術か回復魔法のレッスンもお願いしたい……。

キャッスル・ティンタジェルがあるのは目白の住宅街。駅から少し距離があり,「本当にこのあたりにあるの?」という場所なので,迷わないように注意して行ってみよう
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キャッスル・ティンタジェル公式サイト

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