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吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
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印刷2014/07/10 12:00

インタビュー

吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載

画像集#002のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
 スクウェア・エニックスが運営するMMORPG「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」PC / PS3 / PS4)で2014年7月8日,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」が実装された。

 2.xと小数点第1位の数字が上がるアップデートでは,毎回,大量のコンテンツが追加されてきたが,今回のアップデートでもその例に漏れず,どれから手をつけていいか迷ってしまうほどの新コンテンツが登場している。すべてに手をつけようものなら,いくら時間があっても足りないという,嬉しい悲鳴を上げたい状況だ。
 さて,そんなパッチ2.3の実装を直前に控えた6月25日。スクウェア・エニックスで,プロデューサー兼ディレクターの吉田直樹氏にインタビューする機会を得た。6月24日に公開されたトレイラー(関連記事)の内容を交えながら,新コンテンツの話題や裏話はもちろん,大規模対人戦コンテンツ「フロントライン」で吉田氏が考える遊び方についてまで,いろいろと聞いてみたので,プレイの参考にしてほしい。


画像集#024のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
インタビュー同日には,スクウェア・エニックス社内でプレス向けの「真ラムウ討滅戦」の体験会も行われた
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美しいBGMと幻想的なフィールドとは裏腹に,ラムウの攻撃は凄まじい
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1戦目はギミックが全然理解できていなかった(というか,みんな見学モードだった)ことであえなく全滅。2戦目で見事クリアした

「ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア」公式サイト



PvEとは異なる興奮が味わえる「フロントライン」。勝負のカギを握るのは「偶発性への対応力」


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。パッチ2.3で,最大24人対24人対24人という,多人数での対人戦が楽しめる「フロントライン」が登場します。吉田さんから,戦い方のアドバイスみたいなものはありますか。

画像集#004のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
吉田氏:
 そうですね,まず中立になっている拠点が6つあるので,敵と戦うよりも,早くそこを押さえることが重要になります。

4Gamer:
 敵を倒したり,拠点を得ることで,ポイントが得られるということは,E3 2014でのプロデューサーレターLIVEでおっしゃってましたが,早く拠点を押さえることでメリットがあるんですか。

吉田氏:
 実は,拠点を占拠している時間が長ければ長いほど,ポイント――戦術値と呼びますが,これが伸びていくんです。

4Gamer:
 ああ,なるほど。つまり,拠点を押さえた時点ではなく,押さえている時間で戦術値が加算されていくんですね。

吉田氏:
 そうです。なので序盤は,敵を見つけるよりも先に,取れる拠点をすぐに押さえたほうがいいですね。そうすることで,序盤のうちから戦術値を稼げます。ただ,全員で一つの拠点を取りに行っても,あまり効率は良くないので注意が必要です。

4Gamer:
 そうなんですか?

吉田氏:
 拠点は,サークルの範囲内にプレイヤーがいれば,ゲージが上昇して最終的に占拠できます。さらに,サークルに入っている人が多ければ,それだけ占拠までの時間が短くなります。ただ,有効なのは最大4人までなんです。

4Gamer:
 ということは,二手に分かれてホームポイントから近い二つの拠点を,素早く確保してしまったほうが良いと。

吉田氏:
 ええ。そこからは集団で動くのか,パーティごとで戦力を分けるのか。プレイヤーさんの駆け引きになるでしょうね。24人でまとまって動いてばかりいると,敵の小規模部隊に拠点を奪われるかもしれませんし。

4Gamer:
 拠点の確保で戦術値が稼げるわけですから,あえて大群に向かう必要性もないということですね。

吉田氏:
 そうなんです。ただ,3勢力いますから,実際に戦いが始まると,なかなか相手の動きを読み切れないと思います。

4Gamer:
 そこは三つ巴の面白さですよね。目の前の敵だけを見ていると,後ろから刺されるみたいな(笑)。

吉田氏:
 そんな展開があちこちであると思います(笑)。

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4Gamer:
 ところで拠点を奪い合うときに,一つのサークルに2勢力のプレイヤーがいた場合の判定ですが,レターLIVEでは,人数が多いカンパニーのゲージが増えるとおっしゃっていましたよね?

吉田氏:
 はい。たとえば自勢力が2人で敵勢力が1人の場合,プラスマイナスでこちらに1人分のゲージが増していきます。

4Gamer:
 先ほど有効なのは最大で4人とおっしゃっていましたが,自勢力が8人いて,敵勢力が4人だった場合はどうなるのでしょうか。

吉田氏:
 その場合ですと,自勢力が敵を1人倒せば,1人分のゲージが伸び始めます。

4Gamer:
 なるほど,自勢力の有効数4人分から敵勢力の3人分を差し引いた形になるわけですね。

吉田氏:
 はい。ですので,「まずい,拠点を取られるのも時間の問題だ」と思ったら,逃げるよりも全員でサークル内に集まったほうがいいです。自勢力が5人いれば,うち2人が倒されるまでゲージは動きませんし,そうすることで相手の占拠を少しでも遅らせて,戦術値の獲得を阻めます。

画像集#006のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載

4Gamer:
 その間も戦術値は増えるわけですから,粘った結果が勝敗を分かつことも十分にあるでしょうね。そういえばパッチ2.3トレイラーでアラグ文明の装置のようなものが出てきました(※パッチ2.3トレイラーの0:48〜)。あれは何かのギミックなのでしょうか。

吉田氏:
 あの場所は,三国のホームポイントから見るとちょうど中間地点に位置しています。これまでも紹介していたように,フロントラインでは第4の勢力としてモンスターが出現します。あそこは,そのモンスターを配置している場所でもあるんです。

4Gamer:
 ああ,なるほど。古代アラグのモンスターと考えると,あの見た目も納得です。

吉田氏:
 モンスターを倒した勢力は戦術値が得られ,その分だけ戦局が有利になりますから,最も小競り合いが発生しやすそうな場所に置いてあるんです。戦場のアクセントとして捉えていただければと思います。

4Gamer:
 ただ,あの場所って結構な高所にありますよね? モンスターにばかり気をとられていると,ほかの勢力に背後から襲われそうな気配が……。

吉田氏:
 ええ,おっしゃるとおりで,あそこは戦場で一番高い位置にありますから,下から駆け上がってくる敵に警戒していないと,いきなり近距離での乱戦になってしまって危険です。モンスターとの戦闘中に,ほかの勢力にまで襲われたら,もうそれだけでピンチですから。

4Gamer:
 あそこで3勢力が入り乱れるというのは,怖いですね……落ちそうで。

吉田氏:
 アクアオーラだったりと,意外なアクションが活躍するかもしれません(笑)。

4Gamer:
 あ,なんかそれは楽しそうです(笑)。ところで,このモンスターですが,複数の勢力が同一のモンスターを攻撃した場合,どの勢力に戦術値が入るのでしょうか。たとえば最後に倒した勢力だとか?

吉田氏:
 単純に,一番ダメージを与えた勢力に戦術値が加算されます。

4Gamer:
 なるほど。ほかの勢力と戦いながら,できる限りモンスターにダメージを与えるという大乱戦が見られそうですね……。ちなみに,タンクがモンスターを敵陣まで引っ張っていって,暴れさせるような作戦も可能なんでしょうか。

吉田氏:
 できません。なぜならこの中間地点に登場するモンスター群はすべて移動せず,また周囲のPCをランダムで攻撃する仕組みになっているからです。モンスターの周囲でプレイヤー同士の戦いが起こることも想定したうえで,不公平感をなくし,かつプレイヤー同士で作戦を立てやすいようルール的にはシンプルな形にしています。

4Gamer:
 モンスターがどちらかの勢力を一方的に攻撃するのでなければ,ほかの勢力と戦うのか,モンスターに対処するのかの判断を,その場でうまく考えることが重要になりそうですね。

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吉田氏:
 ただ,3勢力での戦いですから,偶発的な状況への対応も重要です。ものすごく強い1勢力があったとしても,ほかの2勢力から挟み撃ちにあってしまったらどうしようもありませんし。なので,個の力よりも,偶発性も含めて全体としてどう動くかがカギになります。
 ただ勝利にこだわるよりは,その局面で偶発する出来事にどう対処するか,という部分を楽しんでほしいです。勝っても負けてもアラガントームストーンの戦記と神話を参加賞として同じ数をもらえますし,気軽に参加してほしいです。

4Gamer:
 負けてももらえるんですね。であれば,ひとまず勝敗は気にせずにぶつかってみると良さそうです。
 そういえば,人数が少ない場合,自動的に1勢力につき16人もしくは8人でマッチングされますよね。たとえば8人戦になったとき,1パーティで戦場をグルグル回っていると,それだけ接敵の機会が少なくなりそうですが。

吉田氏:
 8人対8人対8人になったときは,拠点が3つになります。人数が減った場合は,拠点を減らすことで遭遇戦が発生しやすいように調整しているので,その点はご安心ください。

4Gamer:
 ああ,それは本当に嬉しいです。

吉田氏:
 そうですよね。戦場をスケーリングしないと,巨大なフィールドでずっとマラソンすることになるというのは,4Gamerさんも「Dark Age of Camelot」(以下,DAoC)で経験済みでしょうから(笑)。

4Gamer:
 敵が集まる要所まで遠いうえに,すれ違うんですよね……。ところで,パッチ2.4で忍者が実装されることが発表されました(関連記事)。実は,あのキャラクターが発表されたとき,どちらかと言えばフロントラインを意識した設定なのではと感じたのですが。

出張プロデューサーレターLIVE in E3で発表された,クラス「双剣士」とジョブ「忍者」。忍者に関することなど,現地でいろいろ聞いた合同インタビュー記事は「こちら」
画像集#008のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載

吉田氏:
 ある程度,アサシンクラスとしての活躍は意識しています。もちろんPvEがメインではありますが,PvPでも違った活躍を見せてくれると。ですから,パッチ2.4以降のフロントラインでは,ステルスを使える忍者が登場することで,また違った局面を生んでくれると思います。たとえば「敵勢力がモンスターと戦闘中だから,南側から登っていくと背後がとれる」なんていうインフォメーションも流せるようになるでしょう。

4Gamer:
 落下ダメージが軽減されるのも,スカウトで有効になりそうです。

画像集#009のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
吉田氏:
 ええ。スカウトしていて見破られた場合は,逃げるという選択が必要になる場面も出てきます。単独行動なだけに,見つかったら即戦闘不能ではやる意味がないですから,高いところから飛び降りて,素早い移動力を活かして距離を離して,ステルスで逃げ切る……といった感じになるでしょうか。
 あとステルスしていないと使えないアクションもありますが,これもどちらかといえばPvP向きですね。

4Gamer:
 というと,バックスタブ(※ステルス状態で敵の背後から攻撃)のような,DAoCでもお馴染み(?)のアレですか。

吉田氏:
 そうですね(笑)。ただ,これはパッチ2.4以降の話になりますので,まずはカジュアルにバンバン戦ってみてください。

4Gamer:
 分かりました。と言っても,こうした大規模な対人戦や陣取り合戦が初めてというプレイヤーもいると思います。そうしたプレイヤーは,どんな心構えで挑むのがよいでしょうか。

吉田氏:
 とにかく最初は,敵がいたら柔らかそうな相手に挑んでみましょう。それが恐ければ,白魔道士や黒魔道士で,とにかくリポーズやスリプルを撃ってみてください。うまく決まって「あ! 相手が寝た!」というドキドキを感じてほしいです。自分が寝かせた相手を味方が倒してくれる場面は,見ているだけで興奮できると思います。PvEコンテンツをやっているときとはまた別の,手に汗握る戦闘のスリルに病みつきになる方が増えてくれると嬉しいです。

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新インスタンダンジョンはエキスパートルーレットに分類。アラガントームストーンの取得量も増加


4Gamer:
 パッチ2.3では,新たに3つのインスタンスダンジョン(以下,ID)が追加されます。これらはコンテンツルーレットでいうと,どのカテゴリーに分類されるのでしょうか。

画像集#011のサムネイル/吉田氏が考える「フロントライン」の戦い方とは――「FFXIV:新生エオルゼア」,パッチ2.3「エオルゼアの守護者」実装に合わせたインタビューを掲載
吉田氏:
 エキスパートになります。そして,これまでエキスパートにあった3つのIDがハイレベルに変更されます。

4Gamer:
 あれ,そうなんですか。というと,難度も変わるんですか?

吉田氏:
 というよりも,もうみなさんの装備のアイテムレベルが上がっていますから,そのままの難度で十分ハイレベルに移行していると考えています。
 先日,パッチ2.3公開目前に,黒魔道士で「盟友支援ブレイフロクスの野営地」(以下,ブレフロ)に行ってきたんですが,マッチングしたパーティメンバーの装備がみんなハイアラガン装備だったりと,もうすごくて。「まとめますね」のひと言から始まり,最初のボスの扉までモンスターをすべて引き連れていったり,ものすごい速度で殲滅して,アッという間にクリアしてしまいました。これはもうエキスパートじゃないなと(笑)。

4Gamer:
 ああ,その情景が目に浮かびます(笑)。たしかに,パッチ2.2実装のルーレット対象IDはどれも攻略方法が確立されていますし,ほかと比べて難しいという印象はなくなったのかもしれません。

吉田氏:
 それに,ハイレベルを回しているプレイヤーのみなさんの多くは,メインジョブがほぼ戦記装備になっていると思いますので,とくに心配はないと考えています。

4Gamer:
 なるほど。装備が行き渡ったという理由でもあるんですね。ちなみに,新エキスパートID群でもらえるルーレット報酬は,いまのエキスパートと同じ数量に?

吉田氏:
 いえ,アラガントームストーンの戦記と神話の獲得量は以前よりも増えています。ですから,ブレフロがよかったな……と言わず,ぜひ新IDに行ってみてください。

4Gamer:
 新IDといえば,トレイラーでのエッダちゃん(※)再登場は衝撃的でした。

※エッダ:初期のメインクエストに登場する駆け出しパーティの幻術士。未熟さゆえの悲劇を経験したのち,故郷へと帰ったはずだが……

吉田氏:
 「惨劇霊殿タムタラの墓所」は,これまでのどのダンジョンよりもシナリオに力が入っています。僕の場合,確認のために前提クエストを進めていくうちに,あんまり行きたくないなあ……と思ってしまいました(笑)。

4Gamer:
 いやいや,その言葉で二の足を踏む人がいそうです(笑)。

吉田氏:
 でも,恐いもの見たさってあるわけで……。恐いけれど先が気になるという。新しいタムタラは,これまでのIDとも毛色が変わっていて,ID中に物語が進むかのような構成になっています。そのあたりも楽しんでいただけたらなと思います。でも個人的には……あんまり周回したくないですが(苦笑)。

4Gamer:
 ちょ……いや,どんな展開が待っているのか楽しみです。

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