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初心者から上級者まで,誰もが奥深いデッキ構築を楽しめる。「ハースストーン」過去最大級のPvEコンテンツ“ダララン大強奪”を台湾で見た
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印刷2019/05/17 02:00

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初心者から上級者まで,誰もが奥深いデッキ構築を楽しめる。「ハースストーン」過去最大級のPvEコンテンツ“ダララン大強奪”を台湾で見た

 Blizzard Entertainmentがサービス中のデジタルカードゲーム「ハースストーン」PC / iOS / Android)で,シングルプレイ向けの新コンテンツ「ダララン大強奪」,が本日(2019年5月17日)実装される。

 ダララン大強奪は,拡張パック「爆誕!悪党同盟」にちなんだソロ・アドベンチャーである。4月末に,本コンテンツのプレス向け発表会が台湾で開催されたので,本稿では先行プレイレポートと開発者インタビューを合わせてお届けしよう。ハースストーンの初心者でもデッキの構築を存分に楽しめ,ゆくゆくはランクマッチに挑戦するという人のための導線も作られているので,デジタルカードゲームに興味がある人は,ぜひ一読してほしい。
 なお,今回プレイしたのは特別なビルドであり,第3章から第5章まではまだリリースされていない。

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魔法都市ダラランを丸ごと強奪せよ! 悪党の手先となってデッキを構築するソロ・アドベンチャー


 「爆誕!悪党同盟」は,空中に浮かぶ魔法都市ダラランのお宝に目を付けた悪党にスポットが当てられており,ダララン大強奪もこの流れに沿ったものとなる。プレイヤーは悪党同盟の手下となったキャラクターを操ってダラランを襲撃し,目もくらむようなお宝を手に入れるのが目的となる。しかも詳細は不明ながらも,なんとダラランを“丸ごといただく”という壮大な野望があるようだ。

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 プレイヤーは,各ヒーローに準じた悪党同盟の手下(計9体)の中から1人を選び,ダラランの守護者(以下,ボス)との1対1のバトルを順番に行う。
 ゲーム開始直後のプレイヤーキャラは貧弱だが,ボスを倒すたびにさまざまな形で強化され,ゆくゆくは悪党と呼ぶにふさわしい立派なゴロツキへと変貌する。もちろん,待ち受けるボスも手強くなり,よりスリリングなバトルを楽しめるのだ。

 これらのコンテンツとしての大筋の流れは,「ダンジョン攻略」(コボルトと秘宝の迷宮)から続くソロ・アドベンチャーを踏襲しており,経験者ならイメージしやすいかと思う。しかし,ダララン大強奪は各方面のボリュームが大幅に増しているのだ。その主な特徴を順番に見ていこう。

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戦闘そのものは通常のゲームプレイと同じ。ミニオンや呪文などの手札カードを駆使して,相手ヒーローのライフをゼロにすれば勝利だ
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新たな初期デッキやカードなどを順次アンロック。ヒーローパワーの変更も可能


 ダララン大強奪では従来のソロ・アドベンチャーのように,ボスを倒すたびライフの上昇やカードセットの追加を経てプレイヤーキャラを強化できる。また,そのほかにも,ゲーム開始時に「初期デッキ」と「ヒーローパワー」を選択できるなど,キャラ育成のカスタマイズ幅が大幅に広がっているのだ。

 ウォリアーのプレイヤーキャラを例に挙げると,一番最初に選べる初期デッキは,シールドを重ねてタフになるというオーソドックスなプレイスタイルとなる。そのほかにも,アマニの狂戦士や泡を吹く狂戦士などの強化系のカードを主軸にしたデッキや,現在のトレンドのひとつ“爆弾ウォリアー”のデッキなどが選択肢として加わる。
 なお,ボスの合計討伐数や,各ヒーローにちなんださまざまな条件を満たすことで,新たな初期デッキなどがアンロックされ,次回以降のプレイ時に選択肢として加わる仕組みだ。

 ヒーローパワーも変更できるため,その気になればランク戦よりも特化したプレイスタイルも選べる。たとえばウォリアー用の新たなヒーローパワーには,「相手のデッキに爆弾×2個を埋める」という,爆弾ウォリアーにぴったりの効果も用意されているのだ。

初期デッキの選択画面
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ヒーローパワーの選択画面
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従来のソロ・アドベンチャーと同様,ボスを倒すたびにカードの追加も行える
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デッキをある程度任意でカスタマイズできる“カット&シャッフル”


 ダララン大強奪のプレイ中は,3体のボスを倒すたびに,ちょっとしたインターバルが設けられる。これは“カット&シャッフル”と呼ばれる特殊ステージで,酒場でバーテンダーとやり取りを行いながら,デッキの中身をある程度任意でカスタマイズできるというものだ。

 このステージでは,デッキから最多8枚のカードが抜き出され,盤面に並べられる。また,それとは別に“デッキ修正用のカード”がランダムで手札に配られる。
 なお,修正用カードの使用時は,マナと似た“金貨”なるコストシステムが用意されている。何回かプレイして確認できた修正用のカードを,以下に紹介しよう。

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◯修正用のカード一例

・「解雇」(金貨×0枚)
選択した自分のミニオンをデッキから除外する

・「堂々巡り」(金貨×0枚)
新しいミニオンで盤面を満員にする

・「焚きつけ」(金貨×0枚)
自分のデッキから呪文4枚を表示し,任意の1枚を除外する

・「お前ら全員クビ!」(金貨×0枚)
盤面にある自分のミニオン総てをデッキから除外する

・「雇用」(金貨×1枚)
選択した敵のミニオンを自分のデッキに加える

・「作り話」(金貨×1枚)
選択した自分のミニオンに+2/+2を付与する

・「ほら話」(金貨×1枚)
選択した自分のミニオンに+4/+4を付与するが,マナコストも2増える

・「一杯おごるよ」(金貨×1枚)
敵のミニオン総てを,+1/+1させたうえで自分のデッキに追加する

・「運試し」(金貨×1枚)
自分のデッキのランダムなカード1枚のマナコストを0にする

・「優勢」(金貨×1枚)
自分のデッキの呪文4枚を表示し,任意の1枚のマナコストを3減少させる

・「全員集合!」(金貨×1枚)
自分のミニオン1体を選び,その3枚のコピーをデッキに追加する

・「手練れと手を組む」(金貨×1枚)
レジェンドミニオン1体を発見し,デッキに加える

・「右腕」(金貨×1枚)
任意の味方ミニオン1体を,マリガンで必ず手札に来させる

 ダララン大強奪のプレイ中は,ボスを倒すたびにデッキ構築がどんどん進んでいく。そのなかには,自分が考えたコンセプトにそぐわないカードが含まれるかもしれない。カット&シャッフルで除外を含む微調整が行えるのは助かるだろう。
 カードの一覧を見て気付いたかもしれないが,対戦相手のカードも盤面に並べられるのもポイントのひとつ。修正用のカード次第では,弱体化も狙えるだろう。

 今回プレイしたときは金貨が2枚で,また手札に来る修正用カードもランダムなため,常に“ベストな修正”は行えなかった。しかし,現在あるカード環境で臨機応変に考えられれば,確実に“ベターな修正”を行い,今後のボス攻略に役立てられそうだ。

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ステージ全体に適用される特殊ルール「どんでん返し」


 プレイヤーは悪の手先を操り,総勢8体のボスと戦うが,この大きな流れが「第1章」から「第5章」まで用意されている。そして各章には,「どんでん返し」なる特殊ルールが施されているのだ。
 ハースストーンの経験者なら,「酒場の喧嘩で採用されるような特殊ルールが,ステージ全体に適用されているようなもの」,とイメージすると分かりやすいだろう。たとえ同じキャラ(ヒーロー)で挑戦するときも,章によって求められるデッキ構成や戦術が違ってくるのだ。

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【第1章:ダララン銀行】どんでん返し:コイン入りの箱

 対戦開始時に,相手の盤面に特殊ミニオンの“金の隠し場所”が置かれた状態でスタートする。この箱は1/0/3のスタッツで,攻撃には参加できないが,断末魔で“各プレイヤーにコインを2枚追加”が発動するのだ。

 箱を破壊した瞬間,2マナ分を動ける余地が生まれるわけだが,これは相手も同様である。また,ボスが自ら箱を破壊する可能性もある。箱を破壊し,2枚のコインを切るタイミングがポイントとなるだろう。

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【第2章:ヴァイオレット監獄】どんでん返し:脱獄するミニオン

 対戦開始時に,お互いの盤面に“牢獄に入れられたミニオン”が1体置かれた状態でスタートする。この状態のミニオンは操作できないのだが,規定のターン数が経過すると自ら“脱獄”を行い,それ以降は通常のミニオンとして扱える。

 牢獄に入れられるミニオンは複数いる。また,脱獄に必要なターン数もそれぞれ異なり,敵味方ともにあらかじめ確認できる。脱獄したミニオンとのシナジーを狙うのがよいだろう。

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【第3章:ダラランの街】どんでん返し:狭い路地

 対戦開始時に,お互いの盤面に“荷車”なるミニオンが各3体置かれた状態でスタートする。このミニオンは無敵で,最後まで操作できず,バトルには一切関与しない。

 単に邪魔なだけのように思えるが,実はそれが正解である。つまり,通常だと盤面にミニオンを7体展開できるが,荷車のせいで4体しか展開できないのだ。ミニオンを横に並べるタイプのデッキとの相性は最悪である。

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【第4章:最下層】どんでん返し:攻撃力と体力が入れ替わる

 この章では,ミニオンのカードが手札に来た時点で,体力と攻撃力が入れ替わる。たとえば「盾持ち」「リロイ・ジェンキンス」などのミニオンは役立たずとなるわけだ。

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【第5章:キリン・トア城砦】どんでん返し:追加の遭遇

 ダララン大強奪では通常,合計8体のボスと順番に戦う。しかし第5章に限り,12体のボスを倒す必要があるそうだ。

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奇想天外な「魔力異常モード」


 ダララン大強奪には従来のPvEコンテンツと同様に,高難度のヒロイックモードも用意されている。またそれとは別枠で,ゲーム開始時に“魔力異常モード”のオン・オフが可能だ。
 魔力異常モードは上述のどんでん返しとは違った特殊ルールで,全18種類が用意されている。今回プレイしたときは,「断末魔の効果が常時2回発動する」,「ターン終了時に全ミニオンが+1/+1される」といった効果が確認できた。その名にふさわしい奇想天外なゲーム展開が楽しめそうである。

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デッキ構築の面白さがグッと増した新コンテンツ。初心者に対してはランクマッチへの導線も整備


 しばらくダララン大強奪をプレイした感想としては,従来のソロ・アドベンチャーと比較して,デッキのカスタマイズ幅の広さがとくに印象に残った。ボスを倒して追加カードを選ぶだけでなく,初期デッキ/ヒーローパワー/カット&シャッフルなど,さまざまなアプローチでカスタマイズできるため,コンセプトを決めてプレイするのがとても楽しい。

 このようなデッキ構築の面白さを,(ランクマッチ用の)カード資産がなくても楽しめるのも大きなポイントである。

 これまでのハースストーンは,初心者にとってはカード資産が少ないため,ランクマッチで存分に戦うことは事実上難しかった。メインコンテンツであるランクマッチの魅力に触れることなく,ゲームから離れてしまう人もいたかもしれない。

 しかし,ダララン大強奪ならカード資産がなくても,デッキ構築を存分に楽しめる。アンロック形式でカスタマイズ幅が少しずつ広がるため,プレイヤーに必要な知識のステップアップにも期待できるだろう。
 また開発スタッフによると,ダララン大強奪をプレイすることで,カードパックやゴールドなどがふんだんに獲得できるという。初心者のプレイヤーには,ダララン大強奪を通じて知識とカード資産を蓄積し,ランクマッチに挑戦できるように導線が設けられているそうだ。

 ちなみに,ノーマルモードに限っていえば難度が低めとなっているのだが,これも初心者向けのハードルを意識しているそうだ。具体的には,従来のソロ・アドベンチャーを適当にプレイすると3〜4体目のボスでやられてしまう筆者が,ダララン大強奪は初見で7体目まで到達できている。

 もちろん,ハースストーンの上級者にとってもダララン大強奪はたっぷりと手応えがある。デッキのカスタマイズ幅が大きく広がっているほか,章ごとに異なる攻略法やヒロイックモード,そして魔力異常モードなどがあり,今回の取材で5〜6時間プレイした程度ではちょっと全貌を把握しきれないほどのボリュームがある。



ダララン大強奪は5月17日にオープン予定。追加のヒーローや章が順次実装


 このダララン大強奪は5月17日に公開され,一部有料のコンテンツとなっている。具体的には,5月17日の公開時はメイジにちなんだ悪党の手下「ラカニシュ」と,第1章がプレイ可能。その後は,「悪党の手下×2種類と,1つの章」がセットで,毎週追加予定だ。価格はそれぞれ700ゴールドまたは840円で,全部が含まれたセット版も用意されるとのこと。

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開発者インタビュー


左からアートディレクターのベン・トンプソン氏,リード・ファイナルデザイナーのディーン・アヤラ氏
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4Gamer:
 ダララン大強奪の開発コンセプトを教えてください。

ベン・トンプソン(以下,トンプソン)氏:
 近年の拡張パックで実装しているソロ・アドベンチャーが好評で,その要因のひとつである“デッキ構築”を追究した,新たなコンテンツを考えました。また,ランクマッチを遊び込むような上級者と,カード資産が少ない初心者の両方が楽しめるコンテンツにしたいと思ったんです。

4Gamer:
 近年はローグライクカードゲームのジャンルも盛り上がっていますが,デッキ構築は,ハマる人はとことんハマりますよね。

ディーン・アヤラ(以下,アヤラ)氏:
 ええ。このようにローグライクカードゲームが人気を博しているからこそ,デッキ構築以外にも新たな魅力を盛り込む必要がありました。そこで,章ごとに変わる特殊ルールの“どんでん返し”や,魔力暴発モードなどを盛り込んでいったんです。

4Gamer:
 ダララン大強奪は,初心者と上級者のどちらに向けられたコンテンツなのでしょうか。

トンプソン氏:
 開発者の視点としては,初心者と上級者の両方をカバーしています。ただ,上級者はその気になればすべてのコンテンツを楽しめますが,カード資産が少ないような初心者は,ランクマッチにハードルを感じていたかもしれません。ダララン大強奪を通じて,このハードルを緩和させる狙いもあるので,プレイヤーの視点では初心者のほうが大きな恩恵を受けられるでしょう。

アヤラ氏:
 ダララン大強奪を進めることでゴールドやカードパックを獲得し,カード資産を集められます。また,ランクマッチにおける実践的なデッキも練習できます。そのほかにも最近のアップデートではデッキビルダーの機能も導入しています。
 ダララン大強奪は単独のコンテンツというよりも,初心者がランクマッチのデッキ構築を行うまでの導線を含め設計しているんです。

4Gamer:
 ウォリアーが選べる初期デッキのなかに“爆弾ウォリアー”を確認できました。最新のトレンドを積極的に取り入れているように思えます。

トンプソン氏:
 爆弾ウォリアーに関しては,悪党同盟の新カードの開発中,きっと人気が出ると思いましたからね(笑)。しかもヒーローパワーも変えられるので,場合によってはランクマッチよりもアグレッシブな戦い方もできるでしょう。

4Gamer:
 過去のソロ・アドベンチャーと比較して易しめになっていると思いましたが,これも初心者に向けた配慮ですか。

アヤラ氏:
 ええ,そのとおりです。ちなみに,ノーマルモードは従来のアドベンチャーモードより難度を下げていますが,ヒロイックモードは高めに設定しています。そのほかにも,酒場の喧嘩ライクな“どんでん返し”,ランダム要素が盛りだくさんの魔力異常モードなどもあるので,上級者でもダラランの強奪は一筋縄ではいかないと思いますよ。

4Gamer:
 一方の上級者に向けてのアピールはいかがですか。

トンプソン氏:
 カードパックなどの報酬もありますが,私はこのコンテンツにおける“プレイ体験”を大切にしたいと考えています。ダララン大強奪は,たとえ同じヒーローを使っても,初期デッキやヒーローパワーを変えることでまるで別モノのヒーローを育成できます。そのうえで,さまざまなゲームモードに挑戦し,臨機応変にデッキを構築する面白さは,ハーストーンにおける新たな醍醐味といえるでしょう。

4Gamer:
 開発時のバランス調整が大変そうに思えますが,どういった部分に苦労しましたか。

トンプソン氏:
 とくに苦労したのは,初期デッキなどのアンロックを行うスピードです。実際に遊ぶ初心者にとって,アンロックのスピードが早すぎると,そのデッキに熟達できないため,たとえカード資産が揃ってもランクマッチに挑戦しにくくなります。逆にアンロックが遅すぎると,同じデッキばかりを使い続けて飽きてしまいますからね。

4Gamer:
 最後に,ハースストーンのプレイヤーに向けてひとことお願いします。

アヤラ氏:
 ダララン大強奪では,魔法都市ダラランを舞台にしたストーリーが,これから1年を通じて繰り広げられます。その1年の幕開けにふさわしいコンテンツを作れたと自負しています。ボリュームの大きさには自信があり,同時にハードルの低さも実現しているので,ぜひプレイしてほしいですね。

トンプソン氏:
 ダララン大強奪における“新たなプレイ体験”に注目してほしいと思います。従来のランクマッチを超えるデッキ構築が可能で,これまでソロ・アドベンチャーに触れてこなかったようなコアプレイヤーにとっても,新たな発見があるはずです。
 もちろん,先ほどからお伝えしているように,初心者でも楽しめるゲームモードなので,これを機にハースストーンを始めてくれると嬉しいですね。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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