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60匹のネズミで作られた“Rat Server”に人間の意識が? 「ONTOS」は自分の手で答えを選ぶSFアドベンチャー[gamescom]
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印刷2026/09/03 20:30

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60匹のネズミで作られた“Rat Server”に人間の意識が? 「ONTOS」は自分の手で答えを選ぶSFアドベンチャー[gamescom]

 「ONTOS」は,「SOMA」や「Amnesia」シリーズで知られるFrictional Gamesが開発するSFアドベンチャーだ。2027年にPC / PS5 / Xbox Series X|S向けに発売予定で,「SOMA」の精神的後継作と位置付けられている。
 そんな本作の序盤を,ドイツ・ケルンで開催されたgamescom 2026でプレイできた。

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※本記事には,動物への身体損傷など刺激の強い画像があります。閲覧の際はご注意ください


 主人公はAditi Amani。疎遠になっていた父親が残した謎を追い,月面にある施設「Samsara」を訪れることになる。Samsaraは,かつて別の用途で使われていた巨大な施設を転用した場所で,その内部では,科学と倫理の境界を揺さぶるようなさまざまな実験が行われているという。

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 ゲームは一人称視点で施設を探索し,残された資料を読み,物資を集め,さまざまな機械を実際に操作しながら先へ進んでいく。
 特徴的なのは,目の前にある問題に対して一つの“正解”が用意されているわけではないことだ。調べて得た知識や手持ちの道具を使い,その状況をどう処理するかをプレイヤー自身が考える。何を調べたかによって思いつく方法も変わり,選んだ行動はその後の結果にもつながっていくようだ。

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 試遊は,Aditiが謎めいた施設の一室で目を覚ますところから始まった。人の気配のない室内を調べながら進んでいくと,インターホンを通して「Zike」と名乗る男の声が聞こえてくる。
 ZikeはAditiのことを知っているようで,自分のいる場所へ来るよう促してくる。ただ,そこへ入るにはキーが必要だ。まずは施設内を探索し,キーを探すことになった。

 2階へ上がっていくと,そこで待っていたのが,本作の強烈さを一発で伝えてくる「Rat Server」だった。
 サーバーラックのような装置には何十匹ものネズミが固定され,その頭部には直接ケーブルや機器が接続されている。Frictional Gamesによれば,このRat Serverには60匹のネズミが使われているという。なかなか理解が追いつかない絵面だが,これ自体が施設で行われている実験のための装置なのだ。

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 そして室内に,「Crombie」を名乗る声が聞こえてくる。
 そのすぐそばには,同じく頭部に複数のプローブを挿された人間の身体が椅子にうなだれるように座っている。その人物がCrombieで探していたキーを持っているようだ。

 といっても頭部にはいくつかのプローブが挿入されており,直接会話できる状態ではない。Crombieは自身の精神をRat Serverへコピーする実験を行っており,現在マイク越しに話している存在はRat Server側にいるCrombieのようだ。そして自分こそが本物のCrombieであり,目の前にある肉体はすでに空の殻だと主張してくる。

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 そのCrombieからキーを手に入れるため,プレイヤーは彼の指示を聞きながら,Rat Serverと肉体につながれた装置を操作していくことになる。
 ただし,言われたとおりに動く必要はない。
 周囲を探索すると,Rat Serverの仕組みを試せる小型の実験装置や,実験について書かれた資料なども見つかる。そこで得た情報をもとに,Crombieの指示とは違う方法を試すこともできる。

 たとえばRat Serverを停止させ,正しい手順で装置を操作すれば,肉体側のCrombieを目覚めさせられる。その場合は,目を覚ました本人からキーを受け取って先へ進める。一方で,Rat Server側に存在するCrombieを肉体へ戻そうとすることもできる。

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 先日公開されたゲームプレイムービーは今回プレイしたものと同じ範囲で,ムービーではその手順を誤ったことでCrombieの肉体が動かなくなり,元に戻せなくなる展開も確認できる。それでもゲームが止まるわけではない。必要なのはあくまでキーなので,動かなくなったCrombieからそれを取って先へ進むこともできる。


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[2026/09/03 20:43]

 つまり,この試遊における目的そのものは「キーを手に入れる」というシンプルなものだ。
 しかし,それをどう実現するかはかなり自由だ。Crombieの言葉を信じて助けようとするのか。自分で調べた情報をもとに別の方法を試すのか。それとも,彼を助けること自体を諦めて目的だけを果たすのか。
 しかも,Crombieを「助ける」といっても話は単純ではない。

 Rat ServerにはCrombieの精神がコピーされており,目の前には元のCrombieの肉体も残されている。肉体側を目覚めさせることも,Rat Server側のコピーで元の精神を上書きすることも可能で,どの方法を取るかはプレイヤーに委ねられている。
 「SOMA」を知っている人なら,意識や人格のコピーを巡るテーマに同作を思い出すところもあるだろう。「ONTOS」では,その問題を会話や物語として眺めるだけでなく,自分でケーブルを抜き,装置を動かし,結果を引き受ける形で体験することになる。

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 そして,内容以上に強烈なのがそのビジュアルだ。
 Rat Serverには,頭部を処置されたネズミがずらりと並んでいる。人間のCrombieについても,頭部のプローブを抜き差しする操作があり,これがかなり生々しい。
 Steamの注意書きでも,人間や動物に対する暴力や身体損傷などを含む作品であることが明記されている。こうした表現が苦手な人なら,Rat Serverを目にした時点で一発アウトになってもおかしくない(筆者はけっこう無理だった……)。

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 もっとも,単にショッキングなものを見せるためだけの表現でもなさそうだ。
 60匹のネズミをつないだサーバーに人間の人格が存在すると言われたとき,それを「人間」として扱えるのか。できれば触りたくないと思わせる異様な姿だからこそ,そこで下す判断にも重さが生まれてくる。
 何を調べ,誰の言葉を信じ,最後にどう行動するのか。短い試遊ながら,「ONTOS」がプレイヤーにどんな選択をさせようとしているゲームなのかは,かなり強く伝わってくる内容だった。

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本レポートはビジネスエリアのXboxブースで試遊した内容だが,gamescom一般会場のインディーエリアには本作が単体で出展していた。そしてブースはこの通り,ラットサーバーが……
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