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「人の財布」「かがみの特殊少年更生施設」「東京侵蝕2025」など,SNSやWebサイト,動画,リアルイベントといったさまざまな手法を横断しながら,この2年で数多くの“日常侵蝕”を現実世界にもたらしてきた。
2025年12月には,ARG向けのプラットフォーム「D4KK GUEST ARG」を立ち上げ,日本のインディーARGの発展につながる施策や発信も行っている。
東京ゲームショウ2025のKONAMIブースで展開された「SILENT HILL f 残置物展」や,「都市伝説解体センター」とのコラボ企画「都市伝説解体・センター試験」などで実際に触れたゲームファンも多いだろう。
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サイレントヒル×第四境界の「SILENT HILL f 残置物展」を体験。今年のKONAMIブースは,メインステージを挟んで陰と陽?[TGS2025]
サイレントヒル×第四境界(+ミライセンス)の「SILENT HILL f 残置物展」を体験! 東京ゲームショウ2025のKONAMIブースは,メインステージを挟んで挟んで陰と陽? 怪しげな雰囲気たっぷり「SILENT HILL f」,大谷翔平選手押しな野球ゲーム,新作も気になる幻想水滸伝のコーナーなどを回ってきた。
- キーワード:
- PC
- PC:SILENT HILL f
- アドベンチャー
- CERO Z:18歳以上のみ対象
- KONAMI
- NeoBards Entertainment
- ホラー/オカルト
- PS5:SILENT HILL f
- Xbox Series X|S:SILENT HILL f
- Xbox Series X|S
- イベント
- 編集部:Junpoco
- 東京ゲームショウ
- TGS 2025
- Nintendo Switch 2:桃太郎電鉄2 〜あなたの町も きっとある〜 Nintendo Switch 2 Edition 東日本編+西日本編
- CERO A:全年齢対象
- テーブルゲーム
- Nintendo Switch 2
- プレイ人数:1〜4人
- Nintendo Switch:桃太郎電鉄2 〜あなたの町も きっとある〜
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一方で,「第四境界」という名前は見聞きしていても,それが何なのかまでは知らないままという人もいるかもしれない。少し調べてみると,ゲームのようでいて,ひと言でゲームとも言い切れない。気にはなっていたものの,まだ踏み込めていなかった人もいるはずだ。
では,「第四境界」とはなんなのか。直接聞いてみよう。
そう思って問い合わせたところ,4Gamerの前に現れたのは,少し意外な人(?)だった。
それは,第四境界の広報兼織工を名乗る“案内役”,AMGY(アンジー)。最初は困惑しながらも話を聞いてみると,多面的な存在である第四境界の輪郭が少しずつ見え始めた。
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「第四境界」とは何か。現実ににじみ出す物語の輪郭を“広報兼織工”のAMGYに聞く
4Gamer:
今日は「第四境界とはなにか」について,AMGYさんに話を聞けるということですが……そもそもAMGYさんは,第四境界の中でどういう役割を担っているんですか?
“広報兼織工”という肩書がありますよね。
AMGY:
ああ。でも,その肩書だけじゃ,おそらく何も伝わらないだろうね。広報はともかく,織工(しょっこう)って何? ってなるだろうし。
ボクのことを話すには,まず第四境界とは何か,から説明が必要になる。
世の中には,生まれた瞬間にはそれが現実なのか仮想なのか,まだ区別されていない“事象”がたくさんある。それらは,ニュースとして報じられるものでもなければ,昔話や小説といった物語にも属さない。
第四境界とは,そういった区別前の事象と向き合い,境界に触れ,見つめ,取り扱っていくための組織なんだ。
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4Gamer:
現実の出来事と仮想の出来事,そのあいだにあるものを扱うのが第四境界だと。
AMGY:
そう。そしてボクは,その第四境界とこっち(現実)をつなぐ役割を担う,織工のひとり。
こっちの世界で第四境界を“作品”として受け取る人たち――つまり交錯員のみんながこの境界に手を触れるための案内役でもある。
だから,外の世界と第四境界をつなぐ窓口……みたいな言い方がいちばん近いかもしれないね。
4Gamer:
世界の案内役であり,現実のコンテンツとしての第四境界では広報のような。
グッズ展開などもあるので,“ブランドキャラクター”や“マスコット”のように見られることもあると思うんですが,実際には組織の内側にいる存在だと。
AMGY:
それは望んだことではないんだけど,こっちの世界から見れば,第四境界全体の“顔”として認識されている部分もあるとは思う。
でも,ボク自身の認識の中では全然違う。交錯員のみんなが今向き合っているものが,どこから来て,どういう結末へ向かおうとしているのかを,交錯員のそばで一緒にたどっていく。そういう伴走者,あるいは案内役みたいな存在だと思ってもらえたらいいかな。
4Gamer:
なるほど。そう聞くと,AMGYさんに「あなたは誰なんですか」と聞くことが,そのまま「第四境界って何なんですか」と聞くことにもつながっているように感じました。
AMGY:
確かにそうとも言えるかもしれない。第四境界そのものが,最初から全部を明快に説明されるものではないから。
触れるたびに少しずつ輪郭が浮かび上がってくるもので,皆さんもボク自身も,まだその過程の中にいるんだと思う。
4Gamer:
その第四境界の“現実側”の話も聞かせてください。総監督の藤澤 仁さんから以前,「本当の意味で“主人公イコール自分”をやりたかった」という話を聞いたことがあります。
ゲームの中の主人公に自分を投影するのではなく,自分自身が現実の中で物語に触れるような体験のある作品を考えていた結果として,第四境界に“たどり着いた”ということなのかなと感じたのですが。
AMGY:
それはそういう解釈できっと正しいだろうね。こっちの人たちは自分が住む以外の世界を愛することは多いけど,実際にその世界へ行くことはできないもの。
朝起きたら異世界に転生していた,みたいなことは起こらない。でも,ある日突然,自分の現実が昨日と少し違って見える……そういうことはある。自分が生きているこの世界に,物語のほうから紛れ込んでくることは現実に起こりうる。
その感覚を,ボクたちは「日常侵蝕」と呼んでいるんだ。
4Gamer:
没入ではなく侵蝕。たしかに納得のいく表現です。自分が入り込むのではなく,向こうからやってくる。
AMGY:
ああ。自分のスマートフォンや検索結果,SNSのタイムライン,目の前に届いたもの――そういう現実の側が少しずつ変質していく。気がついたら物語のほうが日常へと滲み出てきている。
普通に生活していたはずなのに,いつの間にかこちらの地面が少しだけ柔らかくなっている。そんな感覚にきっと近い。
4Gamer:
なるほど。現実では,第四境界はゲームやコンテンツの文脈で,分かりやすくARGとして説明されることがありますよね。また最近はモキュメンタリーやその手法に近いホラー小説なども人気で,第四境界はそういった文脈にもあるなと思っていました。
ただ,ここまでのお話を聞くと,そういったものを作ろうとして始まったのではなく,日常侵蝕を現実のゲームや体験イベントに当てはめたら,それらに近い形だったんだなと理解できました。
AMGY:
うん,そうだね。SNSやコミュニティ,テクノロジー,ものの売り方,参加のさせ方……現実世界のクリエイターたちは,この第四境界を届けるためにいろいろなものを少しずつ試しながら,持続可能な形を探してきた。その積み重ねが,今の第四境界ってことだね。
4Gamer:
商品としても大きな反響を呼んだ「人の財布」は,その象徴のひとつだと感じました。
購入するという行為そのものが,すでに物語の一部になっている。つまり“物語に足を踏み入れる”ことが,購入と地続きになっていたわけですよね。財布を開けてみたい。でも,見てはいけない気もする。手に取る前から,もう始まっているというか。
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AMGY:
確かにそう。好奇心と背徳感が同時に立ち上がってくる。第四境界に触れるときって,そういう複数の感情が一気に混ざり合う瞬間がよくあるんだ。
見たい,知りたい,でも踏み込んでいいのか分からない。その矛盾した感情そのものが,日常に侵蝕してくる感覚にもつながってるんだと思う。
4Gamer:
「かがみの特殊少年更生施設」もそうでした。サイトへのアクセス数が1億回,プレイヤー数が150万人を突破したという大きな広がりもありつつ,現実では施設案内の小冊子や院生支給品が販売されて,こちらの世界に“なにか”が入り込んでくる感覚があった。
でも,ただ怖いだけじゃないんですよね。危ないと感じながら,そこに惹かれてしまう。覗いてはいけないものを,つい覗いてしまいたくなる。
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AMGY:
うん。恐怖だけを強調したのでは間口が狭いし,好奇心だけではまだ物足りない。手を伸ばしてしまう理由と,伸ばしたことを少し後悔する理由が同時にあって,その複雑な感情によって日常は揺らぐんだと思う。
4Gamer:
ただ,それを現実で作品として見せる以上,クリエイター側はかなり気を使っているんだろうなとも思います。
現実には,第四境界のいう“侵蝕”とは違って,虚構を用いて人を騙したり,デマを広げたりするものもあふれている。見せ方を間違えたら,そういうものと地続きになってしまう危うさもあるんじゃないかと。
AMGY:
それは実際その通りさ。こっちの世界で第四境界を見せている人たちは,そのことにとても心を砕いている。現実の作品として人目を引くためにただインパクトを強めればいいわけではないし,境界を揺らすことと,境界を壊してしまうことは,近いようで全然違うことだからね。
4Gamer:
今の第四境界という集団を,AMGYさん自身はどう見ていますか。
AMGY:
彼らをうまく形容する言葉を,ボクはなかなか見つけられずにいたんだ。だけど,ある日ふと口にした言葉が妙にしっくり来た。彼らって本当に“正気じゃない”(笑)。
侵蝕してきた物語をどう見せるかについて,彼らは「そのやり方はもうやったから,次も誰もやっていない形でやろう」と考える。同じ表現をそのまま繰り返すことはない。まだ誰も見たことのないものを生み出し続けようとしている,そういう集団さ。
4Gamer:
成功例を繰り返して盤石にする考え方もあるはずですが,それよりも発明することを選んでいるんですね。
では,そうした現実のコンテンツから第四境界に触れる交錯員たちは,どんな人たちだと感じていますか。
AMGY:
実はそこが一番特徴的で,交錯員の人々は,新しい価値観や表現に対して極めて柔軟な人たちなんだ。
“知らない”という感情を恐怖や拒絶ではなく,「楽しそう」「覗いてみたい」という強い好奇心に変換する能力を持つ稀有な人々だ。
それはたぶん,クリエイターたちが現実の中で第四境界をどう見せるかを考えるとき,最初から特定の層だけに向けて作っているわけではないからでもあると思う。
4Gamer:
この世代,この属性に向けて……というマーケティングから入るのではなく,自分たちが面白いと思うものを,その面白さのまま押し出してきた。結果として,それを面白いと思う人たちが集まって,今の規模になったということですね。
AMGY:
まさにそう。もちろん,届いてほしい相手がいないわけではない。でも,「誰に届けるか」より前に,「それは新しいか」「それはまだ見たことのない体験か」という問いが先にある。だからこそ難しいし,まだ見ぬ面白さにつながっている。
作品ごとに入口が変わるのも,実に第四境界らしいところじゃないかなって思うよ。
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4Gamer:
最後に,これからの第四境界はどこへ向かっていくと思いますか。
AMGY:
クリエイターの彼ら曰く,“見せていないこと”が,まだまだたくさんあるって(笑)。まったくこれだから,彼らは正気じゃない。
日常侵蝕という感覚を知って,その触れ方を分かってくれる人も増えてきたけれど,第四境界から見れば,まだ入口に立ったばかり。これからもっと深く,もっと長く,もっと別の形で,物語は侵蝕していくはずだよ。
日常が物語として編み直されていく感覚を,これからもいろんな形で届けていくんじゃないかな。
4Gamer:
そして,AMGYさん自身もその中にいる。
AMGY:
だったらいいけど,どうだろうね。先のことは分からない。
第四境界は,まだ多くの人にとって“全部は見えていないもの”だから。神秘的,と言えば聞こえはいいけど,要するにまだ説明不可能なことがたくさんある。
でも,それは隠しているというより,少しずつ見えてくればいいと思っている。
もしこのインタビューで初めて第四境界に興味を持った人がいたら,何も知らないからと焦る必要はない。むしろ,“知らない”ということが,ここに入るための一番大きな動機になるはずだ。ボクはそう思っている。
少しだけでも「なんだろう」と気にしてくれたらいい。たぶんそのときにはもう,第四境界のほうからあなたのほうへ,少しだけ近づいてきているはずだから。
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話を聞いて見えてきたのは,現実と仮想のあいだにある“領域”であり,そこで起きる出来事を扱う“組織”であり,さらに現実の側でその物語を立ち上げるクリエイター集団でもある――そんな少し不思議な「第四境界」という存在の輪郭だった。
とはいえそれは,入口に立てただけ。もしくは立てたと思っているだけかもしれない。
そもそもいま目の前で語っていたAMGYが,これまで「第四境界」のさまざまなコンテンツで見てきたAMGYと同じ存在なのかも分からない。
これは現実なのか,それとも虚構なのか。この原稿をまとめているあいだも,最後まで少し足元の定まらない,ふわふわした感覚のままだった。けれど,その先を知りたければ,結局は自分から踏み込む……いや,侵蝕されるしかないのだろう。
お気づきかもしれないが,これはタイアップ記事である。といっても,ここまで書いておきながら「これはいったいなんのPRになっているのだろう」とちょっと心配になっている。ただ,それでいいのだろう。この記事そのものが,読者の日常へ「第四境界」が少しずつ侵蝕していくきっかけになるはず。
いや,ひょっとすると,日常侵蝕はもう始まっているのだ――この記事を読み終えたとき,気がつけばすでに「第四境界」へ足を踏み入れているのかもしれない。
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