企画記事
“イトケン”こと伊藤賢治氏と“ヒャダイン”こと前山田健一氏が初遭遇。音楽的ルーツからゲーム音楽について思うこと,そしてプロ論に至るまで語り合ってもらった
ゲーム関連以外の
テストには出ない用語解説(すべて敬称略)
※1 アニサマ
8月27日(土),さいたまスーパーアリーナで開催される「アニメロサマーライブ2011」に,ヒャダインとして出演予定
※2 アニメ「日常」の主題歌
※3 スネークマン・ショー
1970年代後半に放送され,音楽とブラックかつシュールなコントの融合でカルト的な人気を誇ったラジオ番組。同名のユニットを指すこともある。ちなみに参加メンバーは,音楽プロデューサーで放送作家でもある桑原茂一と,ラジオDJの小林克也,俳優の伊武雅刀(当時は伊武雅之)
※4 ピチカート・ファイヴ
1984年に小西康陽,高浪慶太郎、鴨宮 諒、佐々木麻美子の4名で結成。以後,メンバーチェンジをしつつ2001年まで活動。3代目ボーカルとして野宮真貴が加入した1990年以降は,“渋谷系”のアイコン的な存在だった。フロントマンである小西氏のことを,前山田氏は非常に尊敬しているという
※5 ももいろクローバーZ
2008年5月17日に結成された,スターダストプロモーションのアイドルグループ(当時はももいろクローバー)。度重なるメンバーチェンジを経て,2010年5月に「行くぜっ!怪盗少女」(作詞/作曲/編曲を前山田氏が担当)でメジャーデビュー。2011年4月10日,サブリーダーであった早見あかりが脱退。それを機に,グループ名が現在のものに変更された
※6 Z伝説 〜終わりなき革命〜
ももいろクローバーZ名義でリリースされた初めてのシングル。立木文彦,水木一郎のセリフを大胆にフィーチャーしつつ,スーパー戦隊シリーズをモチーフとした自己紹介ソング。東京ジョイポリスのCMソングにもなっている
※7 ショパン
フレデリック・フランソワ・ショパン。19世紀ポーランド出身の作曲家,ピアニスト。作品の多くがピアノ独奏曲で,「ピアノ詩人」と呼ばれる
※8 バイエルから始まって,ソナチネ
どちらもピアノ教則本。バイエル,「ブルグミュラー 25の練習曲」,「ソナチネアルバム」あたりは,子供の頃にピアノを習ったことのある人の多くが通過した道
※9 ベートーヴェン
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン。18〜19世紀のドイツの作曲家。クラシックをちゃんと聴いたことがないという人であっても,「交響曲第5番 ハ短調(運命)」の第一楽章,「交響曲第9番 ニ短調(合唱付き)」の第四楽章は,さすがに聴けば分かるだろう
※10 ラフマニノフ
セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ。19世紀ロシアの音楽家。甘美でロマンティックで叙情的な作風
※11 のだめカンタービレ
二ノ宮知子が,2001年から2010年にかけて,クラシック音楽をテーマに描いた漫画作品。テレビドラマ,テレビアニメ,実写映画でも人気を博した。クラシック音楽を身近なものとして紹介した功績は大きい
※12 ドビュッシー
クロード・アシル・ドビュッシー。19〜20世紀のフランスの作曲家。ピアノ曲から管弦楽曲まで幅広く手がけたが,どれも色彩感に豊かなことで知られる
※13 サティ
エリック・アルフレッド・レスリ・サティ。19〜20世紀のフランスの作曲家。「音楽界の異端児」と呼ばれ,ドビュッシーやラヴェル,さらには印象主義の作曲家達に影響を与えた
※14 チャイコフスキー
ピョートル・チャイコフスキー。19世紀ロシアの作曲家。協奏曲やバレエ音楽,そして交響曲は現代の日本でも演奏される機会が非常に多い。アマチュアオーケストラ経験者なら,チャイコフスキーの交響曲の一つや二つは演奏したことがあるんじゃなかろうか
※15 バルトーク
バルトーク・ベーラ・ヴィクトル・ヤーノシュ。19〜20世紀の音楽家。ハンガリー領トランシルヴァニア出身。前衛的な作品もある。要するに,前山田氏は子供の頃から割とマニアックな音楽に接してきたということ
※16 ツェルニー
カール・ツェルニー。18〜19世紀のオーストリアの,ピアノ教師,ピアニスト,作曲家。「100番練習曲 Op.139」を,子供の頃に練習したことのあるピアノ経験者は多いだろう
※17 ヒャダイン名義で勝手にゲーム音楽をアレンジした作品
いろいろとアレなので各自で検索を
※18 ポール・モーリア
フランスの作曲家。日本では「ラヴ・サウンドの王様」と呼ばれたりもしている。「オリーブの首飾り」は,何故か手品やマジックのBGMとして有名
※19 リチャード・クレイダーマン
フランスのポピュラーピアニスト。日本で有名なのは「愛のコンチェルト」だが,世界的にはデビュー曲である「渚のアデリーヌ」が有名
※20 デイヴィッド・ベノワ
アメリカのジャズ,フュージョンピアニスト。2006年に発売されたアルバム,「Full Circle」に収録されている「Yusuke the Ghost」は,冨樫義博作の人気漫画「幽☆遊☆白書」の主人公である浦飯幽助をモチーフにしている
※21 デイヴィッド・フォスター
デイヴィッド・ウォルター・フォスター。カナダの音楽家。セリーヌ・ディオンを見いだすなど,世界的アーティストのプロデュースを手がける。日本では松田聖子の「抱いて…」の作曲も担当
※22 シャカタク
イギリスのフュージョンバンド。1980年代にブリティッシュ・ジャズ・ファンク・シーンを盛り上げた立役者。日本では,ドラマ「男女7人夏物語」のBGM「Into The Blue」,「男女7人秋物語」のBGM「Golden Wings」あたりがとくに有名かもしれない
※23 西城秀樹
広島県出身の歌手,俳優。本文中にでも出てくる「ブーメランストリート」「傷だらけのローラ」以外にも,「YOUNG MAN(Y.M.C.A.)」あたりは,誰もが知っている定番曲だろう。この注釈必要だったかな……
※24 ゲイリー・ムーア
今年2月に急逝した,北アイルランドのロック・ギタリスト,歌手,作曲家。SKID ROWのギタリストとして英国でメジャーデビューを果たした。1990年代には,ギターサウンドとテクノの融合を試みた「Dark Days In Paradise」をリリースするなどしていたが,晩年の音楽スタイルは自身のルーツであるブルースに回帰していた
※25 マイケル・シェンカー
ドイツ出身のハードロック・ギタリスト。スコーピオンズ,UFO,マイケル・シェンカー・グループといったバンドでの活動で知られる。アルバム「THE MICHAEL SCHENKER GROUP」の邦題が「神」だったり,「ASSAULT ATTACK」の邦題が「黙示録」だったりと,なんか凄い
※26 アイアン・メイデン
イギリスを代表するヘヴィメタバンド。バンド名は中世ヨーロッパの拷問器具に由来する。余談だが,1997年,ガイナックスよりセガサターン用に発売された「新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド」の英語表記は,「NEON GENESIS EVANGELION IRON MAIDEN」だ
※27 クワイエット・ライオット
1975年に結成された,アメリカのヘヴィメタルバンド。1980年代に大きな成功を収めたが,メンバーチェンジも盛んだった。2007年には,オリジナルメンバーでボーカルのケヴィン・ダブロウがコカインの過剰摂取により死去。以降,バンドとしての活動を停止している
※28 アルフィー
桜井 賢,坂崎幸之助,高見沢俊彦によるバンド。1974年デビュー。1986年よりジ・アルフィーに。当初はアイドルフォークバンドだったが,ロックやダンスミュージックの要素も取り入れており,“J-POPバンド”という呼び方が一番しっくりくる気がする
※29 セルジュ・ゲンスブール
20世紀フランスの作曲家,歌手,映画監督,俳優。1960年代後半から1970年代にかけ,フランスのポピュラー音楽の中心的人物であった。フランス・ギャルの「夢見るシャンソン人形」は,彼が提供した楽曲
※30 シャッフル
リズムの一種。1拍を3分割し(三連符),その真ん中の音符を休符にしたリズムから作られるもの
※31 ピンク・レディー
1970年代後半に一世を風靡した,ミーとケイのデュオ。その多くの楽曲の作詞は阿久 悠,作曲は都倉俊一だった。「ペッパー警部」「渚のシンドバッド」「UFO」などの代表曲は,今聴いても相当ぶっ飛んでいる。個人的には,前山田氏が音楽主任を務める私立恵比寿中学の「オーマイゴースト?〜わたしが悪霊になっても〜」を聴くと,ピンク・レディーの「モンスター」を思い出す
※32 山口百恵
1973年に「としごろ」でデビューした女優,歌手。「ひと夏の経験」「秋桜」「いい日旅立ち」などの代表曲がある。1980年に俳優の三浦友和と結婚して引退して以来,メディアに姿を現さない姿勢を貫いているが,キルト作家として活動していたりもする
※33 渚ようこ
1994年にデビューした,“日本の歌謡曲”(≒昭和歌謡)を歌い続けている歌手。クラブDJや映画関係者,文化人からの評価も高い
※34 村田英雄
5歳で浪曲師に弟子入り。1958年に「無法松の一生」で演歌歌手としてデビュー。当時はヒットに恵まれなかったが,1961年リリースの「王将」がミリオンセラーを記録し,翌年には第4回日本レコード大賞特別賞を受賞。生涯通算で27度のNHK紅白歌合戦出場を果たした
※35 キャンディーズ
ラン,スー,ミキの3人組。1973年に「あなたに夢中」でデビュー。人気絶頂期の1977年に解散。解散コンサートにおける「普通の女の子に戻りたい」発言は,日本の芸能史に残る言葉として知られる
※36 森 昌子
1972年「せんせい」でデビューしたアイドル,演歌歌手,女優。山口百恵,桜田淳子と共に「花の中3トリオ」として親しまれた。1986年,結婚を機に歌手活動を引退するも,2001年に復帰
※37 だって あーりんなんだもーん☆
前山田氏が作詞,作曲,編曲を担当した,ももいろクローバーZのあーりんこと佐々木彩夏のソロ曲。ももいろクローバーZのアルバム「バトル・アンド・ロマンス」初回盤Aの,特典ディスクに収録されている
※38 宮川 泰
1960年代に活躍した双子,ザ・ピーナッツの育ての親。ヤマト以外にも,「ズームイン!!朝!」「午後は○○おもいッきりテレビ」の音楽も,宮川氏が作ったもの。2006年逝去
※39 TM NETWORK
小室哲哉,宇都宮隆,木根尚登の3人で1984年にデビューした音楽ユニット。1990年にTMNへリニューアル,1994年に「終了」。1999年にTM NETWORKとして再始動。現在は表立った活動こそしていないが,そのうち復活しそうな気がする。代表曲は「Get Wild」ほか
※40 trf
小室哲哉プロデュースの音楽ユニット。ユニット名は,TK RAVE FACTORYの略(現在は大文字表記のTRF)。1992年結成。1990年代半ばに巻き起こった“小室ブーム”の立役者でもある。もうすぐ結成20周年て……
※41 YMO
イエロー・マジック・オーケストラ。1978年に,細野晴臣,高橋幸広,坂本龍一によって結成された。シンセサイザーとコンピュータを多用したサウンドで,1980年代初頭に巻き起こったテクノ/ニュー・ウェイヴムーブメントの中心的役割を担う。1983年に「散開」,1993年に一時的な「再生」,2007年に再々結成。個人的な体験では,小学生の頃(1980年代後半),毎朝のマラソン前に準備体操的なアレで,なぜか「ライディーン」を踊らされていた。誰の趣味?
※42 クレイジー・キャッツ
ハナ肇とクレージーキャッツ。1960年代に一世を風靡したコミックバンド。主要メンバーは,ハナ肇,植木 等,谷 啓,犬塚 弘。そろそろ「スーダラ節」を知らない世代も出てきていることだろう
※43 ももクロのニッポン万歳!
ももいろクローバーZのアルバム「バトル・アンド・ロマンス」のボーナストラック。作詞,作曲,編曲は前山田氏。日本の47都道府県を明るく楽しく紹介していくという怪曲なのだが,東北のくだりで泣いてしまう人が筆者の周囲には多数。東北パートに,歌唱力のある有安杏果を起用することで,楽曲としての骨太さを形にしているのが印象的
※44 R-1ぐらんぷり
ピン芸人のナンバーワンを決める,年に一度のお笑いの祭典。2002年に開始
※45 佐久間一行
2011年に開催された,R-1ぐらんぷりの第9回大会で優勝したピン芸人。この大会では,「井戸のお化け」「原人」「中学の休み時間」を披露した
※46 Cubase
ドイツのスタインバーグ(現在はYAMAHAの子会社)が開発した,MIDIシーケンサーとデジタルオーディオワークステーションの機能を併せ持つ音楽制作ソフト。最新版は「Cubase 6」
※47 SONAR
Cakewalkが開発し,日本ではRolandが販売している音楽制作ソフト。やはりMIDIシーケンサーとデジタルオーディオワークステーションの機能を併せ持っている。最新版は「SONAR X1」
※48 Vision
Mac用シーケンサーソフト。開発元のOpcode Systemsがギブソンに買収された後,このソフトの開発は1999年に終了
※49 Digital Performer
Mark of the Unicornが開発するMIDIシーケンサー/デジタルオーディオワークステーション。最新版は「Digital Performer 7」
※50 Logic Pro
Apple純正のMIDIシーケンサ/デジタルオーディオワークステーションソフト。Macに付属する音楽制作ソフト「Garage Band」の上位互換機能を持つ。現在は,「Logic Pro 9」単体では販売されておらず,「Logic Studio」に含まれている。エントリー版は「Logic Express」
※51 JET STREAM
TOKYO FMをキー局に,全国で放送されているイージーリスニングの音楽番組。黒い三連星の必殺技ではない
※52 城 達也
1995年に逝去した声優。劇場版「銀河鉄道999」などのナレーションのほか,洋画の吹き替えなどで活躍。そして何より,JET STREAMの初代パーソナリティとしての活躍は,ある世代の人にとっては何よりも大きい
※53 Webラジオのパーソナリティ
「伊藤賢治のトライアングル・セッション」。インターネットラジオステーション「音泉」で,2011年8月より配信中
※54 Qさま!!
「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」。2004年以来,テレビ朝日系列で放送されている人気クイズ番組。前山田氏は,8月8日放送回で「京大卒チーム」の一因として出演した
※55 メンバーが一人脱退して
※5にも書いたとおり,6人組として活動していたももいろクローバーから,4月10日に早見あかりが脱退して5人組になった。脱退が発表された1月から4月までの疾走感,青春群像感は,どんな出来の良いフィクションも叶わないものだったように思う
※56 ジャングル
音楽ジャンルの一つ。BPM170ぐらいのブレイクビーツと,その半分ぐらいのBPMでベースが鳴るような感じのダンスミュージック。要するにリズムパターンとベースパターンがえらく複雑ということ
※57 H jungle with t
ダウンタウンの浜田雅功と小室哲哉のユニット。ユニット名にあるとおり,ジャングルをJ-POP的にアレンジした楽曲をリリースし,大ヒットを記録した。「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」は良いJ-POPだと思う
※58 Vienna Ensemble Pro
デジタルオーディオワークステーションが,MacやWindowsが混在した環境であっても,LAN経由で統合できるミキシング&ホストツール
※59 あーりんMIX
前述の「だって あーりんなんだもーん☆」の間奏で,ファンが入れるコール。あーりん推しじゃなくても,ついつい声に出して叫びたくなる日本語(?)。よっしゃ,あーりーん! あーりん! あーりん! あーりん! あーりん! あーりん! あーりん! あーりーーん!
- 関連タイトル:
デビルサバイバー2
- 関連タイトル:
サガ3時空の覇者 Shadow or Light
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