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「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]
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印刷2026/08/03 17:08

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「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 ゲームへの注目は,短ければ2週間,長くても半年ほどで薄れていく。
 しかし,キャラクターはそれより長く記憶に残り続ける。

 上海で開催されたCGDC 2026では,「Dave the Diver」の正式リリース後3年間を振り返り,キャラクターを長く愛される存在にするための取り組みが語られた。

画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 「China Game Developers Conference」(CGDC)は,ChinaJoyの併催カンファレンスとして2007年から続く開発者向けイベントだ。20回目となった2026年は7月31日と8月1日の2日間,上海浦東ケリーホテルで開催された。その2日目に登壇したのが,「Dave the Diver」を手がけたMINTROCKETのCEO,ファン・ジェホ氏である。

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 韓国のBICは,よい意味でとても「インディー感」が強いのでメーカーの人をほぼ見かけないのだが,あの「デイブ・ザ・ダイバー」で有名なMINTROCKETの社長であるファン氏が黙々とテストプレイしているのを発見。ちょっとだけ時間をもらって雑談した内容を「載せてもいいよ」とのことだったので,そのまま全部掲載しよう。

[2025/08/27 08:00]
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 東京ゲームショウの3日目,一般公開日になって混雑が増し,業界人が会場に足を向けなくなるころ,「デイヴ・ザ・ダイバー」を作ったミントロケットのファンCEOが,ホテルニューオータニの4Gamerインタビュー部屋を訪れた。雑談ぽいインタビューにしようと思っていたのだが,思ったよりも話は重たい方向に……。

[2025/10/22 07:30]

 講演は中国語で行われた。2年前に同じ舞台に立った際も中国語を使ったといい,プレイヤーの半数近くを中国のユーザーが占めることが理由だと説明した。ちなみに,ファン氏は日本語も流暢だ。

 冒頭では実績が簡単に紹介された。講演で示された資料によると,モバイル,コンソール,PCを合わせた累計販売本数は900万本を突破し,MetacriticとOpenCriticではいずれも90点を獲得している。
 英国のBAFTA Games Awardsでは,2024年にGame Design部門を受賞。Best Game,Debut Game,New Intellectual Property,Familyの4部門にもノミネートされた。
 大型DLC「In the Jungle」の評価はMetacriticが86点,OpenCriticが91点で,累計販売本数に占める中国の比率は47%だと紹介された。

講演冒頭で示された現在地。累計900万本超,MetacriticとOpenCriticはともに90点,BAFTAのGame Design部門受賞
画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 ファン氏のゲーム業界歴は,2006年の「クレイジーアーケード」アジア地域担当から始まっている。中国のプレイヤーと初めて接したのも,ゲームへの熱量を肌で知ったのもそのときだ。

 2010年からはアメリカに渡って「マビノギ英雄伝」を担当し,海外市場の運営を学ぶ。開発職へ移ってからは2017年に「EVIL FACTORY」,2019年に「ゴジラ ディフェンスフォース」を手がけ,2020年から「Dave the Diver」のプロデューサーに就いた。MINTROCKETのCEOとなったのは2024年である。

ファン・ジェホ氏の経歴。2006年の「クレイジーアーケード」アジア地域担当に始まり,「マビノギ英雄伝」の北米担当を経て開発職へ。2020年から「Dave the Diver」のプロデューサーを務め,2024年にMINTROCKETのCEOとなった
画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 現在のPC版とは異なり,「Dave the Diver」はもともとモバイルゲームとして企画された。会社の方針でNational Geographicとの共同開発となり,当初予定していた漁の要素は,撮影を中心とするゲームへと姿を変えた。それでも面白くしようと努力したものの,個人的にはずっと心残りだったとファン氏は振り返った。

 その企画は,ネクソン側の事情でスタジオが閉鎖され,開発も止まった。ところが約1年後,再挑戦の機会が巡ってきた。今度はモバイルではなくPC向けである。魚を探すという最初の発想にも立ち返り,2Dと3Dを組み合わせた現在のビジュアルが定まったのもこのタイミングだった。現在の「Dave the Diver」の骨格は,この仕切り直しで固まった。

 海と水中を舞台にすると決めた当初,キャラクター設定は非常に大雑把なものだったという。スライドに映ったのは,目立った個性がなく,丸みを帯びた太めの造形だった。2Dと3Dを組み合わせて海を表現できるかを試すためのプロトタイプでもある。

 方向性が定まったのは,典型的な「カッコいい主人公」を作らないと決めてからだ。マリオのような親しみやすさを持たせ,どこにでもいる普通の中年男性が一歩ずつヒーローになっていく設計にした。周囲のNPCには強烈な個性を持たせる方針だったため,主人公にまで強い個性があると両者がぶつかってしまう。だからデイヴの性格は,可能なかぎり穏やかに設定されている。

画像ギャラリー No.020のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 ここから話はシングルプレイゲームにおけるキャラクター論へと広がった。多くのゲームでキャラクターはプレイヤー自身の投影になるが,シングルプレイでは造形も性格も背景もあらかじめ決まっており,プレイヤーはそれを演じるしかない。だからこそ,そのキャラクターがゲームを代表できていなければ入り込めず,体験そのものが痩せてしまう。

 外見が主題と一致していれば,ゲーム本編を離れても,キャラクターだけで作品の方向性が伝わる。スライドには,「アンチャーテッド」の冒険,ソニックのスピード,「龍が如く」の義理人情,「ウィッチャー」の孤独な正義が並んだ。

造形が主題と一致していれば,キャラクター単体でも方向性が伝わる。「アンチャーテッド」に冒険,ソニックにスピード,「龍が如く」に義理人情,「ウィッチャー」に孤独な正義と割り当てられていた
画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 続いて例に挙がったのは,華麗なアクションで知られるプラチナゲームズの作品だ。細身の体格と機敏な動き,体に密着する黒い衣装が生むシルエットだけで,アクションゲームであることが伝わる。

 同じジャンル,似た体型でも,主題と性格によって造形は変わる。ベヨネッタは聡明でよくしゃべるので眼鏡をかけ,顔は隠さない。「NINJA GAIDEN」のリュウ・ハヤブサは沈黙と冷静さが最重要なので顔をほとんど覆う。「NieR:Automata」の2Bにいたっては,感情が主題であるがゆえに,感情を象徴する目のほうを隠している。造形と遊びが一致したとき,プレイヤーは作品へ深く入り込める。ファン氏は,そう結論づけた。

同じアクションでも,性格によって造形は変わる。ベヨネッタは顔を隠さず眼鏡をかけ,「NINJA GAIDEN」のリュウ・ハヤブサは顔をほぼ覆い,「NieR:Automata」の2Bは感情の象徴である目を隠す
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 ここでファン氏はいったん話を止め,中国語圏でとくに多いという誤解に触れた。「Dave the Diver」が実話をもとにしている,という話である。半分は本当だが,半分は膨らみすぎている,というのが氏の答えだ。

 参考にしたのは,ダイバーのデイヴ・ショー(David Shaw)氏にまつわる出来事だ。極端に狭い水中洞窟で仲間の遺体を引き上げようとし,自身も帰還できなかった。
 ただし,作品に取り入れたのは,ショー氏の外見と深い竪穴洞窟という設定だけである。あまりに重い悲劇のため,物語そのものはゲームに持ち込んでいない。この場で正式に説明しておきたいとファン氏は述べた。

実話がもとだという噂についての説明。参考にしたのは,デイヴ・ショー氏の外見と,深い竪穴洞窟という設定だけだという
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 どんなに魅力的なキャラクターでも,一人だけでは個性を十分に引き出せない。対照となる相手がいて初めて,その人物らしさが浮かび上がる。

 暗い性格の持ち主には,感情を揺さぶる相手が必要だ。正義感の強いキャラクターには,救うべき相手と立ち向かうべき敵が要る。周囲との関わりによって,弱点や信念が表に出るわけだ。

キャラクターの魅力は,一人だけでは十分に引き出せない。周囲との関わりによって,その性格や立ち位置が浮かび上がる
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 デイヴの穏やかで少し押しに弱く,それでいて正義感のある性格を描き出すため,周囲を個性の強い面々で固めた。腰の重いデイヴを前へ押し出すコブラと,冒険に正当な理由を与えるベーコン博士である。だが,この2人だけでは,デイヴは金のために気の進まないことをする男になってしまう。

 そこで,自分は意味のあることをしているという感覚をデイヴに与える役として,バンチョが配置された。さらに,冒険と料理研究だけで話が行き詰まらないよう,喜劇で場の空気を支えるダフも加えられた。こうした人物同士の化学反応によって,デイヴというキャラクターが完成した。

デイヴを囲む4人の役割分担。コブラは腰の重いデイヴを前へ押し出し,ベーコン博士は冒険に正当な理由を与える。バンチョは意味のあることをしている感覚をデイヴに持たせ,ダフは喜劇で場の空気を支える
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 キャラクター同士の会話の作り方にも言及があった。「God of War」では寡黙な主人公の隣にしゃべり続ける相手をおき,物語の細部を補わせている。「ラチェット&クランク」のように,性格の異なる2人の掛け合いで話を少しずつ引き出すやり方もある。

 「Dave the Diver」が採用したのは,日本のお笑いでいうボケとツッコミの構造だ。一方が突拍子もないことを言い,もう一方が呆れながら突っ込む。デイヴの場合,その反応は頭に巻いたバンダナに浮かぶ表情として描かれる。周囲が次々と予想外の言動を投げかけ,デイヴの表情がそれに応じる。それだけで会話が転がっていく。

 デイヴの世界には個性の強いキャラクターが多いため,比較的まともで話の通じるデイヴに反応させ,その様子を通じて状況を説明する。この手法はよく噛み合ったという。各キャラクターの性格を明確にしながら,同時に物語を前へ進める中心的な手段としても機能したわけだ。

会話設計の核はボケとツッコミ。周囲が次々と予想外の言動を投げかけ,デイヴは頭に巻いたバンダナに浮かぶ表情で応じる
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 デイヴは2022年10月26日のアーリーアクセス開始で,多くのプレイヤーの前に姿を現した。予想を超える数のプレイヤーがデイヴというキャラクターを気に入り,彼を中心に展開する物語にも興味を示した。とはいえ,ゲーム本体には修正すべき点が山ほどあり,約8か月のアーリーアクセス期間を磨き込みに充てたうえで,2023年6月28日にSteamで正式リリースを迎えた。

 その後の反響は,開発チーム自身が驚くほど大きかった。講演で示された資料によると,2024年11月に累計販売本数が500万本を突破し,現在は900万本を超えている。発売後も対応プラットフォームは広がり続け,2023年10月26日にNintendo Switch版,2024年4月16日にPlayStation版が登場。さらに,講演資料では2025年11月にXBOX版とNintendo Switch 2版,2026年2月にモバイル版が加わったと紹介された。

2022年10月のアーリーアクセスから現在まで。Nintendo Switch版と「DREDGE」コラボ,PlayStation版とゴジラコラボ,「龍が如く」DLC,XBOX版とNintendo Switch 2版,2026年2月のモバイル版を経て,同年6月には「In the Jungle」を配信。累計販売本数は900万本に達した
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 ただしファン氏は,ここで一度ブレーキを踏む。ゲームが成功したからといって,そのキャラクターが長く記憶される保証はない。ましてコスプレしたいと思ってもらえるかどうかは,まったく別の話である。

 MINTROCKETは大きなチームではない。完璧で巨大な世界観を作りきるのは難しく,構想したが実現しなかったものもあれば,想像力そのものの限界に突き当たったものもある。そこで採ったのが,外部の世界とデイヴをつなぐという方法だった。

 「龍が如く」の春日一番が休日を過ごしていたり,ブルーホールの深部にゴジラが潜んでいたり。他社作品の世界観を取り入れることで,デイヴのいる世界は奥行きを増し,プレイヤーには新しい遊びがもたらされる

他社作品の世界観を招き入れることで,デイヴの世界も広がる。外の世界と出会わせることが,かえって本人の性格を際立たせる
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 一方,2026年6月18日に配信された大型DLC「In the Jungle」は,他人の世界を借りるのではなく,自分たちで新しい世界を作ってデイヴと仲間を送り込んだ例だ。

 約10時間のコンテンツを通じてキャラクター同士の絆は一段と深まり,デイヴの世界はより“生きている”ものになった。プレイヤーがゲームで体験するのは,キャラクターの人生のごく一部にすぎない。だからこそ,別の時間をもう少し見せれば,プレイヤーとキャラクターとの距離は縮まる。

「In the Jungle」の舞台は,ジャングルの奥地にある村「ウタラ」だ。デイヴたちは新レストラン「バンチョグリル」を開き,淡水魚を中心とした新メニューを提供する(関連記事
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 逆方向,つまりデイヴを他社のゲームへ送り込む試みも続いている。「メイプルストーリー」「Fortnite」など,作風の近いタイトルもあれば,ジャンルもプレイヤー層もまったく異なるタイトルもある。SD体型や3Dモデルなど,本編とは異なる表現で,自分たちが一度も作ったことのないデイヴを見られることも収穫だと語った。

 その際の方針は明快だ。基本的なしゃべり方と設定さえ把握してもらえば,それ以外の裁量はできるだけ相手側に委ねる。そうしなければ,面白い結果は生まれないとファン氏は説明した。

3DやSDなど,本編では見られない姿。性格は変えないが,外見と状況の解釈は相手に委ねる。その結果として,思わず笑ってしまう画が生まれる
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 最後の一手は,現実の側にデイヴを連れ出すことだった。ゲーム内のキャラクターは好きでも,現実に戻れば忘れてしまう。それをもう少しだけ長引かせたい,という動機である。

 漫画,ぬいぐるみ,アナログレコード,周辺機器,コレクタブル,アパレルなど,プレイヤーの好みに合わせて品目を広げた。複数のメーカーと組んでグッズを展開し,オフラインのゲームショウにはデイヴやバンチョに扮したコスプレイヤーを招いた。来場者は一緒に写真を撮り,楽しい記憶を持ち帰る。現実で得た体験のほうが,仮想世界の記憶より強く,長く残るというのがファン氏の実感だ。

画面の中に留めておけば,体験はそこで途切れてしまう。漫画,ぬいぐるみ,レコード,周辺機器,コレクタブル,アパレルと,好みに応じて品目を広げてきた
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 2026年にはKFCとのコラボレーションも実施した。店舗まで足を運んで写真を撮り,特典を受け取るプレイヤーの多さに驚いたとファン氏は語った。キャラクターを画面の中だけに留めておきたくないのは,作り手だけでなくプレイヤーも同じだという気づきを得た。

 ゲームプロデューサーとして,いちばん嬉しい瞬間はどこか。売れたとき,賞を獲ったとき,有名人が遊んでくれたとき。どれも大きな光栄ではあるが,自分にとってはキャラクターがゲームの外でも愛されているのを見たときだ,とファン氏は言い切った。

 1997年の原作発売から2020年の「ファイナルファンタジーVII リメイク」までの23年間,クラウドは他作品への登場を重ね,プレイヤーの記憶から消えることはなかった。

1997年から2020年まで。原作シリーズの新作がない時期にも,クラウドは他作品へ登場し続けた。キャラクターの寿命はゲームより長いという主張を支える例だ
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 ただし,長く愛されるためには注意すべき点がいくつかある。

 第一に,最初に定めた性格から離れないこと。当たり前に聞こえるが,キャラクターが自分の世界を出た途端に,本来の性格を失ってしまうケースは少なくない。
 外部の作り手が扱った際に齟齬が生じることもあれば,新しい物語や環境が加わった結果,プレイヤーが予想しない行動を取ってしまうこともある。いずれにせよ,その行動がプレイヤーの中にあるイメージとずれた時点で,キャラクターの魅力は損なわれる。
 どうしても大きな変化が必要なら,相応に細かい準備と地ならしが要る。プレイヤーがその変化を受け入れられる過程を物語の中に用意して初めて,キャラクターの振る舞いが期待に応えられるのだ。

 第二に,外部コンテンツへ登場させる際の距離感である。制限をかけすぎれば相手の世界観に馴染めないため,裁量は広く相手側に委ねる。だが,外部で生まれた設定を自分たちの世界へ持ち帰ってはいけない。別の世界で起きた出来事として扱い,原作とは距離を保つことで,双方にとって安全な領域を確保するという考え方だ。

 MINTROCKETが現在準備しているのは,バンチョを主役に据えた新作「Bancho the Chef」だ。「Dave the Diver」の19年前にあたる2004年を舞台に,料理人バンチョの若き日が描かれる。
 プレイヤーが長く愛してきたバンチョが,19年前の世界で何をし,何を言うのか。ファン氏はそれを考え続けながら開発していると説明した。作っているのは1本のゲームではなく,1人のキャラクターの人生なのだとファン氏は表現した。

画像ギャラリー No.022のサムネイル画像 / 「Dave the Diver」の3年間。デイヴを記憶から消さないためにMINTROCKETが行ってきたこと[CJ2026]

 長くプレイヤーの心に残るゲームと,本当に忘れがたいキャラクター。それを作るスタジオでありたい,という言葉で講演は締めくくられた。

講演の締めくくりに示された「Bancho the Chef」。本編の19年前を舞台に,若きバンチョの料理修業が描かれる
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